Wordで文書を作成していると、「プロパティ」という言葉を目にしたことはありませんか?でも、「何のためにあるの?」「いじらなくても大丈夫?」と感じる方も多いでしょう。
この記事では、Wordのプロパティとは何か、なぜ重要なのか、そして使い方を初心者向けにわかりやすく紹介します。プロパティを正しく設定することで、文書管理がぐっとラクになりますよ。
Wordの「プロパティ」とは?

**プロパティ(Properties)**とは、そのWordファイルに関する「情報のまとめ」のことです。
プロパティに含まれる情報
Wordのプロパティには、以下のような情報が含まれています:
- 文書のタイトル
- 作成者(名前)
- 最終更新者
- 作成日時・最終更新日時
- ファイルサイズ
- ページ数・単語数
- コメントやキーワード
これらは文書そのものの「裏側の情報」とも言えます。つまり、文書の内容とは別に保存される、文書についての説明情報なのです。
プロパティはなぜ必要?
プロパティがあることで、たくさんのファイルの中から目的の文書をすぐに見つけられたり、誰がいつ作成したかがひと目でわかったりします。特に職場でファイルを共有する際には、とても便利な機能です。
プロパティを見る方法
プロパティを確認する手順を、使用環境別に説明します。
Windows版Wordの場合
- Wordファイルを開く
- 「ファイル」タブをクリック
- 「情報」を選択
- 右側にある「プロパティ」部分を確認
- 「すべてのプロパティを表示」をクリックすると詳細が見られる
Mac版Wordの場合
- Wordファイルを開く
- メニューバーから「ファイル」を選択
- 「プロパティ」をクリック
- 「要約」「統計」などのタブで情報を確認
エクスプローラーやFinderから確認する方法
Wordを起動しなくても、プロパティを確認できます:
Windows の場合
- ファイルを右クリック
- 「プロパティ」を選択
- 「詳細」タブで文書情報を確認
Mac の場合
- ファイルを選択
- 「command + I」キーを押す
- 「詳しい情報」ウィンドウで確認
プロパティを編集する方法
プロパティの情報は、あとから編集することができます。
基本的な編集手順
- 「ファイル」→「情報」画面を開く
- 「プロパティ」欄の項目をクリック(例:タイトル、作成者など)
- 直接入力してEnterキーで保存
編集できる主な項目
- タイトル: 文書の正式名称
- 作成者: 文書を作成した人の名前
- 件名: 文書の概要
- キーワード: 検索用のタグ
- コメント: 文書についての説明
編集時のコツ
ファイルに意味のある名前や作成者を設定しておくと、検索や整理がとてもラクになります。特に以下の点を意識しましょう:
- タイトルは内容がわかりやすい名前にする
- キーワードには検索で使いそうな言葉を入れる
- コメントには文書の目的や用途を書く
プロパティを使うメリット
プロパティを適切に設定することで、さまざまなメリットがあります。
文書管理が効率的になる
- たくさんのファイルから目的の文書をすぐに見つけられる
- 文書の作成日や更新履歴が一目でわかる
- ファイル名だけでは判断しにくい内容も把握できる
検索機能が向上する
- Windowsの検索やSpotlight検索でプロパティ情報も対象になる
- キーワードを設定しておけば、関連文書をまとめて検索できる
- 作成者や作成日での絞り込み検索も可能
チームでの作業がスムーズになる
- 誰が作成・編集したかが明確になる
- 文書の最新版や更新状況がわかりやすい
- 他人に文書を渡すときの信頼感がアップする
バージョン管理に役立つ
- 複数のバージョンがある文書の管理が簡単になる
- 最終更新日時で最新版を判断できる
- 編集履歴の把握が容易になる
注意点と対策
プロパティを使う際に気をつけるべき点があります。
個人情報の漏洩リスク
Wordのプロパティには、自分の名前やPC情報が自動で記録される場合があります。外部に送る前には必ず確認しましょう。
個人情報を削除する手順
- 「ファイル」→「情報」を開く
- 「問題のチェック」をクリック
- 「文書の検査」を選択
- 「ドキュメントのプロパティと個人情報」にチェックを入れる
- 「検査」ボタンをクリック
- 問題が見つかったら「すべて削除」をクリック
プロパティの自動設定を管理する
Wordは初期設定で、ユーザー名やPCの情報を自動的にプロパティに記録します。これを変更するには:
- 「ファイル」→「オプション」を開く
- 「セキュリティセンター」を選択
- 「セキュリティセンターの設定」をクリック
- 「プライバシーオプション」で設定を調整
会社や組織での取り扱い
職場では、プロパティの設定について独自のルールがある場合があります。事前に確認しておきましょう:
- 作成者名の統一ルール
- 機密文書でのプロパティ設定
- 外部共有時の注意事項
プロパティ活用の実践テクニック

より効果的にプロパティを活用するためのテクニックを紹介します。
検索しやすいキーワード設定
- プロジェクト名や部署名を含める
- 文書の種類(企画書、報告書、マニュアルなど)を記載
- 関連する製品名やサービス名を追加
文書分類のルール作り
チームで統一したルールを作ると、さらに管理が楽になります:
- 命名規則の統一
- キーワードの標準化
- コメント欄の使い方の統一
バックアップとの組み合わせ
プロパティ情報は、バックアップや復元の際にも重要な手がかりになります。定期的にプロパティ情報を見直すことで、古いファイルの整理もしやすくなります。
よくある質問
プロパティを設定しないとどうなる?
プロパティを設定しなくても、文書の作成や編集に支障はありません。ただし、ファイル管理や検索の効率が下がったり、チームでの作業時に混乱が生じたりする可能性があります。
他のOfficeアプリでもプロパティはある?
はい。Excel、PowerPoint、Outlookなど、他のMicrosoft Officeアプリにも同様のプロパティ機能があります。基本的な使い方はWordと同じです。
プロパティ情報は印刷される?
通常の印刷では、プロパティ情報は印刷されません。ただし、印刷設定で「文書情報」を含めるオプションを選択すると、一部の情報を印刷することができます。
まとめ
Wordのプロパティは、文書の「裏側」にある大切な情報です。普段あまり意識しない部分かもしれませんが、きちんと設定・管理しておくことで、作業の効率も信頼性も高まります。
特にビジネスでの利用では、適切なプロパティ設定が必須です。文書を外部に送る際の個人情報の削除も忘れずに行いましょう。
次に文書を保存するときは、ぜひ一度プロパティも見直してみてください。最初は面倒に感じるかもしれませんが、慣れれば文書管理がぐっとラクになりますよ。
コメント