「家族でPCを共有したいけど、プライバシーは守りたい」
「仕事用とプライベート用でアカウントを分けたい」
「子供用に制限付きアカウントを作りたい」
1台のWindowsパソコンを複数人で使ったり、用途別に使い分けたりしたい時、アカウントを追加すれば解決できます!
でも、Microsoftアカウントとローカルアカウントの違いって?管理者と標準ユーザーの違いは?
今回は、Windowsアカウントの追加方法から、家族アカウントの設定、権限管理まで、すべてを分かりやすく解説します。
この記事を読めば、安全で快適なマルチユーザー環境が作れますよ!
アカウントの種類を理解しよう

Microsoftアカウント vs ローカルアカウント
2つの大きな違い
特徴 | Microsoftアカウント | ローカルアカウント |
---|---|---|
ログイン方法 | メールアドレス+パスワード | ユーザー名+パスワード |
クラウド同期 | ◯(設定・ファイル同期) | ✕(PCローカルのみ) |
Microsoft Store | ◯(アプリ購入可能) | ✕(使用不可) |
パスワード忘れ | オンラインでリセット可 | リセットディスク必要 |
複数PC連携 | ◯(同じ設定を共有) | ✕(各PCで独立) |
インターネット | 初回ログイン時必要 | 不要 |
プライバシー | Microsoftにデータ送信 | ローカル完結 |
どちらを選ぶべき?
Microsoftアカウントがおすすめの人
✅ こんな人に最適:
- 複数のPCを使っている
- OneDriveを活用したい
- Microsoft Storeを使いたい
- 設定の同期が欲しい
- パスワードを忘れやすい
ローカルアカウントがおすすめの人
✅ こんな人に最適:
- プライバシーを重視
- オフラインで使うことが多い
- 1台のPCのみ使用
- 子供用アカウント
- 一時的な利用者用
管理者 vs 標準ユーザー
権限の違い
🔐 管理者アカウント
- ソフトのインストール可能
- システム設定の変更可能
- 他のユーザーアカウント管理
- すべての権限を持つ
👤 標準ユーザー
- 基本的な操作のみ
- ソフトインストールに管理者パスワード必要
- システム設定変更不可
- 安全性が高い
重要:日常使いは標準ユーザーが安全!
Windows 11でアカウントを追加する方法
Microsoftアカウントの追加
手順を詳しく解説
- 設定を開く
- Win + I キー
- または スタート → 設定
- アカウント → 家族とその他のユーザー
設定の場所: アカウント └── 家族とその他のユーザー └── 「アカウントを追加」
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」をクリック
- Microsoftアカウント情報を入力
- メールアドレスを入力
- 「次へ」をクリック
- アカウントタイプを選択
- 標準ユーザー(推奨)
- 管理者(必要な場合のみ)
新規Microsoftアカウント作成の場合
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」
- 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」
- 新規メールアドレスを作成または既存メール使用
- パスワード設定(8文字以上、大小英数字混在推奨)
ローカルアカウントの追加
オフラインアカウントの作成
- 同じく「家族とその他のユーザー」から開始
- 「アカウントを追加」をクリック
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」を選択
- 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」
- ローカルアカウント情報を入力
入力項目: - ユーザー名(日本語OK) - パスワード - パスワードの確認 - セキュリティの質問×3
- 完了!
💡 ヒント:セキュリティの質問は忘れないようメモを!
