iCabブラウザとは?高機能カスタマイズが魅力のMac・iOS向けブラウザを徹底解説

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「Safariでは物足りない、もっと自由にカスタマイズできるブラウザが欲しい」そんな要望に応えるブラウザがあります。
iCab(アイキャブ)は、ドイツの開発者Alexander Claussが開発する、Mac・iOS向けのウェブブラウザです。
長い歴史を持ち、特にiOS版は高機能ブラウザの老舗として多くのユーザーに愛用されています。

最大の特徴は、他のブラウザにはないユニークな機能と、圧倒的なカスタマイズ性です。
広告ブロック、ダウンロードマネージャー、ユーザーエージェント変更、フルスクリーンモードなど、痒いところに手が届く機能が満載です。

この記事では、iCabブラウザの特徴、Mac版とiOS版の違い、主な機能、使い方、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。

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iCabブラウザとは

iCabブラウザの基本的な情報から見ていきましょう。

開発の歴史

iCab(アイキャブ)は、ドイツの開発者Alexander Claussが開発するウェブブラウザです。

元々は、同氏がAtari ST向けに開発したCrystal Atari Browser(CAB)というウェブブラウザをMacintoshに移植したものです。
名前の「iCab」も、この「CAB」に由来しています。

Classic Mac OS時代から存在する非常に歴史のあるブラウザで、長年にわたってユーザーの意見を取り入れながら進化してきました。

レンダリングエンジンの変遷

iCabは、当初は独自のレンダリングエンジンを搭載していました。

当初はCSSやDOMなどのウェブ標準技術に対応していませんでしたが、iCab 3.0にてCSS 2及びUnicodeをサポートしました。

iCab 4.0以降は、レンダリングエンジンがWebKitに置き換えられました。
これにより、Safariと同等のレンダリング能力を得ることができました。

そのため、現在のiCabはCrystal Atari Browserとは全くの別物になっています。

Acid3テストでの快挙

2009年6月7日、iCab 4.6はAcid3を100/100で通過した初めてのウェブブラウザとなりました。

Acid3は、ブラウザのJavaScriptやCSSなどの実装がウェブ標準に準拠しているかを判断するためのベンチマークテストです。

なお、Safari 4はその翌日にリリースされたにもかかわらず、Acid3を初めて100/100で通過した正式版のウェブブラウザとされています。

対応プラットフォーム

iCabは、次のプラットフォームに対応しています。

Mac版は、Classic Mac OS及びmacOS(macOS 10.13以降)に対応しています。
iOS版(iCab Mobile)は、iPhone、iPad、iPod touchに対応するユニバーサルアプリです。

Windows版やAndroid版は提供されていません。

Mac版とiOS版の違い

iCabには、Mac版とiOS版(iCab Mobile)があります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。

Mac版iCabの特徴

Mac版iCabは、macOS向けの高機能ブラウザです。

シェアウェアとなっており、10ドルまたは10ユーロで購入できます。
登録を行っていない場合は、Pro版への更新を定期的に要求される「ナグウェア」として動作します。
無料版の制限は、シェアウェアリマインダーボックスが時々ポップアップするだけです。

基本機能はすべて無料で使えるため、まずは無料で試してみることができます。

iOS版iCab Mobileの特徴

iOS版のiCab Mobile(アイキャブ・モバイル)は、iPhone・iPad向けのウェブブラウザです。

基本無料で使えます。
開発者を支援したい場合は、任意でチップ(投げ銭)を送ることができます。
チップを送ったユーザーには、お礼としてアプリアイコンを変更できるオプションが提供されます。

広告収入や検索エンジンとの取引、トラッキングなど、大手ブラウザが収入源としている方法をiCab Mobileは採用していません。
そのため、チップは完全に任意で、チップを送らなくても重要な機能を見逃すことはありません。

