麻雀を覚えたばかりのころ、最もつまずきやすいのが点数計算です。
役を覚えてアガれるようになっても、「で、何点なの?」と困った経験がある方も多いのではないでしょうか。
この記事では、麻雀の点数計算を「翻と符の意味」から「満貫以上の固定点数」まで、順を追って丁寧に解説します。
早見表と計算式も合わせて紹介するので、ぜひ手元に置きながら活用してください。
点数計算の基本:「翻」と「符」の2つで決まる
麻雀の点数は、翻(ハン) と 符(フ) という2つの数値の組み合わせで決まります。
翻は「役の強さ・難しさ」を表す数値です。
タンヤオなら1翻、ホンイツなら3翻(鳴きなら2翻)というように、役ごとに翻数が決まっています。
ドラは役ではありませんが、1枚につき1翻として加算されます。
符は「手牌の形の複雑さ」を表す数値です。
どんな面子(メンツ)で構成しているか、どのようにアガったかによって加算されます。
翻と符の関係をイメージするなら、コーヒーショップの注文に例えるとわかりやすいです。
翻がコーヒーの杯数、符がカップのサイズです。
杯数(翻)が多くても、サイズ(符)が小さければ安い。サイズが大きければ、少ない杯数でも高くなる。
そういう関係です。
翻数の数え方
翻数は「役の翻数 + ドラの枚数」で算出します。
複数の役が同時に成立した場合は、それぞれの翻数を足し合わせます。
たとえば「リーチ(1翻)+タンヤオ(1翻)+ツモ(1翻)+ドラ2枚(2翻)」なら合計5翻です。
主な役の翻数(門前の場合)は以下のとおりです。
| 日本語名 | 翻数 | 鳴きの場合 |
|---|---|---|
| リーチ | 1翻 | なし |
| 門前清自摸和(ツモ) | 1翻 | なし |
| タンヤオ | 1翻 | 1翻 |
| 役牌(場風・自風・三元牌) | 1翻 | 1翻 |
| ピンフ(平和) | 1翻 | なし |
| イーペーコウ(一盃口) | 1翻 | なし |
| サンショクドウジュン(三色同順) | 2翻 | 1翻 |
| イーキツウカン(一気通貫) | 2翻 | 1翻 |
| チートイツ(七対子) | 2翻 | なし |
| トイトイ(対々和) | 2翻 | 2翻 |
| サンアンコウ(三暗刻) | 2翻 | 2翻 |
| ホンイツ(混一色) | 3翻 | 2翻 |
| ジュンチャン(純全帯么九) | 3翻 | 2翻 |
| リャンペーコウ(二盃口) | 3翻 | なし |
| チンイツ(清一色) | 6翻 | 5翻 |
符(フ)の計算方法
符の計算は「基本符 + アガリ方の符 + 面子の符 + 雀頭の符 + 待ちの形の符」の合計です。
合計値の1の位を10の位に切り上げた数値が、最終的な符となります。
① 基本符(副底・フーテイ)
アガリさえすれば必ず付く、固定の20符です。
どんな手でも最初から20符がスタートラインとなります。
② アガリ方の符
| アガリ方 | 加算符 |
|---|---|
| 門前(鳴きなし)ロン | +10符 |
| ツモ(門前・鳴き問わず) | +2符 |
| 鳴きあり(チー・ポン)ロン | +0符 |
③ 面子の符
面子の種類と牌の種類によって符が変わります。
| 面子の種類 | 中張牌(2〜8) | 么九牌(1・9・字牌) |
|---|---|---|
| 明刻(ミンコ・ポンした刻子) | 2符 | 4符 |
| 暗刻(アンコ・自分でそろえた刻子) | 4符 | 8符 |
| 明槓(ミンカン) | 8符 | 16符 |
| 暗槓(アンカン) | 16符 | 32符 |
| 順子(シュンツ) | 0符 | 0符 |
④ 雀頭(アタマ)の符
雀頭が役牌(場風・自風・三元牌)の場合は2符が加算されます。
数牌や客風牌(場の風でも自分の風でもない字牌)の場合は0符です。
⑤ 待ちの形の符
| 待ちの形 | 加算符 |
|---|---|
| 両面待ち(リャンメン) | 0符 |
| シャンポン待ち | 0符 |
| カンチャン待ち(中間待ち) | 2符 |
| ペンチャン待ち(端っこ待ち) | 2符 |
| 単騎待ち(タンキ) | 2符 |
特例:平和と七対子の符
符計算の例外として、平和(ピンフ) と 七対子(チートイツ) は特別な扱いになります。
平和ツモでアガった場合は、計算によらず一律20符固定です。
平和ロンの場合は30符固定となります。
