DNSレコードとは?種類と役割を初心者にもわかりやすく解説

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ウェブサイトを運営したり、メールアドレスを設定したりする時に「DNSレコード」という言葉を見かけたことはありませんか?

「Aレコードを設定してください」
「MXレコードが正しくありません」
「CNAMEレコードを追加してください」

こういった指示を受けて困惑した経験がある方は多いと思います。

この記事では、DNSレコードの基本から各レコードの種類、具体的な役割、設定方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。専門用語を極力使わず、イメージしやすい例えで説明しますよ。


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  1. DNSレコードとは?
    1. 一言で言うと
    2. 住所録に例えると
    3. なぜ必要なの?
  2. DNSの仕組み(簡単に)
    1. ステップ1: あなたがウェブサイトにアクセス
    2. ステップ2: DNSサーバーに問い合わせ
    3. ステップ3: DNSレコードを確認
    4. ステップ4: ウェブサイトに接続
  3. DNSレコードの基本構成
    1. 1. ホスト名(Name)
    2. 2. レコードタイプ(Type)
    3. 3. 値(Value)
    4. 4. TTL(Time To Live)
  4. 主要なDNSレコードの種類
  5. 【Aレコード】最も基本的なレコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 使用例
    5. ポイント
  6. 【AAAAレコード】IPv6版のAレコード
    1. 何をするレコード?
    2. AレコードとAAAAレコードの違い
    3. 具体例
    4. 使用例
    5. ポイント
  7. 【CNAMEレコード】別名を作るレコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. より実践的な例
    5. 使用例
    6. 重要な制限
    7. ポイント
  8. 【MXレコード】メール配送用レコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 優先度とは?
    5. Gmail を使う場合の例
    6. 使用例
    7. ポイント
  9. 【TXTレコード】テキスト情報用レコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 主な用途
    4. 具体例
    5. 使用例
    6. ポイント
  10. 【NSレコード】ネームサーバー指定レコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 使用例
    5. ポイント
  11. 【SOAレコード】ゾーン情報レコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 含まれる情報
    5. 使用例
    6. ポイント
  12. 【PTRレコード】逆引きレコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 主な用途
    5. 使用例
    6. ポイント
  13. 【SRVレコード】サービス位置指定レコード
    1. 何をするレコード?
    2. 役割
    3. 具体例
    4. 使用例
    5. ポイント
  14. DNSレコードの確認方法
    1. 方法1: オンラインツールを使う
    2. 方法2: コマンドラインツールを使う(Windows)
    3. 方法3: コマンドラインツールを使う(Mac/Linux)
  15. DNSレコード設定時の注意点
    1. 1. TTLの設定
    2. 2. 変更の反映時間
    3. 3. バックアップを取る
    4. 4. 段階的に変更
    5. 5. MXレコードは慎重に
  16. よくあるエラーと対処法
    1. エラー1: ウェブサイトが表示されない
    2. エラー2: www付きとwww無しで表示が違う
    3. エラー3: メールが届かない
    4. エラー4: CNAMEレコードが設定できない
  17. よくある質問
    1. Q1: AレコードとCNAMEレコードはどう使い分ける?
    2. Q2: TTLはどれくらいに設定すればいい?
    3. Q3: DNSレコードの変更はいつ反映される?
    4. Q4: MXレコードの優先度は大きい方がいい?小さい方がいい?
    5. Q5: SPFレコードは必須?
    6. Q6: サブドメインのDNSレコードはどうやって作る?
    7. Q7: DNSレコードの設定を間違えたらどうなる?
  18. まとめ

DNSレコードとは?

一言で言うと

DNSレコードとは、「このドメイン名はどこに繋がっているか」を記録したリストのことです。

住所録に例えると

DNSレコードは、インターネットの住所録のようなものです。

普通の住所録:

  • 名前: 田中太郎
  • 住所: 東京都渋谷区○○
  • 電話: 03-1234-5678
  • メール: tanaka@example.com

DNSレコード(インターネットの住所録):

  • ドメイン名: example.com
  • IPアドレス: 192.0.2.1(Aレコード)
  • メールサーバー: mail.example.com(MXレコード)
  • その他の情報: TXTレコード、CNAMEレコードなど

なぜ必要なの?