どちらを選ぶべきか

Macユーザーでデスクトップブラウジングにこだわりたい場合は、Mac版を選びます。
iPhoneやiPadで高機能ブラウザを使いたい場合は、iOS版を選びます。

両方を使って、ブックマークなどを同期させることも可能です。

iCab Mobileの主な機能

iOS版のiCab Mobileは特に人気が高く、豊富な機能を備えています。
主な機能を詳しく見ていきましょう。

検索機能

iCab Mobileには、複数の検索エンジンが最初から用意されています。

標準で搭載されている検索エンジンには、Google、Yahoo!、NAVER、価格.comなど10種類以上があります。
簡単に追加することもできます。

GoogleやYahoo!からの検索予測を有効にすることもできます。
Webページ内を検索する機能も備えています。

フィルタ機能(広告ブロック)

iCab Mobileは、カスタマイズ可能なURLベースのフィルタを内蔵しています。

デフォルトのフィルタで、多くの広告バナーをブロックできます。
フィルタは編集、追加、削除が可能で、自分好みにカスタマイズできます。

帯域幅を節約するために、画像をオフにすることもできます。

広告ブロック機能は非常に強力で、不快な広告を効果的に排除できると評判です。

ダウンロード機能

iCab Mobileは、内蔵のダウンロードマネージャーを搭載しています。

インターネットからほぼすべてのファイルをダウンロードできます。
ダウンロードしたファイルは、Evernote、Dropboxなど他のアプリに転送できます。

ダウンロード機能は特に強力で、「ここぞという時に真価を発揮する」と多くのユーザーが評価しています。

以前はYouTube動画のダウンロードも可能でしたが、現在は仕様変更により不可能になっています。

タブ機能

iCab Mobileは、複数のWebページを同時に開けるタブ機能をサポートしています。

手動もしくは自動で、新規タブもしくは同じタブにリンクを開くことができます。
アプリの終了時にタブを保存しておけば、次回起動時にオフラインであってもそれらを開くことができます。

タブ管理はユーザー視点で考えられており、使いやすいと評判です。

フルスクリーンモード

Webページを全画面で表示するためのフルスクリーンモードが用意されています。

ツールバーによって画面を占有されることがありません。
iPadの大画面でブログやニュース記事を読むのに最適です。

「フルブラウザと言いながらアドレスバーやツールバーが出たり入ったりするものが多い中、完全なフルブラウジングが可能」と高く評価されています。

ユーザーエージェント変更

iCab Mobileの重要な機能の一つが、ユーザーエージェントの変更です。

ユーザーエージェントを変更することで、iPhoneからでもPC版のページを閲覧できます。
Firefox、IE、iPad、PCのブラウザなど、様々なユーザーエージェントに変更可能です。

スマホ専用ページではなくPC版ページを見たい場合に非常に便利です。

フォームの保存機能

Webフォームの内容を保存しておき、後で手動もしくは自動で記入することができます。

保存したフォームデータをパスワードで保護することも可能です。
頻繁に入力する情報を保存しておけば、入力の手間が省けます。

オフライン閲覧

サイトをキャッシュできるため、電波がないところでもネットニュースなどを読むことができます。

Safariに比べてオフラインでの動作がサクサクだと評価されています。

他アプリとの連携

ブックマークをエクスポート・インポートしたり、ダウンロードしたファイル、画像、Webページを他のアプリに転送したりできます。

Dropboxへの保存もブラウザから簡単にできます。
様々なWebアプリやiOSアプリとの連携が特徴的です。

カスタマイズ性

設定項目が非常に豊富で、自分好みにブラウザをカスタマイズできます。

必要最低限のボタンを選んで表示させることができ、表示位置や透明度も設定できます。
「自分が求める形にできるのが良い点」と評価されています。

Mac版iCabの主な機能

Mac版iCabにも、独自の便利な機能が多数搭載されています。

フィルタ機能

Mac版でも、広告やポップアップウィンドウなどの不要なコンテンツをブロックできます。

多くのブラウザ設定を、訪問するページのURLに基づいて自動的に設定できます。
特定のウェブサイトごとに個別のブラウザ設定を持つことができます。

キオスクモード

キオスクモードでは、iCabが全画面を覆い、他のアプリケーションがブロックされます。

展示会、博覧会、ホテルなど、公共の場所でコンピュータにアクセスする場合に理想的な環境です。
ユーザーが情報を取得できる一方で、コンピュータ全体へのアクセスを防ぎます。

