「家族や同僚に見られたくないフォルダがある…」 「重要な書類をパスワードで保護したい…」 「USBメモリ内のデータを暗号化したい…」 「簡単にフォルダをロックする方法は?」
実は、Windowsには標準でフォルダ単体にパスワードをかける機能はありません。
でも、諦める必要はありません!この記事では、7つの実践的な方法でフォルダをパスワード保護する方法を、セキュリティレベル別に詳しく解説します。
あなたのニーズに最適な方法が必ず見つかります!
方法の比較:あなたに最適な保護方法は?

セキュリティレベル別一覧
方法 | セキュリティ | 手軽さ | 無料 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
BitLocker | ★★★★★ | ★★☆ | ✓ | Pro版なら最強 |
EFS暗号化 | ★★★★☆ | ★★★ | ✓ | 個人利用に最適 |
7-Zip/WinRAR | ★★★☆☆ | ★★★★★ | ✓ | 最も簡単 |
VeraCrypt | ★★★★★ | ★★☆ | ✓ | 最高セキュリティ |
有料ソフト | ★★★★☆ | ★★★★ | × | 便利機能充実 |
隠しフォルダ | ★☆☆☆☆ | ★★★★ | ✓ | 簡易的 |
アクセス権限 | ★★☆☆☆ | ★★★ | ✓ | 複数ユーザー向け |
それでは、各方法を詳しく見ていきましょう!
方法1:圧縮ソフトでパスワード付きアーカイブ(最も簡単)
7-Zipを使用した方法
メリット:
- ✅ 完全無料
- ✅ 操作が簡単
- ✅ AES-256暗号化で安全
- ✅ どのPCでも開ける
手順:
1. 7-Zipをダウンロード・インストール
https://www.7-zip.org/
2. 保護したいフォルダを右クリック
3. 「7-Zip」→「アーカイブに追加」
4. 設定:
- アーカイブ形式:7z(推奨)またはZIP
- 暗号化方式:AES-256
- パスワード入力:強力なパスワード
- パスワード再入力:確認
- ☑ ファイル名も暗号化(7z形式のみ)
5. 「OK」をクリック
6. 元のフォルダを削除(重要!)
WinRARを使用した方法
手順:
1. フォルダを右クリック
2. 「書庫に圧縮」
3. 「パスワード設定」をクリック
4. パスワードを入力
5. ☑ ファイル名も暗号化
6. OK → OK
セキュリティのポイント:
強力なパスワードの例:
✅ My$ecure#Folder2024!
✅ P@ssw0rd_Important_D0cs
❌ password123
❌ 12345678
方法2:BitLocker(Windows Pro/Enterprise)
BitLockerの特徴
最高レベルのセキュリティ:
- ドライブ全体を暗号化
- TPMチップと連携
- 企業レベルのセキュリティ
- パフォーマンス影響は最小
仮想ドライブ(VHD)でフォルダを保護
手順:
1. ディスクの管理を開く
Win + X → ディスクの管理
2. 操作 → VHDの作成
3. VHD設定:
- 場所:任意(例:C:\SecureFolder.vhd)
- サイズ:必要な容量(例:1GB)
- 形式:VHDX(推奨)
- 種類:容量可変
4. 初期化とフォーマット:
- MBRで初期化
- NTFSでフォーマット
- ドライブレター割り当て(例:Z:)
5. BitLockerで暗号化:
- コントロールパネル → BitLocker
- 該当ドライブで「BitLockerを有効にする」
- パスワード設定
- 回復キーを保存
6. 使用方法:
- マウント:VHDファイルをダブルクリック
- パスワード入力
- 使用後:右クリック → 取り出し
BitLocker To Go(USBメモリ暗号化)
USBメモリの暗号化:
1. USBを挿入
2. エクスプローラーで右クリック
3. 「BitLockerを有効にする」
4. パスワード設定
5. 回復キーを保存
6. 暗号化開始
方法3:EFS暗号化(全エディション対応)
EFS(Encrypting File System)の使い方
特徴:
- Windowsアカウントと連動
- 透過的な暗号化(パスワード入力不要)
- ファイル/フォルダ単位で暗号化
- 他のユーザーからは開けない
手順:
1. フォルダを右クリック → プロパティ
2. 「詳細設定」をクリック
3. ☑「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」
4. OK → OK
5. 暗号化の適用範囲:
- このフォルダーのみ
- このフォルダー、サブフォルダー、ファイル(推奨)
6. 証明書のバックアップ(重要!):
- 通知が表示されたら「今すぐバックアップ」
- 証明書をエクスポート
- パスワード設定
- USBメモリ等に保存
注意事項:
⚠️ 証明書を失うとデータが永久に失われます
⚠️ Windowsを再インストールする前に必ず復号化
⚠️ 他のPCでは証明書のインポートが必要
方法4:VeraCrypt(最強の無料暗号化)

