Nahimic Audio Driverって何?

WindowsのPCを使っていて、デバイスマネージャーやMicrosoft Storeで「Nahimic Audio Driver」という名前を見かけたことはありませんか?
Nahimic Audio Driverは、PCメーカーがあなたのパソコンに最適化されたオーディオ体験を提供するために選んだオーディオドライバーです。フランスのA-Volute社が開発し、現在はSteelSeriesが所有する信頼性の高いドライバーなんです。
このドライバーは単なる追加ソフトではなく、PCのサウンドシステムの中核部分として機能します。つまり、Windows標準のオーディオドライバーに加えて、メーカー独自の音質調整や保護機能を実現するために組み込まれているんですよ。
Nahimic Audio Driverの役割
Nahimic Audio Driverは、あなたのPCで具体的にどんな仕事をしているのでしょうか。主な役割を見ていきましょう。
スピーカー補正機能
PCメーカーは製品開発時に「このモデルではこういう音を出したい」という音響設計を行います。Nahimic Audio Driverはスピーカーの微調整を行い、メーカーが意図した音質を実現する役割を担っています。
たとえば、ノートPCの小さなスピーカーでも、できるだけバランスの良い音が出るように細かく調整されているんです。
スピーカー保護機能
音量を上げたときにスピーカーがビリビリ振動したり、歪んだ音が出たりすることがありますよね。Nahimic Audio Driverは過剰な振動を抑えることで、スピーカーを保護しながら高音質を維持します。
これにより、大音量でもクリアな音を楽しめて、スピーカーの寿命も延びるというわけです。
追加機能の基盤
バーチャル7.1サラウンドサウンド、イコライザー、ベースブースト、トレブルブーストなどの機能は、このドライバーがあってこそ動作します。ドライバーなしでは、これらの便利な機能は使えなくなってしまいます。
RealtekドライバーとNahimicの関係
「Realtek HD Audio Driver」という名前も一緒に見かけることが多いですよね。実は、NahimicとRealtekは協力して動いているんです。
基本的な構造
多くのPCでは以下のような構造になっています。
- Realtek HD Audio Driver:基本的なオーディオハードウェアを動かすドライバー
- Nahimic Audio Driver:Realtekの上で動作し、音質の最適化や追加機能を提供
つまり、Realtekが土台で、Nahimicがその上に乗っている形なんです。だから、オーディオドライバーをダウンロードする際に「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」というパッケージになっていることが多いんですよ。
メーカーによる呼び名の違い
メーカーによって、Nahimicの技術を異なる名前で提供していることもあります。
- ASUS:Sonic Studio、Sonic Suite
- MSI:Nahimic(そのままの名前)
- Lenovo:Dolby Atmosと併用している場合も
基本的な技術はNahimicですが、各メーカーが独自のインターフェースや機能を追加している場合があります。
Nahimic Companionアプリとの違い
「Nahimic Audio Driver」と「Nahimic Companion」は似た名前ですが、別物です。混同しやすいので、違いをはっきりさせておきましょう。
Nahimic Audio Driver
- 位置づけ:システムの中核部分で動作するドライバー
- 役割:実際のオーディオ処理を行う
- 表示:ユーザーには見えないバックグラウンドで動作
- インストール:PCメーカーがプリインストール、またはドライバーパッケージに含まれる
Nahimic Companion(アプリ)
- 位置づけ:ユーザーインターフェース
- 役割:ドライバーの設定を変更するための操作画面
- 表示:システムトレイにアイコンが表示され、設定画面を開ける
- インストール:Microsoft Storeから追加インストール可能
つまり、ドライバーは裏方、Companionアプリは操作画面というわけです。
最近のNahimicアップデートで、ドライバーのバージョン管理やアップデート通知のためにCompanionアプリが追加されました。以前はドライバーだけで動いていて、設定画面すらなかったんですよ。
どのPCに搭載されている?
Nahimic Audio Driverは、主に以下のメーカーのゲーミングPCやマザーボードに搭載されています。
- MSIのゲーミングノートPC・デスクトップ
- Lenovo Legionシリーズ
- Dell / AlienwareのゲーミングPC
- Gigabyteのマザーボード
- ASRockのマザーボード
- Huawei / HonorのノートPC
- MachenikeやThunderobotなどのゲーミングブランド
自分のPCに搭載されているかどうかは、以下の方法で確認できます。
- デバイスマネージャーを開く
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開
- 「Nahimic」や「A-Volute」の名前がついた項目があるか確認
または、Microsoft Storeで「Nahimic」を検索して、インストール済みと表示されるかチェックしてみてください。
Nahimic Audio Driverの更新方法

