パソコンから音が出なくなったり、音質が悪くなったりしていませんか?実は、その原因の多くは「Realtek Audio」というオーディオドライバーが古くなっていることにあります。
Realtek Audio(リアルテック オーディオ)は、Windowsパソコンで最も広く使われているサウンドドライバーです。このドライバーを最新の状態に保つことで、音のトラブルを解決できるだけでなく、音質の向上や新機能の追加も期待できます。
この記事では、Realtek Audioドライバーをアップデートする方法を、初心者の方でも分かるように詳しく解説します。
Realtek Audioドライバーとは?

まず、Realtek Audioドライバーが何なのか、簡単に説明しましょう。
ドライバーの役割
ドライバーとは、パソコンのオペレーティングシステム(WindowsなどのOS)とハードウェア(スピーカーやマイクなどの機器)の橋渡しをするソフトウェアです。
具体的には、Windowsが「音を出して」と指示したとき、その指示をスピーカーが理解できる形に変換するのがドライバーの仕事なんです。
Realtekとは
Realtek Semiconductor(瑞昱半導體)は台湾の半導体メーカーで、オーディオチップやネットワークチップで世界的に有名です。多くのパソコンメーカーが、このRealtekのオーディオチップを採用しています。
そのため、Dell、HP、ASUS、Lenovo、富士通、NEC、東芝など、ほとんどのメーカーのパソコンでRealtek Audioドライバーが使われているんですね。
アップデートが必要なタイミング
次のような症状が出たら、ドライバーのアップデートを検討しましょう。
こんな症状はありませんか?
- パソコンから突然音が出なくなった
- 音質が悪くなった、ノイズが入る
- ヘッドフォンやスピーカーを認識しない
- マイクが正常に動作しない
- Windows Updateの後に音が出なくなった
- Realtek HD Audio Managerが開かない
- 音量調整ができない
これらの症状は、ドライバーのアップデートで改善する可能性が高いです。
定期的なアップデートも重要
トラブルがなくても、定期的にドライバーをアップデートすることをおすすめします。新しいバージョンでは、セキュリティの向上やバグ修正、新機能の追加が行われていることがあります。
【方法1】Windows Updateでアップデート(最も簡単)
まずは最も簡単な方法から試してみましょう。Windows Updateを使えば、Windowsが自動的に最適なドライバーを探してインストールしてくれます。
Windows 11の場合
手順1:設定を開く
「Windowsキー」+「I」を同時に押して、「設定」を開きます。
手順2:Windows Updateにアクセス
左側のメニューから「Windows Update」を選択します。
手順3:更新を確認
「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックします。
手順4:オプションの更新を確認
更新プログラムが見つかったら、少し下にスクロールして「詳細オプション」をクリックします。さらに「オプションの更新プログラム」を選択します。
「ドライバーの更新」という項目があれば展開して、Realtekオーディオドライバーの更新がないか確認してください。
手順5:インストール
該当する更新があれば、チェックを入れて「ダウンロードしてインストール」をクリックします。
手順6:再起動
インストールが完了したら、パソコンを再起動してください。
Windows 10の場合
手順1:設定を開く
「Windowsキー」+「I」で「設定」を開きます。
手順2:更新とセキュリティ
「更新とセキュリティ」を選択します。
手順3:Windows Update
左側のメニューから「Windows Update」を選択し、「更新プログラムのチェック」をクリックします。
手順4:オプションの更新を表示
「オプションの更新プログラムを表示」というリンクがあればクリックします。
手順5:ドライバーの更新を確認
「ドライバーの更新」を展開して、Realtekオーディオドライバーがあれば選択してインストールします。
手順6:再起動
必ずパソコンを再起動してください。
【方法2】デバイスマネージャーでアップデート(推奨)
デバイスマネージャーを使う方法は、より直接的にドライバーを更新できます。
手順1:デバイスマネージャーを開く
方法A:右クリックメニューから
「Windowsキー」を押しながら「X」キーを押して、表示されるメニューから「デバイス マネージャー」を選択します。
方法B:ファイル名を指定して実行から
「Windowsキー」+「R」で「ファイル名を指定して実行」を開き、「devmgmt.msc」と入力してEnterキーを押します。
