WWW転送(リダイレクト)の設定方法|wwwあり・なしを統一してSEO対策する完全ガイド

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  1. 「wwwあり」と「wwwなし」どちらが正しい?
  2. wwwあり・なしの違いとは?
    1. 技術的な違い
    2. どちらが良い?
  3. wwwありなしを統一しないとどうなる?
    1. 問題1:SEOの評価が分散する
    2. 問題2:重複コンテンツと判定される
    3. 問題3:アクセス解析が正確でなくなる
    4. 問題4:SSL証明書の問題
    5. 問題5:ユーザーの混乱
  4. どちらに統一すべき?判断基準
    1. 現状を確認する
    2. 判断基準
  5. 301リダイレクトとは?
    1. 301リダイレクトの意味
    2. なぜ301が重要?
  6. 方法1:.htaccessで設定する(Apache)
    1. wwwなし → wwwありへリダイレクト
    2. wwwあり → wwwなしへリダイレクト
    3. HTTPS対応版(HTTPからも転送)
    4. .htaccessファイルの設置方法
    5. 注意点
  7. 方法2:Nginxで設定する
    1. wwwなし → wwwありへリダイレクト
    2. wwwあり → wwwなしへリダイレクト
    3. 設定の反映
  8. 方法3:レンタルサーバーの管理画面で設定
    1. エックスサーバーの場合
    2. さくらインターネットの場合
    3. ロリポップの場合
    4. ConoHa WINGの場合
  9. 方法4:WordPressで設定する
    1. プラグインを使う方法(簡単)
    2. WordPress設定で統一
  10. 方法5:Cloudflareで設定する
    1. Cloudflareのリダイレクトルール
    2. 注意点
  11. 設定後の確認方法
    1. 方法1:ブラウザで確認
    2. 方法2:リダイレクトチェックツール
    3. 方法3:Chromeデベロッパーツールで確認
    4. 方法4:curlコマンドで確認(上級者向け)
  12. よくあるトラブルと解決法
    1. トラブル1:リダイレクトループが発生
    2. トラブル2:500エラーが出る
    3. トラブル3:一部のページだけリダイレクトされない
    4. トラブル4:SSL証明書のエラー
  13. SEO対策:Google Search Consoleでの設定
    1. 優先するドメインの設定
    2. canonical タグの設定
  14. まとめ:www転送は今すぐ設定しよう

「wwwあり」と「wwwなし」どちらが正しい?

あなたのWebサイトは、以下のどちらでアクセスできますか?

  • https://example.com(wwwなし)
  • https://www.example.com(wwwあり)

実は、両方でアクセスできる状態はSEO的に問題なんです。

理由:
Googleは、wwwありとなしを「別のサイト」として認識してしまい、評価が分散してしまいます。

そこで必要なのが「www転送(リダイレクト)」
設定です。どちらか一方に統一することで、SEO効果を最大化できます。

この記事では、wwwありなしを統一する方法を、サーバー別に初心者にもわかりやすく解説します。

wwwあり・なしの違いとは?

まずは基礎知識から確認しましょう。

技術的な違い

wwwなし(ネイキッドドメイン):

https://example.com

ドメイン名そのままの形式です。

wwwあり(サブドメイン):

https://www.example.com

厳密には「www」というサブドメインを使っている形式です。

どちらが良い?

結論:どちらでも良いが、統一が重要

wwwなしのメリット:

  • URLが短くて覚えやすい
  • 見た目がスッキリ
  • 名刺やチラシに印刷しやすい

wwwありのメリット:

  • 昔からの標準的な形式
  • Cookieの管理がしやすい
  • CDN設定が柔軟

大企業は「wwwあり」を使うことが多いですが、最近は「wwwなし」も増えています。

重要なのは、どちらか一方に統一することです。

wwwありなしを統一しないとどうなる?