VeraCryptの特徴
プロ級のセキュリティ:
- 軍事レベルの暗号化
- 隠しボリューム機能
- プラウジブルデナイアビリティ
- クロスプラットフォーム対応
暗号化コンテナの作成
手順:
1. VeraCryptをダウンロード・インストール
https://www.veracrypt.fr/
2. 「ボリュームの作成」
3. 「暗号化ファイルコンテナを作成」
4. 「標準VeraCryptボリューム」
5. ボリュームの場所:
例:C:\Documents\SecureContainer
6. 暗号化オプション:
- 暗号化アルゴリズム:AES(最速)
- ハッシュアルゴリズム:SHA-256
7. ボリュームサイズ:
必要な容量を指定(例:500MB)
8. パスワード設定:
- 20文字以上推奨
- キーファイルも使用可能
9. フォーマット
10. 使用方法:
- VeraCryptでマウント
- パスワード入力
- ドライブとして表示
- 使用後はディスマウント
隠しボリューム(二重底)
特殊機能:
1. 通常ボリューム内に隠しボリューム作成
2. 2つの異なるパスワード:
- パスワードA:通常ボリューム
- パスワードB:隠しボリューム(機密)
3. 強制された場合はパスワードAを提供
方法5:サードパーティ製ソフトウェア
無料ソフト
Folder Lock(フリー版)
特徴:
✅ ドラッグ&ドロップで簡単
✅ インストール不要版あり
✅ 基本機能は無料
Wise Folder Hider
特徴:
✅ 多段階パスワード
✅ USBメモリも暗号化
✅ 日本語対応
有料ソフト(より高機能)
Folder Lock(有料版)
価格:約$40
機能:
- ファイルシュレッダー
- クラウドバックアップ
- パスワードウォレット
- 暗号化ロッカー
AxCrypt
価格:月額$3.75~
特徴:
- クラウド連携
- モバイルアプリ
- 自動暗号化
- 鍵共有機能
方法6:隠しフォルダ(簡易的)
属性で隠す方法
手順:
1. フォルダを右クリック → プロパティ
2. ☑ 隠しファイル
3. OK
表示/非表示の切り替え:
- エクスプローラー → 表示
- ☑ 隠しファイル
セキュリティレベル:低 誰でも簡単に表示できるため、本格的な保護には不適
コマンドで隠す(やや高度)
# 隠す
attrib +h +s "C:\SecretFolder"
# 表示する
attrib -h -s "C:\SecretFolder"
方法7:アクセス権限の設定
NTFSアクセス許可
手順:
1. フォルダを右クリック → プロパティ
2. セキュリティタブ
3. 「編集」をクリック
4. 特定ユーザー以外を削除:
- Everyone → 削除
- Users → 削除
5. 自分のアカウントのみ残す
6. アクセス許可:
- フルコントロール:許可
制限事項:
- 管理者は常にアクセス可能
- 同じPCの他ユーザーを防ぐのみ
- パスワードは不要
ベストプラクティス:組み合わせて使う
推奨される組み合わせ
個人利用(Home版)
基本:7-Zip暗号化
+ 隠しフォルダ属性
+ 別の場所にバックアップ
ビジネス利用(Pro版)
基本:BitLocker
+ EFS暗号化
+ アクセス権限設定
+ 定期バックアップ
最高セキュリティ
基本:VeraCrypt隠しボリューム
+ 7-Zip二重暗号化
+ クラウドバックアップ(暗号化済み)
トラブルシューティング

パスワードを忘れた場合
7-Zip/WinRAR:
残念ながら復元不可能
→ パスワードマネージャーの使用を推奨
BitLocker:
回復キーを使用:
- Microsoftアカウントに保存
- USBメモリに保存
- 印刷して保管
EFS:
証明書バックアップから復元:
1. 証明書をインポート
2. パスワード入力
3. アクセス回復
暗号化したまま削除してしまった
対処法:
1. ごみ箱を確認
2. ファイル復元ソフトを試す
3. バックアップから復元
4. システムの復元ポイント
パフォーマンスが低下した
最適化方法:
□ SSDを使用する
□ リアルタイムスキャンを調整
□ 暗号化方式を軽いものに変更
□ 必要最小限のファイルのみ暗号化
セキュリティのヒント
強力なパスワードの作り方
良いパスワードの条件:
✅ 15文字以上
✅ 大文字・小文字・数字・記号を含む
✅ 辞書に載っていない
✅ 個人情報を含まない
パスワード生成例:
基本フレーズ:I love coffee in 2024!
変換後:!L0v3_C0ff33_!n_2024$
二要素認証の活用
可能な場合は追加:
- キーファイル(VeraCrypt)
- 生体認証(Windows Hello)
- ハードウェアキー(YubiKey)
定期的なメンテナンス
月次チェック:
□ パスワード変更(3ヶ月ごと)
□ 不要な暗号化ファイルの削除
□ バックアップの更新
□ 証明書の有効期限確認
よくある質問(FAQ)
Q1:最も簡単で安全な方法は?
A:
初心者:7-Zipでパスワード付き圧縮
中級者:EFS暗号化
上級者:VeraCrypt
Q2:複数人で共有したい
A:
解決策:
1. クラウドストレージ + 暗号化
2. NAS + アクセス権限
3. 共有パスワードの安全な配布
Q3:スマホからもアクセスしたい
A:
対応方法:
- OneDrive Personal Vault
- Google Drive + 暗号化
- Dropbox + BoxCryptor
Q4:会社のPCで使える方法は?
A:
確認事項:
1. 社内規定の確認
2. 管理者権限の有無
3. 許可されたソフトウェア
→ 通常は7-Zip圧縮が無難
まとめ:状況に応じた最適な保護方法を選ぼう
フォルダのパスワード保護は、用途とセキュリティレベルに応じて選択することが重要です。
選び方のポイント:
✅ 手軽さ重視
- 7-Zip/WinRAR圧縮
- 簡単・無料・十分安全
✅ セキュリティ重視
- VeraCrypt
- BitLocker(Pro版)
- 軍事レベルの暗号化
✅ 利便性重視
- EFS暗号化
- 透過的アクセス
- Windows統合
✅ バランス型
- 複数の方法を組み合わせ
- 用途別に使い分け
- 定期的な見直し
大切なデータを守るため、今すぐ実践してみましょう!
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クイックスタート(コピペ用):
:: 7-Zipで暗号化(要7-Zipインストール)
"C:\Program Files\7-Zip\7z.exe" a -tzip -p"YourPassword" -mem=AES256 "encrypted.zip" "FolderToProtect"
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