「サイトマップって何?」「SEO対策で必要って聞いたけど、どう作ればいいの?」と疑問に思っていませんか?
サイトマップとは、簡単に言えばWebサイト内のページ一覧をまとめた「地図」のようなものです。検索エンジンやユーザーに、サイトの構造を分かりやすく伝える役割があります。特に検索エンジン向けのサイトマップは、SEO対策において非常に重要な要素なんです。
この記事では、サイトマップの基本から種類、作成方法、SEO効果まで、初心者の方でも分かるように詳しく解説していきます。
サイトマップとは
サイトマップの基本
サイトマップとは、Webサイト内の全ページのURLをリスト化したファイルのことです。
建物の案内図のように、サイトにどんなページがあって、それぞれがどこに配置されているかを示します。これにより、検索エンジンのクローラー(自動巡回プログラム)が、サイト内のすべてのページを効率的に見つけられるようになるんですね。
サイトマップの目的
サイトマップには、主に2つの目的があります。
検索エンジンのため
GoogleやYahoo!などの検索エンジンに、サイトの構造と更新情報を伝えます。これにより、新しいページや更新されたページが素早くインデックス(検索結果に登録)されます。
訪問者のため
サイトを訪れた人が、どこにどんな情報があるかを一目で把握できるようにします。目的のページを見つけやすくなり、ユーザビリティが向上します。
サイトマップの2つの種類
サイトマップには、大きく分けて2種類あります。
XMLサイトマップ(検索エンジン向け)
検索エンジンのクローラーが読み取るための技術的なファイルです。
拡張子は「.xml」で、通常は「sitemap.xml」というファイル名で作成されます。人間が見ても分かりにくいコードで書かれていますが、検索エンジンには最適な形式なんです。
XMLサイトマップの例:
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
<url>
<loc>https://example.com/</loc>
<lastmod>2024-01-01</lastmod>
<priority>1.0</priority>
</url>
<url>
<loc>https://example.com/about/</loc>
<lastmod>2024-01-15</lastmod>
<priority>0.8</priority>
</url>
</urlset>
含まれる情報:
<loc>:ページのURL<lastmod>:最終更新日<priority>:サイト内での優先度(0.0〜1.0)<changefreq>:更新頻度
HTMLサイトマップ(訪問者向け)
人間が読むための、通常のHTMLページとして作成されたサイトマップです。
サイト内のページへのリンクが、階層構造やカテゴリ別に整理されて表示されます。訪問者がサイト全体の構造を理解しやすくなります。
HTMLサイトマップの例:
- トップページ
- 会社概要
- サービス
- Webデザイン
- SEO対策
- コンサルティング
- お問い合わせ
通常のWebページと同じように、ブラウザで見やすく表示されます。
どちらが重要?
SEO対策の観点では、XMLサイトマップが重要です。
Googleなどの検索エンジンは、XMLサイトマップを優先的に読み取ります。一方、HTMLサイトマップは、ユーザビリティ向上のためのオプション的な位置づけです。
ただし、大規模なサイトでは、両方を用意するのが理想的です。
サイトマップのSEO効果
なぜSEO対策でサイトマップが重要なのでしょうか。
クロール効率の向上
サイトマップがあると、検索エンジンのクローラーがサイト内を効率的に巡回できます。
特に以下のような場合に効果的です。
新しいサイトの場合
立ち上げたばかりのサイトは、外部からのリンクが少なく、クローラーに見つけてもらいにくいです。サイトマップを送信すれば、素早くインデックスされます。
大規模サイトの場合
ページ数が多いサイトでは、すべてのページをクローラーが見つけるのに時間がかかります。サイトマップがあれば、取りこぼしを防げます。
内部リンクが少ないページがある場合
他のページからリンクされていない孤立したページも、サイトマップに含めればクローラーに発見されます。
インデックス速度の改善
新しいページや更新したページが、検索結果に早く反映されます。
サイトマップに最終更新日(lastmod)を記載することで、検索エンジンに「このページは最近更新された」と伝えられます。ニュースサイトやブログなど、頻繁に更新するサイトで特に有効です。
検索順位への影響
サイトマップがあること自体は、直接的な順位向上要因ではありません。