七対子でアガった場合は、アガリ方に関係なく一律25符固定です。
25符は1の位の切り上げを行わない、唯一の例外符です。
計算式と点数早見表
翻と符が確定したら、以下の計算式で基本点が求められます。
基本点 = 符 × 2^(翻数 + 2)
翻数に2を足してから2の累乗にするのは、「場ゾロ(ばぞろ)」と呼ばれる要素が最初から含まれているためです。
「バンバン」という通称で呼ばれることもあります。
計算結果の10の位以下は切り上げます。
実際には毎回この計算をするのは大変なので、点数早見表(早見表) を使うのが一般的です。
以下に子(非親)のロン点数をまとめます。
子のロン点数表(代表的な符・翻の組み合わせ)
| 符 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 |
|---|---|---|---|---|
| 20符 | — | 1,300 | 2,600 | 5,200 |
| 25符(七対子) | — | 1,600 | 3,200 | 6,400 |
| 30符 | 1,000 | 2,000 | 3,900 | 7,700 |
| 40符 | 1,300 | 2,600 | 5,200 | ※満貫 |
| 50符 | 1,600 | 3,200 | 6,400 | ※満貫 |
| 60符 | 2,000 | 3,900 | 7,700 | ※満貫 |
| 70符 | 2,300 | 4,500 | ※満貫 | ※満貫 |
※ 30符4翻(7,700点、チッチ) は切り上げ満貫採用ルールの場合のみ8,000点(満貫)になります。
このルールはフリー雀荘では広く採用されていますが、天鳳・雀魂などオンラインゲームでは採用していない場合もあります。
※ 40符4翻以上・70符3翻以上:計算値が8,000点(満貫)を超えるため、切り上げルールの有無に関わらず実運用では満貫として扱われます(40符4翻の計算値は10,300点)。
親のロン点数表(代表的な符・翻の組み合わせ)
親ロンの正確な計算式は 「基本点 × 6 を100点単位に切り上げ」 です。
「子ロン × 1.5」と近似できる場合が多いですが、符・翻の組み合わせによっては100点の誤差が生じることがあります(例:30符2翻の親ロンは3,000点ではなく2,900点)。
| 符 | 1翻 | 2翻 | 3翻 | 4翻 |
|---|---|---|---|---|
| 20符 | — | 2,000 | 3,900 | 7,700 |
| 25符(七対子) | — | 2,400 | 4,800 | 9,600 |
| 30符 | 1,500 | 2,900 | 5,800 | 11,600 |
| 40符 | 2,000 | 3,900 | 7,700 | ※満貫 |
| 50符 | 2,400 | 4,800 | 9,600 | ※満貫 |
| 60符 | 2,900 | 5,800 | 11,600 | ※満貫 |
| 70符 | 3,400 | 6,800 | ※満貫 | ※満貫 |
ツモアガリの場合の支払い
ツモアガリの場合、アガった人以外の全員が点数を支払います。
支払い方法は「子のアガリ」と「親のアガリ」で異なります。
子がツモアガリした場合:
- 親が「子の支払い額の2倍」を払い、他の子2人が「子の支払い額」をそれぞれ払います。
親がツモアガリした場合:
- 子3人全員が同じ額を払います(「〇〇点オール」と呼ぶ)。
たとえば、子が40符3翻でツモアガリした場合:
基本点 = 40 × 2^(3+2) = 40 × 32 = 1,280 → 子の支払いは1,300点(切り上げ)
親の支払いは2,600点(切り上げ)。
合計で1,300 × 2 + 2,600 = 5,200点のアガリとなります。
5翻以上:満貫以上の固定点数
5翻以上になると符計算は不要になり、翻数に応じて点数が固定されます。
これが「満貫(マンガン)」以上の世界です。
満貫以上の点数一覧
| 名称 | 翻数の目安 | 子のロン | 親のロン | ツモ(子) | ツモ(親) |
|---|---|---|---|---|---|
| 満貫(マンガン) | 5翻 | 8,000点 | 12,000点 | 2,000・4,000 | 4,000オール |