Windows 10でアカウントを追加する方法
基本的な追加手順
Windows 10特有の手順
- 設定 → アカウント
- Win + I で設定
- 「アカウント」を選択
- 「家族とその他のユーザー」
- 左メニューから選択
- 「その他のユーザーをこのPCに追加」
- +ボタンをクリック
- 以降はWindows 11と同様
Windows 10でローカルアカウントを優先する
Microsoft推奨を回避するコツ
- インターネットを切断
- Wi-Fiをオフ
- LANケーブルを抜く
- 「オフラインアカウント」を選択
- 左下の小さいリンク
- 「代わりにローカルアカウント」
- Microsoftアカウントをスキップ
家族アカウントの設定と管理

家族メンバーの追加
子供と大人で異なる設定
子供用アカウント追加
- 「家族メンバーの追加」を選択
- 「子供用のアカウントを作成」
- 年齢に応じた制限が自動適用
- Microsoftアカウント必須
- 保護者の同意
- 保護者のMicrosoftアカウントでサインイン
- 同意確認
設定される制限
- Webフィルタリング
- 使用時間制限
- アプリ/ゲームの年齢制限
- 購入時の承認必要
Microsoft Familyの活用
family.microsoft.com で管理
できること
📊 活動レポート
- 使用時間
- 訪問したWebサイト
- 使用したアプリ
- 検索履歴
⏰ スクリーンタイム設定
例:
平日:16:00-20:00(4時間)
週末:9:00-21:00(12時間)
就寝時間:21:00以降は使用不可
💰 お小遣い管理
- Microsoft Storeでの購入制限
- 残高の追加
- 購入承認設定
🌐 コンテンツ制限
- 不適切なWebサイトをブロック
- 年齢レーティング設定
- SafeSearchの強制
家族アカウントの実用例
家族4人(両親+子供2人)の設定例
父:管理者アカウント(Microsoftアカウント)
母:管理者アカウント(Microsoftアカウント)
長男(15歳):子供アカウント(制限付き)
次女(10歳):子供アカウント(より厳しい制限)
各自のデスクトップ、ドキュメント、ブラウザ履歴が完全分離!
アカウント切り替えと管理
アカウントの切り替え方法
3つの切り替え方法
方法1:スタートメニューから
- スタートボタンをクリック
- ユーザーアイコンをクリック
- 切り替えたいアカウントを選択
方法2:Ctrl + Alt + Delete
- Ctrl + Alt + Delete
- 「ユーザーの切り替え」
- アカウント選択
方法3:Win + L でロック
- Win + L でロック画面
- 左下の別アカウント選択
高速ユーザー切り替え
複数ユーザーが同時ログイン
メリット:
- アプリを閉じずに切り替え
- 作業状態を保持
- 素早い切り替え
注意点:
- メモリ使用量増加
- パフォーマンス低下の可能性
アカウント設定の変更
アカウントタイプの変更
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
- 変更したいアカウントを選択
- 「アカウントの種類の変更」
- 管理者/標準ユーザーを選択
アカウント名の変更
コントロールパネル → ユーザーアカウント
→ アカウント名の変更
アカウントの削除と注意点

アカウント削除の手順
削除前の重要確認
⚠️ 必ずバックアップ!
- デスクトップ
- ドキュメント
- ピクチャ
- ダウンロード
- ブラウザのブックマーク
削除手順
- 管理者アカウントでサインイン
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
- 削除したいアカウントを選択
- 「削除」→「アカウントとデータの削除」
注意:データも完全に削除されます!