しかし、以下の理由で間接的にSEOにプラスの効果があります。
- すべてのページが確実にインデックスされる
- 新しいコンテンツが素早く検索結果に反映される
- サイトの構造が整理され、クローラビリティが向上する
結果として、サイト全体の評価が上がりやすくなります。
XMLサイトマップの作成方法
実際にサイトマップを作る方法を見ていきましょう。
方法1:自動生成ツールを使う
最も簡単な方法は、オンラインツールを使うことです。
おすすめツール:
sitemap.xml Editor
無料で使える日本語対応のツールです。
使い方:
- サイトのURLを入力
- 「サイトマップ作成」をクリック
- 自動的にサイト内のページを検出
- 生成されたsitemap.xmlをダウンロード
XML-Sitemaps.com
海外のサービスですが、無料で500ページまで対応しています。
- サイトのURLを入力
- 「Start」をクリック
- クロールが完了するまで待つ
- sitemap.xmlをダウンロード
方法2:WordPressプラグインを使う
WordPressサイトの場合、プラグインで簡単に作成できます。
Yoast SEO
最も人気のあるSEOプラグインです。
設定方法:
- プラグインをインストール・有効化
- 「SEO」→「一般」→「機能」タブを開く
- 「XMLサイトマップ」をオンにする
- 自動的にサイトマップが生成される
- サイトマップのURLは「https://あなたのサイト/sitemap_index.xml」
XML Sitemap & Google News
シンプルで軽量なプラグインです。
設定方法:
- プラグインをインストール・有効化
- 「設定」→「XMLサイトマップ」を開く
- 含めるコンテンツを選択
- 「設定を更新」をクリック
- サイトマップのURLは「https://あなたのサイト/sitemap.xml」
方法3:手動で作成する
小規模サイトなら、手動で作成することもできます。
基本的な手順:
- テキストエディタを開く
メモ帳やテキストエディタで新規ファイルを作成します。 - XML宣言を記述
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<urlset xmlns="http://www.sitemaps.org/schemas/sitemap/0.9">
- 各ページのURLを追加
<url>
<loc>https://example.com/page1/</loc>
<lastmod>2024-01-01</lastmod>
<priority>0.8</priority>
</url>
- 終了タグを記述
</urlset>
- sitemap.xmlとして保存
ファイル名を「sitemap.xml」にして保存します。 - サーバーのルートディレクトリにアップロード
FTPソフトでサーバーにアップロードしてください。
Google Search Consoleへの登録
作成したサイトマップは、Google Search Consoleに登録する必要があります。
登録手順
- Google Search Consoleにアクセス
ブラウザで「Google Search Console」を検索してアクセスします。 - プロパティを選択
サイトマップを登録したいサイトを選択してください。 - 「サイトマップ」メニューを開く
左側のメニューから「サイトマップ」をクリックします。 - サイトマップのURLを入力
「新しいサイトマップの追加」欄に、サイトマップのURLを入力します。 例:sitemap.xmlまたはsitemap_index.xml - 「送信」をクリック
サイトマップがGoogleに送信されます。 - ステータスを確認
数分〜数時間後、ステータスが「成功しました」になれば完了です。
エラーが出た場合
「取得できませんでした」エラー
原因:
- サイトマップのURLが間違っている
- ファイルがサーバーに正しくアップロードされていない
- robots.txtでブロックされている
対処法:
- ブラウザで直接サイトマップのURLにアクセスして確認
- ファイルの場所とパーミッションを確認
- robots.txtの設定を確認
「解析エラー」
原因:
- XML形式が正しくない
- 文字コードの問題
対処法:
- XMLバリデーターでエラーをチェック
- 文字コードがUTF-8になっているか確認
サイトマップに含めるべきページ
すべてのページを含める必要はありません。
含めるべきページ
- トップページ
- 重要なカテゴリページ
- すべての記事・商品ページ
- お問い合わせページ
- 会社概要などの基本情報ページ
基本的に、検索結果に表示させたいページはすべて含めます。