コンピューターは「数字」しか理解できません。

人間にとって:

  • 「google.com」は覚えやすい
  • 「192.168.1.1」は覚えにくい

コンピューターにとって:

  • 「google.com」は理解できない
  • 「192.168.1.1」は理解できる

DNSレコードは、この人間が理解しやすい名前コンピューターが理解できる数字を結びつける役割を果たします。


DNSの仕組み(簡単に)

DNSレコードを理解する前に、DNSの基本的な仕組みを知っておきましょう。

ステップ1: あなたがウェブサイトにアクセス

あなたがブラウザに「example.com」と入力します。

ステップ2: DNSサーバーに問い合わせ

コンピューターが「example.comのIPアドレスは何?」とDNSサーバーに聞きます。

ステップ3: DNSレコードを確認

DNSサーバーがDNSレコード(住所録)を見て、「example.comのIPアドレスは192.0.2.1ですよ」と教えてくれます。

ステップ4: ウェブサイトに接続

コンピューターが192.0.2.1に接続して、ウェブサイトが表示されます。

このステップ3で参照されるのがDNSレコードです。


DNSレコードの基本構成

DNSレコードは以下の情報で構成されています。

1. ホスト名(Name)

どのドメイン・サブドメインに関する情報か。

:

  • example.com
  • www.example.com
  • mail.example.com
  • @(ドメイン自体を表す)

2. レコードタイプ(Type)

どんな種類の情報か。

主なタイプ:

  • A(エー)
  • AAAA(クワッドエー)
  • CNAME(シーネーム)
  • MX(エムエックス)
  • TXT(ティーエックスティー)
  • NS(エヌエス)
  • SOA(エスオーエー)

3. 値(Value)

実際の情報(IPアドレスやサーバー名など)。

:

  • 192.0.2.1(IPアドレス)
  • mail.example.com(メールサーバー)
  • example.net(別のドメイン)

4. TTL(Time To Live)

この情報をどれくらいの時間保持するか(秒数)。

:

  • 300秒 = 5分
  • 3600秒 = 1時間
  • 86400秒 = 1日

TTLの意味:
短い → 変更がすぐ反映されるが、サーバーへの問い合わせが増える
長い → 変更の反映に時間がかかるが、サーバーへの負担が少ない


主要なDNSレコードの種類

それぞれのレコードタイプを詳しく見ていきましょう。


【Aレコード】最も基本的なレコード

何をするレコード?

ドメイン名をIPv4アドレス(数字のアドレス)に変換するレコード

役割

ウェブサイトのサーバーがどこにあるかを示します。

具体例

設定内容:

ホスト名: example.com
タイプ: A
値: 192.0.2.1
TTL: 3600

意味:
「example.comにアクセスしたら、192.0.2.1というIPアドレスのサーバーに接続してください」

使用例

  • ウェブサイトのトップページ
  • サブドメイン(blog.example.comなど)

ポイント

  • 最も頻繁に使われるレコード
  • ウェブサイトを公開するには必須
  • 複数のAレコードを設定できる(負荷分散)

【AAAAレコード】IPv6版のAレコード

何をするレコード?

ドメイン名をIPv6アドレス(新しい形式のアドレス)に変換するレコード

AレコードとAAAAレコードの違い

Aレコード(IPv4):

  • 古い形式
  • 例: 192.0.2.1
  • 約43億個のアドレス

AAAAレコード(IPv6):

  • 新しい形式
  • 例: 2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334
  • ほぼ無限のアドレス

具体例

設定内容:

ホスト名: example.com
タイプ: AAAA
値: 2001:db8::1
TTL: 3600

使用例

  • IPv6対応のウェブサイト
  • モダンなインフラ

ポイント

  • スマートフォンでよく使われる
  • AレコードとAAAAレコード両方設定するのが一般的
  • IPv4が枯渇してきたため重要性が増している

【CNAMEレコード】別名を作るレコード

何をするレコード?

