「WordPressでブログを始めたけど、SEO対策って難しそう…」
検索エンジンで上位表示されるためには、適切なSEO対策が必要です。でも、専門知識がないと何から始めればいいか分かりませんよね。
そんな時に役立つのが「Yoast SEO」というWordPressプラグイン。世界中で500万以上のサイトに導入されている、最も人気のあるSEOプラグインなんです。
この記事では、Yoast SEOのインストール方法から基本設定、効果的な使い方まで、初心者の方にも分かりやすく詳しく解説していきます。
Yoast SEOとは?

まずは、Yoast SEOがどんなプラグインなのか理解しておきましょう。
WordPressのSEOプラグイン
Yoast SEOは、WordPressサイトのSEO最適化を支援する総合的なプラグインです。
開発元
- Yoast社(オランダ)
- 2010年から開発
- SEO専門家のチームが運営
信頼性の高いプラグインです。
主な機能
Yoast SEOには、たくさんの機能が搭載されています。
基本機能
- タイトルタグとメタディスクリプションの最適化
- XMLサイトマップの自動生成
- パンくずリストの設定
- カノニカルURLの設定
- ソーシャルメディア連携
- 構造化データ(Schema.org)の設定
コンテンツ分析機能
- フォーカスキーワードの最適化チェック
- 可読性の分析
- リアルタイムのSEOスコア表示
- 改善提案
これらの機能で、SEO初心者でも最適化できます。
無料版と有料版の違い
Yoast SEOには、無料版とプレミアム版があります。
無料版(Yoast SEO)
- 基本的なSEO機能
- 1つのフォーカスキーワード
- 基本的な可読性分析
- XMLサイトマップ
- 完全に無料で使える
プレミアム版(Yoast SEO Premium)
- 料金:年間99ドル(約14,000円)
- 複数のフォーカスキーワード
- 内部リンク提案
- リダイレクトマネージャー
- サポート優先対応
- 広告なし
多くの個人ブロガーには、無料版で十分です。
システム要件と準備
インストール前に、必要な環境を確認しましょう。
必要な環境
最低要件
- WordPress:5.8以降
- PHP:7.2以降
- MySQL:5.6以降
推奨環境
- WordPress:最新版
- PHP:8.0以降
- MySQL:8.0以降
古いバージョンでは、正常に動作しない可能性があります。
WordPressのバージョン確認
確認方法
- WordPressダッシュボードにログイン
- 左メニューから「ダッシュボード」→「更新」をクリック
- 現在のバージョンを確認
古い場合は、更新してからインストールしましょう。
バックアップを取る
念のため、インストール前にバックアップを取っておくと安心です。
バックアップ方法
- プラグイン「UpdraftPlus」などを使う
- サーバーのバックアップ機能を使う
- 手動でファイルとデータベースをバックアップ
万が一の時に、すぐに復元できます。
インストール方法
Yoast SEOのインストールは簡単です。
WordPress管理画面からインストール
最も一般的な方法です。
手順
- WordPressダッシュボードにログイン
- 左メニューから「プラグイン」→「新規プラグインを追加」をクリック
- 右上の検索ボックスに「Yoast SEO」と入力
- 検索結果に「Yoast SEO」が表示される
- 「今すぐインストール」ボタンをクリック
- インストールが完了したら「有効化」をクリック
数秒で完了します。
FTPでアップロード(上級者向け)
手動でインストールする方法もあります。
手順
- Yoast SEO公式サイトからzipファイルをダウンロード
- FTPソフトでサーバーに接続
- /wp-content/plugins/フォルダに移動
- zipファイルを解凍してアップロード
- WordPressダッシュボードで有効化
通常は、管理画面からのインストールで問題ありません。
インストール後の確認
確認方法
- 左メニューに「SEO」という項目が追加されているか確認
- 投稿編集画面の下部にYoast SEOメタボックスが表示されているか確認
表示されていれば、インストール成功です。
初期設定ウィザード

インストール後、初期設定を行いましょう。
設定ウィザードの開始
手順
- 左メニューから「SEO」→「一般」をクリック
- 「設定ウィザード」タブを開く
- 「設定ウィザードを開始」をクリック
または、初回有効化時に自動で表示されることもあります。
ステップ1:環境設定
設問:あなたのサイトは本番環境ですか?
