Zoom会議でカメラをオンにしたいけど、背景が気になる。部屋が散らかっている、生活感が出すぎている、家族が映り込みそう。
そんな理由でカメラをオフにしていませんか?
実は、Zoomにはバーチャル背景という便利な機能があります。自分の背景を好きな画像に変えられるので、部屋の様子を隠しながらカメラをオンにできるんです。
この記事では、バーチャル背景の設定方法から、おすすめの背景画像、うまくいかない時の対処法まで、すべてわかりやすく解説していきます。
これを読めば、もう背景を気にせずZoom会議に参加できますよ。
バーチャル背景とは?

基本的な仕組み
バーチャル背景とは、Zoomのカメラ映像で、自分の後ろの背景を別の画像や動画に置き換える機能のこと。
AIが自動的に人物と背景を識別して、背景部分だけを指定した画像に差し替えてくれます。まるで合成写真のように、どこか別の場所にいるように見せられるんです。
例えば:
- 散らかった部屋 → オシャレなオフィス風
- 自宅のリビング → ビーチのリゾート
- 子供部屋 → プロフェッショナルな会議室
どんな時に便利?
プライバシー保護:
自宅の間取りや家具が映らないので、個人情報を守れます。
見た目の改善:
部屋の片付けが間に合わなくても、背景がキレイに見えます。
楽しい雰囲気作り:
オンライン飲み会やカジュアルな集まりで、面白い背景を使って盛り上げられます。
ブランディング:
会社のロゴや商品画像を背景にして、プロフェッショナルな印象を与えられます。
背景の種類
Zoomでは、いくつかの背景オプションが選べます。
静止画像:
写真やイラストなど、動かない画像を背景にします。最も一般的な使い方ですね。
動画背景:
動きのある動画を背景にできます(一部のプランや新しいバージョンで利用可能)。
背景をぼかす:
完全に背景を変えるのではなく、ぼかして見えにくくする機能。自然な印象を保ちたい時に便利です。
背景なし:
バーチャル背景を使わず、実際の背景をそのまま映します。
【PC版】バーチャル背景の設定方法
パソコンでZoomを使う場合の設定手順です。
会議前に設定する
会議に入る前に、あらかじめ背景を設定しておく方法です。
手順:
- Zoomアプリを起動してサインイン
- 右上の歯車アイコン(設定)をクリック
- 左メニューから「背景とエフェクト」を選択
- 背景の選択肢が表示される
- なし(背景を使わない)
- ぼかし
- デフォルトの画像(Zoomが用意した背景)
- 好きな背景をクリックして選択
- プレビュー画面で確認
- ウィンドウを閉じる
これで設定完了。次回会議に参加する時から、選んだ背景が適用されます。
会議中に変更する
会議の途中で背景を変えることもできます。
手順:
- 会議画面の下部にある「ビデオの停止」アイコンの横の「^」をクリック
- 「バーチャル背景を選択」をクリック
- 背景選択画面が開く
- 好きな背景をクリック
- すぐに適用される
会議中でも、参加者に気づかれずサッと変更できます。
自分の画像を背景に追加
デフォルトの背景以外に、自分の好きな画像も使えます。
手順:
- 「背景とエフェクト」の設定画面を開く
- 右側の「+」アイコンをクリック
- 「画像を追加」を選択
- パソコン内の画像ファイルを選ぶ
- 画像が背景リストに追加される
推奨される画像:
- サイズ:1920×1080ピクセル(16:9の比率)
- ファイル形式:JPG、PNG
- ファイルサイズ:5MB以下
動画を背景に追加
動きのある背景も設定できます。
手順:
- 「背景とエフェクト」の設定画面を開く
- 「+」アイコンをクリック
- 「動画を追加」を選択
- 動画ファイルを選ぶ(MP4またはMOV形式)
- 動画が背景リストに追加される
注意点:
動画背景は処理が重くなるため、パソコンの性能が低いと動作が不安定になることがあります。
【スマホ版】バーチャル背景の設定
iPhoneやAndroidでも、バーチャル背景が使えます。
iPhone・iPadでの設定
会議前に設定:
- Zoomアプリを開く
- 右下の「設定」(歯車アイコン)をタップ
- 「ミーティング」を選択
- 「バーチャル背景」をタップ
- 好きな背景を選択
会議中に変更:
- 画面をタップしてメニューを表示
- 右下の「詳細(・・・)」をタップ
- 「バーチャル背景」を選択
- 好きな背景をタップ
Androidでの設定
基本的な手順はiPhoneと同じです。
会議前に設定:
- Zoomアプリを開く
- 右下の「設定」をタップ
- 「ミーティング」を選択
- 「バーチャル背景」をタップ
