パソコンの調子が悪くて、思い切ってWindows初期化を始めたけど…
「初期化中 20%」 30分後…「初期化中 21%」
「これ、いつ終わるの?」 「今日中に仕事できる?」 「電源切っちゃダメだよね?」
こんな不安を感じたことはありませんか?
実は、Windows初期化にかかる時間は、パソコンのスペックや選んだオプションによって、30分から6時間以上まで大きく変わるんです。
今回は、初期化にかかる時間の目安から、時間短縮のコツ、さらには初期化中のトラブル対処法まで、すべて分かりやすく解説します。 これを読めば、もう初期化の時間で悩むことはありません!
Windows初期化の基本を理解しよう

そもそも初期化って何をしているの?
Windows初期化(リセット)とは、パソコンを購入時の状態に戻す作業です。
初期化中の処理:
- 個人ファイルのバックアップ(設定による)
- インストールしたアプリの削除
- Windowsシステムファイルの再インストール
- ドライバーの再インストール
- 初期設定の復元
これだけの作業をするから、時間がかかるんですね。
初期化の2つの方法
Windowsの初期化には2つの選択肢があります。
個人ファイルを保持する
- 写真や書類は残る
- アプリは削除される
- 時間:1〜3時間程度
すべて削除する
- 完全にまっさらな状態に
- データ復元も困難になる
- 時間:2〜6時間以上
どちらを選ぶかで、かかる時間が大きく変わります。
初期化にかかる時間の目安

パソコンのスペック別の所要時間
ハイスペックPC(SSD搭載)
- 個人ファイル保持:30分〜1時間
- すべて削除:1〜2時間
- 最新のゲーミングPCならこれくらい
ミドルスペックPC(SSD搭載)
- 個人ファイル保持:1〜2時間
- すべて削除:2〜3時間
- 一般的なノートPCの目安
ロースペックPC(HDD搭載)
- 個人ファイル保持:2〜4時間
- すべて削除:4〜6時間以上
- 古いPCや格安PCはこれくらい
ストレージの種類で大きく変わる
最も影響が大きいのがストレージの種類です。
SSD(ソリッドステートドライブ)の場合
- 読み書き速度:500MB/秒以上
- 初期化時間:HDDの1/3〜1/4
- 最近のPCはほとんどSSD
HDD(ハードディスクドライブ)の場合
- 読み書き速度:100MB/秒程度
- 初期化時間:SSDの3〜4倍
- 容量が大きいとさらに遅い
確認方法: タスクマネージャー → パフォーマンス → ディスク ここで「SSD」か「HDD」か確認できます。
Windows バージョン別の違い
Windows 11
- 最も高速
- クラウドダウンロード対応
- 平均:1〜3時間
Windows 10
- 安定した速度
- アップデート済みなら速い
- 平均:1.5〜4時間
Windows 8.1/8
- やや時間がかかる
- 平均:2〜5時間
古いバージョンほど時間がかかる傾向があります。
初期化オプションと時間の関係
「個人ファイルを保持」を選んだ場合
処理内容と時間:
- 個人ファイルのバックアップ(10〜30分)
- アプリのアンインストール(10〜20分)
- Windowsの再インストール(30〜60分)
- ファイルの復元(10〜30分)
合計:1〜2.5時間が目安
保存されるもの:
- デスクトップのファイル
- ドキュメント、ピクチャ、ビデオ、ミュージック
- ユーザーアカウント情報
消えるもの:
- インストールしたアプリ
- アプリの設定
- システム設定のカスタマイズ
「すべて削除」を選んだ場合
さらに2つのオプションがあります。
ファイルの削除のみ(高速)
- 単純にファイルを削除
- 時間:2〜3時間
- データ復元ソフトで復元可能な場合も
ドライブのクリーニング(完全削除)
- データを完全に上書き
- 時間:4〜8時間以上
- データ復元はほぼ不可能
- パソコンを売る時はこれを選ぶ
クラウドダウンロードvsローカル再インストール
Windows 10/11では選択できます。
クラウドダウンロード
- 最新のWindowsをダウンロード
- ネット速度に依存
- 光回線なら:+30分程度
- 遅い回線なら:+2時間以上
ローカル再インストール
- PC内のファイルから復元
- ネット不要で安定
- 破損ファイルがあると失敗することも
ネット環境が良ければクラウドがおすすめです。
初期化時間を短縮する7つのコツ
1. 不要なファイルを事前に削除
初期化前の準備:
- ゴミ箱を空にする
- ダウンロードフォルダを整理
- 一時ファイルを削除(ディスククリーンアップ)
- 不要な動画・写真を削除
これだけで30分〜1時間短縮できることも!
2. 外付けHDDにデータを移動
大量のデータがある場合:
- 外付けHDDやUSBメモリを用意
- 重要なファイルを移動
- 「すべて削除」で初期化
「個人ファイル保持」より速い場合があります。
3. Windows Updateを最新にしておく
更新プログラムの確認: 設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update
最新状態なら、初期化後の更新が減って時間短縮。
4. セキュリティソフトを一時停止
ウイルス対策ソフトが邪魔することがあります。
- 初期化前に一時的に無効化
- 初期化中のスキャンを防ぐ
- 10〜20分の短縮効果
5. 有線LANを使う
クラウドダウンロードを選ぶなら:
- Wi-Fiより有線LANが高速
- ダウンロード時間を半分に
- 安定性も向上
6. 電源プランを「高パフォーマンス」に
設定方法: コントロールパネル → 電源オプション → 高パフォーマンス
CPUのパワーを最大限使って処理速度UP。
7. 夜間に実行する
時間がかかりそうなら:
- 寝る前に開始
- 朝には完了している
- 待ち時間のストレスなし
ただし、途中で入力が必要な場合もあるので注意。
初期化中の注意点とトラブル対処