あるドメイン名を別のドメイン名に転送するレコード

役割

ドメインやサブドメインの「別名」を作ります。

具体例

設定内容:

ホスト名: www.example.com
タイプ: CNAME
値: example.com
TTL: 3600

意味:
「www.example.comにアクセスされたら、example.comを見に行ってください」

より実践的な例

状況: ブログをはてなブログで運営している

設定:

ホスト名: blog.example.com
タイプ: CNAME
値: hatenablog.com

これでblog.example.comにアクセスすると、はてなブログに転送されます。

使用例

  • CDN(コンテンツ配信ネットワーク)への転送
  • 外部サービス(はてなブログ、Shopifyなど)への接続
  • サブドメインの管理

重要な制限

CNAMEレコードの制限:

  1. ルートドメイン(example.com)には設定できない
  2. 他のレコードと共存できない
  • 同じホスト名にAレコードとCNAMEレコードは設定できない
  1. 必ずドメイン名を指定
  • IPアドレスは指定できない

ポイント

  • サブドメイン専用
  • 外部サービス利用時によく使う
  • IPアドレスが変わっても修正不要

【MXレコード】メール配送用レコード

何をするレコード?

メールをどのサーバーに送るかを指定するレコード

役割

「@example.com」宛のメールをどこに配送するかを決めます。

具体例

設定内容:

ホスト名: example.com
タイプ: MX
優先度: 10
値: mail.example.com
TTL: 3600

意味:
「example.com宛のメールは、mail.example.comに送ってください」

優先度とは?

MXレコードには「優先度」があります。

設定例:

example.com  MX  10  mail1.example.com
example.com  MX  20  mail2.example.com

意味:

  • 数字が小さい方が優先度が高い
  • まずmail1.example.comに送る
  • mail1が応答しなければmail2に送る

これで、メールサーバーが1台壊れても大丈夫です。

Gmail を使う場合の例

Googleの指示:

example.com  MX  1   ASPMX.L.GOOGLE.COM
example.com  MX  5   ALT1.ASPMX.L.GOOGLE.COM
example.com  MX  5   ALT2.ASPMX.L.GOOGLE.COM
example.com  MX  10  ALT3.ASPMX.L.GOOGLE.COM
example.com  MX  10  ALT4.ASPMX.L.GOOGLE.COM

これで、Gmail経由でメールを受信できます。

使用例

  • 独自ドメインのメールアドレス
  • Google Workspace(旧G Suite)
  • Microsoft 365
  • レンタルサーバーのメール機能

ポイント

  • メールを使うなら必須
  • 複数設定して冗長化するのが基本
  • CNAMEは使えない(必ずドメイン名またはIPアドレス)

【TXTレコード】テキスト情報用レコード

何をするレコード?

ドメインに関する任意のテキスト情報を記録するレコード

役割

元々はメモ用でしたが、現在は主にセキュリティ設定に使われます。

主な用途

1. ドメイン所有権の確認

Google Search ConsoleやFacebook Business Managerなどで、「このドメインは本当にあなたのものですか?」を確認するために使われます。

:

example.com  TXT  "google-site-verification=abc123xyz789"

2. SPFレコード(メール送信元の認証)

「このドメインからメールを送信できるサーバーはこれです」と宣言します。

:

example.com  TXT  "v=spf1 include:_spf.google.com ~all"

意味:
「example.comからのメールは、Googleのサーバーから送信されます。それ以外は怪しいです」

3. DKIM(メール改ざん防止)

メールが途中で改ざんされていないことを証明します。

4. DMARC(メール認証ポリシー)

SPFやDKIMに失敗したメールをどう扱うかを指定します。

:

_dmarc.example.com  TXT  "v=DMARC1; p=quarantine; rua=mailto:dmarc@example.com"

具体例

Google Workspace設定時:

example.com  TXT  "v=spf1 include:_spf.google.com ~all"

ドメイン確認:

example.com  TXT  "google-site-verification=1234567890abcdef"

使用例

  • Google Search Console認証
  • Microsoft 365設定
  • SPF/DKIM/DMARC設定(メールセキュリティ)
  • サイト所有権確認

ポイント

  • 最大255文字まで
  • 複数設定可能
  • メールのなりすまし防止に重要
  • 正しく設定しないとメールが迷惑メールになる

【NSレコード】ネームサーバー指定レコード

何をするレコード?