データを残して削除
アカウントのみ削除する方法
- 削除前にデータを別の場所にコピー
- 公共フォルダ(C:\Users\Public)を活用
- 外付けHDDにバックアップ
セキュリティとプライバシー設定
パスワードポリシー
強力なパスワード設定
✅ 推奨パスワード要件
- 12文字以上
- 大文字・小文字・数字・記号を混在
- 辞書に載っている単語を避ける
- 定期的な変更(3ヶ月ごと)
パスワード管理
ローカルグループポリシー:
gpedit.msc → コンピューターの構成
→ Windowsの設定 → セキュリティの設定
→ アカウントポリシー → パスワードのポリシー
Windows Hello の設定
パスワードレスログイン
🔐 設定可能な認証方法
- 顔認証(Webカメラ必要)
- 指紋認証(センサー必要)
- PIN(4桁以上の数字)
設定方法
- 設定 → アカウント → サインインオプション
- Windows Hello 顔認証/指紋認証
- セットアップ → 開始
プライバシー設定
アカウントごとの設定
設定 → プライバシーとセキュリティ
- 位置情報:オフ推奨
- カメラ:必要なアプリのみ
- マイク:必要なアプリのみ
- 診断データ:必須のみ
トラブルシューティング
ログインできない場合
よくある原因と対策
パスワードを忘れた
Microsoftアカウント:
- account.microsoft.com でリセット
- メールで確認コード受信
- 新パスワード設定
ローカルアカウント:
- セキュリティの質問に回答
- またはパスワードリセットディスク使用
- 最悪の場合、管理者が再設定
Caps Lockの確認
- Caps Lockランプを確認
- 大文字小文字を正確に
アカウントが表示されない
対処法
- セーフモードで起動
- Shift押しながら再起動
- トラブルシューティング → 詳細オプション
- netplwizで確認
Win + R → netplwiz ユーザー一覧を確認
- レジストリ確認(上級者向け)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\ Windows NT\CurrentVersion\ProfileList
権限の問題
「管理者権限が必要です」エラー
対策:
- 管理者アカウントでログイン
- UACレベルを一時的に下げる
- 右クリック → 管理者として実行
便利な活用テクニック

自動ログイン設定
特定アカウントで自動起動
⚠️ セキュリティリスクあり!個人PCのみ推奨
- Win + R → netplwiz
- 自動ログインしたいユーザー選択
- 「ユーザーがこのコンピューターを使うには…」のチェックを外す
- パスワード入力
ゲストアカウントの代替
一時的な訪問者用
Windows 10/11ではゲストアカウント廃止のため:
- 「Visitor」等の名前でローカルアカウント作成
- 標準ユーザー権限
- 使用後に削除
仕事用プロファイルの作成
仕事とプライベートの分離
アカウント構成例:
Personal(個人):Microsoftアカウント
Work(仕事):ローカルアカウント
Test(テスト):標準ユーザー
各アカウントで異なる:
- デスクトップ背景
- アプリケーション設定
- ブラウザプロファイル
よくある質問
Q1. 最大何個のアカウントを作れる?
A. 実質無制限です!
ただし、多すぎると:
- 管理が大変
- ディスク容量を消費
- 起動が遅くなる可能性
実用的には5〜10個程度が限度。
Q2. 他のPCからアカウントを移行できる?
A. 方法によります。
Microsoftアカウント:
- サインインするだけで設定同期
ローカルアカウント:
- Windows転送ツール(廃止)
- 手動でデータコピーが必要
Q3. 子供が勝手にアカウントを作るのを防ぐには?
A. 設定で制限できます。
- ローカルグループポリシーで制限
- 標準ユーザー権限のみ付与
- Microsoft Familyで管理
Q4. アカウントの使用容量を制限できる?
A. はい、クォータ設定で可能です。
- ディスクのプロパティ
- クォータタブ
- ユーザーごとに容量制限
まとめ:適切なアカウント管理で快適なPC環境を!
今回はWindowsアカウントの追加について詳しく解説しました。
押さえておきたいポイント
📌 アカウントの種類
- Microsoftアカウント:クラウド連携
- ローカルアカウント:プライバシー重視
- 管理者:全権限
- 標準ユーザー:制限付き(安全)
📌 追加方法
- 設定 → アカウント → 家族とその他のユーザー
- Microsoftアカウントは同期可能
- ローカルは独立
📌 家族管理
- 子供アカウントで制限設定
- Microsoft Familyで一元管理
- 使用時間・コンテンツ制限
📌 セキュリティ
- 強力なパスワード設定
- Windows Hello活用
- 日常は標準ユーザー使用
📌 活用のコツ
- 用途別にアカウント分離
- 定期的な不要アカウント削除
- バックアップを忘れずに
適切にアカウントを管理すれば、1台のPCを家族や複数の用途で快適に使い分けられます。
プライバシーを守りながら、安全にPCを共有しましょう。
まずは必要なアカウントを1つ追加してみることから始めてください!
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