「Google Chromeをインストールしようとしたら、エラーメッセージが表示された」
「インストーラーが途中で止まってしまう」
「何度やっても失敗してしまう」
Chromeのインストールでつまずいてしまうと、本当に困りますよね。でも安心してください。インストールできない原因は必ず特定でき、ほとんどの場合は解決できます。
この記事では、Chromeがインストールできない主な原因と、それぞれの対処法を分かりやすく解説していきます。
一つずつ順番に試して、Chromeを無事にインストールしましょう!
まず確認すべき基本事項
対処に入る前に、基本的な条件を確認しておきましょう。
パソコンのシステム要件
Chrome が動作するための最低条件です。
Windows の場合
- Windows 10 以降(Windows 7、8、8.1 は 2023年2月でサポート終了)
- Intel Pentium 4 以降のプロセッサ
- 350MB 以上の空き容量
- RAM 2GB 以上(推奨)
古いWindows を使っている場合
Windows 7 や 8.1 では、最新版の Chrome はインストールできません。
旧バージョンなら動作する可能性がありますが、セキュリティリスクがあるため、Windows の更新を検討しましょう。
インターネット接続の確認
Chrome のインストーラーは、インターネットから必要なファイルをダウンロードします。
他のウェブサイト(Yahoo!、Googleなど)が開けるか確認してください。開けない場合は、まずネット接続を回復させる必要があります。
管理者権限の確認
Chrome をインストールするには、パソコンの管理者権限が必要です。
自分のパソコンの場合
通常は問題ありませんが、ユーザーアカウントの種類を確認しましょう。
設定 → アカウント → ユーザーの情報、で「管理者」と表示されていればOKです。
会社や学校のパソコンの場合
IT部門が管理している場合、個人ではソフトウェアのインストールができないことがあります。
管理者に相談してみてください。
よくあるエラーメッセージと対処法
表示されるエラーメッセージから原因を特定しましょう。
「インストールに失敗しました」
最も一般的なエラーメッセージです。
原因1:セキュリティソフトがブロックしている
ウイルス対策ソフトやファイアウォールが、Chromeのインストールを阻止している可能性があります。
対処法
- セキュリティソフトを一時的に無効にする
- Chromeのインストールを実行
- インストール完了後、セキュリティソフトを再度有効にする
原因2:既存のChromeが残っている
以前のインストールが不完全な状態で残っていることがあります。
対処法
後述の「完全にアンインストールする方法」を参照してください。
「アクセスが拒否されました」
管理者権限に関するエラーです。
対処法1:管理者として実行
- ダウンロードしたインストーラーを右クリック
- 「管理者として実行」を選択
- ユーザーアカウント制御の画面で「はい」をクリック
対処法2:別の管理者アカウントでログイン
管理者権限がない場合、管理者アカウントでログインしてからインストールしてください。
「インストーラーをダウンロードできません」
ダウンロード段階でのエラーです。
原因1:インターネット接続が不安定
Wi-Fi の電波が弱い、回線が混雑しているなど。
対処法
- ルーターの近くに移動する
- 有線LAN接続に切り替える
- 時間を置いてから再試行
原因2:プロキシ設定の問題
会社や学校のネットワークでは、プロキシ経由で接続することがあります。
対処法
IT部門に確認して、正しいプロキシ設定を適用してください。
「このアプリはお使いのPCでは実行できません」
システム互換性のエラーです。
原因:32bit版Windowsに64bit版Chromeをインストールしようとしている
対処法
- 設定 → システム → バージョン情報、でシステムの種類を確認
- 「32ビット」と表示されている場合、32bit版のChromeをダウンロード
- 通常、公式サイトは自動で適切なバージョンを提供しますが、念のため確認
エラーコードが表示される場合
エラー 4
初期化エラー。Chrome を完全にアンインストールしてから再試行してください。
エラー 7
ダウンロードエラー。インターネット接続とセキュリティソフトを確認しましょう。
エラー 31
インストールパスの問題。Cドライブの空き容量を確認してください。
エラー 103
接続エラー。プロキシ設定やファイアウォールを確認しましょう。
段階的な対処法
エラーメッセージが出ない場合や、原因が特定できない場合の対処です。
ステップ1:ダウンロードファイルを再取得
現在のインストーラーが破損している可能性があります。
手順
- ダウンロードフォルダから既存のインストーラーを削除
- 公式サイト(google.com/chrome)から再ダウンロード
- ダウンロード完了後、すぐにインストールを実行
ブラウザのキャッシュが原因の場合もあるので、Ctrl + Shift + Delete でキャッシュをクリアしてからダウンロードすると確実です。
