「Word文書の上部にあるヘッダーを消したい」「以前だれかが設定した情報が残っている」──そんなときに役立つのが、ヘッダーの削除機能です。この記事では、Wordでヘッダーを完全に削除する方法を、図なしでも分かるように丁寧に解説します。1ページだけ消す方法や、特定ページで異なる設定にする方法も紹介します。
ヘッダーとは?

ヘッダーとは、Word文書の各ページの最上部に表示される領域で、日付、ページ番号、タイトル、ファイル名などを入れるのによく使われます。自動的に全ページに反映されるのが特徴です。
ヘッダーによくある内容
- 文書のタイトルや章の名前
- ページ番号や日付
- 会社名や部署名
- 著者名やファイル名
- ロゴマークや画像
ヘッダーを完全に削除する基本操作
手順(全ページ共通のヘッダーを削除する場合)
- 「挿入」タブ →「ヘッダー」→「ヘッダーの編集」をクリック
- 上部のヘッダー領域が開く
- 表示された内容を選択して、キーボードの「Delete」キーで削除
- 「ヘッダーとフッターを閉じる」をクリックして完了
ポイント
これで全ページからヘッダーが削除されます。
別の削除方法
方法1:ダブルクリックで編集
- ページ上部のヘッダー部分をダブルクリック
- ヘッダー編集モードになる
- 内容を全て選択して削除
- 文書の本文部分をクリックして編集終了
方法2:リボンから一括削除
- 「挿入」タブ →「ヘッダー」→「ヘッダーの削除」を選択
- 即座に全ページのヘッダーが削除される
1ページ目だけヘッダーを削除したい場合
ビジネス文書やレポートで「1ページ目は表紙なのでヘッダーを表示したくない」場合は、次の設定を行います。
手順
- 「挿入」→「ヘッダー」→「編集」
- 「ヘッダーとフッター」タブ内にある「先頭ページのみ別指定」にチェック
- 1ページ目のヘッダーを削除(2ページ目以降はそのまま残る)
この設定が便利なケース
- 表紙や扉ページにはヘッダーを表示したくない
- 1ページ目だけ異なるレイアウトにしたい
- タイトルページと本文ページを区別したい
特定のページだけヘッダーを削除するには?(応用)
ページの途中でヘッダーを変えたり削除したい場合は、「セクション区切り」を使います。
手順
- ヘッダーを変えたい直前の位置にカーソルを置く
- 「レイアウト」→「区切り」→「セクション区切り(次のページ)」を挿入
- 「ヘッダーとフッター」タブで「前と同じヘッダー」のチェックを外す
- 対象ページのヘッダーを削除または変更
注意点
セクションの管理はやや複雑なので、操作ミスに注意が必要です。
セクション区切りの活用例
文書の構成例
- 第1章:ヘッダーに「第1章 はじめに」
- 第2章:ヘッダーに「第2章 方法論」
- 参考文献:ヘッダーなし
ビジネス文書での活用
- 表紙:ヘッダーなし
- 目次:ヘッダーに文書タイトル
- 本文:ヘッダーに章タイトル
- 付録:ヘッダーに「付録」
ヘッダー削除時のトラブル対処法
削除してもスペースが残る場合
原因と対処法
原因:ヘッダー領域の高さ設定が残っている
対処法:
- 「レイアウト」タブ →「ページ設定」→「余白」
- 「ヘッダー」の数値を「0」に設定
- 上余白も必要に応じて調整
一部のページだけ削除できない場合
チェックポイント
- セクション区切りが正しく設定されているか
- 「前と同じヘッダー」がオフになっているか
- 編集したいセクションを正しく選択しているか
ヘッダーが復活してしまう場合
よくある原因
- テンプレートにヘッダー設定が含まれている
- スタイル設定でヘッダーが自動挿入される設定になっている
対処法
- 「デザイン」タブでテーマを「Office」に変更
- スタイル設定をリセットする
よくある質問Q&A

Q:ヘッダーの削除後、空白が残るのはなぜ?
A:ヘッダー領域自体が残っている場合は、「表示」→「印刷レイアウト」で確認し、ヘッダー自体を編集して内容を完全削除してください。余白設定も見直しが必要です。
Q:ページ番号だけ削除したい場合は?
A:「挿入」→「ページ番号」→「ページ番号の削除」を選択すればOKです。ヘッダーの他の要素はそのまま残ります。
Q:ヘッダーを削除したら文書のレイアウトが崩れました
A:ヘッダーの高さ分だけ余白が変わるため、レイアウトに影響することがあります。「レイアウト」→「余白」で上余白を調整してください。
Q:複数の文書で同じヘッダー削除をしたい
A:テンプレートを作成して、ヘッダーなしの状態で保存しておくと便利です。
Q:印刷したときにヘッダーが表示される
A:「ファイル」→「印刷」→「設定」で「印刷範囲」を確認してください。プリンターの設定でヘッダーが自動挿入される場合もあります。
ヘッダー管理のベストプラクティス
文書作成前の準備
テンプレートの活用
ヘッダー設定を含むテンプレートを用意しておくと、毎回同じ設定をする手間が省けます。
スタイルの統一
組織内で共通のヘッダー形式を決めておくと、文書の一貫性が保てます。
効率的な編集方法
ショートカットキーの活用
- Alt + Shift + P:ヘッダー編集モードの切り替え
- Ctrl + A:ヘッダー内の全選択
- Delete:選択した内容の削除
一括変更のコツ
複数の文書で同じヘッダー削除をする場合は、マクロ機能を活用すると効率的です。
まとめ
Wordのヘッダーを削除するには、以下の方法を使い分けましょう:
- 全ページ削除:「ヘッダーの編集」で中身を消すだけ
- 1ページ目のみ非表示:「先頭ページのみ別指定」にチェック
- 一部ページのみ削除:「セクション区切り」で制御
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