放置すると、様々な問題が発生します。

問題1:SEOの評価が分散する

Googleは、以下を別々のサイトとして認識します:

  • example.com
  • www.example.com

結果:

  • 検索順位が上がりにくい
  • ページランクが分散
  • 被リンクの効果が半減

問題2:重複コンテンツと判定される

同じ内容が2つのURLで表示されると、Googleから「重複コンテンツ」と見なされる可能性があります。

影響:
検索順位が下がる可能性があります。

問題3:アクセス解析が正確でなくなる

Google Analyticsなどで、アクセスが分散して集計されます。

例:

  • example.com:500アクセス
  • www.example.com:300アクセス

本当は800アクセスなのに、正確に把握できません。

問題4:SSL証明書の問題

SSL証明書が片方にしか対応していない場合、もう一方でアクセスするとセキュリティ警告が出ます。

問題5:ユーザーの混乱

名刺には「www.example.com」と書いてあるのに、実際は「example.com」でしかアクセスできない…というような混乱が生じます。

どちらに統一すべき?判断基準

迷った時の選び方です。

現状を確認する

手順:

  1. 両方のURLにアクセスしてみる
https://example.com

Example Domain
  1. どちらが正式なURLとして表示されているか確認
  2. Google Analyticsでどちらのアクセスが多いか確認

判断基準

以下の場合は「wwwなし」推奨:

  • 既に「wwwなし」で運用している
  • URLを短くしたい
  • 小規模〜中規模サイト
  • 特別な理由がない

以下の場合は「wwwあり」推奨:

  • 既に「wwwあり」で運用している
  • 大企業サイト
  • 複数のサブドメインを使う予定(blog.example.com、shop.example.comなど)
  • Cookieを細かく制御したい

既に運用中のサイトは、現在のメインURLを維持するのが基本です。

301リダイレクトとは?

www転送には、「301リダイレクト」という仕組みを使います。

301リダイレクトの意味

301: HTTPステータスコード「恒久的な移転」

意味:
「このページは永久に別のURLに移動しました」という指示です。

なぜ301が重要?

SEO効果が引き継がれる:
Googleは、301リダイレクトを認識すると、旧URLの評価を新URLに引き継ぎます。

302(一時的な移転)との違い:

  • 301: SEO評価が引き継がれる(推奨)
  • 302: SEO評価が引き継がれない

www転送には、必ず301を使ってください。

方法1:.htaccessで設定する(Apache)

Apacheサーバーを使っている場合の設定方法です。

wwwなし → wwwありへリダイレクト

設定内容:

.htaccess ファイルに以下を記述します。

# wwwなし → wwwありへリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]

重要:
example.com の部分を、あなたのドメイン名に変更してください。

wwwあり → wwwなしへリダイレクト

設定内容:

# wwwあり → wwwなしへリダイレクト
RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://example.com/$1 [R=301,L]

HTTPS対応版(HTTPからも転送)

wwwなしに統一 + HTTPS化:

RewriteEngine On

# HTTPからHTTPSへリダイレクト
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://example.com/$1 [R=301,L]

# wwwあり → wwwなしへリダイレクト
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://example.com/$1 [R=301,L]

wwwありに統一 + HTTPS化:

RewriteEngine On

# HTTPからHTTPSへリダイレクト
RewriteCond %{HTTPS} off
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]

# wwwなし → wwwありへリダイレクト
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]

.htaccessファイルの設置方法

手順:

  1. テキストエディタで .htaccess ファイルを作成
  2. 上記のコードを記述
  3. FTPソフトでサーバーにアップロード
  4. ファイルをサイトのルートディレクトリに配置

ルートディレクトリの場所:

  • /public_html/
  • /www/
  • /htdocs/

サーバーによって異なります。

注意点

  • .htaccess は隠しファイルなので、FTPソフトで「隠しファイルを表示」設定が必要
  • 既に .htaccess がある場合は、追記する
  • バックアップを取ってから編集する

