Word(ワード)で文書を作成しているとき、「あれ?水色の下線が急に現れた」と驚いたことはありませんか?この水色の波線のような下線は、赤や青の下線とは違う意味を持っています。
正体を知らないと、「何かの間違いかな?」「パソコンの調子が悪いの?」と不安になってしまうかもしれません。でも大丈夫です。これは実はWordの便利な機能の一つなのです。
この記事では、水色の下線が何を意味するのか、どうやって消すことができるのかを、誰でもわかるように説明します。初心者の方でも安心して読み進めてください。
水色の下線の正体は「文書校正機能」

エディター機能による自動チェック
Wordの水色の下線は、「文脈上の表現や文法ミスの可能性」を教えてくれる、Microsoft Wordのエディター機能(以前はスマート校正と呼ばれていました)によるものです。
この機能は、あなたの文章をリアルタイムでチェックして、「もしかしたらもっといい表現があるかも?」と提案してくれる優れものです。
どんなときに表示されるの?
水色の下線が表示される主なケースは以下の通りです:
同じ意味の言葉の重複
- 「とても非常に大きい」
- 「すごくとても嬉しい」
このように、似た意味の言葉が重なっているときに表示されます。
不自然な語順
- 「私は 行きます 学校に」
- 「とても きれいな 花が 咲いています」
日本語として少し不自然な語順になっているときにも表示されることがあります。
より良い表現の提案
- 「すごくいい」→「とてもよい」
- 「やばい」→「大変」
カジュアルすぎる表現や、より適切な言葉がある場合にも表示されます。
他の下線との違い
Wordには色々な色の下線があります。それぞれ意味が違うので覚えておきましょう:
赤の下線
スペルミス(つづりの間違い)を示します。英語の単語や、日本語の入力ミスなどが該当します。
青の下線
文法ミス(文法の間違い)を示します。主語と述語の関係がおかしいときなどに表示されます。
水色の下線
スタイルや表現の改善提案を示します。間違いではないけれど、もっと良い表現があるかもしれないという意味です。
水色の下線を消す(非表示にする)方法
方法1:設定から完全に無効にする
Windows版Wordの場合
- 画面上部の「ファイル」をクリックします
- 左側のメニューから「オプション」を選びます
- 表示された画面で「文章校正」をクリックします
- 「Wordのスペルチェックと文章校正」の項目を探します
- 「文書の校正時に文法エラーを表示する」のチェックボックスを外します
- または「文章のスタイル」を「文法のみ」や「なし」に変更します
- 最後に「OK」ボタンを押して設定を保存します
この操作を行うと、すべての文書で水色の波線が表示されなくなります。
Mac版Wordの場合
- 画面上部の「Word」メニューをクリックします
- 「環境設定」を選びます
- 「作成および校正ツール」の中の「スペルチェックと文章校正」をクリックします
- 「文法とスタイル」のチェックを外します
- 設定画面を閉じます
方法2:個別に無視する
もし「この部分だけは表示させたくない」という場合は、以下の方法が便利です:
- 水色の下線がある部分を右クリックします
- 表示されるメニューから「この問題を無視する」を選びます
- または、提案された修正案を選んで「この提案を適用する」をクリックします
この方法なら、その箇所だけを対象から除外できます。他の部分は引き続きチェックされるので、必要に応じて使い分けましょう。
解除しても大丈夫?安全性について
基本的には問題なし
水色の下線は「提案」であり、重大なエラーではありません。つまり、表示されていても文書に致命的な問題があるわけではないのです。
以下のような場合は、無理に修正する必要はありません:
- 文書の内容に自信がある場合
- 独自の文体を保ちたい場合
- 創作活動や個人的な文書の場合
注意したいシーン
ただし、以下のような場面では、指摘内容を一度見直すことをおすすめします:
ビジネス文書
- 会議資料
- 提案書
- メール
学術文書
- レポート
- 論文
- 研究資料
公式文書
- 案内状
- 規約
- マニュアル
これらの文書では、より正確で読みやすい表現が求められるためです。
よくある質問と回答
水色の下線が多すぎて気になります
文書校正機能の感度が高く設定されている可能性があります。前述の設定変更で調整できます。また、Wordのバージョンによって動作が異なる場合もあります。
正しい日本語なのに下線が表示されます
Wordの校正機能は完璧ではありません。特に方言や専門用語、新しい表現などは正しく認識されない場合があります。そのような場合は安心して無視してください。
一時的に非表示にできますか?
はい、可能です。「表示」タブの「文章校正」のチェックを外すことで、一時的に非表示にできます。再度チェックを入れると元に戻ります。
まとめ
Wordに表示される水色の下線は、AIによる「表現チェック」のサインです。これは間違いを指摘しているのではなく、「もっと良い表現があるかもしれませんよ」という親切な提案なのです。
覚えておきたいポイント
- 水色の下線は表現の改善提案
- 赤や青の下線とは意味が違う
- 設定で表示・非表示を切り替えられる
- 無理に修正する必要はない
内容をより良くするためのヒントとして受け止めて、必要に応じて表示設定を調整することで、快適に文書作成が進められます。気になる場合は非表示設定を、便利に感じるなら積極的に活用してみましょう。
この機能を上手に使いこなすことで、より読みやすく、伝わりやすい文書を作成できるようになります。
コメント