フォルダを開こうとしたら、くるくる回るだけで開かない。
ファイルをコピー中に「応答なし」になって動かない。
右クリックしたら固まって、何もできなくなった…
こんな経験、ありませんか?
Windowsのエクスプローラーは、ファイルやフォルダを管理する重要な機能。これが固まると、仕事も作業も止まってしまいますよね。
でも大丈夫!エクスプローラーが固まる原因は意外とシンプルで、適切な対処法を知っていれば自分で解決できるんです。
この記事では、今すぐ試せる応急処置から、根本的な解決方法、二度と固まらないための予防策まで、分かりやすく解説していきます。
エクスプローラーが固まる症状を理解しよう

よくある固まり方のパターン
パターン1:完全にフリーズ
- クリックしても何も反応しない
- マウスカーソルが砂時計のまま
- タイトルバーに「応答なし」と表示
パターン2:動作が極端に遅い
- フォルダを開くのに30秒以上かかる
- ファイル一覧の表示がガクガクする
- スクロールが重い
パターン3:特定の操作で固まる
- 右クリックすると固まる
- 大量のファイルがあるフォルダで固まる
- ネットワークドライブを開くと固まる
- 検索ボックスに入力すると固まる
パターン4:起動直後に固まる
- デスクトップが表示されない
- タスクバーが反応しない
- スタートメニューが開かない
固まるタイミングで分かる原因の手がかり
特定のフォルダで固まる場合:
- そのフォルダ内のファイルに問題がある
- サムネイル生成でトラブっている
- ファイル数が多すぎる
USBやネットワークドライブで固まる場合:
- 接続に問題がある
- ドライブの応答が遅い
- アクセス権限の問題
常に固まる場合:
- エクスプローラー自体の不具合
- システムファイルの破損
- 常駐ソフトとの競合
今すぐ試せる!応急処置5選
1. エクスプローラーを再起動する(最速の解決法)
一番簡単で効果的な方法から試しましょう。
タスクマネージャーを使う方法:
- Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
- 「プロセス」タブで「エクスプローラー」を探す
- 右クリックして「再起動」を選択
コマンドで再起動する方法:
- Windows + R で「ファイル名を指定して実行」
- 以下のコマンドを順番に実行:
taskkill /f /im explorer.exe
explorer.exe
画面が一瞬真っ黒になりますが、すぐに復活します。
2. セーフモードで起動して確認
問題の切り分けに有効な方法です。
セーフモードの起動方法:
- Windows + I で設定を開く
- 「更新とセキュリティ」→「回復」
- 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」
- 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」
- 「スタートアップ設定」→「再起動」
- 「4」または「F4」でセーフモード起動
セーフモードで問題なければ、常駐ソフトが原因の可能性大!
3. クイックアクセスを無効化
意外と効果的な対処法です。
- エクスプローラーを開く
- 「表示」タブ→「オプション」
- 「全般」タブで以下を変更:
- エクスプローラーで開く:「PC」に変更
- 「最近使ったファイルを表示」のチェックを外す
- 「よく使うフォルダーを表示」のチェックを外す
- 「OK」をクリック
4. サムネイル表示を無効化
画像や動画が多いフォルダで有効です。
表示方法の変更:
- エクスプローラーの「表示」タブ
- 「詳細」または「一覧」を選択
- サムネイルを生成しないので高速化
システム全体で無効化:
- Windows + X →「システム」
- 「システムの詳細設定」
- 「パフォーマンス」の「設定」
- 「アイコンの代わりに縮小版を表示する」のチェックを外す
5. 検索インデックスの再構築
検索機能が原因の場合の対処法です。
- コントロールパネル→「インデックスのオプション」
- 「詳細設定」→「インデックスの設定」
- 「再構築」をクリック
- PCを再起動
時間はかかりますが、検索関連の問題が解決します。
原因別:根本的な解決方法
ファイルエクスプローラーの設定をリセット
フォルダーオプションのリセット:
- エクスプローラーの「表示」→「オプション」
- 「表示」タブ→「フォルダーをリセット」
- 「全般」タブ→「既定値に戻す」
- 「適用」→「OK」
レジストリでの完全リセット(上級者向け):
- Windows + R → 「regedit」
- 以下のキーを削除:
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\BagMRU
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\Local Settings\Software\Microsoft\Windows\Shell\Bags
- PCを再起動
システムファイルチェッカーでの修復
Windowsのシステムファイルが破損している場合の修復方法です。
管理者権限のコマンドプロンプトで実行:
sfc /scannow
完了後、さらに以下も実行:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
両方実行することで、より確実に修復できます。
競合するソフトウェアの特定と対処
クリーンブートで原因を特定:
- Windows + R → 「msconfig」
- 「サービス」タブ→「Microsoftのサービスをすべて隠す」
- 「すべて無効」をクリック
- 「スタートアップ」タブ→「タスクマネージャーを開く」
- すべてのスタートアップを無効化
- 再起動して確認
よく競合するソフト:
- 古いアンチウイルスソフト
- シェル拡張を追加するソフト(圧縮ソフトなど)
- クラウドストレージの同期ソフト
- ファイル管理ツール
Windows Updateと最新ドライバーの適用
Windows Updateの実行:
設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update → 更新プログラムのチェック