選択肢
- 本番環境:公開中のサイト(通常はこれ)
- 開発環境:テスト中のサイト
公開しているサイトなら「本番環境」を選択してください。
ステップ2:サイトタイプ
設問:あなたのサイトは何ですか?
選択肢
- ブログ
- オンラインショップ
- ニュースサイト
- 小規模オフラインビジネス
- 企業サイト
- 個人サイト・ポートフォリオ
- その他
該当するものを選択してください。SEO設定が最適化されます。
ステップ3:組織または個人
設問:サイトは組織ですか、それとも個人ですか?
組織の場合
- 組織名を入力
- ロゴ画像をアップロード
個人の場合
- 個人名を入力
- プロフィール画像をアップロード
Googleの検索結果に表示される情報になります。
ステップ4:ソーシャルプロフィール
入力項目
- Facebook ページURL
- Twitter ユーザー名
- Instagram URL
- LinkedIn URL
- YouTube チャンネルURL
- Pinterest URL
持っているSNSアカウントを入力してください。空欄でも問題ありません。
ステップ5:投稿タイプの可視性
設問:検索エンジンに表示させるコンテンツはどれですか?
通常の設定
- 投稿:検索結果に表示
- 固定ページ:検索結果に表示
- メディア:検索結果に非表示(推奨)
メディアファイル単体は、通常検索結果に表示させる必要がありません。
ステップ6:複数の著者
設問:サイトには複数の著者がいますか?
選択肢
- はい:著者アーカイブページを有効化
- いいえ:著者アーカイブページを無効化
個人ブログなら「いいえ」で問題ありません。
ステップ7:Googleサーチコンソール
Google Search Consoleとの連携設定です。
設定方法
- 「Googleサーチコンソールで認証を取得」をクリック
- Googleアカウントでログイン
- 認証コードが表示される
- コードをコピーして貼り付け
連携すると、WordPressダッシュボードでSearch Consoleのデータが見られます。
ステップ8:タイトル設定
サイトのタイトルと区切り文字を設定します。
設定項目
- サイトタイトル(自動入力済み)
- 区切り文字:|、-、»、•など
区切り文字は好みで選んでください。一般的には「|」や「-」です。
完了
設定が保存されて、ウィザードが終了します。
これで基本的な設定は完了です。
基本的な使い方
実際に記事を書く時の使い方を見ていきましょう。
投稿編集画面のYoast SEOボックス
記事編集画面の下部に、Yoast SEOのメタボックスが表示されます。
主な項目
- フォーカスキーフレーズ
- Google プレビュー
- SEO分析
- 可読性分析
これらを使って、記事を最適化していきます。
フォーカスキーフレーズの設定
記事のメインキーワードを設定します。
設定方法
- 「フォーカスキーフレーズ」欄にキーワードを入力
- 例:「WordPress SEO対策」
- 入力すると、自動的に分析が始まる
このキーワードを基準に、記事が最適化されているかチェックされます。
SEO分析の活用
フォーカスキーフレーズを設定すると、SEOスコアが表示されます。
スコアの意味
- 緑(良好):SEO最適化されている
- オレンジ(改善の余地):いくつか改善できる点がある
- 赤(問題):重要な改善が必要
チェック項目の例
- フォーカスキーフレーズがタイトルに含まれているか
- フォーカスキーフレーズが本文に適切な頻度で出現しているか
- 見出しに含まれているか
- メタディスクリプションに含まれているか
- 画像のalt属性に含まれているか
- 本文の長さは十分か
指摘された項目を改善していきましょう。
可読性分析
読みやすさをチェックしてくれます。
チェック項目
- 文章の長さ
- 段落の長さ
- 見出しの配分
- 受動態の使用頻度
- 連続する文章の長さ
日本語には完全対応していませんが、参考になります。
