「ネットワークの接続状態を確認したい」「netstat
より速くて詳しいコマンドを使いたい」
そんなときに活躍するのが、ss
コマンドなんです。
軽量で高速、かつ高機能なこのコマンドは、現代のLinux管理には欠かせないツールです。
今回は、Linux各種ディストリビューション(Ubuntu、CentOS、Archなど)でのssコマンドのインストール方法をわかりやすく解説します。
ssとは?どんな時に使うの?

まずは、ssコマンドについて簡単に説明しますね。
Socket Statisticsの略
ss
(Socket Statistics)は、現在のネットワーク接続状況やポートの使用状況を確認できるツールです。
netstat
の後継として開発され、以下の特徴があります:
- 処理が速い(軽量)
- 詳細な情報を表示できる
- スクリプトに組み込みやすい
ss
はネットワーク管理やトラブルシュートに欠かせない定番コマンドなんです。
Ubuntu / Debian系でのssインストール方法
まずは、最もポピュラーなUbuntuでの方法を見てみましょう。
パッケージ名:iproute2
ss
コマンドは、iproute2
パッケージの一部です。
インストール手順
sudo apt update
sudo apt install iproute2
確認コマンド
ss -tuln
Ubuntuではiproute2
をインストールすればss
が使えるようになります。とても簡単ですね。
CentOS / Rocky / RHEL系でのssインストール方法
次は、企業でよく使われるCentOS系の手順です。
パッケージ名:iproute
パッケージ名はiproute
。
CentOS 7 / RHEL 7の場合
sudo yum install iproute
Rocky Linux / AlmaLinux / RHEL 8+の場合
sudo dnf install iproute
動作確認
which ss
または
ss -an
CentOS系ではiproute
パッケージにss
が含まれているんです。
Arch Linux / Manjaroでのssインストール方法

最後に、Arch Linux系の手順をご紹介します。
パッケージ名:iproute2(すでにインストール済みのことが多い)
Archでもiproute2
に含まれている。
インストールコマンド
sudo pacman -S iproute2
確認方法
ss -lt
もし「コマンドが見つかりません」と出た場合は、再インストールしてみてください。
Archではiproute2
を使えばOKです。初期インストール済みのことが多いので、まずは確認してみましょう。
ssが使えないときの対処法
インストールしたのにうまくいかない場合のチェックポイントです。
エラー内容 | 対処法 |
---|---|
Unable to locate package ss | ss は独立パッケージではなく、iproute2 をインストールする必要あり |
command not found: ss | パッケージがインストールされていない。which ss で確認しよう |
実行できるが情報が表示されない | sudo をつけて実行。管理者権限が必要な場合があります |
エラーが出たときは「パッケージ名の確認」「パスの確認」「権限の確認」をチェックしてみてくださいね。
まとめ
ss
コマンドは単独でインストールするのではなく、次のパッケージに含まれています:
各ディストリビューション別まとめ
- Ubuntu / Debian:
iproute2
- CentOS / RHEL系:
iproute
- Arch系:
iproute2
ポイント
- ssコマンドは独立したパッケージではない
- ディストリビューションによってパッケージ名が異なる
- インストール後は
ss -tuln
で動作確認 - エラー時は権限や設定をチェック
最初はパッケージ名が分からなくて戸惑うかもしれませんが、一度覚えてしまえば簡単です。
インストール後はss -tuln
などで接続状況を素早く確認できるようになりますよ。
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