人体の骨一覧|全206個の名前・部位・役割をわかりやすく解説

科学

私たちの体を支えている「骨」。普段は意識しませんが、実は大人の体には206個もの骨があるんです。

しかも、赤ちゃんの頃は約350個もあったのに、成長するにつれて減っていくという不思議な仕組みを持っています。体の中で最も大きい骨は太ももの大腿骨で約40cm、最も小さい骨は耳の中にあるアブミ骨でわずか3mm程度。こんなにバラエティ豊かな骨たちが、私たちの体を支えているんですね。

この記事では、人体の骨206個を部位別・形状別に一覧で紹介します。


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骨の5つの役割|ただ「支える」だけじゃない

骨というと「体を支えるもの」というイメージがありますが、実はそれだけではありません。骨には大きく分けて5つの役割があります。

1. 支持作用(体を支える)

最も基本的な役割です。建物でいえば鉄骨のようなもの。約206個の骨が組み合わさって骨格を形成し、私たちが立ったり座ったりできるのはこの骨格のおかげです。

2. 保護作用(内臓を守る)

頭蓋骨は脳を、肋骨と胸骨は心臓や肺を、背骨は脊髄を守っています。大切な臓器を外部の衝撃から守る「鎧」のような存在なんですね。

3. 運動作用(体を動かす)

骨に筋肉が付着し、関節を支点にして体を動かすことができます。テコの原理で、小さな力でも大きな動きを生み出せる仕組みになっています。

4. 造血作用(血液をつくる)

意外かもしれませんが、血液は骨の中でつくられています。骨の中心部にある骨髄で、赤血球・白血球・血小板が日々生産されているんです。

5. 貯蔵作用(カルシウムを蓄える)

体内のカルシウムの約99%は骨に貯蔵されています。血液中のカルシウムが不足すると骨から供給され、多すぎると骨に蓄えられるという、まるで銀行のような働きをしています。


骨の分類|2つの分け方を知っておこう

骨の分類方法は大きく2種類あります。「どこにあるか(部位別)」と「どんな形か(形状別)」です。

部位別分類:軸骨格と付属肢骨格

人体の骨格は「軸骨格」と「付属肢骨格」の2つに大別されます。

分類含まれる骨骨の数
軸骨格頭蓋骨、脊椎、胸郭(肋骨・胸骨)80個
付属肢骨格上肢(腕・手)、下肢(脚・足)、肩甲帯、骨盤帯126個

軸骨格は体の中心軸を形成し、付属肢骨格は手足など「枝」の部分を担当しています。

形状別分類:6つのタイプ

骨は形によっても分類できます。それぞれに特徴があり、役割に適した形をしています。

分類特徴主な例
長骨(ちょうこつ)細長い管状の骨。中に骨髄がある大腿骨、上腕骨、脛骨
短骨(たんこつ)縦横がほぼ同じ立方体状手根骨、足根骨
扁平骨(へんぺいこつ)薄く平らな板状頭頂骨、肩甲骨、肋骨
不規則骨(ふきそくこつ)複雑な形状椎骨、下顎骨
含気骨(がんきこつ)内部に空洞がある前頭骨、上顎骨
種子骨(しゅしこつ)腱の中にある小さな骨膝蓋骨(お皿)

部位別に見る骨の特徴

頭蓋骨(29個)

頭蓋骨は22個の骨と、耳小骨6個、舌骨1個で構成されています。

脳を守る「脳頭蓋」は8個の骨が組み合わさってヘルメットのような構造に。顔の形をつくる「顔面骨」は14個あり、唯一動くのは下顎骨だけです。ちなみに耳の中にある「耳小骨」は人体で最も小さい骨で、音を伝える重要な役割を担っています。

脊椎(26個)

背骨は26個の骨が縦に連なっています。首の部分が頚椎(7個)、胸の部分が胸椎(12個)、腰の部分が腰椎(5個)、そしてお尻の部分が仙骨と尾骨です。

面白いのは、哺乳類の頚椎は基本的に7個で共通しているということ。キリンのような首の長い動物も、ネズミのような小さな動物も、頚椎の数は同じ7個なんです。

胸郭(25個)

胸骨1個と肋骨24個(12対)で構成される「鳥かご」のような構造です。心臓と肺という生命維持に欠かせない臓器を守っています。

上肢(60個)※両腕合計

片腕には30個の骨があります。上腕骨、橈骨、尺骨という3つの長い骨と、手の27個の骨で構成されています。

両手だけで54個の骨があり、これは全身の骨の約4分の1。人間の手がいかに精密な動きをするために発達したかがわかりますね。

下肢(60個)※両脚合計

片脚には30個の骨があります。大腿骨、脛骨、腓骨、膝蓋骨と、足の26個の骨で構成されています。

大腿骨は人体最大の骨で、体重を支える重要な役割を担っています。


骨にまつわる豆知識

赤ちゃんの骨は約350個

生まれたばかりの赤ちゃんには約350個の骨がありますが、成長とともに骨同士がくっついて(癒合して)、大人になると206個になります。骨の癒合は男性で18歳頃、女性で15〜16歳頃までにほぼ完了します。

骨の重さは体重の約8%

成人の骨格全体の重さは体重の約8%。体重60kgの人なら約4.8kgが骨の重さということになります。

骨は約3年で生まれ変わる

骨は一度できたら終わりではなく、「破骨細胞」が古い骨を壊し、「骨芽細胞」が新しい骨をつくるというサイクルを繰り返しています。約3年かけて全身の骨が入れ替わるといわれています。

