「フォルダの中身を一覧表にして印刷したい」
「エクスプローラーの画面をそのまま紙に出したい」
「でも、印刷ボタンが見当たらない…」
実は、Windowsのエクスプローラーには直接印刷する機能が標準では付いていません。
でも、諦める必要はありません。ちょっとした工夫で、エクスプローラーの内容を簡単に印刷できるんです。
この記事では、ファイル一覧の印刷方法から画像・ドキュメントの印刷まで、目的別に分かりやすく解説します。
エクスプローラーで印刷したい3つのパターン

まず、「何を印刷したいのか」を整理しましょう。
パターン1:ファイル一覧を印刷
フォルダに入っているファイル名のリストを紙に出力したい場合です。
こんな時に使う:
- 資料の目録を作成
- バックアップ前のファイルリスト
- 提出書類の一覧表
パターン2:エクスプローラーの画面を印刷
今見ている画面をそのまま画像として印刷したい場合です。
こんな時に使う:
- 操作説明書の作成
- トラブル時の状況報告
- ファイル構造の説明資料
パターン3:ファイルの中身を印刷
写真やドキュメントなど、ファイル本体を印刷したい場合です。
こんな時に使う:
- 写真のプリント
- Word・Excel文書の印刷
- PDFファイルの出力
それぞれ方法が違うので、順番に見ていきましょう。
ファイル一覧を印刷する方法
最もニーズが多い「ファイル一覧の印刷」から解説します。
方法1:dirコマンドで一覧作成
一番シンプルで確実な方法です。
手順:
- 印刷したいフォルダを開く
- アドレスバー(パスが表示されている部分)をクリック
- 「cmd」と入力してEnterキーを押す
- 以下のコマンドを入力:
dir > filelist.txt
- Enterキーを押すと、フォルダ内に「filelist.txt」が作成される
- このテキストファイルをメモ帳で開く
- Ctrl + P で印刷
これだけで、ファイル名・サイズ・更新日時の一覧が印刷できます。
方法2:PowerShellで見やすい一覧に
もっと綺麗な印刷用データを作りたい場合は、PowerShellを使います。
手順:
- フォルダでShiftキー+右クリック
- 「PowerShellウィンドウをここで開く」を選択
- 以下のコマンドを実行:
Get-ChildItem | Select-Object Name, Length, LastWriteTime | Out-File -FilePath list.txt -Encoding UTF8
- 作成された「list.txt」を開いて印刷
項目が整理されて、より見やすい一覧になります。
方法3:Excelに出力して印刷
表形式で印刷したい場合は、CSV経由でExcelを使いましょう。
手順:
- PowerShellで以下を実行:
Get-ChildItem | Select-Object Name, Length, LastWriteTime | Export-Csv -Path list.csv -Encoding UTF8 -NoTypeInformation
- 作成された「list.csv」をExcelで開く
- 表として書式設定
- ページ設定を調整して印刷
見栄えの良い一覧表が作れます。
エクスプローラー画面を印刷する方法
画面そのものを印刷したい時は、スクリーンショットを使います。
スクリーンショットの撮り方
方法1:Print Screenキー
- 印刷したい画面を表示
- Print Screenキー(PrtScまたはPrtSc)を押す
- ペイントやWordを開く
- Ctrl + V で貼り付け
- 必要に応じて編集
- Ctrl + P で印刷
全画面がキャプチャされます。
方法2:Alt + Print Screen
- エクスプローラーをアクティブ(選択状態)にする
- Alt + Print Screen を同時に押す
- アクティブウィンドウだけがキャプチャされる
- ペイントなどに貼り付けて印刷
不要な部分を省けるので便利です。
Snipping Tool / Snip & Sketch
Windows 10/11には便利なツールが標準装備されています。
Snipping Toolの使い方:
- スタートメニューで「snipping」と検索
- Snipping Tool を起動
- 「新規作成」をクリック
- 印刷したい範囲をドラッグで選択
- 「ファイル」→「印刷」を選択
範囲を自由に選べるので、必要な部分だけ印刷できます。
Windows 11のSnipping Tool:
- Windows + Shift + S を同時に押す
- 画面が暗くなり、範囲選択モードに
- 必要な範囲をドラッグ
- 通知をクリックして画像を開く
- 印刷マークをクリック
より直感的に操作できますよ。
ファイルの中身を印刷する方法
写真やドキュメントを印刷する、最も一般的なパターンです。
画像ファイルの印刷
簡単な方法:
- 印刷したい画像を選択(複数選択も可)
- 右クリック→「印刷」を選択
- 印刷プレビュー画面が表示される
- レイアウトを選択:
- フチなし全ページ写真印刷
- 1ページに複数の写真
- コンタクトシート(一覧印刷)
- 「印刷」ボタンをクリック
複数の写真を一覧印刷:
「コンタクトシート印刷」を選ぶと、1枚の紙に複数の写真を小さく印刷できます。アルバム作りや写真選びに便利です。
Word・Excel・PDFの印刷
直接印刷:
- ファイルをダブルクリックで開く
