「PCの調子が悪いから初期化しようと思ったのに、エラーが出て進まない…」 「初期化が途中で止まってしまった…このままだとPCが壊れちゃう?」
そんな不安を抱えていませんか?
Windows の初期化(リセット)は、PCの不具合を解決する最終手段として使われることが多いですよね。 それなのに、その初期化自体ができないとなると、本当に困ってしまいます。
でも大丈夫です!初期化ができない原因は必ずあり、ほとんどの場合は解決できます。
今回は、Windows初期化ができない原因から、エラー別の対処法、そして初期化以外の代替手段まで、詳しく解説していきます。 この記事を読めば、きっとあなたのPCも元気を取り戻せるはずですよ。
なぜWindows初期化ができないの?主な原因を理解しよう

システムファイルの破損
最も多い原因がこれです。 Windowsの重要なシステムファイルが壊れていると、初期化プログラム自体が正常に動作しません。
原因として考えられること:
- 突然の電源断でファイルが破損
- ウイルスやマルウェアの影響
- ハードディスクの不良セクタ
- Windows Updateの失敗
システムファイルが壊れていても、通常の操作はできることが多いので、気づきにくいんです。
ストレージ(HDD/SSD)の問題
ハードディスクやSSDに物理的な問題があると、初期化が失敗します。
よくある症状:
- 初期化が特定の%で止まる
- 「ディスクに問題があります」というエラー
- 異音がする(HDDの場合)
- 急に再起動を繰り返す
特に、使用年数が長いPCでは要注意です。
Windows Updateの不具合
Windows Updateが中途半端な状態だと、初期化ができないことがあります。
こんな状態になっていませんか?
- 更新プログラムのインストール中に電源を切った
- 「更新プログラムを構成しています」で止まっている
- Windows Updateのエラーが頻発している
更新ファイルが邪魔をして、初期化プロセスが進まないんです。
回復パーティションの問題
Windowsの初期化には「回復パーティション」という特別な領域が必要です。 この領域に問題があると、初期化ができません。
原因:
- パーティションを誤って削除した
- ディスク容量を増やすために削除した
- クローンソフトでコピーした際に消えた
- メーカー製PCで回復領域が壊れた
回復パーティションがないと、「PCを初期状態に戻すときに問題が発生しました」というエラーが出ます。
エラーメッセージ別の対処法
「PCを初期状態に戻すときに問題が発生しました」
このエラーは最もよく見るメッセージです。
対処法1:コマンドプロンプトでシステムファイルを修復
- スタートボタンを右クリック
- 「Windows Terminal(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」を選択
- 以下のコマンドを順番に実行:
sfc /scannow
(システムファイルチェッカーを実行)
完了したら:
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
(システムイメージを修復)
- PCを再起動して、もう一度初期化を試す
対処法2:セーフモードから初期化
通常モードでダメなら、セーフモードを試しましょう。
- 設定→更新とセキュリティ→回復
- 「PCの起動をカスタマイズする」の「今すぐ再起動」
- トラブルシューティング→詳細オプション→スタートアップ設定
- 再起動後、F4キーでセーフモード起動
- セーフモードで初期化を実行
「回復環境が見つかりません」
回復パーティションがない、または認識されていない状態です。
対処法:回復ドライブから初期化
事前に作成した回復ドライブがあれば:
- 回復ドライブ(USBメモリ)を接続
- PCを再起動
- 起動時にF12やF2キー(メーカーによって異なる)でブートメニュー
- USBから起動を選択
- 「ドライブから回復する」を選択
回復ドライブがない場合は、別のPCで作成する必要があります。
初期化が1%や99%で止まる
特定の進行率で止まってしまう場合です。
対処法1:十分な時間待つ
実は処理中の可能性があります:
- 最低でも2-3時間は待つ
- 夜間に実行して朝まで放置
- HDDの場合は特に時間がかかる
対処法2:クリーンブートで再試行
余計なソフトが邪魔している可能性があります。
- Win + R キーで「ファイル名を指定して実行」
- 「msconfig」と入力
- 「サービス」タブで「Microsoftのサービスをすべて隠す」にチェック
- 「すべて無効」をクリック
- 「スタートアップ」タブから「タスクマネージャーを開く」
- すべてのスタートアップ項目を無効化
- 再起動して初期化を実行
代替手段1:上書きインストールで解決