方法2:Nginxで設定する

Nginxサーバーを使っている場合の設定方法です。

wwwなし → wwwありへリダイレクト

設定ファイル: /etc/nginx/sites-available/example.com

server {
    listen 80;
    listen 443 ssl;
    server_name example.com;
    return 301 https://www.example.com$request_uri;
}

server {
    listen 443 ssl;
    server_name www.example.com;

    # SSL設定
    ssl_certificate /path/to/cert.pem;
    ssl_certificate_key /path/to/key.pem;

    # その他の設定
    root /var/www/html;
    index index.html index.php;
}

wwwあり → wwwなしへリダイレクト

server {
    listen 80;
    listen 443 ssl;
    server_name www.example.com;
    return 301 https://example.com$request_uri;
}

server {
    listen 443 ssl;
    server_name example.com;

    # SSL設定
    ssl_certificate /path/to/cert.pem;
    ssl_certificate_key /path/to/key.pem;

    # その他の設定
    root /var/www/html;
    index index.html index.php;
}

設定の反映

sudo nginx -t  # 設定ファイルのテスト
sudo systemctl reload nginx  # 設定の反映

方法3:レンタルサーバーの管理画面で設定

初心者向けの簡単な方法です。

エックスサーバーの場合

手順:

  1. サーバーパネルにログイン
  2. 「ホームページ」→「.htaccess編集」をクリック
  3. 対象ドメインを選択
  4. 「.htaccess編集」タブを開く
  5. 上記の .htaccess のコードを貼り付け
  6. 「確認画面へ進む」→「実行する」

さくらインターネットの場合

手順:

  1. サーバーコントロールパネルにログイン
  2. 「ドメイン/SSL」→ 対象ドメインをクリック
  3. 「リダイレクトの設定」を選択
  4. リダイレクト先URLを入力
  5. 「保存する」

ロリポップの場合

手順:

  1. ユーザー専用ページにログイン
  2. 「独自ドメイン設定」をクリック
  3. 対象ドメインの「確認・変更」をクリック
  4. 「.htaccess編集」で設定を追加

ConoHa WINGの場合

手順:

  1. コントロールパネルにログイン
  2. 「サイト管理」→「サイト設定」
  3. 「リダイレクト設定」をクリック
  4. リダイレクトルールを追加

方法4:WordPressで設定する

WordPressサイトの設定方法です。

プラグインを使う方法(簡単)

おすすめプラグイン:

Redirection(無料)

  1. WordPressダッシュボードから「プラグイン」→「新規追加」
  2. 「Redirection」で検索してインストール
  3. 有効化
  4. 「ツール」→「Redirection」を開く
  5. 「リダイレクト追加」で設定

設定例(wwwあり → wwwなし):

  • ソースURL:^www\.example\.com/(.*)$
  • ターゲットURL:https://example.com/$1
  • 正規表現:オン
  • HTTPコード:301

WordPress設定で統一

手順:

  1. ダッシュボード →「設定」→「一般」
  2. 「WordPress アドレス (URL)」と「サイトアドレス (URL)」を確認
  3. 両方を統一したいURL(wwwありまたはなし)に変更
  4. 「変更を保存」

注意:
これだけでは完全なリダイレクトにはなりません。.htaccessの設定も併用してください。

方法5:Cloudflareで設定する

CDNサービスを使っている場合の方法です。

Cloudflareのリダイレクトルール

手順:

  1. Cloudflareダッシュボードにログイン
  2. 対象ドメインを選択
  3. 「ルール」→「ページルール」をクリック
  4. 「ページルールを作成」

wwwあり → wwwなしの設定:

  • URL:www.example.com/*
  • 設定:「URL転送」を選択
  • ステータスコード:301
  • 転送先URL:https://example.com/$1

wwwなし → wwwありの設定:

  • URL:example.com/*
  • 設定:「URL転送」を選択
  • ステータスコード:301
  • 転送先URL:https://www.example.com/$1

注意点

Cloudflareの無料プランでは、ページルールは3つまでです。

設定後の確認方法

正しくリダイレクトされているか確認しましょう。

方法1:ブラウザで確認

手順:

  1. 統一していない方のURL(例:example.com)にアクセス
  2. 自動的に統一したURL(例:www.example.com)に変わるか確認
  3. アドレスバーのURLを確認

方法2:リダイレクトチェックツール

おすすめツール:

Redirect Checker

https://www.redirect-checker.org/
  1. URLを入力
  2. 「Check Redirect」をクリック
  3. 「301 Moved Permanently」と表示されればOK

方法3:Chromeデベロッパーツールで確認

手順:

  1. F12 で開発者ツールを開く
  2. 「Network」タブを選択
  3. 統一していない方のURLにアクセス
  4. 最初のリクエストを確認
  5. Status Code が「301」になっているか確認
  6. Location ヘッダーに正しいURLが表示されているか確認

方法4:curlコマンドで確認(上級者向け)

コマンド:

curl -I https://example.com

結果の見方:

HTTP/2 301
location: https://www.example.com/

301 と正しいリダイレクト先が表示されればOKです。

よくあるトラブルと解決法

設定がうまくいかない時の対処法です。

トラブル1:リダイレクトループが発生

症状:
「リダイレクトが繰り返されました」というエラーが表示される。

原因:
リダイレクトの条件が正しくない。

解決策:

.htaccess の設定を見直す。特に、HTTPS化とwww転送の両方を設定している場合、順序が重要です。

トラブル2:500エラーが出る

症状:
「Internal Server Error」が表示される。

原因:
.htaccess の構文エラー。

解決策:

  1. .htaccess のバックアップから復元
  2. 構文を確認(特にドメイン名のエスケープ)
  3. サーバーのエラーログを確認

トラブル3:一部のページだけリダイレクトされない

症状:
トップページは転送されるが、下層ページが転送されない。

原因:
.htaccess の配置場所が間違っている。

解決策:

.htaccess をサイトのルートディレクトリに配置してください。

トラブル4:SSL証明書のエラー

症状:
「この接続ではプライバシーが保護されません」

原因:
SSL証明書が、wwwありとなし両方に対応していない。

解決策:

SSL証明書を再発行して、両方のドメインに対応させる(ワイルドカード証明書または複数ドメイン対応)。

SEO対策:Google Search Consoleでの設定

リダイレクト後、Googleに正式なURLを伝えましょう。

優先するドメインの設定

手順:

  1. Google Search Consoleにログイン
  2. 両方のURL(wwwありとなし)をプロパティとして追加
  3. 統一したい方のプロパティを開く
  4. サイトマップを送信

canonical タグの設定

HTMLの <head> 内に、正式なURLを指定します。

記述例:

<link rel="canonical" href="https://www.example.com/" />

これにより、Googleに「このページの正式なURLはこれです」と明示的に伝えられます。

まとめ:www転送は今すぐ設定しよう

wwwありなしの統一は、SEO対策の基本中の基本です。

この記事の重要ポイント:

なぜ必要?

  • SEO評価の分散を防ぐ
  • 重複コンテンツ判定を回避
  • アクセス解析を正確に
  • ユーザーの混乱を防ぐ

どちらに統一?

  • 既存サイトは現状維持が基本
  • 迷ったら「wwwなし」が簡単

設定方法:

  • Apache → .htaccess
  • Nginx → 設定ファイル
  • レンタルサーバー → 管理画面
  • WordPress → プラグイン
  • Cloudflare → ページルール

必ず301リダイレクト
302ではなく、301を使うことでSEO効果を引き継げます。

確認方法:

  • ブラウザで実際にアクセス
  • リダイレクトチェックツール
  • Chrome開発者ツール
  • Google Search Console

よくあるトラブル:

  • リダイレクトループ → 設定の見直し
  • 500エラー → 構文エラー
  • SSL証明書エラー → 両方に対応

www転送の設定は、SEOの基礎です。

まだ設定していない方は、今すぐ対応しましょう。設定自体は10分程度で完了します。

検索順位の向上、アクセス数の増加につながる重要な設定です。ぜひ実践してください!

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