206個は「だいたい」の数

実は206個という数は「標準的な大人の数」であり、個人差があります。腰椎が6個ある人(約15%)や、首に余分な肋骨(頚肋)がある人もいます。


全206個の骨一覧表

頭蓋骨(22個)

脳頭蓋(8個)

名前読み方説明
前頭骨ぜんとうこつ1額を形成。含気骨でもある
頭頂骨とうちょうこつ2頭頂部を形成する左右一対の骨
側頭骨そくとうこつ2頭の側面。耳の構造を含む
後頭骨こうとうこつ1頭の後部。脊髄の通る大後頭孔がある
蝶形骨ちょうけいこつ1頭蓋底の中央。蝶が羽を広げた形
篩骨しこつ1鼻腔の上部。嗅覚に関係

顔面骨(14個)

名前読み方説明
鼻骨びこつ2鼻の付け根を形成
涙骨るいこつ2眼窩の内側。涙の通り道
上顎骨じょうがくこつ2上あご。上の歯が生える
下顎骨かがくこつ1下あご。頭蓋で唯一動く骨
頬骨きょうこつ2頬の出っ張りを形成
口蓋骨こうがいこつ2口腔の天井部分(硬口蓋)
下鼻甲介かびこうかい2鼻腔内の巻貝状の骨
鋤骨じょこつ1鼻中隔の後下部を形成

耳小骨・舌骨(7個)

名前読み方説明
ツチ骨つちこつ2鼓膜に接する。ハンマー形
キヌタ骨きぬたこつ2ツチ骨とアブミ骨の間
アブミ骨あぶみこつ2人体最小の骨。約3mm
舌骨ぜっこつ1喉にある。他の骨と関節しない

脊椎(26個)

名前読み方説明
頚椎けいつい7首の骨。第1頚椎は環椎、第2頚椎は軸椎
胸椎きょうつい12背中の骨。肋骨と関節する
腰椎ようつい5腰の骨。最も大きな椎骨
仙骨せんこつ15つの仙椎が癒合したもの
尾骨びこつ13〜5個の尾椎が癒合。尻尾の名残

胸郭(25個)

名前読み方説明
胸骨きょうこつ1胸の前面中央。肋骨をつなぐ
肋骨ろっこつ2412対。上7対は真肋、下5対は仮肋

肩甲帯(4個)

名前読み方説明
鎖骨さこつ2胸骨と肩甲骨をつなぐ
肩甲骨けんこうこつ2背中の三角形の骨。翼のような形

上肢の骨(60個)

腕の骨(6個)

名前読み方説明
上腕骨じょうわんこつ2二の腕の骨
橈骨とうこつ2前腕の親指側の骨
尺骨しゃっこつ2前腕の小指側の骨。肘頭がある

手根骨(16個)

名前読み方説明
舟状骨しゅうじょうこつ2手首の親指側。船の形
月状骨げつじょうこつ2三日月の形
三角骨さんかくこつ2三角形の骨
豆状骨とうじょうこつ2種子骨でもある。豆のように小さい
大菱形骨だいりょうけいこつ2親指の付け根に関節
小菱形骨しょうりょうけいこつ2大菱形骨の隣
有頭骨ゆうとうこつ2手根骨で最大
有鈎骨ゆうこうこつ2鈎(かぎ)状の突起がある

中手骨・指骨(38個)

名前読み方説明
中手骨ちゅうしゅこつ10手のひらを形成する5本×両手
基節骨きせつこつ10指の付け根の骨
中節骨ちゅうせつこつ8指の中間の骨(親指にはない)
末節骨まっせつこつ10指先の骨

骨盤帯(2個)

名前読み方説明
寛骨かんこつ2腸骨・坐骨・恥骨が癒合したもの

※寛骨は成人では1つの骨ですが、元は腸骨・坐骨・恥骨の3つが癒合してできています。

下肢の骨(60個)

脚の骨(8個)

名前読み方説明
大腿骨だいたいこつ2太ももの骨。人体最大(約40cm)
膝蓋骨しつがいこつ2膝のお皿。種子骨の一種
脛骨けいこつ2すねの骨。下腿の主な支柱
腓骨ひこつ2すねの外側の細い骨

足根骨(14個)

名前読み方説明
距骨きょこつ2足首の関節を形成
踵骨しょうこつ2かかとの骨。足で最大
舟状骨しゅうじょうこつ2足のアーチを形成
内側楔状骨ないそくけつじょうこつ2くさび形の骨(内側)
中間楔状骨ちゅうかんけつじょうこつ2くさび形の骨(中央)
外側楔状骨がいそくけつじょうこつ2くさび形の骨(外側)
立方骨りっぽうこつ2立方体に近い形

中足骨・趾骨(38個)

名前読み方説明
中足骨ちゅうそくこつ10足の甲を形成する5本×両足
基節骨きせつこつ10足指の付け根の骨
中節骨ちゅうせつこつ8足指の中間の骨(親指にはない)
末節骨まっせつこつ10足指の先端の骨

まとめ

  • 人体には206個の骨がある(成人の場合)
  • 骨格は「軸骨格(80個)」と「付属肢骨格(126個)」に分類される
  • 骨には支持・保護・運動・造血・貯蔵という5つの役割がある
  • 赤ちゃんの骨は約350個で、成長とともに癒合して減る
  • 最大の骨は大腿骨(約40cm)、最小はアブミ骨(約3mm)
  • 両手だけで54個あり、全身の約4分の1を占める

骨は単に体を支えるだけでなく、血液をつくったりカルシウムを蓄えたりと、生命維持に欠かせない働きをしています。普段は意識しない存在ですが、206個の骨たちが協力して私たちの体を支えてくれているんですね。

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