スニペットプレビュー
検索結果でどう表示されるか、プレビューできます。
編集できる項目
SEOタイトル
- 検索結果に表示されるタイトル
- 推奨文字数:30文字前後
- 自動生成されるが、編集可能
スラッグ
- URLの末尾部分
- 英数字とハイフンで構成
- 短く分かりやすく
メタディスクリプション
- 検索結果の説明文
- 推奨文字数:120文字前後
- フォーカスキーフレーズを含める
これらを最適化すると、クリック率が向上します。
高度な設定
さらに細かい設定を行いましょう。
検索での見え方
どのコンテンツを検索エンジンに表示するか設定できます。
設定場所
左メニュー「SEO」→「検索での見え方」
主な設定項目
コンテンツタイプ
- 投稿:表示
- 固定ページ:表示
- カスタム投稿タイプ:用途に応じて
タクソノミー
- カテゴリー:表示
- タグ:非表示(推奨)
- カスタムタクソノミー:用途に応じて
アーカイブ
- 日付別アーカイブ:非表示(推奨)
- 著者アーカイブ:単一著者なら非表示
重複コンテンツを避けるための設定です。
パンくずリスト
サイト内の階層を示すナビゲーションです。
有効化の手順
- 「SEO」→「検索での見え方」を開く
- 「パンくずリスト」タブをクリック
- 「パンくずリストを有効化」をオンに
- 区切り文字を選択(»、>、/など)
テーマへの実装
パンくずリストを表示させるには、テーマファイルにコードを追加する必要があります。
<?php
if ( function_exists('yoast_breadcrumb') ) {
yoast_breadcrumb( '<p id="breadcrumbs">','</p>' );
}
?>
テーマによっては、自動で表示されるものもあります。
XMLサイトマップ
検索エンジンにサイト構造を伝えるファイルです。
確認方法
- 「SEO」→「一般」を開く
- 「機能」タブをクリック
- 「XMLサイトマップ」がオンになっているか確認
自動で生成されます。
サイトマップのURL
https://yoursite.com/sitemap_index.xml
このURLをGoogle Search Consoleに登録しましょう。
ソーシャルメディア設定
SNSでシェアされた時の表示を最適化できます。
設定場所
「SEO」→「ソーシャル」
Facebook設定
- デフォルト画像を設定
- Open Graphメタデータを有効化
Twitter設定
- Twitterカード形式を選択
- デフォルト画像を設定
記事ごとに個別の画像も設定できます。
記事ごとの最適化テクニック

実践的な使い方を紹介します。
タイトルの最適化
ポイント
- フォーカスキーフレーズを前半に入れる
- 30文字前後に収める
- 数字を入れると効果的(例:「5つの方法」)
- 魅力的で分かりやすく
良い例
「WordPress SEO対策|初心者でもできる10の基本設定」
メタディスクリプションの書き方
ポイント
- フォーカスキーフレーズを含める
- 120文字前後で収める
- 記事の内容を簡潔に説明
- 読者に行動を促す表現(「〜を解説」「〜が分かる」)
良い例
「WordPressのSEO対策を初心者向けに解説。Yoast SEOの設定方法から記事の最適化まで、具体的な手順を紹介します。検索順位を上げたい方必見です。」
見出しの活用
ポイント
- H2見出しにフォーカスキーフレーズを含める
- H3、H4で階層構造を作る
- 見出しだけ読んでも内容が分かるようにする
Yoast SEOが見出し構造もチェックしてくれます。
画像の最適化
ポイント
- ファイル名に意味のある名前をつける
- 良い例:wordpress-seo-plugin.jpg
- 悪い例:IMG_1234.jpg
- alt属性にフォーカスキーフレーズを含める
- ファイルサイズを圧縮する
画像もSEOに影響します。
内部リンクの配置
ポイント
- 関連する記事へのリンクを貼る
