Word(ワード)で長い文書を作成していると、「前の章を見ながら後ろを編集したい」「1ページ目と10ページ目を同時に表示したい」と思うことがありますよね。
そんなときに便利なのが、分割表示機能です。
この記事では、Wordで画面を上下に分割する方法や、文書を2つ並べて表示する方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
Wordの分割表示とは?

Wordには、1つの文書を上下に分割して、同時に別の箇所を表示できる機能があります。文書の比較や編集の効率が格段にアップします。
分割表示のメリット
分割表示を使うことで、以下のような作業が簡単になります:
- 長い文書の前半と後半を同時にチェック
- 目次と本文の内容を見比べながら編集
- 参考資料と作成中の文書を並べて確認
- 複数の章や段落を同時に表示して構成を確認
方法1:Word画面を上下に分割する
同じ文書の違う部分を同時に見たいときに便利な方法です。
手順
- 上部メニューの「表示」タブをクリック
- 「分割」をクリック(カーソルが十字矢印に変わります)
- 表示を分けたい位置でクリックすると、上下2画面に分かれます
この方法では、上と下で別々の位置を同時に表示・編集できます。
分割を解除する方法
分割表示を終了したいときは、以下のどちらかの方法を使います:
- 分割バー(中央の横線)をダブルクリックする
- 「表示」タブ → 「分割の解除」をクリック
分割表示のコツ
- 分割バーをドラッグすることで、上下の画面サイズを調整できます
- それぞれの画面で独立してスクロールや編集が可能です
- ズーム率も上下で別々に設定できます
方法2:2つの文書を並べて表示する
別のファイル同士を並べて比較したい場合はこちらの方法が便利です。
手順
- 両方のWord文書を開く
- 「表示」タブ → 「並べて表示」をクリック
- 自動的に左右に並べて表示されます(上下分割も選択可能)
同時スクロール機能
さらに「同時にスクロール」をONにすれば、2つの文書を同期しながら閲覧できます。これは以下のような場面で特に便利です:
- 旧版と新版の文書を比較するとき
- 原文と翻訳文を見比べるとき
- 2つの提案書や報告書を検討するとき
並べて表示のバリエーション
「並べて表示」には以下のオプションがあります:
- 左右に並べる:横に広い画面で作業するときに最適
- 上下に並べる:縦長の文書を比較するときに便利
- カスケード表示:複数の文書を重ねて表示
方法3:ウィンドウを複製して分割操作
同じ文書を2つのウィンドウで開く方法もあります。
手順
- 「表示」タブ → 「新しいウィンドウを開く」をクリック
- 別ウィンドウで同じ文書が表示されます
- 「並べて表示」を使って並べると、別ページや見出しも同時確認が可能
ウィンドウ複製の活用シーン
この方法は以下のような場面で特に効果的です:
- 文書の構成を全体的に見直したいとき
- 参考になる部分を確認しながら新しい章を作成するとき
- 図表や画像の配置を検討するとき
実例:報告書の目次と本文を同時確認
あるビジネスマンは、長文の報告書作成時に「分割表示」で目次と本文を見比べながら作業。見出しの整合性や構成チェックがスムーズになり、提出前のミスも減ったそうです。
他の活用例
- 学生の論文作成:参考文献を確認しながら本文を執筆
- 契約書の作成:ひな型を参考にしながら新しい契約書を作成
- マニュアル作成:既存の手順書を参考に新しいマニュアルを作成
- 翻訳作業:原文を確認しながら翻訳文を作成
トラブルシューティング
分割表示を使っているときによくある問題と解決方法をご紹介します。
分割バーが見つからない
分割バーが表示されない場合は、以下を確認してください:
- 「表示」タブから「分割」が選択されているか
- ウィンドウのサイズが十分に大きいか
- Word のバージョンが分割機能に対応しているか
動作が重くなる
分割表示で動作が重くなる場合の対処法:
- 不要なアドインを無効にする
- メモリを多く使うほかのアプリケーションを終了する
- 大きな画像や図表を含む文書では、画質を下げて表示する
印刷時の注意点
分割表示中に印刷するときは、以下に注意してください:
- 印刷されるのは、アクティブな(選択されている)ウィンドウの内容のみ
- 印刷プレビューで内容を確認してから印刷する
- 必要に応じて分割表示を解除してから印刷する
まとめ
Wordの分割表示機能を使えば、作業効率が格段に上がります。
- 上下分割:1文書を同時に複数箇所表示
- 並べて表示:別の文書を比較・編集
- ウィンドウ複製:同じファイルを複数表示
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