- 背景を選択
会議中に変更:
- 画面をタップ
- 「詳細」をタップ
- 「バーチャル背景」を選択
- 背景をタップして変更
スマホで自分の画像を追加
スマホでも、カメラロールの写真を背景にできます。
手順:
- バーチャル背景の設定画面を開く
- 「+」アイコンをタップ
- 写真ライブラリへのアクセスを許可
- 使いたい写真を選択
- 背景リストに追加される
旅行先の写真や、お気に入りの風景を背景にするのも楽しいですね。
背景をぼかす機能

完全に背景を変えるのではなく、ぼかすだけの機能もあります。
ぼかし機能のメリット
自然な印象:
背景が完全に別物にならないので、違和感が少ないです。
処理が軽い:
画像や動画背景より、パソコンへの負荷が小さくなります。
プライバシーと自然さのバランス:
部屋の様子を隠しつつ、人工的すぎない雰囲気を保てます。
設定方法
PC版:
- 「背景とエフェクト」を開く
- 「ぼかし」を選択
スマホ版:
- バーチャル背景の設定を開く
- 「ぼかし」をタップ
これだけで、背景がソフトにぼけて、細かい部分が見えにくくなります。
ビジネス会議では、ぼかし機能が最も自然で好まれることが多いですよ。
おすすめの背景画像
どんな背景を選べばいいか迷う方に、シーン別のおすすめをご紹介します。
ビジネス会議向け
オフィス風:
- シンプルな会議室
- 本棚の背景
- モダンなオフィス空間
- ホワイトボードのある部屋
プロフェッショナルな印象を与えられます。
無地やグラデーション:
- グレーやブルーの単色
- ゆるやかなグラデーション
- 木目調の背景
シンプルで清潔感があり、どんな会議にも合います。
カジュアルな集まり向け
自然・風景:
- ビーチや海
- 山や森林
- 星空や宇宙
- 花畑
リラックスした雰囲気を作れます。
ポップでカラフル:
- カラフルな抽象画
- イラスト背景
- 季節のイメージ(桜、紅葉、雪景色)
オンライン飲み会や友人との通話で盛り上がります。
面白い・ユニーク系
映画やアニメ風:
- 宇宙船の内部
- お城の広間
- 未来的な背景
話のネタになり、場を和ませられます。
ネタ系:
- ジェットコースター
- 水中
- 雲の上
笑いを取りたい時に使えますが、TPOは考えましょう。
無料で背景画像をダウンロードできるサイト
公式サイト:
Zoom公式サイトでは、無料の背景画像を配布しています。「Zoom バーチャル背景 ダウンロード」で検索すると見つかります。
フリー素材サイト:
- Unsplash(高品質な写真素材)
- Pexels(商用利用可能な写真)
- Pixabay(豊富な種類の画像)
これらのサイトでは、商用利用も可能な高品質な画像が無料で手に入ります。
注意:
使用する画像の著作権やライセンスを必ず確認しましょう。有名なキャラクターや企業ロゴなどは、許可なく使用できません。
バーチャル背景がうまくいかない時
背景機能が正常に動作しない場合の対処法です。
原因1:システム要件を満たしていない
バーチャル背景は、ある程度の性能があるデバイスでないと使えません。
必要なスペック(目安):
- PC:Core i5以上(第4世代以降)またはそれに相当するプロセッサ
- メモリ:8GB以上推奨
- スマホ:比較的新しい機種(iPhone 8以降、中〜高スペックのAndroid)
確認方法:
古いパソコンやスマホでは、バーチャル背景の選択肢が表示されないか、グレーアウトして選べません。
対処法:
- 「背景をぼかす」機能なら使える可能性がある
- デバイスのアップグレードを検討
- どうしても使いたい場合は、グリーンスクリーン(後述)を使う
原因2:背景に人物が溶け込む
背景と人物の境界がうまく認識されず、体の一部が背景に溶け込んでしまうことがあります。
対処法:
- 照明を改善する
顔や体全体が明るく照らされるようにします。窓の前に座るか、デスクライトを使いましょう。 - 背景と自分の色を変える
背景の壁の色と服の色が似ていると、認識が難しくなります。コントラストをつけましょう。 - カメラから適切な距離を取る
カメラから50cm〜1m程度離れると、認識精度が上がります。 - 動きを少なくする
激しく動くと、境界の認識が追いつきません。 - グリーンスクリーンを使う
専用の背景布を使うと、認識精度が劇的に向上します。
原因3:背景がぼやける・ノイズが出る
背景画像がぼやけたり、チラチラしたりする場合です。
対処法:
- 高画質な背景画像を使う
低解像度の画像は、引き伸ばされて粗くなります。1920×1080ピクセル以上の画像を使いましょう。 - 動画背景をやめる
