「Word で書類を編集していると、空白のページが消えない」
「このページだけ削除したい」と悩むことがあります。
特にMac版のWordでは、Windowsと操作方法が微妙に異なるため、戸惑う方も多いでしょう。
この記事では、Mac版Wordで不要なページを削除する方法と、よくある原因別の対処法をわかりやすく解説します。
急いでいる人は、まず「表示」→「ナビゲーション ウィンドウ」を開いて、削除したいページを選択してdeleteキーを押してみてください。多くの場合、これで解決できます。
不要なページができる理由とは?

よくある原因を知ろう
改ページの誤入力
改ページが意図せず挿入されることで、空白ページが生まれます:
- Cmd + Enter の入力ミス
- 意外なタイミングで改ページが入る
- 複数の改ページが重なっている
セクション区切りや段落記号の存在
見えない記号が空白ページを作っている場合があります:
- セクション区切りが見えないところにある
- 段落記号(¶)が繰り返しある
- 空白のみの段落が複数存在
表や図の後の空白行
表や画像の後に自動的に作られる空白が原因のことがあります:
- 表の下に自動で入る空白
- 図や画像の周りの余白
- オブジェクトと本文の間隔
フッター・ヘッダーの影響による改行
ヘッダーやフッターにのみ内容がある場合、ページが残ることがあります:
- ヘッダーやフッターにのみ内容がある
- ページ設定による自動改行
- 余白設定の影響
ページが残るメカニズム
Wordのページ構成ルール
Wordには以下のようなページ構成のルールがあります:
- 最低1行のテキストまたはオブジェクトが必要
- 空白文字も立派なページ素材として認識
- セクション区切りは新しいページを自動生成
これらのルールを理解することで、なぜページが残るのかが明確になります。
Macでページを削除する基本方法
実例:空白ページを削除する手順
詳しい操作手順
- 「表示」タブをクリック
- 「ナビゲーション ウィンドウ」をオンにする
- 左側にページ一覧が表示される
- 削除したいページをクリックして選択
- キーボードの「delete」キーを複数回押して削除
ナビゲーション ウィンドウの活用
ナビゲーション ウィンドウの見方
ナビゲーション ウィンドウを使うと、文書全体を俯瞰できます:
- 各ページのミニチュアが表示
- 現在のページがハイライト
- 全体の構成がひと目でわかる
効率的なページ移動
ナビゲーション ウィンドウの利点:
- 削除したいページを素早く特定
- 前後のページとの関係が明確
- 削除の影響範囲を事前確認
空白が消えない場合のチェックポイント
問題が残る場合
基本的な削除方法で解決しない場合は、以下が原因の可能性があります:
- 「段落記号」や「改ページ」が原因の可能性
- 見えない文字がページを形成
- フォーマット情報が残っている
次のステップへの判断
この場合は、より詳しい調査が必要です:
- 目で見える空白と実際のページ内容の確認
- 隠れた文字や記号の存在確認
- より詳しい調査方法への移行
改ページや段落記号を削除する方法
隠れた文字を表示する設定
手順の詳細
隠れた文字を表示させることで、空白ページの正体を突き止められます:
- メニューの「表示」をクリック
- 「下書き」に切り替える
- 「⌘ + 8」で段落記号(¶)を表示
- 改ページ(—改ページ—)や¶を選択して削除
下書きモードのメリット
下書きモードには以下の利点があります:
- レイアウトに惑わされずに編集
- 見えない記号がすべて表示
- ページ構成の原因を正確に把握
見えない文字の種類
段落記号(¶)
段落記号は各段落の終わりに表示されます:
- 各段落の終わりに表示
- これがある限りその段落が存在
- 削除すると段落自体が消える
改ページ記号
改ページ記号は明確な改ページの指示です:
- 「—改ページ—」として表示
- 明らかな改ページの指示
- 削除でページの区切りがなくなる
セクション区切り
セクション区切りはページ設定が異なる範囲の区切りです:
- 「—セクション区切り—」の表示
- ページ設定が異なる範囲の区切り
- 削除すると前のセクションと統合
スペースやタブ文字
空白文字も見える化されます:
- 空白文字は・(点)で表示
- タブ文字は→(矢印)で表示
- これらもページ材料としてカウント
削除の実際的なテクニック
安全な削除の順序
以下の順序で作業することをおすすめします:
- まず全体のページ構成を確認
- 削除対象のページを特定
- 原因となる記号を特定
- ひとつずつ注意深く削除
失敗しないための注意
削除作業で失敗しないために:
- 削除前にバックアップを作成
- ⌘ + Z で元に戻すことを確認
- 重要な内容を誤って削除しない
特定のページだけを削除したい場合

