「Windowsを最大限に活用し、このデバイスの設定を完了する方法を提案する」
「デバイスの設定を完了しましょう」
「あと少しで準備完了です」
こんな通知が頻繁に出て、消しても消しても復活する…
実はこれ、Windows 10やWindows 11でよく見かける「おせっかい通知」なんです。Microsoftが「もっと便利に使ってほしい」という思いで表示しているんですが、正直なところ、必要ない設定も多いんですよね。
この記事では、この通知が出る理由から、本当に必要な設定と不要な設定の見分け方、そして通知を完全に止める方法まで、詳しく解説していきます。
自分に必要な設定だけを選んで、快適なWindows環境を作りましょう!
この通知は何?なぜ表示されるの?

通知の正体を理解しよう
この通知は、Windowsが「初期設定がまだ完了していない」と判断したときに表示される案内メッセージです。
Microsoftの狙い:
- Microsoftアカウントでのサインインを促す
- OneDriveのバックアップ設定を完了させる
- Microsoft 365の契約を勧める
- Edgeブラウザを既定にしてもらう
- Windows Helloのセットアップを促す
つまり、Microsoftのサービスをフル活用してもらいたいという意図があるんです。
通知が表示されるタイミング
よくある表示タイミング:
- Windowsの大型アップデート後
- 新しいPCを初めて起動したとき
- ローカルアカウントでサインインしているとき
- Microsoft Edgeを既定ブラウザにしていないとき
- OneDriveの設定を完了していないとき
通知の種類と内容
表示される主な内容:
- アカウント関連
- Microsoftアカウントへの切り替え
- アカウントの保護(2段階認証)
- PINの設定
- バックアップ関連
- OneDriveの設定
- ファイルの自動バックアップ
- 設定の同期
- セキュリティ関連
- Windows Helloの設定
- ウイルス対策の確認
- BitLockerの設定
- アプリ関連
- Microsoft Edgeの既定化
- Microsoft 365のインストール
- おすすめアプリの紹介
設定を確認する方法
通知から設定画面を開く
通知が表示されたときの対処方法です。
- 通知をクリック
- 「設定を確認」または「今すぐ設定」をクリック
- 各項目を確認
または手動で確認:
- 設定→「システム」→「通知」
- 「デバイスのセットアップの完了」を確認
- または設定→「プライバシーとセキュリティ」
現在の設定状態を確認
Windows 11の場合:
- 設定を開く(Windows + I)
- ホーム画面に推奨事項が表示
- 各項目の完了状態を確認
Windows 10の場合:
- 設定→「更新とセキュリティ」
- 「Windows Update」の下に表示
- または「アカウント」で確認
本当に必要な設定と不要な設定
必須!セキュリティに関わる重要な設定
これらは必ず設定しておきましょう。
1. Windows Update
- 自動更新を有効にする
- セキュリティパッチは必須
- 月1回は手動でも確認
2. ウイルス対策
- Windows Defenderを有効化
- リアルタイム保護をオン
- 定期スキャンの設定
3. PINまたはパスワード
- 最低限PINは設定
- 可能ならWindows Hello(顔認証・指紋)
- パスワードなしは危険
4. ファイアウォール
- Windows Defenderファイアウォールを有効
- 不審な通信をブロック
便利だけど任意の設定
必要に応じて設定を検討しましょう。
1. Microsoftアカウント
- メリット:設定の同期、ストアアプリ、OneDrive連携
- デメリット:プライバシーの懸念、ネット接続必須
- 判断基準:複数デバイスを使うなら便利
2. OneDriveバックアップ
- メリット:自動バックアップ、どこでもアクセス
- デメリット:容量制限(無料5GB)、通信量
- 判断基準:重要ファイルのバックアップには有効
3. Windows Hello
- メリット:パスワード不要、高速ログイン
- デメリット:対応ハードウェアが必要
- 判断基準:対応PCなら設定推奨
不要かも?営業色の強い設定
これらは多くの人には不要です。
1. Microsoft 365の購入
- 無料のOffice Onlineで十分な場合が多い
- LibreOfficeなど無料の代替もある
- 仕事で必要なら会社が提供するはず
2. Microsoft Edgeの強制
- ChromeやFirefoxでも問題なし
- 使い慣れたブラウザでOK
- PDFビューアーとしてだけ使うのもあり
3. おすすめアプリのインストール
- Candy Crushなどのゲーム
- 不要な有料アプリの宣伝
- ストレージの無駄遣い
通知を非表示にする方法
一時的に通知を消す
簡単な方法:
- 通知が出たら「後で通知する」を選択
- または「×」で閉じる
- しばらくは表示されない(また出てきますが…)
完全に通知を無効化する
Windows 11での無効化:
- 設定→「システム」→「通知」
- 「追加の設定」を展開
- 「Windowsを最大限に活用し…」のチェックを外す
- 「デバイスのセットアップの完了…」のチェックを外す
Windows 10での無効化:
- 設定→「システム」→「通知とアクション」
- 「Windowsを使用するためのヒント…」をオフ
- 「新機能とおすすめを確認するために…」をオフ
レジストリで完全停止(上級者向け)
より確実に止めたい場合の方法です。
注意: レジストリ編集は慎重に!
