WordPressでブログやWebサイトを運営していると、「投稿設定って何のためにあるの?」と疑問に思うことはありませんか?
実は、投稿設定を適切に行うことで、記事の表示や通知、パーマリンクの構造までサイトの使い勝手やSEOに大きく影響します。
この記事では、WordPressの「投稿設定」の各項目をわかりやすく解説し、最適な設定方法を紹介します。
初心者の方でも迷わず設定できるよう、画面の見方から応用テクニックまで丁寧に説明します。
この記事で学べること:
- WordPressの投稿設定画面の見方
- 各設定項目の意味と効果
- SEOに効果的な設定方法
- 効率的な記事投稿のためのコツ
- よくある設定ミスの回避方法
WordPressの投稿設定とは何か?

投稿設定画面の場所と役割
「投稿設定」とは、WordPressの管理画面(ダッシュボード)にある「設定 > 投稿設定」で行える、記事の投稿に関する基本的な設定項目です。
アクセス方法:
- WordPress管理画面にログイン
- 左メニューの「設定」をクリック
- 「投稿設定」を選択
投稿設定で何ができるのか?
投稿設定では、以下のような記事投稿に関わる重要な機能を設定できます:
主な設定項目:
- 投稿フォーマット:記事の種類とスタイル
- メール投稿:メールからの記事投稿機能
- 更新情報サービス:新規投稿の自動通知機能
- カテゴリー・タグ:初期設定の指定
これらの設定は、記事の見た目だけでなく、検索エンジンへの通知速度やサイト運営の効率性にも直接影響します。
なぜ投稿設定が重要なのか?
SEO効果
- 検索エンジンへの素早いインデックス促進
- 適切な記事構造の維持
- 外部サービスとの連携強化
運営効率の向上
- 記事投稿作業の効率化
- 自動化機能の活用
- 一貫したサイトデザインの維持
ユーザー体験の改善
- 読みやすい記事レイアウト
- 関連コンテンツの適切な表示
- サイト内ナビゲーションの最適化
投稿フォーマットの設定と活用法

投稿フォーマットとは?
投稿フォーマットは、記事の種類や内容に応じて見た目やレイアウトを変更する機能です。
使用しているテーマが対応している場合、記事の表示スタイルが自動的に調整されます。
利用可能な投稿フォーマット
WordPressでは以下の投稿フォーマットが用意されています:
フォーマット | 用途 | 使用例 |
---|---|---|
標準 | 通常の記事 | ブログ記事、お知らせ |
動画 | 動画メインの投稿 | YouTube埋め込み、解説動画 |
音声 | オーディオコンテンツ | ポッドキャスト、音楽 |
画像 | 写真中心の投稿 | フォトギャラリー、作品紹介 |
ギャラリー | 複数画像の投稿 | イベント写真、商品カタログ |
引用 | 引用文メインの投稿 | 名言、インタビュー |
リンク | 外部リンク紹介 | 参考サイト、ニュース共有 |
ステータス | 短文投稿 | 近況報告、つぶやき |
アサイド | 補足情報 | 注意事項、補足説明 |
チャット | 会話形式 | 対談、Q&A |
実際の設定方法
ステップ1:投稿フォーマットの有効化
// テーマのfunctions.phpに追加
add_theme_support( 'post-formats', array(
'video', 'audio', 'gallery', 'image', 'quote', 'link'
) );
ステップ2:記事投稿時の選択
- 記事編集画面で「投稿フォーマット」ボックスを確認
- 記事内容に適したフォーマットを選択
- 投稿内容に応じてレイアウトが自動調整される
フォーマット別の効果的な使い方
動画フォーマットの活用例
<!-- YouTube動画の埋め込み例 -->
<iframe width="560" height="315"
src="https://www.youtube.com/embed/動画ID"
frameborder="0" allowfullscreen>
</iframe>
動画フォーマットを選択すると、テーマによってはサムネイル表示や再生ボタンが自動で配置されます。
ギャラリーフォーマットの活用例
複数の画像を効果的に表示したい場合:
- 投稿にギャラリーショートコードを使用
- 投稿フォーマットで「ギャラリー」を選択
- テーマがスライダーやグリッド表示に自動変換
テーマ対応の確認方法
現在のテーマが投稿フォーマットに対応しているかチェック:
- 記事編集画面で投稿フォーマットボックスが表示されるか確認
- テスト投稿でフォーマット変更時の見た目をチェック
- テーマドキュメントで対応状況を確認
非対応テーマの場合:
- プラグインでの機能追加を検討
- テーマのカスタマイズ
- 対応テーマへの変更
メール投稿機能の設定と注意点
メール投稿機能とは?
メール投稿機能は、指定したメールアドレスに記事内容を送信することで、自動的にWordPressサイトに投稿される機能です。
外出先からでも手軽に記事を投稿できる便利な機能として設計されました。
設定方法
基本設定項目:
設定項目 | 説明 | 推奨設定 |
---|---|---|
メールサーバー | 受信サーバーのアドレス | mail.example.com |
ログイン名 | メールアカウントのユーザー名 | your-username |
パスワード | メールアカウントのパスワード | 強力なパスワード |
デフォルトカテゴリー | 自動投稿時のカテゴリー | 「未分類」以外を推奨 |
現在のメール投稿機能の問題点
セキュリティリスク
❌ 主な脅威:
- パスワードの平文保存
- 不正アクセスの可能性
- スパムメールの自動投稿
- サーバー設定の複雑さ
技術的な制約
❌ 制限事項:
- 多くのメールプロバイダーが対応停止
- SSL/TLS接続の設定困難
- 画像や装飾の制限
- エラー時のデバッグが困難
代替手段の推奨
WordPressモバイルアプリ
✅ メリット:
- 公式アプリで安全性が高い
- 画像や動画も簡単に投稿可能
- リアルタイムプレビュー機能
- オフライン下書き対応
REST API の活用
開発者向けの選択肢として、WordPress REST APIを使用した自動投稿システムの構築も可能です。
// REST API使用例(簡略版)
fetch('/wp-json/wp/v2/posts', {
method: 'POST',
headers: {
'Content-Type': 'application/json',
'Authorization': 'Bearer ' + token
},
body: JSON.stringify({
title: '記事タイトル',
content: '記事内容',
status: 'publish'
})
});
更新情報サービス(Ping送信)の最適化

