Webワイヤーフレームとは?サイト設計の設計図を完全理解

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「いきなりデザインを始めたら、後から大幅な修正が…」 「クライアントとイメージが全然違った…」 「コーディングしてから配置を変更することに…」

こんな失敗、経験ありませんか?

実は、これらの問題を防ぐ「魔法のツール」があるんです。それが「ワイヤーフレーム」です。

家を建てる前に設計図を描くように、Webサイトを作る前にもワイヤーフレームという設計図が必要なんです。

この記事では、ワイヤーフレームの基本から実践的な作り方まで、初心者でもすぐに使える知識を詳しく解説していきます。

読み終わる頃には、プロのようなワイヤーフレームが描けるようになりますよ!

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  1. ワイヤーフレームとは – Webサイトの「骨組み」
    1. シンプルに言うと「配置図」
    2. なぜ「ワイヤー(針金)フレーム(枠)」?
  2. ワイヤーフレームの3つのレベル
    1. 1. ローファイ(低忠実度)ワイヤーフレーム
    2. 2. ミッドファイ(中忠実度)ワイヤーフレーム
    3. 3. ハイファイ(高忠実度)ワイヤーフレーム
  3. ワイヤーフレームに含める要素
    1. 必ず入れるべき基本要素
    2. 記載する情報のレベル
  4. ワイヤーフレームのメリット – なぜ作るべきなの?
    1. 1. 時間とコストの大幅削減
    2. 2. 認識のズレを防ぐ
    3. 3. ユーザビリティの向上
  5. ワイヤーフレーム作成の流れ
    1. ステップ1:目的とゴールを明確にする
    2. ステップ2:コンテンツをリストアップ
    3. ステップ3:優先順位を決める
    4. ステップ4:レイアウトを決める
    5. ステップ5:実際に描く
  6. おすすめのワイヤーフレーム作成ツール
    1. 無料で使えるツール
    2. 有料だけど高機能なツール
  7. 手書きワイヤーフレームのポイント
    1. 必要な道具
    2. 手書きのメリット
    3. 手書きの記号ルール
  8. モバイルファーストで考える
    1. なぜモバイルから始めるの?
    2. レスポンシブデザインの考慮
  9. よくある失敗と対策
    1. 失敗1:デザインに凝りすぎる
    2. 失敗2:詳細すぎる/簡略すぎる
    3. 失敗3:ユーザー視点の欠如
  10. ワイヤーフレームからデザインへ
    1. デザインカンプとの違い
    2. スムーズな引き継ぎのコツ
  11. 実践!ECサイトのワイヤーフレーム例
    1. トップページの構成
  12. まとめ – ワイヤーフレームで効率的なWeb制作を!

ワイヤーフレームとは – Webサイトの「骨組み」

シンプルに言うと「配置図」

ワイヤーフレームは、Webページの要素をどこに配置するかを示した「見取り図」のようなものです。

分かりやすい例え:

  • 家の設計図 = 部屋の配置を決める
  • ワイヤーフレーム = コンテンツの配置を決める

色やデザインは考えず、「何をどこに置くか」だけに集中するんです。

なぜ「ワイヤー(針金)フレーム(枠)」?

名前の由来は、線(ワイヤー)で枠組み(フレーム)を描くから。

実際、多くのワイヤーフレームは:

  • 四角い枠で要素を表現
  • グレースケール(白黒灰色)で作成
  • 装飾なしのシンプルな線画

まさに「針金で作った骨組み」のような見た目なんです。

ワイヤーフレームの3つのレベル

1. ローファイ(低忠実度)ワイヤーフレーム

特徴:

  • 手書きでサッと描ける
  • 超シンプルな四角と線
  • アイデア出しの段階で使用
  • 5分で完成

こんな時に使う: 初期のブレインストーミングや、クライアントとの最初の打ち合わせ。

2. ミッドファイ(中忠実度)ワイヤーフレーム

特徴:

  • デジタルツールで作成
  • 要素の優先順位が明確
  • 実際のコンテンツ量を反映
  • グレースケールで統一

こんな時に使う: チーム内での検討や、機能の配置を決める段階。

3. ハイファイ(高忠実度)ワイヤーフレーム

特徴:

  • 実際のサイトにかなり近い
  • 詳細な情報設計
  • インタラクションも表現
  • プロトタイプに近い

こんな時に使う: 開発前の最終確認や、ユーザビリティテストの実施。

ワイヤーフレームに含める要素

必ず入れるべき基本要素

ヘッダー部分:

  • ロゴの配置
  • ナビゲーションメニュー
  • 検索ボックス
  • ログイン/会員登録ボタン

メインコンテンツ:

  • 見出し(H1、H2、H3)
  • テキストエリア
  • 画像・動画の配置
  • ボタンやリンク

フッター部分:

  • サイトマップリンク
  • 著作権表示
  • SNSアイコン
  • お問い合わせ情報

記載する情報のレベル

テキスト:

  • 実際の文章 or ダミーテキスト
  • 文字数の目安
  • フォントサイズの相対的な大きさ

画像:

  • ×印の四角 or グレーのボックス
  • 画像の説明テキスト
  • アスペクト比(16:9など)

ワイヤーフレームのメリット – なぜ作るべきなの?