- アンカーテキストに関連キーワードを使う
- 1記事あたり2〜5個程度
Yoast SEO Premiumでは、内部リンクの提案機能があります。
トラブルシューティング
よくある問題と解決方法です。
トラブル1:Yoast SEOボックスが表示されない
原因
表示設定がオフになっている可能性があります。
対処法
- 投稿編集画面右上の「︙」(オプション)をクリック
- 「設定」を選択
- 「パネル」セクションで「Yoast SEO」にチェック
トラブル2:SEOスコアがずっと赤のまま
原因
日本語コンテンツの場合、完璧なスコアを取るのは難しいです。
対処法
- 重要な項目(タイトル、メタディスクリプション)を優先
- すべて緑にする必要はない
- 実際のコンテンツ品質を優先
スコアは参考程度に考えましょう。
トラブル3:サイトマップが生成されない
原因
パーマリンク設定の問題かもしれません。
対処法
- 「設定」→「パーマリンク」を開く
- 何も変更せずに「変更を保存」をクリック
- パーマリンクをフラッシュ
- サイトマップURLにアクセスして確認
トラブル4:他のSEOプラグインと競合
原因
複数のSEOプラグインを同時に使っている。
対処法
- 他のSEOプラグインを無効化
- All in One SEO Pack
- Rank Mathなど
- Yoast SEO単独で使用
SEOプラグインは1つだけにしてください。
トラブル5:更新後にエラーが出る
原因
キャッシュの問題かもしれません。
対処法
- ブラウザのキャッシュをクリア
- WordPressのキャッシュプラグインをクリア
- Yoast SEOを一度無効化して再度有効化
無料版で十分か、有料版を検討すべきか
無料版で十分なケース
- 個人ブログ
- 小規模サイト
- SEOの基本を学びたい
- 予算が限られている
有料版を検討すべきケース
- 複数のキーワードで最適化したい
- リダイレクト管理が必要
- 企業サイトやアフィリエイトサイト
- サポートが必要
多くの場合、無料版で十分な効果が得られます。
よくある質問
Q: 日本語サイトでも効果ある?
A: はい、効果があります。一部の分析機能は英語向けですが、基本的なSEO機能は日本語でも有効です。
Q: インストールするだけで順位が上がる?
A: いいえ、Yoast SEOはツールです。実際のコンテンツの質が最も重要で、ツールはそれを補助するものです。
Q: All in One SEO Packとどちらが良い?
A: どちらも優れたプラグインです。Yoast SEOの方がユーザー数が多く、更新頻度も高いため、初心者にはYoast SEOをおすすめします。
Q: 既存サイトに途中から導入できる?
A: はい、できます。ただし、大規模なサイトの場合は、バックアップを取ってからインストールすることをおすすめします。
Q: 表示速度に影響する?
A: 若干の影響はありますが、軽量なプラグインなので大きな問題にはなりません。キャッシュプラグインと併用すれば、パフォーマンスを維持できます。
まとめ
Yoast SEOについて詳しく解説しました。
重要なポイントをおさらいしましょう。
- Yoast SEOは世界で最も人気のあるWordPress SEOプラグイン
- 無料版でも十分な機能が使える
- インストールと初期設定は簡単(10分程度)
- フォーカスキーフレーズを設定して記事を最適化
- SEOスコアは参考程度に、コンテンツの質を優先
- タイトル、メタディスクリプション、見出しの最適化が重要
SEOは一朝一夕には成果が出ませんが、Yoast SEOを使って地道に最適化を続ければ、検索順位の向上が期待できます。
この記事を参考に、ぜひYoast SEOを導入して、あなたのサイトを最適化してください。
検索エンジンからのアクセスアップを応援しています!


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