Nahimicが正常に動作しなくなった場合や、最新機能を使いたい場合は、ドライバーの更新が必要です。
方法1:PCメーカーの公式サイトから更新(推奨)
最も確実な方法は、PCメーカーの公式サポートページから最新のオーディオドライバーをダウンロードすることです。
手順
- 使っているPCのメーカー公式サイトにアクセス
- サポート・ドライバダウンロードのページを開く
- 自分のPC型番を入力して検索
- 「Audio Driver」または「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロード
- ダウンロードしたファイルを実行してインストール
- PCを再起動
たとえばMSI製品なら、製品ページ→サポート→ドライバから探せます。
方法2:デバイスマネージャーから更新
Windows標準の機能を使って更新する方法もあります。ただし、この方法では最新版が見つからないこともあるので注意が必要です。
手順
- Windows + Xキーを押してメニューを開く
- 「デバイスマネージャー」を選択
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」を展開
- 「Realtek High Definition Audio」を右クリック
- 「ドライバーの更新」を選択
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリック
方法3:Microsoft StoreからCompanionアプリを更新
ドライバー本体を更新した後は、Companionアプリも最新版に更新しましょう。
手順
- Microsoft Storeを開く
- 右上の「ライブラリ」をクリック
- 「更新プログラムを取得する」をクリック
- Nahimicアプリが一覧にあれば「更新」をクリック
よくあるトラブルと解決方法
Nahimic Audio Driverを使っていると、いくつかの問題に遭遇することがあります。代表的なトラブルとその対処法をご紹介します。
トラブル1:「Nahimicは使用できません」と表示される
原因
- オーディオドライバーが古い
- ドライバーとアプリのバージョンが合っていない
- システムとの互換性がない
解決方法
- PCメーカーの公式サイトから最新の「Realtek HD Universal Driver (include Nahimic Driver)」をダウンロード
- 現在のオーディオドライバーをアンインストール
- PCを再起動
- ダウンロードしたドライバーをインストール
- PCを再起動
- Microsoft StoreでNahimic Companionアプリを最新版に更新
トラブル2:Nahimicが「Intelligent Mode」しか表示されない
原因
- 必要なサービスが動作していない
- ドライバーが正しくインストールされていない
解決方法
- Windows + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開く
- 「services.msc」と入力してEnter
- 以下のサービスが存在し、実行中か確認
- Nahimic service
- Nahimic Mirroring Service
- 停止している場合は右クリック→開始
- PCを再起動
それでも解決しない場合は、Nahimic Restore Tool(公式サイトからダウンロード可能)を使って再インストールを試してみてください。
トラブル3:Windows Update後に勝手に再インストールされる
原因
Windows Updateが自動的にドライバーを更新し、Nahimicも一緒に戻ってくる
対処法
完全に防ぐのは難しいですが、以下の方法で軽減できます。
- デバイスマネージャーで「Nahimic」関連デバイスを無効化しておく
- Windows Updateの「オプションの更新プログラム」でNahimic関連を除外する
- グループポリシーエディター(Windows Pro以降)で特定ドライバーのインストールをブロック
トラブル4:特定のゲームやソフトが起動しない
一部の古いゲーム(F.E.A.R.など)や、Houdini、Excelなどのソフトウェアで、Nahimicが動いていると不具合が起きることが報告されています。
解決方法
サービスから「Nahimic service」を無効化してください。詳しい手順は前の記事「Nahimic Serviceとは?」を参照してください。
Nahimic Audio Driverをアンインストールするとどうなる?
「必要ないからアンインストールしたい」という場合、以下のような影響があります。
音質への影響
- 音質が低下する可能性がある(特にPCメーカーが調整した音質が失われる)
- 最大音量が下がる場合がある
- 高音量時にスピーカーがビリビリ振動しやすくなる
- スピーカーが破損するリスクが高まる
機能の喪失
- バーチャル7.1サラウンドサウンド
- イコライザー
- ベースブースト・トレブルブースト
- サウンドトラッカー
- ボイスチャット強化機能
すべて使えなくなります。
アンインストールの判断基準
以下のような場合はアンインストールを検討してもよいでしょう。
- ゲームをまったくしない
- 音楽制作やレコーディングをする(音声処理が邪魔になる)
- CPU使用率が高くて困っている
- 特定のソフトと干渉している
逆に、ゲーマーや映画鑑賞が好きな人は、機能を活用できる可能性が高いので残しておくことをおすすめします。
正しいアンインストール手順
もしアンインストールする場合は、正しい順序で行わないとオーディオ機能全体に問題が出ることがあります。
手順1:Nahimic Companionアプリをアンインストール
- 設定→アプリ→インストールされているアプリ
- 「Nahimic」や「Nahimic Companion」を探してアンインストール
手順2:Nahimic Serviceを停止
- Windows + Rキーで「services.msc」を開く
- 「Nahimic service」を右クリック→プロパティ
- スタートアップの種類を「無効」に変更
- 「停止」をクリック
手順3:デバイスをアンインストール
- デバイスマネージャーを開く
- 「サウンド、ビデオ、およびゲーム コントローラー」から「Nahimic mirroring device」を右クリック→アンインストール
- 「ソフトウェア コンポーネント」から「A-Volute Nh3 Audio Effects Component」も同様にアンインストール
手順4:PCを再起動
これで、Nahimic関連の機能が停止します。基本的なRealtekオーディオドライバーは残るので、音は普通に出ます。
まとめ:Nahimic Audio Driverはメーカー公認の音質最適化ツール
Nahimic Audio Driverは、PCメーカーがあなたのパソコンのために選んだオーディオドライバーです。単なる追加ソフトではなく、音質最適化とスピーカー保護を担う重要な役割を持っています。
この記事のポイントをまとめると:
- Nahimic Audio DriverはPCメーカーが選んだ信頼性の高いオーディオドライバー
- Realtekドライバーと連携してPCの音質を最適化する
- ドライバー本体とCompanionアプリは別物
- 更新はPCメーカーの公式サイトから行うのが最も確実
- トラブル時は最新版への更新やNahimic Restore Toolが有効
- アンインストールすると音質や機能が失われる可能性がある
ゲームや映画を楽しむなら、Nahimicの機能を活用するのがおすすめです。一方で、特定のソフトウェアと干渉している場合や、音楽制作をする場合は無効化を検討してもよいでしょう。自分の使い方に合わせて、最適な選択をしてくださいね。

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