【初心者向け】Windowsイベントビューアの使い方と見方を徹底解説

Windows

「最近パソコンの調子が悪い」
「時々勝手に再起動する」
「なぜかアプリが落ちる」

そんなトラブルに遭遇したとき、「原因がわからないから、どうしていいかわからない」と困った経験はありませんか?

実は、Windows パソコンには 「何が起きたか」をすべて記録している便利な機能 があります。

それが 「イベントビューア」 です。

イベントビューアには、システムエラー、アプリのクラッシュ、不正なアクセス試行まで、あらゆる出来事が詳細に記録されています。

この記事では、パソコン初心者の方でも理解できるように、イベントビューアの使い方から、トラブル解決に役立つ見方まで、わかりやすく解説します。

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  1. イベントビューアって何?なぜ重要なの?
    1. なぜイベントビューアが重要なの?
  2. イベントログの種類を理解しよう
    1. 主要な4つのログ
    2. ログレベルの理解
  3. イベントビューアの起動方法
    1. 方法1:スタートメニューから検索(推奨)
    2. 方法2:ファイル名を指定して実行(上級者向け)
    3. 方法3:コンピューターの管理から
    4. 方法4:コントロールパネルから
  4. イベントビューアの画面の見方
    1. 画面構成の理解
    2. 重要なフォルダーの場所
  5. 実際にログを確認してみよう
    1. システムログの確認方法
    2. アプリケーションログの確認方法
    3. イベントの詳細を確認する方法
  6. よくあるエラーとその意味
    1. システム関連のよくあるイベント ID
    2. アプリケーション関連のよくあるイベント ID
  7. フィルタリングと検索の活用法
    1. 期間を指定してフィルタリング
    2. レベルでフィルタリング
    3. 特定のソースでフィルタリング
    4. 検索機能の活用
  8. カスタムビューでよく使う情報をまとめる
    1. エラー専用ビューの作成
    2. 特定アプリ専用ビューの作成
  9. トラブルシューティングの実践
    1. ケース1:パソコンが頻繁に再起動する
    2. ケース2:特定のアプリがよく落ちる
    3. ケース3:起動が遅い
  10. ログのエクスポートと共有
    1. ログをファイルとして保存
    2. サポートへの情報提供
  11. 定期的な健康チェックのススメ
    1. 週1回のクイックチェック
    2. 月1回の詳細チェック
    3. イベントビューアを習慣にするコツ
  12. まとめ:イベントビューアでパソコンとより良い関係を

イベントビューアって何?なぜ重要なの?

イベントビューアは、Windowsのさまざまなことを記録してくれる。

イベントビューアが記録すること

  • システムの起動・終了:いつパソコンが起動し、いつ終了したか
  • エラーの発生:どのアプリで、いつ、どんなエラーが起きたか
  • ハードウェアの問題:メモリエラー、ディスクエラーなど
  • セキュリティ関連:ログイン試行、ファイルアクセスなど
  • インストール・アンインストール:ソフトウェアの変更履歴

なぜイベントビューアが重要なの?

1. 問題の原因を特定できる 「なぜパソコンが重いのか」「なぜアプリが落ちるのか」その答えがログに記録されています。

2. トラブルを予防できる エラーが頻発していることがわかれば、大きな問題になる前に対処できます。

3. サポートに相談しやすくなる 「よくわからないけど調子が悪い」ではなく、具体的なエラー情報を伝えられます。

4. パソコンの健康状態がわかる 定期的にチェックすることで、パソコンの状態を把握できます。

イベントログの種類を理解しよう

主要な4つのログ

Windows のイベントログは、大きく4つのカテゴリに分かれています。

1. アプリケーション ログ

  • 内容:各種ソフトウェアの動作状況
  • 見るべきタイミング:特定のアプリが動かないとき
  • 具体例
    • Word がクラッシュした
    • Google Chrome でエラーが発生した
    • Adobe Reader が応答しなくなった

