表示中のWebサイトのIPアドレスを調べる方法|初心者でもできる5つの確認手段

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Webサイトを見ている時、「このサイトはどこのサーバーにあるんだろう?」と思ったことはありませんか?

セキュリティ確認、サーバー移転の確認、ネットワークトラブルの調査…

WebサイトのIPアドレスを知りたい理由は様々です。

IPアドレスとは:
インターネット上の住所のようなもの。例えば「192.168.1.1」や「2001:db8::1」のような数字の並びです。

私たちが普段見ている「example.com」のようなドメイン名は、実はこのIPアドレスに変換されてアクセスしています。

この記事では、今見ているWebサイトのIPアドレスを調べる5つの方法を、専門知識がない人にもわかりやすく解説します。

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  1. なぜWebサイトのIPアドレスを知る必要があるの?
    1. 用途1:サーバーの場所を確認
    2. 用途2:サーバー移転の確認
    3. 用途3:アクセス制限の設定
    4. 用途4:トラブルシューティング
    5. 用途5:セキュリティチェック
  2. 方法1:オンラインツールで調べる(最も簡単)
    1. おすすめツール1:cman.jp
    2. おすすめツール2:WHOIS検索
    3. おすすめツール3:IPアドレス確認サイト
    4. この方法のメリット
  3. 方法2:Windowsのコマンドプロンプトで調べる
    1. pingコマンドを使う
    2. nslookupコマンドを使う
    3. この方法のメリット
  4. 方法3:Macのターミナルで調べる
    1. pingコマンドを使う
    2. digコマンドを使う
    3. hostコマンドを使う
    4. この方法のメリット
  5. 方法4:ブラウザの開発者ツールで調べる
    1. Chrome / Edge の場合
    2. Firefox の場合
    3. Safari の場合
    4. この方法のメリット
  6. 方法5:ブラウザの拡張機能を使う
    1. おすすめの拡張機能
    2. この方法のメリット
  7. IPv4とIPv6の違い
    1. IPv4
    2. IPv6
    3. どちらを使えばいい?
  8. よくある疑問と回答
    1. Q1. 同じサイトでも、調べるたびにIPアドレスが変わる?
    2. Q2. IPアドレスから個人情報は分かる?
    3. Q3. IPアドレスで直接アクセスできる?
    4. Q4. 怪しいサイトのIPアドレスを調べれば安全性が分かる?
    5. Q5. スマホでもIPアドレスを調べられる?
  9. 実際の活用シーン
    1. シーン1:サーバー移転の確認
    2. シーン2:CDNの確認
    3. シーン3:アクセス制限の設定
    4. シーン4:トラブルの原因調査
  10. セキュリティ上の注意点
    1. 注意点1:怪しいツールは使わない
    2. 注意点2:自分のIPアドレスを公開しない
    3. 注意点3:IPアドレスだけで信頼しない
    4. 注意点4:違法な調査は禁止
  11. まとめ:目的に応じた方法を選ぼう

なぜWebサイトのIPアドレスを知る必要があるの?

IPアドレスを調べると、こんなことができます。

用途1:サーバーの場所を確認

IPアドレスから、サーバーがどの国にあるか推測できます。

例:

  • 日本のサーバー → 応答が速い
  • 海外のサーバー → 少し遅いかも

セキュリティ意識の高い人は、個人情報を入力する前にサーバーの場所を確認することがあります。

用途2:サーバー移転の確認

Webサイトのサーバーを移転した後、本当に新しいサーバーに接続されているか確認できます。

確認ポイント:

  • 移転前のIPアドレス:古いサーバー
  • 移転後のIPアドレス:新しいサーバー

DNSの変更が反映されたか確認するのに便利です。

用途3:アクセス制限の設定

会社のシステムなどで、特定のIPアドレスからのアクセスだけを許可したい場合に使います。

用途4:トラブルシューティング

サイトが表示されない時、IPアドレスで直接アクセスできるか試すことで、原因を特定できます。

原因の切り分け:

