zipのバージョン確認コマンド

Linuxでzipコマンドのバージョンを確認するには、いくつかの簡単な方法があります。
最も一般的なのは次のコマンドです:
zip -v
このコマンドを実行すると、バージョン情報だけでなく、対応している機能や使用方法なども表示されます。
情報量が多いため、バージョン情報だけを簡潔に表示したい場合は、次のようにパイプを使って最初の行だけを抽出できます:
zip -v | head -n 1
実行例:
$ zip -v | head -n 1
Zip 3.0 (July 5th 2008), by Info-ZIP.
この例では、インストールされているzipのバージョンが「Zip 3.0」であることがわかります。
unzipのバージョンも確認する
zipとセットで使われることの多い「unzip」コマンドのバージョンも確認しておくと便利です:
unzip -v | head -n 1
実行例:
$ unzip -v | head -n 1
UnZip 6.00 of 20 April 2009, by Info-ZIP.
バージョン情報からわかること

zipコマンドのバージョン表記からは、以下のような情報を読み取ることができます:
- メジャーバージョン:「Zip 3.0」の「3」の部分
- マイナーバージョン:「Zip 3.0」の「0」の部分
- リリース日:「July 5th 2008」など
- 開発元:多くの場合「Info-ZIP」が表示される
より詳細な情報を確認したい場合は、zip -v
の出力をすべて確認すると、対応している機能やビルド情報なども表示されます。
zipのバージョンを確認する意味とは?
zipのバージョンを確認することには、次のようなメリットがあります:
目的 | 理由 |
---|---|
最新機能の有無を確認 | 暗号化や大容量ファイル対応などの機能は新しいバージョンでのみ使用可能 |
セキュリティリスクの把握 | 古いバージョンにはセキュリティ脆弱性が存在する可能性がある |
互換性の確認 | スクリプトや他のシステムとの互換性を保つため |
トラブルシューティング | バージョンの違いによる動作の違いを特定するため |
バージョン間の主な違い
zipの主要バージョン間にはいくつかの違いがあります:
- Zip 2.x:基本的な圧縮・解凍機能
- Zip 3.0:Unicode対応の強化、大容量ファイル(4GB以上)のサポート改善
- Zip 3.1以降:セキュリティ強化、暗号化アルゴリズムの改良
zipコマンドのアップグレード方法

バージョンを確認した結果、アップグレードが必要だと判断した場合の手順です:
Ubuntu / Debian系の場合
sudo apt update
sudo apt upgrade zip
CentOS / RHEL / Fedora系の場合
# CentOS/RHEL 7以前
sudo yum update zip
# CentOS/RHEL 8以降、Fedora
sudo dnf update zip
ソースからビルドする場合
最新版を自分でビルドしたい場合は、Info-ZIPの公式サイトからソースコードを取得してコンパイルする方法もあります。
まとめ|バージョン確認でzipコマンドの安心運用を!
やりたいこと | コマンド例 |
---|---|
zipのバージョン確認 | zip -v または zip -v | head -n 1 |
unzipのバージョン確認 | unzip -v | head -n 1 |
zipのアップグレード(Ubuntu系) | sudo apt upgrade zip |
zipのアップグレード(RHEL系) | sudo yum update zip または sudo dnf update zip |
Linuxでzipコマンドを使用する際は、まず自分の環境のバージョンを確認することが重要です。バージョンによって対応している機能や動作が異なるため、特に複数のシステム間でファイルをやり取りする場合や、スクリプトを作成する場合には注意が必要です。
古いバージョンを使用している場合は、セキュリティリスクを軽減するためにも、この機会にアップデートを検討してみましょう。
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