今回は、ギリシャ神話に登場する特別な神「プロメテウス」についてお話しします。
名前の意味
まず、「プロメテウス(Prometheus)」という名前から見ていきましょう。
「先を見通す者(forethought)」という意味があります。
つまり、プロメテウスは神々の中でも特に知恵と未来を読む力にすぐれた存在として描かれているんです。
系譜・家族

プロメテウスは、ティタン神族に属する古代の神です。
ゼウスらオリュンポスの神々が登場する以前から存在していた、とても古い神なんです。
プロメテウスの家族構成
- お父さん:イアペトス → ティたん神族の一柱
- お母さん:クリュメネまたはアシア
- 兄弟たち:
- アトラス(天空を支える神)
- エピメテウス(後に考える者)
- 息子:デウカリオン(大洪水から人類を救った英雄)
姿・見た目

プロメテウスの外見について、神話では細かく描写されていませんが、一般的に理知的で強靭な男性像として描かれています。
プロメテウスの特徴的な姿
- たくましい体格の男性
- 火を持った姿(たいまつや火の玉を手に)
- 岩山に鎖でつながれた苦悶の姿(ゼウスの罰による)
彼の神話に基づいた姿で描かれています。
神格・役割
プロメテウスの神格・役割について見ていきます。
プロメテウスの主な神格・役割
- 人間の創造者 → 神話によっては、人間を粘土で作ったのは彼
- 火の贈与者 → 神から火を盗み、人間に与えた
- 知恵・文明を与える神 → 人間に知恵や文明を教えた
- 未来を読む者 → 予言能力を持つ
予言能力以外は、人間に関するものばかりですね。
神話

プロメテウスの神話は、火を盗んだ物語
火を取られた人間
- ゼウスが神々と人間を区別しようと考えた
- 区別する神としてプロメテウスが立候補する
- プロメテウスは大きな牛を殺して2つに分けた
- 片方を肉と内臓を食べられない皮で包み、もう片方を骨の周りに脂身をつけて見栄えを良くした
- この2つをゼウスに選ばせた
- ゼウスはプロメテウスに騙されて骨の方を選び、人間は神よりも良い部分を手に入れた
- 損をすることになったゼウスは、プロメテウスを憎むようになった
- 怒ったゼウスは、人間から火を取り上げた
火を盗む神
- 人間たちは寒くて暗い生活を強いられた
- プロメテウスはその状況を見て心を痛めた
- 神の命令に逆らって、火を盗んで人類に渡した
- ゼウスが激怒した
- プロメテウスを岩山に鎖で縛りつけた
- 毎日ワシが飛んできて肝臓をついばむ
- 肝臓は毎晩再生し、永遠の苦しみが続く
解放者ヘラクレス

- 長い年月が過ぎた
- 英雄ヘラクレスが旅の途中で彼を発見
- ヘラクレスがワシを射殺
- プロメテウスを鎖から解放した
まとめ
プロメテウスについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- プロメテウスは「先を見通す者」という意味
- ティタン神族に属する古い神
- 人間に火・知恵・技術・文化を与えた
- ゼウスの怒りを買って永遠の罰を受けた
- 最後はヘラクレスによって救われた
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