「無線LANって、Wi-Fiと何が違うの?」
「どうやって電波でインターネットにつながるの?」
「セキュリティは大丈夫?速度は?」
現代生活に欠かせない無線LAN。でも、その仕組みをきちんと理解している人は意外と少ないんです。
実は無線LANって、ケーブルの代わりに電波を使ってネットワークに接続する技術のこと。スマホでYouTubeを見たり、ノートPCでテレワークしたり、すべて無線LANのおかげなんです!
この記事を読めば、無線LANの基本から、Wi-Fiルーターの選び方、セキュリティ設定まですべてが分かります。もう「Wi-Fiがつながらない!」で困ることもありません!
無線LANって何?Wi-Fiとの違いは?

無線LANを簡単に説明すると
無線LAN = ケーブルを使わないネットワーク接続
LANは「Local Area Network」の略で、家庭や会社内のネットワークのこと。これを無線(ワイヤレス)で実現したのが無線LANです。
有線LANとの比較:
有線LAN:
パソコン ━━ LANケーブル ━━ ルーター ━━ インターネット
無線LAN:
スマホ ~~ 電波 ~~ Wi-Fiルーター ━━ インターネット
Wi-Fiは無線LANの愛称!
よく混同されますが、実はこんな関係です。
正確な定義:
- 無線LAN:技術の総称(正式名称)
- Wi-Fi:無線LANの規格の認証ブランド名
例えで理解:
- 無線LAN = コピー機(技術)
- Wi-Fi = ゼロックス(ブランド)
でも実際は、ほぼ同じ意味で使われています!
無線LANの仕組み
データ送信の流れ:
- デバイスがデータを電波に変換
- 2.4GHzまたは5GHz帯の電波で送信
- Wi-Fiルーターが電波を受信
- ルーターがインターネットに転送
- 返信も同じ経路で戻ってくる
たった0.001秒で、この往復が完了します!
無線LANの規格と速度(これ重要!)
Wi-Fi規格の進化
無線LANには世代があって、どんどん速くなっています!
規格一覧(新しい順):
Wi-Fi 7 (802.11be) - 2024年〜
最大速度:46Gbps
特徴:超高速、超低遅延
Wi-Fi 6E (802.11ax) - 2021年〜
最大速度:9.6Gbps
特徴:6GHz帯対応、混雑に強い
Wi-Fi 6 (802.11ax) - 2019年〜
最大速度:9.6Gbps
特徴:複数台同時接続に強い
Wi-Fi 5 (802.11ac) - 2013年〜
最大速度:6.9Gbps
特徴:5GHz専用、高速
Wi-Fi 4 (802.11n) - 2009年〜
最大速度:600Mbps
特徴:2.4GHz/5GHz両対応
2.4GHzと5GHzの違い
Wi-Fiルーターには2つの電波帯があります。
2.4GHz帯:
- ✅ 電波が遠くまで届く
- ✅ 障害物に強い
- ✅ 対応機器が多い
- ❌ 速度が遅め(最大600Mbps程度)
- ❌ 電子レンジなどと干渉
5GHz帯:
- ✅ 高速通信が可能
- ✅ 電波干渉が少ない
- ✅ 遅延が少ない
- ❌ 障害物に弱い
- ❌ 電波の届く範囲が狭い
使い分けのコツ:
- リビング・寝室:2.4GHz(届きやすい)
- デスク周り:5GHz(高速)
- IoT機器:2.4GHz(対応機器多い)
実際の速度はどれくらい?
理論値と実測値の差:
Wi-Fi 6(理論値9.6Gbps)の場合:
- 理想的な環境:800Mbps〜1Gbps
- 一般的な家庭:200〜500Mbps
- 混雑時・遠距離:50〜100Mbps
理論値の10〜30%が実際の速度と考えましょう!
Wi-Fiルーターの選び方
家の広さで選ぶ
目安:
- ワンルーム:エントリーモデルでOK(5,000円程度)
- 2LDK:中級モデル(10,000円程度)
- 3LDK以上:高性能モデル(15,000円以上)
- 2階建て:メッシュWi-Fi検討(20,000円〜)
同時接続台数で選ぶ
接続デバイス数の目安:
一人暮らし:5〜10台
- スマホ、PC、タブレット、TV、ゲーム機
4人家族:20〜30台
- 各自のデバイス + IoT家電
推奨スペック:
10台まで:Wi-Fi 5で十分
20台以上:Wi-Fi 6以上を推奨
おすすめ機能
あると便利な機能:
- ビームフォーミング:電波を集中させて届きやすく
- MU-MIMO:複数台同時通信
- バンドステアリング:自動で最適な帯域に切り替え
- メッシュ対応:後から増設可能
無線LANの設定方法(簡単3ステップ)
ステップ1:ルーターを接続
物理的な接続:
- モデム(ONU)とルーターをLANケーブルで接続
- ルーターの電源を入れる
- ランプが安定するまで2分待つ
ステップ2:初期設定
スマホで設定する場合:
- ルーター底面のQRコードを読み取る
- または、SSIDを選んでパスワード入力
- 設定アプリの指示に従う
PCで設定する場合:
- ブラウザで「192.168.1.1」にアクセス
- 初期ID/パスワードでログイン(説明書参照)
- インターネット接続設定を行う
ステップ3:Wi-Fi接続
各デバイスの接続:
スマホ:
設定 → Wi-Fi → SSID選択 → パスワード入力
PC(Windows):
タスクバーのWi-Fiアイコン → SSID選択 → パスワード
PC(Mac):
メニューバーのWi-Fiアイコン → SSID選択 → パスワード
セキュリティ設定(超重要!)
