「Wordを開いたら画面が真っ黒になっていて驚いた」「いつもの白い画面に戻したいけれど、どうすればいいか分からない」
こうした経験をした方は意外と多いのではないでしょうか。実は、この現象にはいくつかの原因があり、それぞれに適した対処法があります。
この記事では、Wordの背景が黒くなる理由と、元の白い背景に戻すための具体的な方法を分かりやすく解説します。パソコンが苦手な方でも安心して対処できるよう、画面の見た目や手順を詳しく説明しますね。
Wordの背景が黒くなる主な原因

まず、なぜWordの背景が黒くなるのかを理解しましょう。原因を知ることで、適切な対処法を選択できます。
最も多い原因:ダークモードの有効化
近年のMicrosoft 365やWord 2019以降では、「ダークモード」という機能が標準搭載されています。これは画面の明るさを抑えることで、目の疲労を軽減する目的で開発された機能です。
ダークモードの特徴
- 画面全体が黒や濃いグレーになる
- 文字は自動的に白色に変わる
- 印刷時は通常通り白い紙に黒い文字で出力される
- 夜間や暗い場所での作業に適している
その他の原因
ダークモード以外にも、以下のような原因で背景が黒くなることがあります:
- Windowsのハイコントラスト設定
- ページカラーが黒に設定されている
- 画面表示モードの変更
- Wordのテーマ設定の変更
ダークモードを解除して白い背景に戻す方法
最も多い原因であるダークモードを解除する方法を、3つのパターンに分けて説明します。
方法1:Officeテーマを変更する(推奨)
この方法が最も確実で、Word以外のOfficeアプリにも適用されます。
操作手順
- ファイルメニューを開く Wordの左上にある「ファイル」をクリックします
- アカウント画面に移動 左側のメニューから「アカウント」をクリックします
- Officeテーマを確認 右側に「Officeテーマ」という項目があります。現在「黒」や「ダークグレー」が選択されていませんか?
- テーマを変更 以下のいずれかを選択します:
- 白:最もシンプルな白い背景
- カラフル:Microsoft標準の青い配色
- ダークグレー:少し暗めだが黒ほどではない
- 変更を確認 選択した瞬間に画面の色が変わります
方法2:背景のみを白く表示する
ダークモードは残したいけれど、文書の背景だけは白くしたい場合の方法です。
操作手順
- Wordのオプションを開く 「ファイル」→「オプション」の順にクリックします
- 全般設定を確認 左側のメニューから「全般」を選択します
- 背景表示の設定を変更 「ダークモードで白いページ背景を表示する」という項目を見つけて、チェックボックスにチェックを入れます
- 設定を保存 「OK」ボタンをクリックして設定を保存します
この方法では、Wordのメニューやリボンは暗いままで、文書の背景だけが白くなります。
方法3:表示モードを確認・変更する
特定の表示モードが原因で背景が黒く見える場合があります。
操作手順
- 表示タブを開く 画面上部のリボンにある「表示」タブをクリックします
- 表示モードを確認 「文書の表示」グループで、現在選択されているモードを確認します
- 印刷レイアウトに変更 「印刷レイアウト」が選択されていない場合は、これをクリックして変更します
- イマーシブリーダーを無効化 「イマーシブリーダー」が有効になっている場合は、これを無効にします
その他の原因別対処法
ダークモード以外の原因で背景が黒くなっている場合の対処法を説明します。
ページカラーが黒に設定されている場合
文書そのものの背景色が黒に設定されている可能性があります。
確認と修正方法
- デザインタブを開く 画面上部のリボンで「デザイン」タブをクリックします
- ページの色を確認 「ページ設定」グループにある「ページの色」をクリックします
- 色を白に変更 色のパレットから「白」を選択するか、「色なし」を選択します
この変更は、印刷にも反映されるので注意が必要です。
Windowsのハイコントラスト設定の影響
Windowsのアクセシビリティ機能が原因の場合があります。
確認と修正方法
- Windowsの設定を開く スタートメニューから「設定」をクリックします