  • ドメイン名で×、IPアドレスで○ → DNS(名前解決)の問題
  • どちらも× → サーバー自体の問題

用途5:セキュリティチェック

怪しいサイトのIPアドレスを調べて、既知の詐欺サーバーでないか確認できます。

方法1:オンラインツールで調べる(最も簡単)

専門知識不要、クリックするだけで確認できます。

おすすめツール1:cman.jp

使い方:

  1. ブラウザで以下にアクセス
https://www.cman.jp/network/support/ip.html
  1. 調べたいWebサイトのURL(ドメイン名)を入力

例:google.com

  1. 「チェック」ボタンをクリック
  2. IPアドレスが表示される

表示される情報:

  • IPアドレス
  • サーバーの所在地(国、都市)
  • ホスティング会社

おすすめツール2:WHOIS検索

使い方:

  1. 「WHOIS検索」で検索してツールを見つける
  2. ドメイン名を入力
  3. 検索結果にIPアドレスやサーバー情報が表示される

注意:
WHOIS情報は、プライバシー保護で一部非公開の場合があります。

おすすめツール3:IPアドレス確認サイト

様々な無料ツールがあります:

  • whatismyipaddress.com
  • ipaddress.com
  • mxtoolbox.com

いずれも、ドメイン名を入力するだけで簡単に調べられます。

この方法のメリット

  • 最も簡単 → クリックだけで完了
  • 専門知識不要 → 誰でも使える
  • 詳細情報も取得可能 → サーバーの所在地、運営会社など

方法2:Windowsのコマンドプロンプトで調べる

少し技術的ですが、正確で速い方法です。

pingコマンドを使う

手順:

  1. スタートメニューで「cmd」と検索
  2. 「コマンドプロンプト」を開く
  3. 以下のコマンドを入力
ping google.com

google.com の部分を調べたいサイトに変更)

  1. Enter キーを押す

結果の見方:

google.com [142.250.207.46] に ping を送信しています

角括弧 [ ] の中の数字がIPアドレスです。

pingを停止する:
Ctrl + C を押します。

nslookupコマンドを使う

より詳しい情報が得られます。

手順:

  1. コマンドプロンプトを開く
  2. 以下を入力
nslookup google.com

結果の見方:

名前:    google.com
Addresses:  2404:6800:4004:825::200e
          142.250.207.46

Addresses: の下に表示されるのがIPアドレスです。

複数表示される場合もあります(IPv4とIPv6)。

この方法のメリット

  • 速い → 数秒で結果が出る
  • 正確 → 自分のネットワークから実際にアクセスする情報
  • 追加情報 → 応答速度なども確認できる

方法3:Macのターミナルで調べる

Mac ユーザー向けの方法です。

pingコマンドを使う

手順:

  1. 「アプリケーション」→「ユーティリティ」→「ターミナル」を開く
  2. 以下を入力
ping google.com
  1. Enter キーを押す

結果の見方:

PING google.com (142.250.207.46): 56 data bytes

括弧 ( ) の中がIPアドレスです。

停止する:
Control + C を押します。

digコマンドを使う

より詳細な情報が得られます。

手順:

dig google.com

結果の見方:

;; ANSWER SECTION:
google.com.  300  IN  A  142.250.207.46

A レコードの右側に表示されるのがIPv4アドレスです。

hostコマンドを使う

シンプルで見やすい結果が得られます。

手順:

host google.com

結果の見方:

google.com has address 142.250.207.46
google.com has IPv6 address 2404:6800:4004:825::200e

「has address」の後ろがIPアドレスです。

この方法のメリット

  • 複数のコマンド → 目的に応じて選べる
  • 詳細情報 → DNSレコード全体が確認できる
  • スクリプト化可能 → 自動化に使える

方法4:ブラウザの開発者ツールで調べる

ブラウザだけで完結する方法です。

Chrome / Edge の場合

手順:

  1. 調べたいWebサイトを開く
  2. F12 キーを押す(または右クリック → 「検証」)
  3. 「Network」タブをクリック
  4. ページをリロード(F5 または Ctrl + R
  5. 最初の行(通常はドメイン名と同じ)をクリック
  6. 「Headers」タブを見る
  7. 「Remote Address」または「Remote IP」にIPアドレスが表示される

表示例:

Remote Address: 142.250.207.46:443

コロンの前がIPアドレス、後ろがポート番号です。

Firefox の場合

手順:

  1. 調べたいWebサイトを開く
  2. F12 キーを押す
  3. 「ネットワーク」タブをクリック
  4. ページをリロード
  5. 最初のリクエストをクリック
  6. 「ヘッダー」タブを見る
  7. IPアドレスが表示される

Safari の場合

手順:

  1. 環境設定で開発メニューを有効化
  2. 「開発」メニュー → 「Webインスペクタを表示」
  3. 「ネットワーク」タブで確認

この方法のメリット

  • 追加ソフト不要 → ブラウザだけで完結
  • リアルタイム情報 → 実際に接続したIPアドレス
  • ポート番号も確認 → HTTPSは443、HTTPは80

方法5:ブラウザの拡張機能を使う

ワンクリックで確認できる便利な方法です。

おすすめの拡張機能

1. IP Address and Domain Information

Chromeウェブストアから無料でインストール可能。

使い方:

  • 拡張機能をインストール
  • Webサイトを開く
  • アイコンをクリック
  • IPアドレスが表示される

2. Flagfox

Firefox用の拡張機能。

特徴:

  • IPアドレス
  • サーバーの国旗を表示
  • WHOIS情報

3. Server IP

シンプルでわかりやすい拡張機能。

表示内容:

  • IPアドレス
  • サーバーの場所
  • ホスティング会社

この方法のメリット

  • 超高速 → ワンクリックで表示
  • 常時確認可能 → どのサイトでもすぐ確認
  • 追加情報も豊富 → 国、都市、運営会社など

IPv4とIPv6の違い

調べた時、2種類のIPアドレスが表示されることがあります。

IPv4

形式:

192.168.1.1

4つの数字(0〜255)をドットで区切った形式。

特徴:

  • 従来からあるIPアドレス
  • 約43億個のアドレス
  • 現在も最も一般的

IPv6

形式:

2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334

16進数をコロンで区切った形式。

特徴:

  • 新しい規格
  • ほぼ無限のアドレス数
  • 徐々に普及中

どちらを使えばいい?

ほとんどの場合、IPv4で十分です。

IPv6は、対応していないネットワークもまだ多いため、IPv4の方が確実です。

両方表示される場合、通常は自動で適切な方が選ばれます。

よくある疑問と回答

WebサイトのIPアドレスに関する疑問にお答えします。

Q1. 同じサイトでも、調べるたびにIPアドレスが変わる?

はい、これは正常です。

理由:

  1. 負荷分散 → 複数のサーバーが使われている
  2. CDN → Content Delivery Network が使われている
  3. 地域別サーバー → アクセス元に近いサーバーが選ばれる

大規模なサイト(Google、Amazon、Facebookなど)では、数十〜数百のIPアドレスが使われています。

Q2. IPアドレスから個人情報は分かる?

Webサイト側: 運営会社やサーバーの場所は分かりますが、個人は特定できません。

あなたのIPアドレス: プロバイダや大まかな地域は分かりますが、住所や氏名は分かりません。

Q3. IPアドレスで直接アクセスできる?

できる場合とできない場合があります。

試し方:

ブラウザのアドレスバーに、http:// を付けてIPアドレスを入力:

http://142.250.207.46

できない理由:

  • バーチャルホスト(1つのIPで複数サイト運営)
  • SSL証明書のドメイン不一致
  • セキュリティ設定

Q4. 怪しいサイトのIPアドレスを調べれば安全性が分かる?

ある程度の判断材料にはなります。

確認ポイント:

  • サーバーの所在地(不自然な国ではないか)
  • ホスティング会社(信頼できる業者か)
  • ブラックリストに載っていないか

ただし、IPアドレスだけでは判断できないので、他の要素も総合的に確認してください。

Q5. スマホでもIPアドレスを調べられる?