- アプリケーション内で Ctrl + P
- プリンター設定を確認
- 印刷実行
エクスプローラーから直接:
- ファイルを右クリック
- 「印刷」を選択
アプリケーションが自動的に起動して印刷されます。
複数ファイルをまとめて印刷
同じ種類のファイルなら、一度に印刷できます。
手順:
- 印刷したいファイルをすべて選択
- 右クリック→「印刷」
- 順番に印刷が開始される
ただし、異なる種類のファイル(WordとExcel混在など)は個別に印刷してください。
フリーソフトでファイル一覧を印刷

「もっと自由にレイアウトしたい」という方には、専用ソフトがあります。
PrintFolder Pro
無料で使える、ファイル一覧印刷の定番ソフトです。
主な機能:
- ツリー構造の表示・印刷
- 詳細情報の選択(サイズ、日付、属性など)
- HTMLやPDF形式で出力
- カスタマイズ可能なレイアウト
使い方:
- ソフトを起動
- 印刷したいフォルダを選択
- 表示項目を選ぶ
- プレビューで確認
- 印刷実行
Karen’s Directory Printer
シンプルで軽量なソフト。英語版ですが操作は簡単です。
特徴:
- ファイル一覧を即座に印刷
- ツリー表示に対応
- フィルタリング機能
- テキストやHTML出力
Directory List & Print
日本語対応で使いやすいソフトです。
できること:
- ドラッグ&ドロップで簡単操作
- 印刷プレビュー
- Excel形式でエクスポート
- 階層構造の可視化
印刷設定のコツと注意点
綺麗に印刷するためのポイントを押さえましょう。
ページ設定の最適化
テキスト一覧の場合:
- 用紙:A4縦が一般的
- フォント:見やすいサイズ(10~12pt)
- 余白:標準またはやや狭め
- ヘッダー・フッター:ページ番号を追加
画像の場合:
- 用紙:写真用紙またはA4
- 印刷品質:高品質を選択
- カラーモード:カラーまたはグレースケール
プレビューで確認
印刷前に必ずプレビューを確認しましょう。
チェックポイント:
✓ 文字が切れていないか
✓ ページ数は適切か
✓ レイアウトは見やすいか
✓ 必要な情報がすべて含まれているか
プレビューで確認すれば、印刷ミスを防げます。
用紙とインクの節約術
大量に印刷する時は、コストも考えたいですよね。
節約テクニック:
- 両面印刷を活用
- 2ページを1枚にまとめる
- 白黒印刷で十分な場合はカラーを避ける
- 下書きモードで印刷品質を下げる
- PDFに出力して必要な部分だけ印刷
特にPDF化しておけば、いつでも必要な時に印刷できますよ。
トラブルシューティング
印刷時によくあるトラブルと解決策です。
印刷できない・反応しない
原因と対処法:
プリンターが認識されていない
→ デバイス設定で接続を確認
→ プリンタードライバーを再インストール
印刷スプーラーのエラー
→ サービスから「Print Spooler」を再起動
→ スプーラーフォルダの一時ファイルを削除
ファイルが開けない
→ 対応アプリケーションをインストール
→ ファイルの破損をチェック
文字化けする
原因: 文字コードの問題
解決策:
- テキストファイルをUTF-8で保存し直す
- Excelなら「名前を付けて保存」で文字コード指定
- フォントを標準的なもの(MSゴシック等)に変更
レイアウトが崩れる
対処法:
- ページ設定で用紙サイズを確認
- 印刷の向き(縦・横)を変更
- 拡大縮小率を調整
- 余白を見直す
Excel経由なら、細かく調整できます。
PDF化して印刷するメリット
「紙に出力」の前に、一度PDFにするのもおすすめです。
Microsoft Print to PDFを使う
Windows 10/11には、標準でPDF作成機能があります。
手順:
- 印刷画面を開く(Ctrl + P)
- プリンターで「Microsoft Print to PDF」を選択
- 「印刷」をクリック
- 保存場所とファイル名を指定
- 保存されたPDFを開いて確認
- 必要なら修正後、実際のプリンターで印刷
PDFにするメリット
利点:
✓ 印刷前にじっくり確認できる
✓ メールで送付も可能
✓ 何度でも印刷できる
✓ レイアウトが保存される
✓ 複数デバイスで共有できる
特に大切な資料は、PDF化してから印刷すると安心です。
まとめ:目的に合った印刷方法を選ぼう
Windowsエクスプローラーからの印刷は、少しの工夫で簡単にできます。
この記事のポイント:
✓ ファイル一覧印刷:dirコマンドやPowerShellで一覧作成
✓ 画面印刷:スクリーンショットやSnipping Tool活用
✓ ファイル内容印刷:右クリック→印刷で簡単
✓ フリーソフト:より詳細な一覧印刷が可能
✓ PDF化:印刷前の確認や保存に便利
シーン別おすすめ方法:
- 簡単に済ませたい → dirコマンド + メモ帳
- 見栄え重視 → PowerShell + Excel
- 画面そのまま → Snipping Tool
- 高機能 → フリーソフト活用
標準機能だけでも十分対応できますが、頻繁に使うならフリーソフトの導入も検討してみてください。
エクスプローラーの内容を紙に出力できるようになれば、資料作成や整理整頓がグッと楽になりますよ。
ぜひ、自分の目的に合った方法を見つけて活用してくださいね!
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