今回は、ギリシャ神話の冥界の王「ハデス」についてお話しします。
ハデスの名前は「見えない者」という意味
まず、「ハデス(Hades)」という名前から見ていきましょう。
その名前の意味ははっきりしませんが、「見えない者」を意味すると考えられている。
また、ハデスと同一視されるプルトーンは、「富めるもの」を意味している。
系譜(家族)

ハデスは、ギリシャ神話の中でも最も古く、重要な神々の一人です。
あの有名なゼウスやポセイドンと兄弟で、世界を三つに分けて支配した神の一人なんですよ。
ハデスの家族構成
- お父さん:クロノス → 農耕の神で、自分の子どもを飲み込むことで有名
- お母さん:レア → 大地の女神
- 兄弟姉妹たち:
- ゼウス(空の神・神々の王)
- ポセイドン(海の神)
- ヘラ(結婚の女神)
- デメテル(農業の女神)
- ヘスティア(炉の女神)
- 奥さん:ペルセポネ → 冥界の女王
つまり、ハデスは「冥界の王」であり、ゼウス・ポセイドンと肩を並べる「世界の支配者」の一人だったんです。
姿・見た目

ハデスの見た目も紹介する。
ハデスの特徴的な姿
- 髭をたくわえた落ち着いた男性
- 手に二又の槍(バイデント)を持つ → ゼウスの雷やポセイドンの三叉槍に対応する武器
- 隠れ兜をかぶっている
- ペルセポネや三つ頭の番犬ケルベロスと一緒に描かれる
神格・役割
ハデスの神格・役割は、冥界の統治。
冥界は地下にあり、ハデスは地下世界を支配している。
また、冥界の死者の魂の管理もしている。
神話

ハデスが登場する最も有名な神話といえば、ペルセポネ誘拐の神話です。
「ペルセポネと冥界」の物語
- ハデスは春の女神ペルセポネに一目惚れした
- 地上から彼女を連れ去って冥界へ
- 母のデメテルは娘を奪われ悲しみ、その影響で大地が枯れた
- 世界に初めて冬が訪れた
- 最終的に話し合いで解決
- ペルセポネは1年のうち数ヶ月を冥界で、残りを地上で過ごすことに
この神話が、四季の誕生の由来とされているんです。
また、冥界への旅を描く英雄譚(オルフェウスやヘラクレスなど)でも、ハデスは重要な役割を果たします。
そこでも彼は常に理性的かつ冷静な対応を見せ、好戦的な他の神々とは対照的な存在として描かれています。
まとめ
ハデスについて、いかがでしたか?
今回のおさらい
- ハデスは「見えない者」という意味
- ゼウス・ポセイドンと並ぶ世界の支配者の一人
- 威厳ある王様の姿で、三つ頭の犬ケルベロスを従える
- 死者の国を治める王様
- 妻ペルセポネとの物語が四季の由来になった
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