ダウンロードマネージャー

ファイルや完全なWebページをダウンロードして、後でオフラインでアクセスできます。

ソースコード管理

ページのソースコードをiCab自身で表示するか、テキストエディタで開くことができます。

エディタでHTMLコードが保存されるたびに、iCabが自動的にページ全体をリロードして再表示できます。
開発者にとって便利な機能です。

ウィンドウとタブ

リンクやブックマークを新しいウィンドウやタブで、バックグラウンドやフォアグラウンドで開くことを、いつでも簡単に決定できます。

キーボードショートカットで操作できます。

その他の機能

HTMLページを、すべての画像を含めてコンパクトなZIPファイルに保存できます。
マルウェアやフィッシングで知られるサイトを訪問した際にユーザーに警告できます。

高度に設定可能で、多くの細かい設定を調整できます。

iCabブラウザのメリット

iCabブラウザを使うメリットをまとめます。

圧倒的なカスタマイズ性

最大のメリットは、他のブラウザにはない柔軟なカスタマイズ性です。

設定項目が非常に豊富で、自分の使い方に合わせて細かく調整できます。
「自分が求める形にできる」のが大きな魅力です。

長年の開発実績

Classic Mac OS時代から続く長い歴史があります。

「長年の間にユーザの意見を取り入れながら進化してきていて開発年期が違う」と評価されています。
アップデートも頻繁で、バグ修正への対応も早いです。

豊富な機能

広告ブロック、ダウンロードマネージャー、ユーザーエージェント変更、フルスクリーンモード、フォーム保存など、便利な機能が満載です。

「ブラウザに求める大半の機能が揃ってる」と評価されています。

プライバシー保護

広告、検索エンジンとの取引、トラッキングなど、大手ブラウザの収入源を採用していません。

ユーザーのプライバシーを尊重した運営方針です。

無料または低価格

iOS版は基本無料で、すべての機能が使えます。
Mac版も10ドル・10ユーロと手頃な価格です。

無料版でも、リマインダーが表示されるだけで機能制限はありません。

Safariでは実現できない機能

完全なフルスクリーン表示、画面の向き固定(寝ながら使える)、PC版サイトの強制表示など、Safariでは難しい機能が簡単に実現できます。

iCabブラウザのデメリット

便利なブラウザですが、いくつかデメリットもあります。

Mac・iOSのみ対応

WindowsやAndroidでは使えません。

Appleのエコシステムにいるユーザーのみが対象です。

学習コストがある

設定項目が非常に豊富なため、すべての機能を使いこなすには時間がかかります。

初心者には少し複雑に感じるかもしれません。
ただし、シンプルに使うこともできます。

日本語の機械翻訳化

iOS版では、以前は自然な日本語だったのが、アップデートで機械翻訳になり劣化したという声があります。

ただし、基本的な用語は理解できるレベルです。

一部機能の廃止

YouTube動画のダウンロード機能など、以前は可能だった一部の機能が使えなくなっています。

著作権やプラットフォームの規約への対応と思われます。

Safariほどの統合性はない

iOS版では、他のアプリからウェブページを開く連携操作がSafariに対してしかできません。

これはiCab側で解決できる問題ではありませんが、不便に感じる場合があります。

最近重くなったとの声

一部のユーザーから、「最近重くなった」という声があります。

メインのブラウザとしては使わず、いざという時に使うサブブラウザとして活用している人もいます。

iCabブラウザの使い方

基本的な使い方を解説します。

インストール方法

Mac版は、公式サイト(https://www.icab.de/)からダウンロードできます。

iOS版は、App Storeから「iCab Mobile」で検索してダウンロードします。

初期設定

iOS版では、まず「設定」画面を確認することをおすすめします。

