「大切な資料をPDFで送りたいけど、セキュリティが心配…」そんな経験はありませんか?
Windows11では、追加ソフトを入れなくても標準機能でPDFにパスワードを設定できるんです。今回は、初心者の方でも迷わずできる方法を、画像付きで分かりやすく説明していきます。
個人情報や会社の機密データを守るために、PDFの暗号化は今や必須のスキルです。この記事を読めば、誰でも安全にファイルを共有できるようになりますよ。
Windows11の標準機能でパスワード設定する方法

Microsoft Printを使った手順
Windows11に最初から入っている「Microsoft Print to PDF」という機能を使えば、簡単にパスワード付きPDFが作れます。
手順1:印刷画面を開く
- パスワードを付けたい文書を開きます
- 「Ctrl + P」を押すか、「ファイル」→「印刷」を選択
- プリンターで「Microsoft Print to PDF」を選びます
手順2:詳細設定を開く
- 「プリンターのプロパティ」または「詳細設定」をクリック
- セキュリティタブを探します(表示されない場合は次の方法へ)
実は、この方法では完全なパスワード保護ができない場合があります。より確実な方法を次で紹介しますね。
この章では標準機能について説明しました。次は、より強固なセキュリティを実現する方法を見ていきましょう。
Microsoft Edgeを使ったパスワード設定
Edge印刷機能の活用
意外に知られていませんが、Microsoft Edgeブラウザを使えば、より簡単にパスワード付きPDFが作成できます。
手順1:EdgeでPDFを開く
- パスワードを設定したいPDFファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」→「Microsoft Edge」を選択
- EdgeブラウザでPDFが表示されます
手順2:印刷設定を開く
- 「Ctrl + P」で印刷画面を表示
- 送信先で「PDFに保存」を選択
- 「その他の設定」をクリックします
手順3:セキュリティ設定
- 「オプション」欄で「パスワードで保護」にチェック
- 任意のパスワードを入力(8文字以上推奨)
- 「保存」ボタンをクリックして完了
この方法なら、追加ソフト不要で確実にパスワード保護ができますよ。
Edge印刷機能について説明しました。次は、さらに高機能な無料ソフトを使った方法をご紹介します。
無料ソフトを使ったパスワード設定
PDFCreatorの使い方
より詳細なセキュリティ設定をしたい場合は、無料ソフト「PDFCreator」がおすすめです。
PDFCreatorとは ドイツ製の無料PDF作成ソフトで、パスワード設定だけでなく、印刷制限や編集制限も設定できる高機能なツールです。
インストール手順
- 公式サイト(pdfforge.org)からダウンロード
- インストーラーを実行(注意:余計なソフトのインストールは拒否)
- セットアップ完了後、プリンターリストに「PDFCreator」が追加されます
パスワード設定手順
- 文書を印刷する際、プリンターで「PDFCreator」を選択
- PDFCreatorの画面が開いたら「プロファイル」をクリック
- 「セキュリティ」タブでパスワードを設定
- 「保存」をクリックしてPDF作成完了
この方法では、閲覧パスワードと編集パスワードを別々に設定できるのが特徴です。
無料ソフトでの設定方法を説明しました。次は、オンラインツールを使った手軽な方法をご紹介します。
オンラインツールでのパスワード設定
ILovePDFの使い方
「ソフトをインストールしたくない」という方には、オンラインツールがおすすめです。
ILovePDFの特徴
- ブラウザ上で完結
- 無料で基本機能が使える
- ファイルは1時間後に自動削除される
使用手順
- ILovePDF公式サイトにアクセス
- 「PDF保護」ツールを選択
- パスワードを付けたいPDFファイルをアップロード
- パスワードを入力して「PDF保護」をクリック
- 保護されたPDFをダウンロード
注意点 機密性の高い文書の場合は、オンラインツールよりもローカルソフトの使用を推奨します。インターネット上にファイルをアップロードするリスクを考慮しましょう。
オンラインツールについて説明しました。次は、設定したパスワードの管理方法について解説します。
パスワード管理のベストプラクティス
安全なパスワードの作り方
PDFにパスワードを設定しても、弱いパスワードでは意味がありません。
強いパスワードの条件
- 8文字以上(できれば12文字以上)
- 大文字・小文字・数字・記号を混在
- 辞書に載っている単語は避ける
- 個人情報(誕生日など)は使わない
パスワード作成の例
- 悪い例:「password123」「yamada2024」
- 良い例:「Kw9#mP2$nL5@」「MyD0g!s3Cute」
パスワード管理方法
- パスワード管理ソフトの活用(BitwardenやLastPassなど)
- 紙に書いて金庫に保管(デジタルが不安な方向け)
- ヒント付きの暗号化メモ
パスワードを忘れると、自分でもファイルが開けなくなってしまいます。確実な管理方法を決めておくことが大切ですね。
パスワード管理について説明しました。最後に、トラブル対処法をご紹介します。
よくあるトラブルと対処法
パスワードが設定できない場合
「手順通りやってもパスワード設定画面が出ない」そんな時の対処法です。
原因1:Windows11のバージョンが古い 対処法:Windows Updateで最新版にアップデート
原因2:PDFが既に保護されている 対処法:元のファイル形式(WordやExcelなど)からパスワード設定
原因3:ファイル権限の問題 対処法:管理者権限でソフトを実行
パスワードを忘れた場合
残念ながら、正式な方法でパスワードを解除することはできません。
予防策
- パスワードのバックアップを複数箇所に保存
- ヒントを別ファイルに記録
- 元のファイルを別途保存
最終手段 PDF解除ツールも存在しますが、セキュリティ的に推奨できません。やはり事前の備えが一番大切です。
トラブル対処法について説明しました。これで記事の本編は終了です。
まとめ
Windows11でPDFにパスワードを設定する方法を4つご紹介しました。
方法別の特徴
- Microsoft Edge:手軽で確実、初心者におすすめ
- PDFCreator:高機能、詳細設定が可能
- オンラインツール:インストール不要、軽い作業向け
- 標準機能:限定的だが追加コストゼロ
重要なポイント
- 強いパスワードの設定が必須
- パスワード管理は確実に
- 機密度に応じて方法を選択
情報漏洩が深刻な問題となっている現代、PDFのパスワード保護は必須スキルです。今回ご紹介した方法を使って、安全にファイルを共有してくださいね。
「セキュリティは面倒」と思われがちですが、一度覚えてしまえば簡単です。大切な情報を守るために、ぜひ実践してみてください。
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