手順2:オーディオデバイスを見つける
デバイスマネージャーが開いたら、「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」という項目をダブルクリックして展開します。
その中に「Realtek High Definition Audio」または「Realtek(R) Audio」という項目があるはずです。
手順3:ドライバーを更新
「Realtek High Definition Audio」を右クリックして、「ドライバーの更新」を選択します。
手順4:自動検索を選択
次の画面で「ドライバーを自動的に検索」を選択します。
Windowsがインターネット上で最新のドライバーを検索し、見つかれば自動的にインストールしてくれます。
手順5:再起動
ドライバーのインストールが完了したら、「閉じる」をクリックし、パソコンを再起動します。
代替手順:手動でドライバーを選択
自動検索でドライバーが見つからない場合は、次の方法を試してください。
- 手順3で「コンピューターを参照してドライバーを検索」を選択
- 「コンピューター上の利用可能なドライバーの一覧から選択します」をクリック
- 「互換性のあるハードウェアを表示」にチェックが入っていることを確認
- 一覧からRealtek関連のドライバーを選択して「次へ」
【方法3】メーカーサイトからダウンロード(最も確実)
パソコンメーカーの公式サイトから、お使いの機種専用のドライバーをダウンロードする方法が最も確実です。
主要メーカー別のダウンロード手順
富士通(FMV)の場合
- FMVサポートページにアクセス
- 「ドライバ・ソフトウェア検索ユーティリティ」を起動
- お使いの機種を選択
- 「Realtek High Definition Audio オーディオドライバー」を探してダウンロード
NEC(LAVIE)の場合
- NECサポートページにアクセス
- 製品型番を入力して検索
- 「ダウンロード」タブを選択
- 「Realtek HD Audioドライバーアップデートモジュール」をダウンロード
東芝(dynabook)の場合
- dynabookサポートページにアクセス
- 「ダウンロード」→「更新モジュール」を選択
- お使いの機種を検索
- 「Realtek Audio Driverのアップデート」をダウンロード
HP(ヒューレット・パッカード)の場合
- HPサポートページにアクセス
- 製品番号またはシリアル番号を入力
- 「ソフトウェア、ドライバーおよびファームウェア」を選択
- オーディオドライバーを検索してダウンロード
Dell(デル)の場合
- Dellサポートページにアクセス
- サービスタグまたは製品モデルを入力
- 「ドライバおよびダウンロード」を選択
- 「オーディオ」カテゴリからRealtek関連ドライバーをダウンロード
ダウンロード後のインストール手順
- ダウンロードしたファイル(通常は「ダウンロード」フォルダにあります)をダブルクリック
- 「WindowsによってPCが保護されました」と表示された場合は、「詳細情報」→「実行」をクリック
- インストールウィザードの指示に従って進める
- 「インストール」または「次へ」をクリック
- インストール完了後、必ず再起動
注意点
- お使いの機種専用のドライバーをダウンロードしてください
- Windows 10用、Windows 11用など、OSに合ったバージョンを選びましょう
- 64ビット版か32ビット版かも確認してください(ほとんどの現代のPCは64ビット版)
【方法4】Realtek公式サイトからダウンロード(上級者向け)

パソコンメーカーのサイトにドライバーがない場合や、自作PCの場合は、Realtek公式サイトから直接ダウンロードできます。
手順
- Realtek公式サイトにアクセス
- 「Downloads」→「High Definition Audio Codecs」を選択
- お使いのOSに合ったドライバーをダウンロード
- ダウンロードしたファイルを解凍
- 「setup.exe」を実行してインストール
注意
Realtek公式サイトのドライバーは汎用版のため、パソコンメーカー独自のカスタマイズが含まれていません。基本的には、メーカーサイトからダウンロードする方法を優先してください。
【方法5】Realtek Audio Consoleのアップデート
最近のパソコンでは、従来の「Realtek HD Audio Manager」の代わりに「Realtek Audio Console」というアプリが使われています。
Microsoft Storeからアップデート
手順1:Microsoft Storeを開く
「スタート」メニューから「Microsoft Store」を起動します。
手順2:ライブラリを確認