様々な項目を自分好みに設定できます。
「この機能なんだろう?」と思っても、一度使ってみると便利な機能かもしれません。

広告ブロックの設定

iOS版では、フィルタ機能で簡単に広告をブロックできます。

設定から「フィルタ」を選択し、デフォルトのフィルタを有効にします。
必要に応じて、カスタムフィルタを追加できます。

ユーザーエージェントの変更

iOS版で、PC版サイトを見たい場合の手順です。

設定から「ブラウザID」を選択します。
PCのブラウザ(Firefox、IE、Safariなど)を選択します。

これで、iPhoneからでもPC用のページを閲覧できます。

ダウンロードしたファイルの管理

ダウンロードしたファイルは、ダウンロードマネージャーで管理できます。

ファイルをタップして、他のアプリ(Evernote、Dropboxなど)に転送できます。

よくある質問

iCabブラウザに関するよくある質問をまとめます。

無料で使えますか

iOS版は完全無料で、すべての機能が使えます。
Mac版は無料で使えますが、リマインダーが表示されます。

有料登録すればリマインダーが消えます。

Safariと何が違いますか

カスタマイズ性、広告ブロック、ダウンロード機能、ユーザーエージェント変更、完全なフルスクリーン表示など、Safariにはない機能が多数あります。

Chrome拡張機能は使えますか

使えません。
iCabは独自のブラウザで、Chrome拡張機能には対応していません。

ブックマークを同期できますか

Mac版とiOS版の間でブックマークをインポート・エクスポートできます。

iCloud経由の自動同期には対応していませんが、手動でデータを移行できます。

アップデートはありますか

定期的にアップデートされています。

バグ修正への対応も早いと評価されています。

まとめ

iCabブラウザについてまとめます。

iCabは、ドイツの開発者Alexander Claussが開発する、Mac・iOS向けのウェブブラウザです。
元々はAtari ST用のCrystal Atari Browser(CAB)をMacに移植したものです。

歴史として、Classic Mac OS時代から存在する長い歴史、独自エンジン→WebKit(iCab 4.0以降)に移行、2009年にAcid3テストを100/100で通過した初のブラウザがあります。

対応OSは、Mac版がmacOS 10.13以降、iOS版がiPhone・iPad・iPod touchです。

価格は、Mac版がシェアウェア(10ドル/10ユーロ、無料版はリマインダー表示)、iOS版が基本無料(チップ制)です。

主な機能として、強力な広告ブロック機能、ダウンロードマネージャー、ユーザーエージェント変更、フルスクリーンモード、タブ機能、フォーム保存、オフライン閲覧、他アプリとの連携、圧倒的なカスタマイズ性があります。

メリットとして、他のブラウザにない豊富な機能、長年の開発実績と頻繁なアップデート、プライバシーを尊重した運営、Safariでは実現できない機能、無料または低価格で使えることがあります。

デメリットとして、Mac・iOSのみ対応(Windows・Android非対応)、設定が豊富で学習コストがある、一部機能の廃止(YouTube動画ダウンロードなど)、最近重くなったという声があることがあります。

おすすめの使い方として、メインブラウザとして高機能を活用、サブブラウザとして特定機能を使う(ダウンロード、PC版サイト表示など)、iPadで読書用フルスクリーンブラウザとして使うことがあります。

iCabは、「高機能ブラウザの老舗」として長年愛用されているブラウザです。
特にiOS版は、Safariでは物足りないと感じるユーザーに最適な選択肢です。
無料で使えるので、気になった方はぜひ試してみてください。

参考情報

この記事は、以下の信頼できる情報源を参考に作成しました。

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