2. システム ログ

  • 内容:Windows システム自体の動作状況
  • 見るべきタイミング:パソコン全体の調子が悪いとき
  • 具体例
    • ブルースクリーン(BSOD)が発生した
    • 突然再起動した
    • USB デバイスが認識されない

3. セキュリティ ログ

  • 内容:セキュリティ関連の活動
  • 見るべきタイミング:不正アクセスが疑われるとき
  • 具体例
    • ログイン・ログアウトの履歴
    • パスワード変更の記録
    • ファイルへのアクセス試行

4. セットアップ ログ

  • 内容:ソフトウェアのインストール・アップデート情報
  • 見るべきタイミング:インストールに失敗したとき
  • 具体例
    • Windows Update の状況
    • アプリのインストール結果
    • ドライバーの更新状況

ログレベルの理解

各イベントには「重要度」が設定されています。

エラー(Error)- 赤いアイコン

  • 重要度:高
  • 意味:何かが正常に動作しなかった
  • 対応:すぐに確認が必要

警告(Warning)- 黄色いアイコン

  • 重要度:中
  • 意味:問題が起きる可能性がある
  • 対応:注意深く監視

情報(Information)- 青いアイコン

  • 重要度:低
  • 意味:正常な動作の記録
  • 対応:通常は無視してよい

重大(Critical)- 赤い×アイコン

  • 重要度:最高
  • 意味:システムに深刻な問題が発生
  • 対応:即座に対処が必要

イベントビューアの起動方法

方法1:スタートメニューから検索(推奨)

手順

  1. Windows キー を押す(または画面左下のスタートボタンをクリック)
  2. 「イベントビューア」 と入力
  3. 検索結果に表示された 「イベント ビューアー」 をクリック

方法2:ファイル名を指定して実行(上級者向け)

手順

  1. Windows キー + R を同時に押す
  2. 「eventvwr.msc」 と入力
  3. Enter キー を押す

「.msc」って何? Microsoft の管理ツールを表す拡張子です。覚えなくても大丈夫ですが、知っていると便利です。

方法3:コンピューターの管理から

手順

  1. 「PC」 を右クリック
  2. 「管理」 を選択
  3. 左側のメニューから 「イベント ビューアー」 をクリック

この方法は、他のシステム管理ツールも一緒に使いたいときに便利です。

方法4:コントロールパネルから

手順

  1. コントロールパネル を開く
  2. 「システムとセキュリティ」 をクリック
  3. 「管理ツール」 をクリック
  4. 「イベント ビューアー」 をダブルクリック

イベントビューアの画面の見方

画面構成の理解

イベントビューアを開くと、3つの領域に分かれた画面が表示されます。

左側:ログの種類一覧

  • Windows ログ
  • アプリケーションとサービス ログ
  • カスタム ビュー

中央:イベントの一覧

  • 日時、レベル、ソース、イベント ID などが表示

右側:操作メニュー

  • フィルタリング、検索、エクスポートなどの機能

重要なフォルダーの場所

Windows ログ

Windows ログ
├── アプリケーション  ← アプリのエラーはここ
├── セキュリティ      ← ログイン履歴はここ
├── セットアップ      ← インストール状況はここ
├── システム          ← システムエラーはここ
└── 転送済みイベント

見る順番の推奨

  1. システム(パソコン全体の問題)
  2. アプリケーション(特定アプリの問題)
  3. セキュリティ(セキュリティ関連)

実際にログを確認してみよう

システムログの確認方法

手順

  1. 左側で 「Windows ログ」「システム」 をクリック
  2. 中央にイベントの一覧が表示される
  3. 「レベル」 列で並び替えて、エラーや警告を確認