1. 時間とコストの大幅削減

修正コストの違い:

  • ワイヤーフレーム段階:5分で修正
  • デザイン段階:1時間で修正
  • コーディング後:半日〜1日で修正

早い段階で問題を発見できれば、それだけ修正も簡単です。

2. 認識のズレを防ぐ

チーム内での共通理解:

  • デザイナー「こんなレイアウトで」
  • エンジニア「この機能はここに」
  • クライアント「イメージ通り!」

全員が同じ絵を見ながら話せるので、誤解が生まれにくいんです。

3. ユーザビリティの向上

使いやすさに集中できる:

  • 見た目に惑わされない
  • 情報の優先順位が明確
  • ユーザーの動線を考えやすい

デザインの装飾がない分、「使いやすさ」だけに集中できます。

ワイヤーフレーム作成の流れ

ステップ1:目的とゴールを明確にする

考えるべきポイント:

  • このページの目的は?
  • ユーザーに何をしてほしい?
  • 必要な情報は何?

例:ECサイトの商品ページなら「購入ボタンを押してもらう」がゴール。

ステップ2:コンテンツをリストアップ

必要な要素を書き出す:

□ 商品画像
□ 商品名
□ 価格
□ 商品説明
□ サイズ選択
□ カートに入れるボタン
□ レビュー
□ 関連商品

ステップ3:優先順位を決める

重要度で順位付け:

  1. 商品画像・商品名(最重要)
  2. 価格・カートボタン(重要)
  3. 商品説明(普通)
  4. レビュー・関連商品(補足)

ステップ4:レイアウトを決める

優先順位に基づいて配置を決めます。 重要なものは上部や目立つ位置に。

ステップ5:実際に描く

紙でもツールでも、実際に描いてみましょう!

おすすめのワイヤーフレーム作成ツール

無料で使えるツール

1. Figma(フィグマ)

  • ブラウザで動作
  • リアルタイム共同編集
  • 無料プランで十分使える
  • 初心者にも優しい

2. draw.io(ドローアイオー)

  • 完全無料
  • インストール不要
  • シンプルで使いやすい
  • 日本語対応

3. Wireframe.cc

  • ワイヤーフレーム専用
  • 超シンプル
  • すぐに始められる

有料だけど高機能なツール

1. Adobe XD

  • プロトタイプ機能が充実
  • アニメーションも作れる
  • Creative Cloud連携

2. Sketch(Mac専用)

  • デザイナーに人気
  • プラグインが豊富
  • シンボル機能が便利

3. Axure RP

  • 高度なプロトタイプ
  • 条件分岐も設定可能
  • 大規模プロジェクト向け

手書きワイヤーフレームのポイント

必要な道具

基本セット:

  • 方眼紙やドット方眼ノート
  • 定規(できれば方眼定規)
  • ペン(消せるものがおすすめ)
  • 付箋(要素の移動に便利)

手書きのメリット

なぜ手書きも重要?

  • アイデアを素早く形にできる
  • クライアントとその場で描ける
  • 修正への心理的ハードルが低い
  • 創造性が刺激される

手書きの記号ルール

□ = ボタン
× = 画像
〜〜〜 = テキスト
━━━ = 区切り線
▽ = ドロップダウン
○ = ラジオボタン
☐ = チェックボックス

モバイルファーストで考える

なぜモバイルから始めるの?

現代のWeb利用状況:

  • 7割以上がスマホからアクセス
  • モバイルの制約が厳しい
  • PCへの展開は比較的簡単

制約の多いモバイルから設計することで、本当に必要な要素が見えてきます。

レスポンシブデザインの考慮

3つの画面サイズ:

  1. スマートフォン(320px〜768px)
  2. タブレット(768px〜1024px)
  3. デスクトップ(1024px〜)

それぞれでワイヤーフレームを作成します。

よくある失敗と対策

失敗1:デザインに凝りすぎる

問題点: 色やフォントにこだわり始めて、本来の目的を見失う。

対策: グレースケールのみ使用。デザインは次の段階で。

失敗2:詳細すぎる/簡略すぎる

問題点: 情報量のバランスが悪く、使いづらい。

対策: 目的に応じて詳細度を調整。初期は簡単に、後から詳細に。

失敗3:ユーザー視点の欠如

問題点: 作り手の都合で配置を決めてしまう。

対策: ユーザーストーリーを作成。「ユーザーが○○したいとき」を考える。

ワイヤーフレームからデザインへ

デザインカンプとの違い

ワイヤーフレーム:

  • 構造と機能に焦点
  • モノクロ
  • 素早く作成

デザインカンプ:

  • ビジュアルに焦点
  • フルカラー
  • 完成形のイメージ

スムーズな引き継ぎのコツ

デザイナーへ渡すとき:

  1. 各要素の優先度を明記
  2. インタラクションの説明を追加
  3. 参考サイトのURLを共有
  4. NGな要素も伝える

実践!ECサイトのワイヤーフレーム例

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まとめ – ワイヤーフレームで効率的なWeb制作を!

ワイヤーフレームは、Webサイト制作の「設計図」として欠かせない存在です。

今日学んだポイント:

✅ ワイヤーフレームは配置を決める設計図
✅ 詳細度に応じて3つのレベルがある
✅ 早い段階での修正でコスト削減
✅ チーム全体の認識を統一できる
✅ 手書きでもツールでもOK

最初は手書きから始めて、慣れてきたらFigmaなどのツールに挑戦してみましょう。

ワイヤーフレームを作る習慣をつければ、Web制作の効率が劇的に向上します。

次のプロジェクトでは、ぜひワイヤーフレームから始めてみてください。

きっと「なんでもっと早く始めなかったんだろう」と思うはずです!

良いWebサイトは、良い設計から。Happy Wireframing! 📐

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