このドメインの情報はどのDNSサーバーが管理しているかを示すレコード

役割

「このドメインのDNSレコードは、このサーバーに聞いてください」と指示します。

具体例

設定内容:

example.com  NS  ns1.example.com
example.com  NS  ns2.example.com

意味:
「example.comについて知りたいことがあれば、ns1.example.comかns2.example.comに聞いてください」

使用例

  • ドメイン登録時に必ず設定
  • レンタルサーバー契約時に変更
  • CDNサービス利用時に変更

ポイント

  • 通常2つ以上設定(冗長化のため)
  • ドメインの根幹を司る重要なレコード
  • NSレコードを変更すると、すべてのDNS設定の参照先が変わる

【SOAレコード】ゾーン情報レコード

何をするレコード?

ドメインの管理情報を記録するレコード

役割

ドメインの「責任者」や「更新頻度」などの管理情報を保存します。

具体例

設定内容:

example.com  SOA  ns1.example.com. admin.example.com. (
    2024010101  ; シリアル番号
    3600        ; リフレッシュ(更新確認間隔)
    900         ; リトライ(再試行間隔)
    604800      ; 期限切れ
    86400       ; 最小TTL
)

含まれる情報

  1. プライマリネームサーバー: ns1.example.com
  2. 管理者メールアドレス: admin@example.com(@が.に変換されている)
  3. シリアル番号: ゾーンファイルのバージョン
  4. 各種タイマー: 更新頻度など

使用例

  • DNSサーバー間の同期
  • ゾーン情報の管理

ポイント

  • 各ドメインに1つだけ
  • 通常、自動で作成される
  • 手動で触ることはほとんどない

【PTRレコード】逆引きレコード

何をするレコード?

IPアドレスからドメイン名を調べるレコード(Aレコードの逆)

役割

  • Aレコード: ドメイン名 → IPアドレス(正引き)
  • PTRレコード: IPアドレス → ドメイン名(逆引き)

具体例

設定内容:

1.2.0.192.in-addr.arpa  PTR  example.com

意味:
「192.0.2.1というIPアドレスは、example.comのものです」

主な用途

メールサーバーの信頼性確認

メールを受信するサーバーは、送信元IPアドレスの逆引きをチェックします。

確認内容:

  1. メールが「mail.example.com」から来たと主張
  2. IPアドレスは「192.0.2.1」
  3. 192.0.2.1を逆引き → 本当に「mail.example.com」か?
  4. 一致すれば信頼できる

一致しないとスパムと判定されることがあります。

使用例

  • メールサーバー運用
  • スパムメール対策
  • セキュリティ監査

ポイント

  • 主にメールサーバーで重要
  • 設定はIPアドレスの提供元(プロバイダー)が行う
  • 個人では設定できないことが多い

【SRVレコード】サービス位置指定レコード

何をするレコード?

特定のサービスがどのサーバーのどのポートで動いているかを指定するレコード

役割

ウェブやメール以外のサービス(VoIP、チャットなど)の場所を指定します。

具体例

設定内容:

_sip._tcp.example.com  SRV  10  60  5060  sipserver.example.com

含まれる情報:

  • サービス名: _sip(SIPプロトコル)
  • プロトコル: _tcp
  • 優先度: 10
  • ウェイト: 60(負荷分散の重み)
  • ポート: 5060
  • ターゲット: sipserver.example.com

使用例

  • VoIP(インターネット電話)
  • Microsoft Teams
  • Jabber/XMPP(チャット)
  • Minecraft サーバー

ポイント

  • 特殊な用途でのみ使用
  • 一般的なウェブサイトでは不要
  • サービスによって自動設定される場合が多い

DNSレコードの確認方法

自分のドメインのDNSレコードを確認する方法を紹介します。

方法1: オンラインツールを使う

おすすめツール:

1. nslookup.io

  • https://www.nslookup.io/
  • わかりやすいインターフェース
  • すべてのレコードタイプに対応

2. MXToolbox

  • https://mxtoolbox.com/
  • メール関連のチェックに強い
  • 詳細な診断機能

3. Google Admin Toolbox

  • https://toolbox.googleapps.com/apps/dig/
  • Googleが提供
  • 信頼性が高い

使い方:

  1. ツールにアクセス
  2. ドメイン名を入力
  3. 調べたいレコードタイプを選択
  4. 結果を確認

方法2: コマンドラインツールを使う(Windows)

nslookupコマンド:

  1. コマンドプロンプトを開く
  2. 以下のコマンドを入力

Aレコード確認:

nslookup example.com

MXレコード確認:

nslookup -type=mx example.com

TXTレコード確認:

nslookup -type=txt example.com

方法3: コマンドラインツールを使う(Mac/Linux)

digコマンド:

Aレコード確認:

dig example.com A

MXレコード確認:

dig example.com MX

すべてのレコード確認:

dig example.com ANY

DNSレコード設定時の注意点

1. TTLの設定

変更前:

  • TTLを短く設定(例: 300秒 = 5分)
  • 変更がすぐ反映される

変更後:

  • TTLを長く設定(例: 3600秒 = 1時間)
  • サーバーへの負荷を減らす

2. 変更の反映時間

DNS浸透(DNS propagation):
DNSレコードの変更は、世界中のDNSサーバーに伝わるまで時間がかかります。

目安:

  • 最短: 数分
  • 通常: 1〜4時間
  • 最長: 24〜48時間

この間どうなる?:

  • 古いサーバーに接続する人もいる
  • 新しいサーバーに接続する人もいる
  • 完全に切り替わるまで待つ必要がある

3. バックアップを取る

設定変更前に、現在の設定を記録しておきましょう。

記録すべき情報:

  • すべてのレコードタイプ
  • ホスト名
  • TTL

4. 段階的に変更

推奨手順:

  1. テスト環境で確認
  2. TTLを短く設定
  3. 本番環境で変更
  4. 動作確認
  5. 問題なければTTLを元に戻す

5. MXレコードは慎重に

MXレコードを間違えると、メールが届かなくなります。

確認すべきこと:

  • 優先度の設定
  • サーバー名のスペルミス
  • 既存の設定の削除忘れ

よくあるエラーと対処法

エラー1: ウェブサイトが表示されない

原因:

  • Aレコードが正しく設定されていない
  • Aレコードが存在しない
  • IPアドレスが間違っている

確認方法:

nslookup example.com

対処法:

  1. Aレコードの存在を確認
  2. IPアドレスが正しいか確認
  3. TTLが切れるまで待つ

エラー2: www付きとwww無しで表示が違う

原因:

  • www付きのAレコードまたはCNAMEレコードが設定されていない

対処法:

パターン1: 両方同じIPアドレスに接続

example.com       A      192.0.2.1
www.example.com   A      192.0.2.1

パターン2: wwwをルートドメインに転送

example.com       A      192.0.2.1
www.example.com   CNAME  example.com

エラー3: メールが届かない

原因:

  • MXレコードが正しく設定されていない
  • SPFレコードが設定されていない
  • 逆引き(PTRレコード)が設定されていない

対処法:

  1. MXレコードの確認
   nslookup -type=mx example.com
  1. SPFレコードの確認
   nslookup -type=txt example.com
  1. メールサーバーのプロバイダーに連絡

エラー4: CNAMEレコードが設定できない

原因:

  • ルートドメイン(example.com)にCNAMEを設定しようとしている
  • 同じホスト名に他のレコードが既に存在する

対処法:

  • ルートドメインにはAレコードを使う
  • CNAMEはサブドメイン専用
  • ALIASレコードまたはANAMEレコード(プロバイダーによる)を使う

よくある質問

Q1: AレコードとCNAMEレコードはどう使い分ける?

A: 基本的な使い分け

Aレコードを使う場合:

  • ルートドメイン(example.com)
  • IPアドレスがわかっている
  • 直接サーバーに接続したい

CNAMEレコードを使う場合:

  • サブドメイン(www.example.com、blog.example.comなど)
  • 外部サービスに接続したい
  • IPアドレスが変わる可能性がある

Q2: TTLはどれくらいに設定すればいい?