- Windows + R →
regedit
- 以下のパスへ移動:
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\UserProfileEngagement
- 「ScoobeSystemSettingEnabled」をダブルクリック
- 値を「0」に変更
- PCを再起動
グループポリシーでの制御(Pro版)
Windows Pro/Enterprise版の場合:
- Windows + R →
gpedit.msc
- コンピューターの構成→管理用テンプレート
- Windowsコンポーネント→クラウドコンテンツ
- 「Microsoftコンシューマーエクスペリエンスを無効にする」を有効化
設定別の詳細ガイド
Microsoftアカウントの設定
ローカルアカウントのままにする方法:
- 「今はスキップ」を選択
- または「制限された設定で続行」
- ローカルアカウントの利点:
- プライバシー保護
- オフラインで使用可能
- パスワードリセットが簡単
Microsoftアカウントに切り替える場合:
- 設定→「アカウント」
- 「Microsoftアカウントでサインイン」
- メールアドレスとパスワードを入力
OneDriveの設定
OneDriveを使う場合:
- タスクバーのOneDriveアイコンをクリック
- サインイン
- 同期するフォルダを選択
- 「重要なフォルダーの保護」は任意
OneDriveを無効化する場合:
- OneDriveアイコンを右クリック
- 設定→「アカウント」タブ
- 「このPCのリンク解除」
- スタートアップから削除:
- タスクマネージャー→スタートアップ
- OneDriveを無効化
Windows Helloの設定
PIN設定(最低限これは設定):
- 設定→「アカウント」→「サインインオプション」
- 「PIN(Windows Hello)」
- 「セットアップ」または「追加」
- 4桁以上の数字を設定
顔認証・指紋認証:
- 対応カメラ/センサーが必要
- より安全で便利
- 設定は同じ画面から
Microsoft Edgeの設定
既定のブラウザを変更したい場合:
- 設定→「アプリ」→「既定のアプリ」
- 好きなブラウザを選択
- 「既定値に設定」
Edgeの初期設定を最適化:
- Edge設定→「プライバシー、検索、サービス」
- トラッキング防止を「厳重」に
- 不要な機能をオフに
プライバシーを守る設定
データ収集を最小限にする
診断データの制限:
- 設定→「プライバシーとセキュリティ」
- 「診断とフィードバック」
- 「必須の診断データのみ」を選択
- 「エクスペリエンスのカスタマイズ」をオフ
広告IDの無効化
- 設定→「プライバシーとセキュリティ」→「全般」
- 「アプリに広告識別子の使用を許可する」をオフ
- 「Webサイトが言語リストにアクセス…」をオフ
位置情報の管理
- 設定→「プライバシーとセキュリティ」→「位置情報」
- 必要なアプリだけに許可
- 位置情報の履歴をクリア
よくあるトラブルと解決方法
Q1:設定しても通知が消えない
解決方法:
- すべての「推奨」項目を一度確認
- 「後で通知」ではなく「今後表示しない」を選択
- それでもダメならレジストリ編集
Q2:Microsoftアカウントなしで使いたい
完全にローカルで使う方法:
- 初期設定時は「オフラインアカウント」を選択
- ネットワークを切断して設定
- 「制限された設定で続行」を選択
Q3:OneDriveの容量不足警告がうざい
対処法:
- OneDriveの同期を選択的に
- 不要なファイルを削除
- または完全に無効化
Q4:既定のアプリが勝手に変わる
固定する方法:
- 設定→「アプリ」→「既定のアプリ」
- 各ファイル形式で個別に設定
- 「.pdf」などの拡張子ごとに指定
用途別おすすめ設定
個人利用・プライバシー重視の場合
推奨設定:
- ローカルアカウントで使用
- OneDrive無効化
- 診断データは最小限
- Windows Helloは使用(セキュリティ向上)
- 好きなブラウザを使用
ビジネス利用の場合
推奨設定:
- Microsoftアカウント使用(または組織アカウント)
- OneDrive有効(バックアップ重要)
- Windows Hello必須
- BitLocker有効化
- すべてのセキュリティ設定を有効
家族共用PCの場合
推奨設定:
- 各自のアカウント作成
- 子供用はファミリーセーフティ設定
- OneDriveは個別に設定
- 共有フォルダの設定
- ゲストアカウント無効化
まとめ:自分に必要な設定だけを選ぼう!
「Windowsを最大限に活用し、このデバイスの設定を完了する」という通知について、詳しく解説しました。
重要なポイント:
- すべての「推奨」を受け入れる必要はない
- セキュリティ関連は必須、それ以外は任意
- プライバシーを重視するなら最小限の設定でOK
- 通知がうざければ完全に無効化できる
必須の設定(これだけは!):
- Windows Update – セキュリティの基本
- ウイルス対策 – Windows Defenderで十分
- PIN/パスワード – 最低限の保護
- ファイアウォール – 不正アクセス防止
任意の設定(必要に応じて):
- Microsoftアカウント
- OneDriveバックアップ
- Windows Hello
- Microsoft Edge
不要な設定(多くの人には):
- Microsoft 365の購入
- おすすめアプリ
- 過度なデータ収集
Windowsは「おせっかい」な部分もありますが、自分のニーズに合わせてカスタマイズすれば、快適に使えます。
この記事を参考に、本当に必要な設定だけを選んで、自分だけの最適なWindows環境を作ってくださいね!
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