実例:本文の2ページ目だけ削除したい
基本的な選択削除
特定のページを削除する基本手順:
- 削除したいページ全体をマウスで選択
- 「delete」キーを押す
ページ全体の選択方法
選択のコツ
正確にページを選択するためのコツ:
- ページの一番上から最後までをドラッグ
- 3回クリックで段落全体を選択
- ⌘ + A で文書全体選択(注意が必要)
選択範囲の確認
選択が正しくできているか確認しましょう:
- 選択した部分が青くハイライト
- ページ全体が完全に含まれているか確認
- 重要な内容が含まれていないかチェック
セクションをまたぐ場合の対応
セクション区切りの確認
セクションをまたぐ削除では注意が必要です:
- 「下書き」モードでセクション区切りを確認
- 「—セクション区切り—」の表示を検索
- 必要に応じてセクション区切りも削除
セクション設定の継承
セクション区切りを削除すると:
- 前のセクションの設定が継承される
- ページ番号やヘッダー・フッターの連続性
- 必要に応じて設定の再調整
複数ページの一括削除
範囲を指定して削除
複数のページを一度に削除する場合:
- 削除したい範囲の開始位置をクリック
- Shift キーを押しながら終了位置をクリック
- 選択された範囲を「delete」で削除
ページ番号を利用した削除
ページ番号を使った削除方法:
- 「編集」→「検索と置換」
- ページ番号で範囲を指定
- 該当範囲を選択して削除
ヘッダー・フッターが原因で消えないページがある場合
ヘッダー・フッターの影響
ヘッダーやフッターのみに情報があるページ
以下の状況では、本文が空でもページが削除できないことがあります:
- 本文が空でも削除できないことがある
- ページ設定の影響でページが維持される
- 見かけ上は空白でも内容が存在
対処方法
この場合の解決策:
- 「フッター内の要素を消す」ことで対応
- ヘッダー・フッター編集モードに切り替え
- 該当の内容を直接削除
ヘッダー・フッターの編集手順
編集モードへの移行
ヘッダー・フッターを編集するには:
- ページ上部や下部をダブルクリック
- 「ヘッダーとフッター」タブが表示される
- ヘッダー・フッター内容を編集可能
内容の削除
不要な内容を削除するには:
- 該当のテキストやオブジェクトを選択
- 「delete」キーで削除
- 「編集終了」で元に戻る
ページ設定の調整
余白とページ構成
ページ設定の調整も効果的です:
- ページ設定で余白を調整
- 自動ページ構成の無効化
- ページ区切りのタイミング調整
よくあるトラブルと解決法
トラブル1:いくら削除してもページが消えない
原因の特定
このトラブルの原因は以下が考えられます:
- 隠れたオブジェクトやテキストボックス
- フローティング図式
- アンカーされたオブジェクト
解決ステップ
段階的に問題を解決しましょう:
- 「表示」→「オブジェクトの選択」
- 見えないオブジェクトを検索
- 該当オブジェクトを削除または移動
トラブル2:削除後にレイアウトが崩れる
予防と対策
レイアウト崩れを避けるために:
- 削除前に前後のページを確認
- 段落スタイルやページ構成の確認
- 文理続きやページ番号の調整
レイアウトの修復
もしレイアウトが崩れた場合:
- 「編集」→「元に戻す」で一度復帰
- より慎重な方法で再チャレンジ
- 必要に応じてスタイルやフォーマットを再設定
トラブル3:特定のページだけ削除できない
ページ保護の確認
削除できない場合の確認事項:
- 文書やセクションが保護されていないか
- 読み取り専用モードになっていないか
- 変更禁止がかかっていないか
解決アプローチ
権限や保護の問題を解決するには:
- 「校閲」→「文書の保護」を確認
- 必要な権限でファイルを開く
- 保護を一旦解除してから削除
効率的なページ管理

ページ構成のベストプラクティス
計画的なページづくり
効率的な文書作成のために:
- セクション区切りの計画的使用
- 改ページの必要最小限使用
- ページ設定の統一
メンテナンスしやすい構造
長期的に管理しやすい文書を作るには:
- わかりやすいページ区切り
- 一貫したフォーマット
- 不要な空白の予防
予防的対策
ページ作成時の注意
最初から問題を避けるために:
- 改ページよりも自然なページ構成
- スタイル機能の活用
- オートマチックな余白調整
定期的なメンテナンス
定期的なチェックも重要です:
- 不要なページの定期的確認
- 文書校正の中でページ確認
- 最終版前の全体チェック
高度なテクニック
ナビゲーション機能の活用
見出しマップの利用
文書の構造を把握するために:
- 「表示」→「ナビゲーション ウィンドウ」
- 「見出し」タブで文書構造を確認
- 不要なセクションを特定して削除
検索機能との連携
特定の要素を効率的に見つけるには:
- 「編集」→「検索」(⌘ + F)
- 「^m」で改ページを検索
- 「^p」で段落記号を検索
マクロによる自動化
空白ページ削除のマクロ
繰り返し作業はマクロで自動化できます:
Sub DeleteBlankPages()
Dim i As Integer
For i = ActiveDocument.ComputeStatistics(wdStatisticPages) To 1 Step -1
Selection.GoTo What:=wdGoToPage, Which:=wdGoToAbsolute, Count:=i
If Len(Trim(Selection.Text)) = 0 Then
Selection.Delete
End If
Next i
End Sub
マクロ使用時の注意
マクロを使う際は:
- 必ずバックアップを取る
- テスト文書で動作確認
- 重要な内容の誤削除に注意
まとめ
Mac版Wordでページを削除するには、原因を見極めて適切に対処することが重要です。
主要なポイント
基本的な削除方法:
- 空白ページは「段落記号」や「改ページ」を削除
- 特定のページは選択+delete で削除可能
- ナビゲーション ウィンドウで全体を確認しながら操作すると効率的
- ヘッダー・フッターの内容も確認が必要
削除作業の注意点:
- 必ずバックアップを作成してから開始
- 「下書き」モードで隠れた文字を確認
- セクション区切りとページ構成の関係を理解
- 削除後の全体レイアウトを確認
効率的な作業のために:
- 定期的なページ構成の確認
- 予防的なページ管理の習慣
- 適切なスタイルとフォーマットの使用
トラブル回避のコツ:
- 削除前の慎重な確認
- 段階的な削除作業
- 影響範囲の事前把握
- 必要に応じた専門機能の活用
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