含めないページ
- サンクスページ(お問い合わせ完了ページなど)
- 重複コンテンツ
- 404エラーページ
- noindexタグが設定されているページ
- ログインページ
- 管理画面
検索結果に表示させたくないページは、サイトマップに含めません。
サイトマップの更新
サイトマップは、定期的に更新する必要があります。
更新が必要なタイミング
新しいページを追加したとき
新しい記事や商品ページを公開したら、サイトマップに追加します。
ページを削除したとき
不要になったページは、サイトマップからも削除しましょう。
URLを変更したとき
リダイレクト設定をした場合も、サイトマップを更新してください。
WordPressの場合
Yoast SEOやXML Sitemapプラグインを使っている場合、自動的に更新されます。
新しい記事を公開すると、自動的にサイトマップに追加されるので、手動での作業は不要です。
静的サイトの場合
手動でsitemap.xmlファイルを編集して、サーバーに再アップロードする必要があります。
HTMLサイトマップの作成
訪問者向けのHTMLサイトマップの作り方です。
WordPressの場合
PS Auto Sitemapというプラグインが便利です。
設定方法:
- プラグインをインストール・有効化
- 固定ページで新規作成
- タイトルを「サイトマップ」にする
- 本文に
<!-- SITEMAP CONTENT REPLACE POINT -->を記述 - ページIDをメモ
- 「設定」→「PS Auto Sitemap」を開く
- 先ほどのページIDを入力
- デザインを選択
- 「変更を保存」をクリック
自動的に、サイト内の全ページへのリンクが生成されます。
手動で作成する場合
HTMLで階層構造を作成します。
<h2>サイトマップ</h2>
<ul>
<li><a href="/">トップページ</a></li>
<li><a href="/about/">会社概要</a></li>
<li>サービス
<ul>
<li><a href="/service/design/">Webデザイン</a></li>
<li><a href="/service/seo/">SEO対策</a></li>
</ul>
</li>
<li><a href="/contact/">お問い合わせ</a></li>
</ul>
よくある質問
サイトマップは必須?
必須ではありませんが、強く推奨されます。
特に以下の場合は、必ず設置すべきです。
- 新しいサイト
- ページ数が多いサイト(50ページ以上)
- 頻繁に更新するサイト
サイトマップの上限は?
1つのサイトマップファイルには、最大50,000URLまで含められます。
ファイルサイズは50MBまでです。これを超える場合は、複数のサイトマップファイルに分割して、サイトマップインデックスファイルを作成します。
画像や動画もサイトマップに含められる?
はい、含められます。
画像サイトマップ、動画サイトマップという専用の形式があり、画像検索や動画検索での表示に役立ちます。
robots.txtとの関係は?
robots.txtファイルに、サイトマップの場所を記載できます。
Sitemap: https://example.com/sitemap.xml
これにより、検索エンジンが自動的にサイトマップを見つけやすくなります。
まとめ:サイトマップでSEO効果を高めよう
サイトマップは、検索エンジンとユーザーの両方にとって重要な要素です。
サイトマップの種類まとめ
XMLサイトマップ(必須):
- 検索エンジン向け
- sitemap.xmlというファイル名
- Google Search Consoleに登録
- 自動生成ツールやプラグインで作成
HTMLサイトマップ(推奨):
- 訪問者向け
- 通常のWebページとして作成
- サイト全体の構造を分かりやすく表示
作成・設置の流れ
- XMLサイトマップを作成(ツールまたはプラグイン使用)
- サーバーのルートディレクトリにアップロード
- Google Search Consoleに登録
- 定期的に更新(WordPressなら自動)
- HTMLサイトマップも作成(オプション)
SEO効果のポイント
- すべてのページが確実にインデックスされる
- 新しいコンテンツが素早く検索に反映される
- サイトの構造が整理される
- ユーザビリティが向上する
サイトマップを適切に設置・管理して、検索エンジンにもユーザーにも優しいサイトを作りましょう。この記事を参考に、ぜひサイトマップを活用してくださいね!

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