グラフィックドライバーの更新:
- Intel:インテルドライバー&サポート・アシスタント
- NVIDIA:GeForce Experience
- AMD:AMD Software
最新版にすることで、多くの不具合が解決します。
ディスククリーンアップとデフラグ
ディスククリーンアップ:
- エクスプローラーで「PC」を開く
- Cドライブを右クリック→「プロパティ」
- 「ディスクのクリーンアップ」
- 「システムファイルのクリーンアップ」も実行
デフラグ(最適化):
- 同じくドライブのプロパティ
- 「ツール」タブ→「最適化」
- 「最適化」をクリック
SSDの場合は「トリム」が実行され、高速化につながります。
特定の状況での解決策
大量ファイルのフォルダで固まる場合
対処法:
- フォルダを分割する(1フォルダ5000ファイル以下に)
- 表示を「詳細」に変更
- 「グループで表示」を無効化
- 並べ替えを「なし」に設定
PowerShellでファイル数を確認:
(Get-ChildItem "フォルダパス" | Measure-Object).Count
ネットワークドライブで固まる場合
解決策:
- オフラインファイルを無効化
- コントロールパネル→「同期センター」
- 「オフラインファイルの管理」→「無効にする」
- ネットワーク探索を最適化
- ネットワークと共有センター
- 「共有の詳細設定」で調整
- DNSキャッシュをクリア
ipconfig /flushdns
右クリックメニューで固まる場合
シェル拡張の管理:
- ShellExView(フリーソフト)をダウンロード
- Microsoft以外の拡張を確認
- 怪しい拡張を無効化
- エクスプローラーを再起動
レジストリで手動削除(上級者向け):
HKEY_CLASSES_ROOT\*\shellex\ContextMenuHandlers
HKEY_CLASSES_ROOT\Directory\shellex\ContextMenuHandlers
不要な項目を削除(バックアップ必須!)
予防策:二度と固まらないための設定
定期メンテナンスの実施
週1回の実施項目:
- Windows Update確認
- ディスククリーンアップ
- 一時ファイルの削除
- ごみ箱を空にする
月1回の実施項目:
- ディスクの最適化
- ドライバー更新確認
- 不要なソフトのアンインストール
パフォーマンス優先の設定
視覚効果を最小限に:
- システムのプロパティ→「詳細設定」
- パフォーマンスの「設定」
- 「パフォーマンスを優先する」を選択
- 必要な項目だけチェック
電源プランの最適化:
- 「高パフォーマンス」または「バランス」を選択
- USBの選択的な一時停止を無効化
軽量な代替ソフトの活用
エクスプローラーの代替:
- Everything:高速ファイル検索
- Q-Dir:4画面ファイラー
- FreeCommander:2画面ファイラー
これらを使えば、標準エクスプローラーの負担を減らせます。
よくある質問と回答
Q1:再起動しても毎回固まる
段階的な対処:
- セーフモードで起動確認
- 新しいユーザーアカウントを作成して確認
- システムの復元を実行
- 最終手段:Windowsの修復インストール
Q2:特定のファイル形式で固まる
解決方法:
- そのファイル形式に関連付けられたアプリを確認
- 関連付けを変更または削除
- プレビュー機能を無効化
関連付けの変更:
設定 → アプリ → 既定のアプリ → ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ
Q3:外付けHDDを接続すると固まる
チェック項目:
- ドライブのエラーチェック実行
- USBドライバーの更新
- 別のUSBポートで試す
- USB 3.0→USB 2.0ポートで試す
ドライブのチェック:
chkdsk E: /f /r
(E:は外付けドライブのドライブレター)
Q4:Windows 11にしてから固まるようになった
Windows 11特有の対処法:
- 新しいコンテキストメニューを無効化
- ウィジェットを無効化
- 仮想デスクトップを使わない
- アニメーション効果を無効化
レジストリで旧メニューに戻す:
HKEY_CURRENT_USER\Software\Classes\CLSID
新規キー:{86ca1aa0-34aa-4e8b-a509-50c905bae2a2}
その中に新規キー:InprocServer32
値は空のまま
エクスプローラーの代わりになるツール
ファイル管理ツール
Files(Windows 11風):
- モダンなデザイン
- タブ機能あり
- Microsoft Store から入手可能
Total Commander:
- 老舗の2画面ファイラー
- 高機能で効率的
- キーボード操作に最適
検索特化ツール
Everything:
- 瞬時にファイル検索
- リアルタイム更新
- 軽量で高速
Listary:
- ランチャー機能付き
- どこからでも検索可能
- 作業効率が大幅アップ
まとめ:もうエクスプローラーの固まりに悩まない!
Windowsエクスプローラーが固まる問題について、応急処置から根本解決まで解説しました。
すぐに試すべき3つの対処法:
- タスクマネージャーで再起動 – 一番簡単で効果的
- クイックアクセスを無効化 – 意外と効く
- セーフモードで確認 – 原因の切り分けに
根本解決のポイント:
- システムファイルの修復(sfc /scannow)
- 競合ソフトの特定と削除
- 定期的なメンテナンス実施
- 必要に応じて代替ソフトの活用
予防の鉄則:
- フォルダに入れるファイル数は5000個まで
- 定期的なディスククリーンアップ
- Windows Updateを怠らない
- 不要な常駐ソフトは削除
エクスプローラーが固まると本当にイライラしますよね。でも、この記事の方法を順番に試していけば、必ず解決できるはずです。
まずは「エクスプローラーの再起動」から始めて、それでもダメなら他の方法を試してみてください。快適なWindows環境を取り戻しましょう!
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