画面左下の「ライブラリ」アイコンをクリックします。
手順3:更新プログラムを確認
「更新プログラムを取得する」ボタンをクリックします。
手順4:Realtek Audio Consoleを探す
リストの中に「Realtek Audio Control」(または「Realtek Audio Console」)があれば、「更新」ボタンをクリックしてアップデートします。
新規インストール
もしRealtek Audio Consoleがインストールされていない場合:
- Microsoft Storeを開く
- 検索バーに「Realtek Audio Console」と入力
- アプリが見つかったら「入手」または「インストール」をクリック
- インストール完了後、スタートメニューから起動できます
注意:Realtek Audio Consoleをインストールするには、Microsoftアカウントでサインインする必要があります。
アップデート後の確認方法
ドライバーが正しくインストールされたか確認しましょう。
バージョンの確認手順
- デバイスマネージャーを開く
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開
- 「Realtek(R) Audio」を右クリックして「プロパティ」を選択
- 「ドライバー」タブをクリック
- 「バージョン」の欄に表示されている数字を確認
最新のバージョン番号は、ダウンロードページで確認したものと一致するはずです。
音が出るか確認
- スピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」を選択
- 「サウンドのテスト」で音が出るか確認
- ヘッドフォンを接続して、そちらからも音が出るか確認
トラブルシューティング:アップデートがうまくいかない場合
アップデートに失敗したり、音が出ない場合の対処法をご紹介します。
問題1:「最適なドライバーが既にインストールされています」と表示される
解決方法:完全にアンインストールしてから再インストール
- デバイスマネージャーでRealtek Audioを右クリック
- 「デバイスのアンインストール」を選択
- 「このデバイスのドライバー ソフトウェアを削除します」にチェックを入れる
- 「アンインストール」をクリック
- パソコンを再起動
- 再起動後、メーカーサイトからダウンロードしたドライバーをインストール
注意:「ドライバー ソフトウェアを削除」にチェックを入れると、再起動後に自動的に再インストールされなくなります。必ず手動でインストールする準備をしてから実行してください。
問題2:Windows Updateで毎回ドライバーが上書きされる
Windows Updateが自動的に別のドライバーをインストールしてしまい、音が出なくなる問題があります。
解決方法:ドライバーの自動更新を無効にする
- デバイスマネージャーでRealtek Audioを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「ドライバー」タブで「ドライバーの詳細」を確認してメモ
- 「設定」→「システム」→「詳細情報」→「デバイスのインストール設定」
- 「いいえ(デバイスが適切に機能しない可能性があります)」を選択
- 変更を保存
これにより、Windows Updateがドライバーを自動的に上書きしなくなります。
問題3:互換モードでインストールが必要な場合
解決方法:互換モードでインストーラーを実行
- ダウンロードしたインストールファイルを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「互換性」タブを開く
- 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
- Windows 10またはWindows 11を選択
- 「管理者としてこのプログラムを実行する」にもチェック
- 「適用」→「OK」をクリック
- インストールファイルをダブルクリックして実行
問題4:インストール後も音が出ない
解決方法1:既定のデバイスを確認
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「サウンドの設定を開く」を選択
- 「出力」で正しいデバイス(スピーカーまたはヘッドフォン)が選択されているか確認
解決方法2:Windows Audioサービスを再起動
- 「Windowsキー」+「R」で「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「services.msc」と入力してEnter
- 「Windows Audio」を見つけて右クリック
- 「再起動」を選択
解決方法3:ハードウェア変更のスキャン
- デバイスマネージャーを開く