Ping送信とは?
Ping送信とは、新しい記事を公開した際に、検索エンジンやRSSリーダーなどの外部サービスに更新情報を自動通知する機能です。
適切に設定することで、検索エンジンによるインデックス速度の向上が期待できます。
デフォルト設定の確認
WordPressの初期状態では、以下のサービスが設定されています:
http://rpc.pingomatic.com/
Ping-O-Maticは複数のサービスに一括でPing送信を行うハブサービスです。
追加推奨Pingサービス
日本国内向けサービス:
http://blog.goo.ne.jp/XMLRPC
![]()
http://www.blogpeople.net/ping/
![]()
http://ping.fc2.com/
![]()
Error 404 (Not Found)!!1
![]()
403 Forbidden
海外主要サービス:
http://blogsearch.google.com/ping/RPC2
![]()
http://rpc.weblogs.com/RPC2
![]()
403 Forbidden
設定方法と注意点
設定手順:
- 「設定 > 投稿設定」を開く
- 「更新情報サービス」欄に上記URLを1行ずつ追加
- 「変更を保存」をクリック
重要な注意点:
⚠️ 過度なPing送信は逆効果
- 同じサービスへの重複送信は避ける
- 記事更新のたびに大量送信しない
- 無効なURLは定期的に削除する
⚠️ Pingサービスの状況確認
- サービス終了の可能性
- 応答速度の確認
- エラーログのチェック
Ping送信の効果測定
効果確認方法:
- Google Search Consoleでインデックス状況を確認
- Pingサービス応答の監視
- アクセス解析での検索流入変化の観察
効果的な運用のコツ:
✅ 推奨する運用方法:
- 月1回のPingサービス稼働状況確認
- 無効なサービスの削除
- 新規公開記事のみPing送信
- プラグインによる自動管理の検討
投稿に関するその他の重要設定