注目すべきポイント

  • 赤いアイコン(エラー) がないか
  • 黄色いアイコン(警告) が大量にないか
  • 最近の時刻 のイベントを重点的にチェック

アプリケーションログの確認方法

手順

  1. 左側で 「Windows ログ」「アプリケーション」 をクリック
  2. 問題が起きた時刻の前後を確認
  3. 問題のあるアプリ名で検索

具体例:Word がクラッシュした場合

  1. Word がクラッシュした時刻を思い出す
  2. その時刻の前後5分間のログを確認
  3. 「WINWORD」または「Microsoft Office」で検索

イベントの詳細を確認する方法

手順

  1. 気になるイベントを ダブルクリック
  2. 詳細ウィンドウが開く
  3. 「全般」 タブで概要を確認
  4. 「詳細」 タブで技術的な情報を確認

詳細ウィンドウで確認すべき項目

  • ソース:エラーの発生元
  • イベント ID:エラーの種類を示す番号
  • 説明:何が起きたかの詳細
  • プロセス ID:問題のあるプロセス

よくあるエラーとその意味

システム関連のよくあるイベント ID

イベント ID 41

  • 意味:予期しない電源断
  • 原因:停電、電源ボタンの長押し、ハードウェア問題
  • 対処:電源の確認、ハードウェア診断

イベント ID 1001

  • 意味:ブルースクリーン(BSOD)
  • 原因:ドライバー問題、ハードウェア故障、システムファイル破損
  • 対処:ドライバー更新、メモリテスト

イベント ID 6008

  • 意味:システムの予期しないシャットダウン
  • 原因:システムクラッシュ、強制終了
  • 対処:システムの安定性チェック

アプリケーション関連のよくあるイベント ID

イベント ID 1000

  • 意味:アプリケーションのクラッシュ
  • 原因:アプリのバグ、メモリ不足、互換性問題
  • 対処:アプリの再インストール、アップデート

イベント ID 1002

  • 意味:アプリケーションのハング(応答停止)
  • 原因:無限ループ、デッドロック、リソース不足
  • 対処:タスクマネージャーで強制終了

フィルタリングと検索の活用法

期間を指定してフィルタリング

手順

  1. 右側の操作メニューで 「現在のログをフィルター」 をクリック
  2. 「記録」 のタブで期間を指定
    • 過去1時間
    • 過去24時間
    • 過去7日間
    • カスタム(開始日時と終了日時を手動設定)

活用例 問題が起きた時刻がわかっている場合、その前後1時間に絞り込むことで、関連するイベントを見つけやすくなります。

レベルでフィルタリング

手順

  1. 「現在のログをフィルター」 をクリック
  2. 「フィルター」 タブで
    • ☑ 重大
    • ☑ エラー
    • ☑ 警告
    • ☐ 情報(チェックを外す)

効果 大量の情報ログを除外して、重要な問題だけに注目できます。

特定のソースでフィルタリング

手順

  1. 「フィルター」 タブで 「イベント ソース」 を展開
  2. 確認したいアプリケーション名を選択

具体例

  • 「NVIDIA Display」:グラフィックドライバー関連
  • 「Microsoft-Windows-Kernel-Power」:電源関連
  • 「Service Control Manager」:サービス関連

検索機能の活用

手順

  1. 右側のメニューで 「検索」 をクリック
  2. 検索キーワードを入力
    • アプリケーション名
    • エラーメッセージの一部
    • イベント ID

検索のコツ

  • 「”」で囲む:完全一致検索
  • 「OR」を使用:複数キーワードのどれかで検索
  • 「AND」を使用:すべてのキーワードを含む検索

カスタムビューでよく使う情報をまとめる

エラー専用ビューの作成

手順

  1. 左側で 「カスタム ビュー」 を右クリック
  2. 「カスタム ビューの作成」 をクリック
  3. 設定画面で以下を選択:
    • 記録:過去7日間
    • イベント レベル:重大、エラー、警告
    • イベント ログ:システム、アプリケーション
  4. 「名前」 に「重要なエラー」と入力
  5. 「OK」 をクリック

