Wordで資料を作るとき、図形を使って表現をより魅力的にしたい場面は多いですよね。
その中で、図形を「反転」させる技術は、簡単なようで実はとても便利な操作です。
「左向きの矢印を右向きにしたい」「対称的なデザインを作りたい」「同じ図形でも向きを変えて使いたい」こんなとき、図形の反転機能が大活躍します。
この記事では、Word初心者の方でも迷わずできるよう、図形を反転する方法とその実用的な使い方をくわしく解説します。
たった4つのステップで、あなたの資料作りがもっと自由になりますよ。
図形を反転する基本の手順:4つの簡単ステップ

事前準備:まずは図形を用意しよう
反転の操作を覚える前に、練習用の図形を挿入してみましょう。
図形の挿入方法
- 「挿入」タブをクリック
- 「図形」を選択
- 好きな図形(矢印や星など)を選んで描画
ステップ1:図形を選択する
反転したい図形をクリックして選択します。正しく選択されると、図形の周りに「選択ハンドル」(小さな○や□)が表示されます。
選択のコツ
- 図形の中央をクリックすると確実に選択できます
- 複数の図形がある場合は、目的の図形だけをクリック
ステップ2:「図形の書式」タブを開く
図形を選択すると、画面上部に「図形の書式」タブが表示されます。このタブをクリックして開きます。
見つからない場合
- 図形が選択されているか再確認
- Wordのバージョンによっては「描画ツール」→「書式」の場合もあります
ステップ3:「回転」メニューを見つける
「図形の書式」タブの中で、「回転」というボタンを探します。通常、右側の方にあります。
「回転」ボタンをクリックすると、以下のメニューが表示されます:
- 右に90°回転
- 左に90°回転
- 上下反転
- 左右反転
- その他の回転オプション
ステップ4:反転方向を選択
目的に応じて、以下のどちらかを選択します:
「左右反転」を選ぶ場合
- 左向きの矢印を右向きにしたいとき
- 水平方向に鏡のように反転
「上下反転」を選ぶ場合
- 上向きの三角を下向きにしたいとき
- 垂直方向に鏡のように反転
これで図形の反転が完了です!とてもかんたんですね。
操作のショートカット
右クリックメニューからもアクセス可能
- 図形を右クリック
- 「回転」を選択
- 反転方向を選ぶ
この方法も覚えておくと、より素早く操作できます。
実際の利用シーン:こんなときに図形の反転が便利

デザインを対称的に作りたいとき
左右対称のレイアウト
- 会社のロゴを左右に配置
- パンフレットの見開きデザイン
- プレゼンテーションの装飾
例:矢印を使った流れ図 左から右への流れを表現したいとき、右向きの矢印が必要ですが、Wordの標準図形は左向きが多いです。反転機能を使えば、かんたんに右向きの矢印が作れます。
同じ図形を使い回したいとき
コスト効率の良いデザイン
- 一度作った図形を反転して再利用
- 統一感のあるデザインを維持
- 作業時間の短縮
例:葉っぱの装飾 1枚の葉っぱの図形を反転させることで、左右に違う向きの葉っぱを配置できます。自然な装飾効果が生まれます。
プレゼンテーションでの視覚効果
動きのあるデザイン
- スライドに動的な印象を与える
- 聞き手の注意を引く効果
- 情報の流れを視覚的に表現
例:人物のシルエット 同じ人物のシルエットを左右反転させて、対話や議論の場面を表現できます。
文書のレイアウト改善
読みやすさの向上
- 視線の流れに合わせた図形配置
- 重要なポイントへの誘導
- バランスの取れたページデザイン
例:チェックマークの配置 リストの項目に付けるチェックマークを、内容に応じて向きを変えることで、視覚的なメリハリを付けられます。
図形の反転は、デザインの可能性を大きく広げる便利な機能です。ちょっとした工夫で、資料の見た目が劇的に改善されることがあります。
注意点とプロのコツ:失敗しないための重要ポイント
文字が含まれる図形の反転について
注意:文字も一緒に反転してしまいます
図形の中に文字が入っている場合、反転すると文字も鏡文字になってしまい、読めなくなってしまいます。
対処法1:テキストボックスを分ける
- 図形は図形として反転
- 文字は別のテキストボックスで作成
- 位置を調整して重ねる
対処法2:反転後に文字を入力し直す
- 図形を反転させる
- 文字を削除
- 新しく正しい向きで文字を入力
反転前のバックアップを取る習慣
コピーを作ってから反転
- 反転したい図形を選択
- Ctrl + C でコピー
- Ctrl + V で貼り付け
- コピーした方を反転
こうすることで、元の図形も残せて安心です。
Wordのバージョンによる違い
デスクトップ版 vs オンライン版
- Word デスクトップ版:すべての機能が利用可能
- Word Online:一部機能が制限される場合があります
- スマートフォン版:操作方法が若干異なる場合があります
古いバージョンの場合 メニューの位置や名称が異なる場合がありますが、基本的な機能は同じです。「書式」や「回転」というキーワードで探してみてください。
よくある質問と解決方法

Q:反転ボタンが見つかりません
A:図形が正しく選択されているか確認してください
チェックポイント
- 図形の周りに選択ハンドルが表示されているか
- 「図形の書式」タブが表示されているか
- 別のオブジェクト(テキストボックスなど)を選択していないか
Q:複数の図形を一度に反転できますか?
A:グループ化すれば一括操作が可能です
手順
- Ctrlキーを押しながら、複数の図形をクリック
- 右クリック→「グループ化」→「グループ化」
- グループ全体を反転操作
Q:反転した図形が元の位置からずれてしまいます
A:反転の基準点を理解しましょう
反転は図形の中心を基準に行われます。位置がずれる場合は:
- 反転後に手動で位置調整
- グリッド線を使って正確な配置
- 配置ガイドを活用
Q:テキスト付きの図形をうまく反転するには?
A:図形とテキストを分けて作成することをおすすめします
より良い方法
- 図形は図形として作成・反転
- テキストは別のテキストボックスで作成
- 位置を調整して配置
この方法なら、図形だけを反転でき、テキストは正常に読めます。
まとめ
今日から実践できること
ステップ1:基本操作をマスター まずは簡単な図形(矢印や星など)で反転操作を練習してみてください。
ステップ2:実際の文書で活用 普段作成している資料に、反転した図形を取り入れてみましょう。
ステップ3:応用テクニックを試す グループ化や配置ガイドなど、より高度な機能も組み合わせてみてください。
「向きが逆の図形がない」「対称的なデザインを作りたい」「もっと動きのある資料にしたい」こんな悩みは、反転機能で解決できます。
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