| 跳満(ハネマン) | 6〜7翻 | 12,000点 | 18,000点 | 3,000・6,000 | 6,000オール |
| 倍満(バイマン) | 8〜10翻 | 16,000点 | 24,000点 | 4,000・8,000 | 8,000オール |
| 三倍満(サンバイマン) | 11〜12翻 | 24,000点 | 36,000点 | 6,000・12,000 | 12,000オール |
| 役満(ヤクマン) | 特定の役 | 32,000点 | 48,000点 | 8,000・16,000 | 16,000オール |
ツモ欄の「2,000・4,000」は「子2人が2,000点ずつ、親が4,000点を払う」という意味です。
満貫は子が8,000点、親が12,000点、それを基準に:
- 跳満 = 満貫 × 1.5倍
- 倍満 = 満貫 × 2倍
- 三倍満 = 満貫 × 3倍
- 役満 = 満貫 × 4倍
と覚えると、それぞれの点数を導き出しやすくなります。
数え役満について
13翻以上の手を「数え役満(カゾエヤクマン)」と呼び、役満と同じ点数が適用されるルールが広く普及しています。
ただし、このルールを採用していない場合は13翻以上でも三倍満として扱うため、対局前にルールを確認しておきましょう。
点数計算の覚え方:まずここから始めよう
符計算は一見複雑に見えますが、実は多くのアガリ手は「30符か40符」に収まります。
最初はこの2つの符から覚えるのが効率的です。
鳴きなしの手:1,000点・1,300点を起点に
門前(鳴きなし)でロンアガリした手の基準を押さえておきましょう。
鳴きなしのシンプルな手なら30符になることが多く、1翻で1,000点が基本です。
翻が増えるにつれて点数はほぼ2倍になっていきます。
30符1翻=1,000点 → 2翻=2,000点 → 3翻=3,900点(計算上の誤差あり) → 4翻=7,700点という流れです。
鳴きありの手:700点・1,000点の「鳴きライン」
鳴いていると符が低くなりやすく、点数も低くなる傾向があります。
タンヤオ(1翻)のみで鳴いてロンアガリした場合、全て順子(チーのみ)で構成された手は20符=700点、1つでもポン(刻子)が含まれれば30符=1,000点になります。
鳴き手の多くは何らかの刻子を含むため1,000点が一般的なラインですが、全チーの手では700点になることも覚えておきましょう。
4翻は要注意
4翻は「場合によって満貫になる・ならない」境界線です。
ピンフや七対子が絡む20符・25符の手は7,700点以下になることがあります。
鳴きなしの40符以上なら満貫(8,000点)確定と覚えておくと実戦で役立ちます。
まとめ:覚える順番のロードマップ
点数計算を少しずつ身に付けるための順番を整理します。
ステップ1:翻の数え方を覚える
役の翻数 + ドラの枚数が翻数になることを理解します。
ステップ2:満貫以上の固定点数を覚える
満貫(子8,000・親12,000)を基準に、跳満・倍満・三倍満・役満の点数を覚えます。
5翻以上なら符計算不要なので、まずこの部分を完璧にしましょう。
ステップ3:よく出る符を覚える
30符と40符の点数表を丸暗記します。
これだけで実戦の大半はカバーできます。
ステップ4:符計算の仕組みを理解する
副底・アガリ方・面子・雀頭・待ちの形の5要素を順番に覚えていきます。
最初は平和と七対子の特例(固定符)から入ると学びやすいです。
点数計算は麻雀で最も難しい部分のひとつですが、段階的に覚えることで確実に身に付きます。
最初から全部覚えようとせず、「今日は満貫以上の点数だけ」「次は30符の表だけ」と少しずつ積み上げていきましょう。
参考情報
この記事で参照した情報源
信頼できる情報源
- 麻雀の得点計算(Wikipedia) — 計算式・歴史的背景の確認
- 麻雀の符計算(近代麻雀編集部監修・キンマweb) — 符計算の公式確認
- 麻雀の符計算ってどうやるの?(JanNavi) — 符計算の各要素確認
- 麻雀の符計算を知り尽くせ!(麻雀豆腐) — 計算式の確認
- 麻雀の倍満とは(麻雀カレッジ) — 倍満の翻数・点数の確認
- 三倍満とは(麻雀カレッジ) — 三倍満の翻数・点数の確認
- 日本プロ麻雀協会競技規定 — 満貫以上の点数定義の確認


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