ステップ2:別のブラウザでダウンロード
現在使っているブラウザに問題がある場合もあります。
手順
- Edge や Firefox など、別のブラウザを開く
- Chrome 公式サイトからダウンロード
- インストールを実行
ステップ3:オフラインインストーラーを使う
通常のインストーラーは、インストール中にファイルをダウンロードします。
オフラインインストーラーは、すべてのファイルが含まれているので、ネット接続が不安定でも大丈夫です。
ダウンロード方法
- Google Chrome 公式サイトにアクセス
- 「別のプラットフォーム向けの Chrome をダウンロード」をクリック
- 「Windows 10/11(64ビット版)」から「Chrome スタンドアロンをダウンロード」を選択
ファイルサイズは約90MBと大きめですが、確実性が高いです。
ステップ4:セキュリティソフトを一時無効化
ウイルス対策ソフトが原因の場合の対処です。
注意点
無効化している間は、怪しいサイトにアクセスしない、メールの添付ファイルを開かないなど、注意してください。インストール後はすぐに再度有効化しましょう。
主なセキュリティソフトの無効化方法
- Windows Defender:設定 → 更新とセキュリティ → Windows セキュリティ → リアルタイム保護をオフ
- ノートンやウイルスバスター:タスクトレイのアイコンを右クリック → 無効化または一時停止
ステップ5:Windows Update を実行
システムが古いと、互換性の問題が起きることがあります。
手順
- 設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update
- 「更新プログラムのチェック」をクリック
- 利用可能な更新がある場合、すべてインストール
- パソコンを再起動
- 再度 Chrome のインストールを試す
完全にアンインストールする方法
既存の Chrome が中途半端に残っている場合の対処です。
標準的なアンインストール
手順
- 設定 → アプリ → インストールされているアプリ
- 「Google Chrome」を探す
- 三点メニューをクリック → アンインストール
- 確認画面で「アンインストール」をクリック
- 「閲覧データも削除しますか?」のチェックを入れる(推奨)
- 「アンインストール」をクリック
残存ファイルの削除
アンインストールしても、一部のファイルが残ることがあります。
削除すべきフォルダ
- エクスプローラーを開く
- アドレスバーに以下を入力(1つずつ)
C:\Program Files\Google\Chrome
C:\Program Files (x86)\Google\Chrome
%LOCALAPPDATA%\Google\Chrome
%APPDATA%\Google\Chrome
これらのフォルダがあれば、削除してください。
レジストリのクリーンアップ(上級者向け)
- Win + R キーを押す
- 「regedit」と入力してEnter
- 以下の場所を探して削除
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Google\Chrome
HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Google\Chrome
注意:レジストリ操作は慎重に行ってください。間違えるとシステムに影響が出ます。不安な場合は、この手順はスキップしても大丈夫です。
パソコンを再起動
ファイルを削除したら、必ず再起動してから再インストールしましょう。
これで、システムがリフレッシュされます。
特殊なケースの対処法
上記の方法で解決しない場合の対処です。
ディスク容量が不足している
Chrome には最低350MBの空き容量が必要です。
確認方法
- エクスプローラーを開く
- 「PC」をクリック
- Cドライブの空き容量を確認
対処法
- 不要なファイルを削除
- ディスククリーンアップを実行
- 大きなファイル(動画など)を外付けHDDに移動
設定 → システム → ストレージ → 一時ファイル、から不要なファイルをまとめて削除できます。
Windows Defender SmartScreenのブロック
Windowsの保護機能が、Chromeをブロックすることがあります。
対処法
- ダウンロードしたファイルを右クリック
- プロパティを選択
- 「全般」タブの下部に「許可する」のチェックボックスがあればチェック
- 「OK」をクリック
- インストールを実行
グループポリシーによる制限
会社のパソコンでは、管理者がソフトウェアのインストールを制限していることがあります。
確認方法
- Win + R キーで「gpedit.msc」と入力(Home版では使えません)
- グループポリシーエディタが開きます
- ソフトウェアのインストール制限が有効になっていないか確認
対処法
個人では変更できないので、IT部門に相談してください。
ポータブル版を試す
どうしても通常のインストールができない場合、ポータブル版という選択肢もあります。
注意点