メリット 毎回フィルタリングする手間が省け、重要な情報にすぐアクセスできます。

特定アプリ専用ビューの作成

よく問題を起こすアプリがある場合、そのアプリ専用のビューを作ると便利です。

設定例:Google Chrome専用ビュー

  • イベント ソース:chrome.exe, Google Chrome
  • 名前:Chrome エラーログ

トラブルシューティングの実践

ケース1:パソコンが頻繁に再起動する

調査手順

  1. システムログ を開く
  2. イベント ID 416008 を検索
  3. 再起動が起きた時刻を確認
  4. その前後のエラーログを詳しく調査

よくある原因と対策

  • 電源不足:電源ユニットの交換
  • オーバーヒート:ファンの掃除、冷却システム確認
  • メモリエラー:メモリテストの実行

ケース2:特定のアプリがよく落ちる

調査手順

  1. アプリケーションログ を開く
  2. イベント ID 1000 を検索
  3. 問題のアプリ名で絞り込み
  4. エラーの詳細を確認

よくある原因と対策

  • メモリ不足:不要なアプリの終了、メモリ増設
  • 互換性問題:管理者権限で実行、互換モード
  • 破損ファイル:アプリの再インストール

ケース3:起動が遅い

調査手順

  1. システムログ でブート時間を確認
  2. イベント ID 100(起動時間)を検索
  3. 時間がかかっているサービスを特定

改善策

  • スタートアップの整理:不要な自動起動プログラムの無効化
  • ディスクの最適化:デフラグ、SSD の最適化
  • ドライバーの更新:古いドライバーの更新

ログのエクスポートと共有

ログをファイルとして保存

手順

  1. 保存したいログ(例:システム)を選択
  2. 右側のメニューで 「ログの保存」 をクリック
  3. 保存場所とファイル名を指定
  4. ファイル形式を選択:
    • 「.evtx」:イベントビューアーで開ける
    • 「.csv」:Excel で開ける
    • 「.txt」:メモ帳で開ける

サポートへの情報提供

効果的な情報の伝え方

  1. 問題が起きた日時 を正確に記録
  2. エラーのイベント ID をメモ
  3. エラーメッセージ をコピーして保存
  4. 関連するログファイル をエクスポート

サポートに送る情報の例

問題:Wordが頻繁にクラッシュする
発生日時:2024年1月15日 14:30頃
イベントID:1000
ソース:WINWORD.EXE
エラーの説明:(詳細メッセージをコピー)
添付ファイル:ApplicationLog_20240115.evtx

定期的な健康チェックのススメ

週1回のクイックチェック

チェック項目

  1. システムログ で赤いエラーアイコンをチェック
  2. アプリケーションログ で頻発するエラーをチェック
  3. 全体的なイベント数の増減を確認

所要時間:5分程度

月1回の詳細チェック

チェック項目

  1. カスタムビュー で重要なエラーを一覧表示
  2. ハードウェア関連 のエラー(ディスク、メモリ)をチェック
  3. セキュリティログ で異常なアクセスをチェック
  4. パフォーマンス 関連の警告をチェック

所要時間:15分程度

イベントビューアを習慣にするコツ

1. デスクトップにショートカットを作成

  • よくアクセスするログのショートカットを作成
  • 毎週決まった曜日にチェック

2. スケジュールを決める

  • 「毎週日曜日の夜」など、ルーティンにする
  • スマホのリマインダーを設定

3. 重要な発見をメモ

  • 繰り返し出現するエラーを記録
  • 改善策とその効果を記録

まとめ:イベントビューアでパソコンとより良い関係を

イベントビューアの使い方、いかがでしたか?

今日覚えた重要なポイント

  • イベントビューアはパソコンの「診断書」
  • システム・アプリケーション・セキュリティの3つのログが重要
  • エラー(赤)と警告(黄)を重点的にチェック
  • フィルタリングと検索で効率的に情報を見つける
  • 定期的なチェックで問題を早期発見

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