はい、可能です。

方法:

  1. オンラインツール(方法1)を使う
  2. アプリをインストール(「Network Analyzer」など)

実際の活用シーン

具体的な使用例を紹介します。

シーン1:サーバー移転の確認

状況:
Webサイトのサーバーを移転した。正しく新サーバーに接続されているか確認したい。

手順:

  1. 移転前のIPアドレスをメモ
旧サーバー: 192.0.2.10
新サーバー: 198.51.100.20
  1. DNS変更後、pingコマンドで確認
ping example.com
  1. 新サーバーのIPアドレスが表示されればOK

注意:
DNSの変更は、反映まで最大48時間かかる場合があります。

シーン2:CDNの確認

状況:
CloudflareなどのCDNを導入した。正しく経由しているか確認したい。

手順:

  1. CDN導入前のIPアドレスをメモ
  2. CDN設定後、IPアドレスを調べる
  3. 元のIPと違うIPアドレスが表示されればOK(CDN経由)

Cloudflareの場合:
IPアドレスは「104.」や「172.」で始まることが多いです。

シーン3:アクセス制限の設定

状況:
管理画面に、会社のIPアドレスからだけアクセスできるよう制限したい。

手順:

  1. 会社のIPアドレスを確認

オンラインツール「確認くん」などで自分のIPを調べる:

https://www.ugtop.com/spill.shtml
  1. サーバーの設定ファイル(.htaccessなど)で許可
Allow from 203.0.113.50

シーン4:トラブルの原因調査

状況:
特定のサイトだけ表示が遅い。原因を調べたい。

手順:

  1. pingコマンドで応答速度を確認
ping example.com
  1. 結果を見る
64 bytes from 192.0.2.10: time=200ms

time= の値が応答時間。

  • 50ms以下 → 速い
  • 50〜150ms → 普通
  • 150ms以上 → 遅い
  1. サーバーの所在地を確認

海外サーバーなら、距離が原因かもしれません。

セキュリティ上の注意点

IPアドレスを調べる時の注意事項です。

注意点1:怪しいツールは使わない

IPアドレス確認ツールの中には、マルウェアを含むものや、個人情報を収集するものがあります。

安全なツール:

  • 大手企業が提供するもの
  • 長年運営されているもの
  • 広告が過剰でないもの

注意点2:自分のIPアドレスを公開しない

SNSなどで、自分のIPアドレスのスクリーンショットを公開しないでください。

リスク:

  • 大まかな住所が特定される
  • 不正アクセスの標的になる可能性

注意点3:IPアドレスだけで信頼しない

正しいIPアドレスでも、サイトが安全とは限りません。

他の確認ポイント:

  • SSL証明書(鍵マーク)の有無
  • URLのスペル(フィッシングサイトは似たURLを使う)
  • サイトのデザインや内容

注意点4:違法な調査は禁止

他人のWebサイトに対して、過度なpingやアクセスを行うと、攻撃とみなされる場合があります。

違法になる行為:

  • 大量のpingでサーバーに負荷をかける
  • 脆弱性を探すスキャン
  • 不正アクセスの試み

まとめ:目的に応じた方法を選ぼう

WebサイトのIPアドレスを調べる方法を5つ紹介しました。

この記事の重要ポイント:

最も簡単な方法:
オンラインツール(cman.jpなど)で調べる

正確で速い方法:

  • Windows:ping または nslookup
  • Mac:pingdighost

ブラウザだけで完結:
開発者ツールの「Network」タブで確認

ワンクリックで確認:
ブラウザの拡張機能をインストール

方法別おすすめ:

方法難易度速さ詳細情報
オンラインツール★☆☆☆☆普通多い
コマンド(ping)★★☆☆☆速い少ない
コマンド(dig/nslookup)★★★☆☆速い多い
開発者ツール★★☆☆☆速い中程度
拡張機能★☆☆☆☆最速多い

活用シーン:

  • サーバー移転の確認
  • CDN導入の確認
  • アクセス制限の設定
  • トラブルシューティング

注意点:

  • IPアドレスは変わることがある(CDN、負荷分散)
  • 怪しいツールは使わない
  • 自分のIPアドレスは公開しない

IPアドレスを調べることは、Web開発やネットワーク管理で必要なスキルです。

この記事の方法を使えば、誰でも簡単にWebサイトのIPアドレスを確認できます。

目的に応じて、最適な方法を選んでください!

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