カテゴリーとタグの初期設定
デフォルトカテゴリーの変更
WordPressの初期設定では「未分類」がデフォルトカテゴリーとして設定されています。これを適切なカテゴリーに変更することで、サイト構造を改善できます。
設定方法:
- 「投稿 > カテゴリー」で新しいカテゴリーを作成
- 「設定 > 投稿設定」でデフォルトカテゴリーを変更
- 既存の「未分類」記事を適切なカテゴリーに移動
SEO効果の高いカテゴリー設定:
× 悪い例:「その他」「雑記」「未分類」
○ 良い例:「WordPressチュートリアル」「SEO対策」「プラグイン紹介」
リビジョン管理の最適化
リビジョン機能とは?
WordPressは記事の編集履歴を自動保存する「リビジョン」機能を持っています。これにより編集前の状態に戻すことができますが、過度に蓄積するとデータベースを圧迫します。
リビジョン数の制限方法:
// wp-config.phpに追加
define('WP_POST_REVISIONS', 5); // 5個まで保存
プラグインによる管理:
- WP-Optimize:不要なリビジョンの一括削除
- Revision Control:投稿タイプごとのリビジョン管理
自動保存機能の活用
自動保存の仕組み
WordPressは編集中の記事を60秒ごとに自動保存します。この機能により、ブラウザクラッシュや誤操作からコンテンツを守ることができます。
自動保存間隔のカスタマイズ:
// wp-config.phpで間隔を変更(秒単位)
define('AUTOSAVE_INTERVAL', 120); // 2分間隔に変更
投稿スケジュール機能
予約投稿の活用法
記事の公開日時を事前に指定することで、効率的なコンテンツ配信が可能です。
効果的な活用例:
- 毎日決まった時間での記事公開
- 週末や祝日の自動投稿
- キャンペーン開始日に合わせた告知記事
- 時差を考慮した海外向けコンテンツ配信
設定方法:
- 記事編集画面で「公開」ボックスの「すぐに公開する」をクリック
- 希望の日時を設定
- 「予約投稿」ボタンをクリック
投稿画面のカスタマイズ
不要な項目の非表示化
「表示オプション」を使用して、記事編集画面をシンプルにできます。
よく非表示にする項目:
- カスタムフィールド(使用しない場合)
- 投稿フォーマット(テーマが非対応の場合)
- コメント設定(コメント機能を無効にしている場合)
- トラックバック・ピングバック(使用しない場合)
よくある設定ミスと対処法

投稿設定でよくある間違い
間違い1:Ping送信先の設定ミス
❌ 問題:
http://rpc.pingomatic.com ← 末尾のスラッシュが抜けている
✅ 正解:
http://rpc.pingomatic.com/ ← 正しいURL
間違い2:無効なPingサービスの放置
定期的にPingサービスの稼働状況を確認し、応答しないサービスは削除しましょう。
間違い3:投稿フォーマットの不適切な使用
テーマが対応していない投稿フォーマットを選択しても効果がありません。事前にテーマの対応状況を確認することが重要です。
トラブルシューティング
問題:投稿フォーマットが表示されない
原因と対処法:
- テーマが非対応 → テーマの変更またはカスタマイズ
- プラグインの干渉 → プラグインの無効化テスト
- 権限の問題 → ユーザー権限の確認
問題:Ping送信が失敗する
確認事項:
- Pingサービスの稼働状況
- サーバーのアウトバウンド接続設定
- ファイアウォール設定
- WordPress設定の記述ミス
問題:予約投稿が実行されない
対処法:
- WP-Cron機能の確認
- サーバー時刻の設定確認
- プラグインの干渉チェック
- 必要に応じてシステムCronの設定
パフォーマンス最適化
投稿関連の設定でサイト速度を改善:
✅ 推奨設定:
- リビジョン数の制限(5個程度)
- 不要なPingサービスの削除
- 自動保存間隔の調整
- 未使用投稿フォーマットの無効化
❌ 避けるべき設定:
- 大量のPingサービス登録
- リビジョンの無制限保存
- 過度に短い自動保存間隔
まとめ
WordPressの投稿設定は、一見地味に見えますが、サイト運営の基盤となる重要な要素です。適切な設定により、以下のような効果が期待できます:
主な効果:
- ✅ SEO効果の向上:検索エンジンへの素早いインデックス
- ✅ 運営効率の改善:自動化機能による作業時間短縮
- ✅ ユーザー体験の向上:適切なコンテンツ表示
- ✅ セキュリティの強化:安全な投稿方法の採用
設定見直しのチェックリスト:
- [ ] デフォルトカテゴリーが「未分類」以外に設定されている
- [ ] Pingサービスが正常に動作している
- [ ] 投稿フォーマットがテーマに対応している
- [ ] リビジョン数が適切に制限されている
- [ ] 予約投稿機能が正常に動作している
- [ ] 不要な機能は無効化されている
う。
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