絶対にやってはいけないこと
電源を切らない
- データ破損の原因
- Windowsが起動しなくなる可能性
- 最悪の場合、修理が必要に
強制終了しない
- どんなに時間がかかっても待つ
- 12時間以上なら異常の可能性
ノートPCの場合は電源につなぐ
- バッテリー切れは致命的
- 必ずACアダプターを接続
よくあるトラブルと対処法
「99%で止まった」 原因:最後の仕上げ処理 対処:2〜3時間は待ってみる
「初期化できませんでした」エラー 原因:システムファイルの破損 対処:
- セーフモードで再試行
- コマンドプロンプトで「sfc /scannow」
- それでもダメなら回復ドライブから初期化
初期化が終わらない(6時間以上) 原因:HDDの不良セクタ 対処:
- 一旦強制終了(最終手段)
- HDDのエラーチェック
- クリーンインストールを検討
初期化前の必須準備
データのバックアップ
- OneDrive、Googleドライブなどクラウドへ
- 外付けHDDへコピー
- 重要なファイルリストを作成
ライセンスキーの確認
- Officeのプロダクトキー
- 有料ソフトのライセンス
- ゲームのセーブデータ
アカウント情報の整理
- 各種ログインID/パスワード
- メールアカウント設定
- Wi-Fiパスワード
初期化後にかかる時間も考慮
初期設定(30分〜1時間)
初期化完了後の作業:
- Microsoftアカウントでサインイン
- 基本設定(言語、地域、キーボード)
- プライバシー設定
- OneDriveの設定
Windows Update(1〜3時間)
初期化後は大量のアップデートが…
- セキュリティ更新
- 機能更新
- ドライバー更新
これも計算に入れておきましょう。
アプリの再インストール(2〜4時間)
必要なソフトを入れ直す時間:
- ブラウザ(Chrome、Firefox)
- Office
- セキュリティソフト
- その他の常用ソフト
リストを作っておくと効率的です。
代替手段:初期化以外の選択肢
システムの復元
もっと短時間で済む方法:
- 過去の復元ポイントに戻る
- 時間:15〜30分
- 個人ファイルは影響なし
ただし、根本的な解決にならない場合も。
クリーンインストール
USBメモリからWindowsを新規インストール:
- 最もきれいな状態になる
- 時間:1〜2時間
- 技術的な知識が必要
リフレッシュ(Windows 8/8.1)
Windows 8系限定の機能:
- アプリは消えるがファイルは残る
- 時間:1〜2時間
- Windows 10/11の「個人ファイル保持」に相当
機種別の初期化時間目安
メーカー製PC
富士通、NEC、東芝など
- リカバリー領域から復元
- メーカー独自ソフトも復元
- 時間:2〜4時間
Dell、HP、Lenovoなど
- 比較的シンプルな構成
- 時間:1.5〜3時間
自作PC
- クリーンな環境
- 余計なソフトがない
- 時間:1〜2時間
最も高速に初期化できます。
Surface シリーズ
- Microsoft純正で最適化済み
- クラウド復元が高速
- 時間:45分〜1.5時間
よくある質問

Q:初期化中にスリープになったら?
A:大丈夫です。 初期化中は自動的にスリープが無効になります。 もし画面が暗くなっても、処理は続いています。
Q:初期化を中断して再開できる?
A:基本的にできません。 一度始めたら最後まで待つ必要があります。 中断すると最初からやり直しになり、最悪の場合Windowsが起動しなくなります。
Q:SSDなのに遅い理由は?
A:いくつかの原因が考えられます。
- SSDの空き容量が少ない(10%以下)
- SSDが劣化している
- メモリ不足(4GB以下)
- ウイルス対策ソフトの干渉
Q:初期化しても遅いままなら?
A:ハードウェアの問題かもしれません。
- SSD/HDDの寿命
- メモリ不足
- CPUの熱暴走
パーツの交換を検討しましょう。
まとめ:初期化は計画的に
Windows初期化の時間について、詳しく見てきました。
押さえておきたいポイント:
- SSD搭載PCなら1〜3時間
- HDD搭載PCなら3〜6時間以上
- 「個人ファイル保持」の方が速い
- 事前準備で時間短縮可能
初期化前のチェックリスト:
- データのバックアップ完了
- ライセンスキーをメモ
- 時間に余裕がある日を選ぶ
- 電源ケーブルを接続
- 不要ファイルを削除
時間短縮のコツ:
- 事前にファイル整理
- Windows Update実施
- 有線LAN接続
- 夜間実行がおすすめ
初期化後も考慮:
- 初期設定:30分〜1時間
- Windows Update:1〜3時間
- アプリ再インストール:2〜4時間
トータルで半日〜1日かかると思っておけば安心です。
週末や連休前に実行するのがベスト。 焦らず、じっくり待つことが成功の秘訣です。
パソコンの調子が悪いときの最終手段、Windows初期化。 時間はかかりますが、新品のような快適さが戻ってきます。
この記事を参考に、計画的に初期化を実行してくださいね!
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