- アクセシビリティを選択 左側のメニューから「アクセシビリティ」を選択します
- コントラストテーマを確認 「コントラストテーマ」の項目で、「なし」が選択されているか確認します
- 必要に応じて変更 ハイコントラストが有効になっている場合は、「なし」に変更します
画面の明るさとディスプレイ設定
パソコンの画面設定が影響している場合もあります。
確認すべき項目
ディスプレイの明るさ
- ノートパソコンの場合:Fnキー + 明るさ調整キーで調整
- デスクトップの場合:モニターの設定ボタンで調整
ナイトライト機能 Windows 10/11の「ナイトライト」機能が有効になっていると、画面全体が暖色系になることがあります。
背景色の設定を使い分けるコツ

せっかくなので、背景色の効果的な使い分け方法もご紹介します。
白い背景が適している場面
文書作成や編集作業
- 印刷物の仕上がりを確認しながら作業したい
- 明るい環境での作業
- 他の人と画面を共有する場面
プレゼンテーション資料作成
- 投影時の見た目を確認したい
- カラー印刷を前提とした資料作成
ダークモードが適している場面
長時間の作業
- 夜間や暗い環境での作業
- 目の疲労を軽減したい
- 集中して執筆に取り組みたい
省電力を重視する場合
- ノートパソコンのバッテリーを節約したい
- 有機ELディスプレイを使用している
よくある質問と回答
設定変更に関する質問
Q:設定を変更したのに背景が黒いままです A:複数の設定が重なっている可能性があります。以下を順番に確認してください:
- Officeテーマの設定
- ページカラーの設定
- Windowsのコントラスト設定
- 表示モードの確認
Q:他のOfficeアプリ(Excel、PowerPointなど)も一緒に変更されますか? A:Officeテーマの変更は、すべてのOfficeアプリに適用されます。個別に設定したい場合は、各アプリで個別の設定を行ってください。
印刷に関する質問
Q:画面が黒いと印刷も黒くなりますか? A:ダークモードの場合は印刷には影響しません。ただし、ページカラーを黒に設定している場合は、印刷にも反映される可能性があります。
Q:印刷プレビューで確認する方法は? A:「ファイル」→「印刷」で印刷プレビューを確認できます。実際の印刷結果を事前に確認してください。
トラブル対応
Q:設定画面が見つかりません A:Wordのバージョンによって、メニューの配置や名称が異なる場合があります。以下を参考にしてください:
- Word 2016以前:「ファイル」→「オプション」→「一般」
- Microsoft 365:「ファイル」→「アカウント」→「Officeテーマ」
Q:変更した設定が保存されません A:以下を確認してください:
- Wordを管理者権限で実行しているか
- ファイルやフォルダに書き込み権限があるか
- 他のOfficeアプリが同時に起動していないか
予防策と日常的な管理方法
設定が勝手に変わってしまうことを防ぐための方法をご紹介します。
設定の定期確認
月に一度程度、以下の設定を確認することをおすすめします:
- Officeテーマの設定
- 自動更新の設定
- アクセシビリティ設定
バックアップの作成
大切な設定は以下の方法でバックアップできます:
Officeの設定エクスポート
- 「ファイル」→「オプション」→「詳細設定」
- 設定をファイルとして保存
システムの復元ポイント作成 重要な設定変更前に、Windowsの復元ポイントを作成しておきましょう。
まとめ
Wordの背景が黒くなる現象は、多くの場合、ダークモードの設定が原因です。適切な対処法を知っていれば、簡単に元の白い背景に戻すことができます。
この記事のポイント
- 最も多い原因はダークモードの有効化
- Officeテーマの変更が最も確実な解決方法
- 背景のみを白くする部分的な変更も可能
- その他の原因(ページカラー、ハイコントラスト等)も存在
- 用途に応じて白背景とダークモードを使い分ける
対処の優先順位
- Officeテーマの確認・変更
- ページカラーの確認
- 表示モードの確認
- Windowsのアクセシビリティ設定の確認
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