動画は処理が重いため、静止画に変更してみます。 - Zoomを最新版に更新
古いバージョンでは、背景機能に不具合があることがあります。 - 他のアプリを閉じる
パソコンの処理能力が足りないと、画質が落ちます。
原因4:背景の選択肢が表示されない
設定画面に背景の選択肢が出てこない場合です。
確認項目:
- Zoomが最新版か確認
アプリを最新版にアップデートしましょう。 - 管理者が機能を無効にしていないか
会社や学校のアカウントでは、管理者がバーチャル背景を制限している場合があります。 - デバイスのスペック
性能が低いと、機能自体が表示されません。
対処法:
会社のアカウントで制限されている場合は、IT部門に確認しましょう。
グリーンスクリーンで背景をキレイに
より自然でキレイなバーチャル背景を実現するには、グリーンスクリーンの使用がおすすめです。
グリーンスクリーンとは
緑色(または青色)の一枚布や背景のこと。テレビの天気予報や映画の撮影で使われる技術と同じですね。
緑色は人間の肌の色と最も違うため、AIが人物と背景を区別しやすくなります。
準備するもの
グリーンスクリーン:
- 専用の背景布(Amazonなどで2,000円〜)
- 緑色のカーテンやシーツでも代用可能
- 折りたたみ式のポップアップ型もある
照明:
グリーンスクリーン全体を均一に照らすライトがあると、さらにキレイになります。
設定方法
手順:
- グリーンスクリーンを自分の後ろに設置
- Zoomの「背景とエフェクト」を開く
- 右上の「グリーンスクリーンがあります」にチェック
- 背景を選択
これで、人物と背景の境界がくっきり分かれ、プロのような仕上がりになります。
グリーンスクリーンなしでも大丈夫?
グリーンスクリーンは必須ではありません。
最近のZoomは、AIの性能が向上して、グリーンスクリーンなしでもそこそこキレイに背景を合成できます。
ただし、プロフェッショナルな印象を重視する場合や、頻繁にバーチャル背景を使う場合は、投資する価値がありますよ。
ビジネスシーンでの背景選び
仕事で使う場合は、背景選びにも注意が必要です。
適切な背景の選び方
原則:
- シンプルで落ち着いた色合い
- 気が散らないデザイン
- プロフェッショナルな印象
おすすめ:
- オフィスや会議室風
- 無地(グレー、ブルー、ベージュ)
- 本棚の背景
- 木目調や壁紙風
避けるべき:
- キャラクターや派手なイラスト
- ビーチやリゾート(カジュアルすぎる)
- 動画背景(気が散る)
- 明るすぎる色や点滅する要素
会社の背景を統一する
企業によっては、社員全員が同じ背景を使うことで、ブランドイメージを統一しています。
メリット:
- 一体感が出る
- プロフェッショナルな印象
- 会社のロゴやスローガンを表示できる
社内で推奨背景が配布されている場合は、それを使いましょう。
プライバシーと著作権の注意点
背景を使う上で、気をつけるべきポイントです。
著作権に注意
使ってはいけない背景:
- アニメやマンガのキャラクター
- 映画のワンシーン
- 有名な絵画やアート作品
- 企業のロゴ(許可なく)
これらは著作権で保護されており、無断使用は違法です。
安全な選択肢:
- フリー素材サイトの画像
- 自分で撮影した写真
- Zoom公式が提供する背景
- 著作権フリーと明記された素材
背景から情報が漏れることも
バーチャル背景を使っていても、一瞬背景が切り替わる瞬間に実際の部屋が映ることがあります。
対策:
- カメラをオンにする前に背景を設定
- 会議に入る前に、カメラの映り込みを確認
- 機密情報が映り込む可能性のある場所にカメラを向けない
背景越しの情報開示
自宅から参加していることを隠す必要がある場合、背景選びに注意しましょう。
「ハワイのビーチ」背景を使いながら「今、東京の自宅です」と言うと、矛盾が生じます。TPOに合った背景を選びましょう。
スマホとPCの違い
デバイスによって、バーチャル背景の性能に差があります。
スマホの特徴
メリット:
- 新しいスマホは背景認識が正確
- 持ち運びしやすい
- カメラの性能が良い
デメリット:
- 画面が小さいのでプレビューしにくい
- バッテリー消費が激しい
- 長時間の会議には向かない
PCの特徴
メリット:
- 画面が大きく作業しやすい
- バッテリーの心配が少ない(デスクトップなら不要)
- 高性能なので背景処理がスムーズ
デメリット:
- 古いPCでは背景機能が使えないことも
- カメラの性能がスマホより劣る場合がある
どちらを使うべき?