- 上部メニューの「操作」をクリック
- 「ハードウェア変更のスキャン」を選択
- Windowsがオーディオデバイスを再検出するのを待つ
- パソコンを再起動
アップデートする際の注意点
ドライバーのアップデートは慎重に行いましょう。
注意点1:システムの復元ポイントを作成
ドライバーをアップデートする前に、システムの復元ポイントを作成しておくと安心です。
復元ポイントの作成方法:
- 「Windowsキー」+「R」で「sysdm.cpl」と入力
- 「システムのプロパティ」が開いたら「システムの保護」タブを選択
- 「作成」ボタンをクリック
- 分かりやすい名前(例:「Realtekアップデート前」)をつけて作成
注意点2:AC電源に接続
ノートパソコンの場合は、必ずAC電源(充電器)に接続した状態でアップデートを行ってください。途中でバッテリーが切れると、システムが不安定になる可能性があります。
注意点3:管理者権限で実行
ドライバーのインストールには管理者権限が必要です。管理者アカウントでログインしているか確認してください。
注意点4:バージョンを確認
既にインストールされているドライバーのバージョンを確認してから、アップデートするかどうか判断しましょう。場合によっては、最新版で不具合が出ることもあるため、安定して動作しているなら無理にアップデートする必要はありません。
注意点5:ウイルス対策ソフトの一時停止
ウイルス対策ソフトがインストールを妨げることがあります。インストール中だけ一時的に無効にすることを検討してください(インストール後は必ず有効に戻しましょう)。
よくある質問(FAQ)

Q1:どのくらいの頻度でアップデートすべきですか?
A: 基本的には、音のトラブルが発生したときやWindows Updateの後に確認するだけで十分です。問題なく動作している場合は、無理にアップデートする必要はありません。ただし、セキュリティアップデートが含まれる場合もあるので、半年に1回程度は確認するのが良いでしょう。
Q2:Realtek HD Audio ManagerとRealtek Audio Consoleの違いは?
A: Realtek HD Audio Managerは従来のコントロールパネル型のアプリで、Realtek Audio Consoleは新しいMicrosoft Store型のアプリです。最近のパソコンではRealtek Audio Consoleが標準になっています。機能的にはほぼ同じですが、デザインやインターフェースが異なります。
Q3:アップデート後、音質が悪くなった気がします
A: オーディオエフェクトの設定が変わっている可能性があります。Realtek Audio ConsoleまたはHD Audio Managerを開いて、エフェクト設定を確認してください。また、「ラウドネス等化」などの音質補正機能がオンになっていないか確認しましょう。
Q4:Realtekではなく別のメーカーのドライバーに変えられますか?
A: 基本的には、お使いのパソコンのオーディオチップに対応したドライバーしか使えません。Realtekチップを搭載しているパソコンで、別メーカーのドライバーは動作しません。
Q5:Windows 11にアップグレードしたら音が出なくなりました
A: Windows 11対応のRealtekドライバーをインストールする必要があります。メーカーサイトで「Windows 11対応」と明記されたドライバーをダウンロードしてください。
まとめ:定期的なメンテナンスで快適なオーディオ環境を
Realtek Audioドライバーのアップデートは、パソコンのオーディオ機能を正常に保つために重要です。
この記事のポイントをおさらい:
- まずはWindows Updateで自動更新を試す
- うまくいかない場合はデバイスマネージャーを使う
- 最も確実なのはメーカーサイトからダウンロード
- アップデート前には復元ポイントを作成
- インストール後は必ず再起動
- トラブル時は完全アンインストールしてから再インストール
推奨する手順:
- 現在のドライバーバージョンを確認
- システムの復元ポイントを作成
- メーカーサイトで最新ドライバーをダウンロード
- AC電源に接続(ノートPCの場合)
- ドライバーをインストール
- 再起動
- バージョンと動作を確認
音のトラブルは日常的な作業に大きな影響を与えます。ビデオ会議、音楽鑑賞、動画視聴など、快適なオーディオ環境を維持するために、この記事を参考にドライバーのアップデートを行ってみてください。
どうしても解決しない場合は、パソコンメーカーのサポートに問い合わせることをおすすめします。ハードウェアの故障の可能性もあるため、専門家のアドバイスを受けるのが安全です。

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