公式のポータブル版は存在しないので、サードパーティ製を使うことになります。
信頼できる提供元から入手し、セキュリティリスクを理解した上で使用してください。基本的には、正式なインストールを推奨します。
代替の方法
Chromeがどうしてもインストールできない場合の選択肢です。
Microsoft Edge を使う
Windows 10/11 に標準搭載されている Edge は、Chrome と同じ技術(Chromium)をベースにしています。
操作感も非常に似ているので、Chrome の代替として十分使えますよ。
Edgeのメリット
- すでにインストールされている
- Chrome の拡張機能が使える
- Googleサービスとも連携可能
Chromium をインストール
Chrome のオープンソース版である Chromium を試す方法もあります。
ただし、自動更新がない、一部の機能が使えないなどの制限があります。上級者向けの選択肢ですね。
別のブラウザを検討
- Firefox:プライバシー重視
- Brave:広告ブロック機能が強力
- Opera:VPN内蔵
どれも優れたブラウザなので、Chrome にこだわる必要がなければ、これらも検討してみてください。
インストール後の確認
無事にインストールできたら、以下を確認しましょう。
正常に起動するか
デスクトップやスタートメニューから Chrome を起動してみてください。
Google のトップページが表示されれば成功です。
更新を確認
- Chrome の右上メニュー → ヘルプ → Google Chrome について
- 「Google Chrome は最新版です」と表示されるか確認
更新が必要な場合、自動的にダウンロードが始まります。
設定のインポート
他のブラウザから設定を移行できます。
- 設定 → あなたと Google
- 「ブックマークと設定をインポート」
- 移行元のブラウザを選択
- インポートする項目にチェックを入れて実行
トラブル予防のためのヒント
今後のために、覚えておきたいポイントです。
公式サイトからダウンロード
必ず google.com/chrome からダウンロードしましょう。
検索結果の広告や、怪しいサイトからダウンロードすると、マルウェアが混入している危険性があります。
セキュリティソフトの例外設定
Chrome をセキュリティソフトの「信頼するアプリケーション」リストに追加しておくと、今後のアップデートもスムーズです。
定期的なメンテナンス
- 不要なファイルの削除
- ディスク容量の確保
- Windows Update の実行
これらを習慣にすると、様々なソフトウェアのインストールで問題が起きにくくなります。
よくある質問
Q1. インストール中にフリーズしたら?
5分以上反応がない場合、タスクマネージャー(Ctrl + Shift + Esc)から強制終了してください。
その後、パソコンを再起動してから、再度インストールを試みましょう。
Q2. 32bit版と64bit版、どちらを選ぶ?
お使いのWindows に合わせて選んでください。
設定 → システム → バージョン情報、で確認できます。通常、公式サイトが自動で適切なバージョンを提供してくれます。
Q3. 古いバージョンのChromeをインストールできる?
技術的には可能ですが、セキュリティリスクがあるため推奨しません。
どうしても必要な場合、自己責任で古いバージョンを探してください。
Q4. インストール先を変更できる?
標準インストールでは変更できません。
Cドライブ以外にインストールしたい場合は、レジストリを編集する必要がありますが、上級者向けの操作なので、通常は推奨しません。
Q5. インストールにどれくらい時間がかかる?
ネット環境にもよりますが、通常は5〜10分程度です。
30分以上かかる場合は、何か問題が起きている可能性があります。
まとめ:焦らず順番に対処しよう
Chromeがインストールできない問題について、重要なポイントをまとめます。
まず確認すること
- システム要件を満たしているか
- インターネットに接続できているか
- 管理者権限があるか
よくある原因
- セキュリティソフトのブロック
- 既存の Chrome が残っている
- ダウンロードファイルの破損
- システムの古さや不具合
試す順番
- インストーラーを再ダウンロード
- 管理者として実行
- セキュリティソフトを一時無効化
- オフラインインストーラーを使用
- 既存の Chrome を完全削除
- Windows Update を実行
- パソコンを再起動してから再試行
それでもダメなら
- Edge など代替ブラウザを使う
- IT管理者に相談(会社や学校の場合)
- Windows の再インストールを検討
予防策
- 公式サイトからダウンロード
- セキュリティソフトの例外設定
- 定期的なメンテナンス
インストールできないと焦ってしまいますが、原因は必ずあります。この記事の手順を一つずつ試せば、ほとんどの場合は解決できます。落ち着いて対処してくださいね!
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