ビジネス会議や長時間:PC
安定性と作業のしやすさから、PCが適しています。
短時間や移動中:スマホ
手軽に参加できるのがスマホのメリットです。
よくある質問と回答
Q1:バーチャル背景は他の人からどう見える?
他の参加者には、あなたが選んだ背景が映ります。自分の画面と同じように見えています。
Q2:背景を使うとバッテリー消費は増える?
はい、増えます。背景の処理にはパソコンやスマホの負荷がかかるため、通常より10〜20%程度バッテリー消費が多くなります。
Q3:会議の途中で背景を変えられる?
できます。会議中でも、設定から背景を変更すれば、すぐに反映されます。
Q4:背景を使うと通信量は増える?
いいえ、通信量は変わりません。背景の処理はデバイス側で行われるため、インターネット通信には影響しません。
Q5:スマホでグリーンスクリーンは使える?
使えますが、スマホ版では「グリーンスクリーンがあります」のチェックボックスがない場合があります。その場合でも、緑色の背景があれば認識精度は上がります。
Q6:動画背景が使えない
無料アカウントでは使えない場合や、デバイスの性能が足りない場合があります。また、Zoomのバージョンが古いと利用できません。
Q7:背景を使うと画質が悪くなる?
多少影響があります。特に古いデバイスや通信状態が悪い時は、画質が低下することがあります。
Q8:子供や動物が映り込んだらどうなる?
AIは人間一人を想定しているため、子供やペットが映り込むと、背景として認識されて消えてしまうことがあります。会議中は別の部屋にいてもらうか、カメラの範囲外に配置しましょう。
まとめ:背景を味方につけて快適なZoomライフを
Zoomのバーチャル背景は、プライバシーを守りながら、プロフェッショナルな印象を与えられる便利な機能です。
この記事のポイント:
設定は簡単:
- PC:設定→背景とエフェクト
- スマホ:設定→ミーティング→バーチャル背景
- 会議中でも変更可能
背景の種類:
- 静止画像(最も一般的)
- 動画背景(処理が重い)
- ぼかし(自然な印象)
おすすめ背景:
- ビジネス:シンプルなオフィス風、無地
- カジュアル:自然や風景、ポップな画像
- フリー素材サイトで無料ダウンロード
うまくいかない時:
- 照明を明るくする
- カメラから適切な距離を取る
- グリーンスクリーンを使う
- 高画質な画像を選ぶ
注意点:
- 著作権に配慮した画像を使う
- ビジネスではシンプルな背景を選ぶ
- バッテリー消費が増える
- デバイスの性能が必要
覚えておきたいこと:
バーチャル背景は、慣れれば本当に便利な機能です。部屋の片付けに時間をかけるより、2分で背景を設定する方がずっと効率的ですよね。
最初は違和感があるかもしれませんが、今では多くの人が使っている一般的な機能です。
プライバシーを守りつつ、快適にZoom会議に参加できる。そんな便利な機能を、ぜひ活用してみてください。
もう部屋の散らかりを気にして、カメラをオフにする必要はありません。自信を持って、バーチャル背景でZoomライフを楽しみましょう!
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