A: 用途によって変わります

一般的な設定:

  • Aレコード: 3600秒(1時間)
  • MXレコード: 3600秒(1時間)
  • TXTレコード: 3600秒(1時間)
  • NSレコード: 86400秒(1日)
  • SOAレコード: 86400秒(1日)

変更時:

  • 変更前: 300秒(5分)に短縮
  • 変更後: 元の値に戻す

Q3: DNSレコードの変更はいつ反映される?

A: 通常1〜4時間、最大48時間

理由:

  1. TTLの期限が切れるまで古い情報がキャッシュされる
  2. 世界中のDNSサーバーに伝わるのに時間がかかる

すぐ反映させたい場合:

  1. 事前にTTLを短くしておく(24時間前)
  2. 変更を行う
  3. 変更後、TTLを元に戻す

Q4: MXレコードの優先度は大きい方がいい?小さい方がいい?

A: 小さい数字が優先度が高いです

:

example.com  MX  10  mail1.example.com
example.com  MX  20  mail2.example.com

この場合、まずmail1に送られ、ダメならmail2に送られます。

推奨設定:

  • メインサーバー: 10
  • バックアップサーバー: 20、30…
  • 10刻みにすると、後で間に追加しやすい

Q5: SPFレコードは必須?

A: メールを送信するなら必須です

SPFレコードがないと:

  • 送信したメールが迷惑メールになる
  • Gmailなどに届かない
  • なりすましメールの温床になる

最低限の設定:

example.com  TXT  "v=spf1 mx ~all"

これは「MXレコードに指定されたサーバーからの送信のみ許可」という意味です。

Q6: サブドメインのDNSレコードはどうやって作る?

A: ホスト名にサブドメインを指定するだけ

例: blog.example.comを作る場合

Aレコードの場合:

ホスト名: blog.example.com
タイプ: A
値: 192.0.2.2

または

ホスト名: blog
タイプ: A
値: 192.0.2.2

CNAMEレコードの場合:

ホスト名: blog
タイプ: CNAME
値: example.com

Q7: DNSレコードの設定を間違えたらどうなる?

A: 症状別に影響が異なります

Aレコードを間違えた場合:

  • ウェブサイトが表示されない
  • 違うサイトが表示される
  • 最悪の場合、他人のサーバーに接続

MXレコードを間違えた場合:

  • メールが届かない
  • メールが消える(戻ってこない場合も)

TXTレコード(SPF)を間違えた場合:

  • 送信メールが迷惑メール扱いになる

対処法:
すぐに正しい設定に戻す。TTLの期間は影響が残ります。


まとめ

DNSレコードについて解説しました。

重要ポイント:

DNSレコードとは:

  • インターネットの住所録
  • ドメイン名とIPアドレスなどを結びつける
  • 複数の種類(タイプ)がある

主要なレコードタイプ:

  • Aレコード: ドメイン名 → IPv4アドレス(最重要)
  • AAAAレコード: ドメイン名 → IPv6アドレス
  • CNAME: 別名を作る(サブドメイン専用)
  • MXレコード: メールサーバーを指定(メール必須)
  • TXTレコード: テキスト情報(SPF、認証など)
  • NSレコード: DNSサーバーを指定
  • SOAレコード: ゾーン管理情報
  • PTRレコード: IPアドレス → ドメイン名(逆引き)
  • SRVレコード: 特殊なサービスの場所

設定時の注意:

  • バックアップを取る
  • TTLを理解する
  • 変更には時間がかかる(最大48時間)
  • MXレコードは特に慎重に

確認方法:

  • オンラインツール(nslookup.io、MXToolboxなど)
  • コマンドライン(nslookup、dig)

覚えておくべきこと:

  • Aレコード: ウェブサイトに必須
  • MXレコード: メールに必須
  • TXTレコード: セキュリティに必須
  • CNAME: 便利だがルートドメインには使えない

DNSレコードは難しく見えますが、基本を押さえれば理解できます。自分のウェブサイトやメールを運用する際は、必ず必要になる知識なので、ぜひ参考にしてください!

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