必須のセキュリティ設定
1. 暗号化方式をWPA3に
推奨順位:
1. WPA3(最新・最強)
2. WPA2(現実的な選択)
3. WEP(絶対NG!簡単に破られる)
2. 強力なパスワード設定
良いパスワード例:
MyH0me-WiFi@2024!Secure
悪いパスワード例:
12345678
password
自宅の電話番号
3. 管理画面のパスワード変更
- 初期パスワードは即変更
- ルーター名も変更推奨
高度なセキュリティ設定
MACアドレスフィルタリング:
- 登録した機器のみ接続許可
- 来客が多い家庭には不向き
SSIDの非表示(ステルス):
- ネットワーク名を隠す
- セキュリティ効果は限定的
ゲストネットワーク:
- 来客用の隔離されたネットワーク
- メインネットワークを保護
よくあるトラブルと解決法
Wi-Fiにつながらない!
チェックリスト:
- ルーターの電源確認
- コンセント接続
- 電源ランプ点灯
- パスワード確認
- 大文字小文字の区別
- 0(ゼロ)とO(オー)の違い
- 電波状況確認
- 距離が遠すぎないか
- 障害物がないか
- 再起動で解決
- ルーター再起動(電源オフ30秒)
- デバイス側も再起動
速度が遅い!
原因と対策:
原因1:電波干渉
- 対策:5GHz帯に変更
- 対策:チャンネル変更(自動→固定)
原因2:接続台数が多い
- 対策:不要な機器を切断
- 対策:Wi-Fi 6ルーターに買い替え
原因3:ルーターが古い
- 対策:5年以上なら買い替え検討
- 対策:ファームウェア更新
特定の部屋だけつながらない
解決策:
- 中継器を設置
- 電波を中継して拡張
- 5,000円程度で購入可能
- メッシュWi-Fi導入
- 家全体をカバー
- 継ぎ目のない接続
- ルーターの位置変更
- 家の中央に設置
- 高い位置に設置
最新トレンドと今後の展望
Wi-Fi 7の革新
2024年以降の主流に:
- 最大46Gbpsの超高速
- 遅延1ms以下
- VR/ARに最適
- 8K動画もスムーズ
メッシュWi-Fiの普及
従来の中継器との違い:
- シームレスな移動
- 自動で最適ルート選択
- 設定が簡単
- 価格も手頃に
6GHz帯の活用
Wi-Fi 6Eの特徴:
- 新しい周波数帯
- 干渉がほぼゼロ
- 超低遅延
- ゲーミングに最適
用途別おすすめ設定
テレワーク向け
安定性重視の設定:
- 5GHz帯固定
- QoS設定で仕事用PCを優先
- VPN対応ルーター選択
- 有線接続も併用
ゲーミング向け
低遅延重視:
- ゲーミングモード有効化
- ポート開放設定
- 5GHz帯または6GHz帯
- 可能なら有線接続
家族利用向け
バランス型設定:
- ペアレンタルコントロール
- 時間帯アクセス制限
- ゲストネットワーク設定
- 帯域制限で公平に
まとめ:無線LANで快適なネットライフを!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!
今すぐ実践できる3つのこと
- セキュリティ設定の確認
- WPA2以上の暗号化
- 強力なパスワード設定
- 管理画面のパスワード変更
- 最適な電波帯の選択
- 近距離・高速:5GHz
- 遠距離・安定:2.4GHz
- 定期的なメンテナンス
- 月1回の再起動
- ファームウェア更新
- 不要機器の接続解除
環境別クイックガイド
一人暮らし
→ Wi-Fi 5の安価なルーターでOK
ファミリー
→ Wi-Fi 6で同時接続に対応
広い家
→ メッシュWi-Fiで全体カバー
ゲーマー
→ Wi-Fi 6E以上、できれば有線
無線LANは、現代のデジタルライフの基盤です。
正しく理解して、適切に設定すれば、ストレスフリーなネット環境が手に入ります。この記事を参考に、あなたに最適な無線LAN環境を構築してください!
快適なWi-Fiライフを楽しみましょう!
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