Windows 10/11の上書きインストール
初期化できない場合の強力な代替手段です。 個人ファイルやアプリを残したまま、Windowsを修復できます。
手順:
- Microsoftの公式サイトから「メディア作成ツール」をダウンロード
- ツールを実行して「このPCを今すぐアップグレード」を選択
- 「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択
- 指示に従ってインストール
所要時間は1-2時間程度。 データは残りますが、念のためバックアップを取っておきましょう。
インストールメディアから修復
USBメモリやDVDを使った方法です。
準備するもの:
- 8GB以上のUSBメモリ(中身は消えます)
- 別のPCでメディア作成ツールを使用
作成手順:
- メディア作成ツールで「別のPCのインストールメディアを作成する」
- 言語やエディションを選択
- USBフラッシュドライブを選択
- 作成完了まで待つ
使用方法:
- 作成したUSBをPCに接続
- 電源を入れてすぐにF12キー連打(メーカーによって異なる)
- USBから起動
- 「コンピューターを修復する」を選択
代替手段2:クリーンインストール
完全な初期化としてのクリーンインストール
どうしても初期化できない場合の最終手段です。 すべてのデータが消えますが、確実にWindowsを入れ直せます。
メリット:
- 完全にクリーンな状態になる
- 不具合の原因を完全に排除
- 動作が軽快になることが多い
デメリット:
- すべてのデータが消える
- アプリの再インストールが必要
- 設定をやり直す必要がある
クリーンインストールの手順
事前準備(超重要!):
- 必要なファイルを外付けHDDやクラウドにバックアップ
- インストールしているソフトのリストを作成
- プロダクトキーやライセンス情報をメモ
- ドライバーソフトをダウンロードしておく
実行手順:
- インストールメディア(USB)から起動
- 「今すぐインストール」をクリック
- プロダクトキーを入力(後で入力でもOK)
- 「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択
- インストール先のドライブを選択(既存パーティションは削除)
- インストール完了まで待つ(30分-1時間)
トラブルを防ぐ事前準備
定期的なバックアップ
初期化トラブルに備えて、普段からバックアップを取りましょう。
おすすめのバックアップ方法:
- クラウドストレージ:OneDrive、Google Drive、Dropbox
- 外付けHDD:定期的に重要データをコピー
- システムイメージ:Windowsの機能で丸ごとバックアップ
特に重要なもの:
- 仕事のファイル
- 写真や動画
- メールデータ
- ブラウザのブックマーク
- 年賀状ソフトなどの住所録
回復ドライブの作成
トラブルが起きる前に作っておくべきです。
作成方法:
- コントロールパネル→回復
- 「回復ドライブの作成」をクリック
- 「システムファイルを回復ドライブにバックアップします」にチェック
- 16GB以上のUSBメモリを接続
- 指示に従って作成(30分-1時間)
年に1回は更新することをおすすめします。
システムの復元ポイント
Windowsの設定を特定の時点に戻せる機能です。
有効化と作成:
- コントロールパネル→システム→システムの保護
- 「構成」で「システムの保護を有効にする」を選択
- 「作成」で手動で復元ポイントを作成
大きな変更をする前には、必ず復元ポイントを作成しましょう。
よくある質問と追加の対処法
Q:初期化中に電源が切れたらどうなる?
初期化中の電源断は危険です。 最悪の場合、Windowsが起動しなくなります。
もし切れてしまったら:
- まず通常起動を試す
- ダメなら自動修復が始まるまで強制終了を3回繰り返す
- 詳細オプションから「スタートアップ修復」を実行
- それでもダメならクリーンインストール
Q:メーカー製PCの初期化ができない
メーカー製PCには独自の回復システムがあります。
メーカー別の対処法:
- 富士通:サポートボタンから「トラブル解決ナビ」
- NEC:F11キーで「再セットアップ」
- 東芝/Dynabook:F12キーで「HDDリカバリー」
- Dell:F8キーで「Dell Factory Image Restore」
- HP:F11キーで「System Recovery」
取扱説明書やメーカーサイトで確認してください。
Q:BitLockerが有効で初期化できない
BitLocker(暗号化)が原因の場合があります。
解除方法:
- コントロールパネル→BitLockerドライブ暗号化
- 「BitLockerを無効にする」をクリック
- 復号化完了まで待つ(時間がかかります)
- 初期化を再試行
回復キーを求められた場合は、Microsoftアカウントにログインして確認できます。
プロに頼むべきタイミング

こんな時は専門家に相談
以下の場合は、無理せず専門家に依頼しましょう:
- 異音がする(カチカチ、ガリガリなど)
- 何をしても起動しない
- 大切なデータの復旧が必要
- 時間的余裕がない
- 自信がない
修理費用の目安:
- 初期化作業:5,000円~15,000円
- データ復旧:30,000円~100,000円以上
- HDD/SSD交換:10,000円~30,000円
データの価値を考えて判断することが大切です。
まとめ:初期化できなくても諦めないで
Windows初期化ができない問題について、様々な解決方法を紹介してきました。
重要なポイント:
- まずエラーの原因を特定する
- システムファイルの修復から試す
- 回復ドライブやインストールメディアを活用
- 最終手段はクリーンインストール
- 日頃からバックアップを心がける
初期化ができないと焦ってしまいますが、ほとんどの場合は解決できます。 一つずつ対処法を試していけば、きっと解決策が見つかるはずです。
もし不安な場合は、大切なデータのバックアップを最優先に行い、無理せず専門家に相談することも検討してください。
PCのトラブルは誰にでも起こりうること。 この記事が、あなたのPC復活の助けになれば幸いです!
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