WSLのバージョン変更とは?

「デフォルトバージョンの変更」とは、インストールしたUbuntuなどのLinuxディストリビューションをWSL1で動かすか、WSL2で動かすかを設定することです。
- WSL1: 起動が速く、ファイルアクセスも高速ですが、機能が限られています
- WSL2: 本物のLinuxカーネルを使用し、Dockerなどが利用できる高機能な環境です
開発用途では一般的にWSL2が推奨されています。
現在のバージョンを確認する

まず、現在使用しているWSLのバージョンを確認しましょう:
wsl --list --verbose
または短縮形で:
wsl -l -v
出力例:
NAME STATE VERSION
* Ubuntu Running 1
Debian Stopped 2
この例では、Ubuntuは現在WSL1で動作しており、Debianは停止状態でWSL2が設定されています。
特定のディストリビューションのバージョンを変更する

特定のLinuxディストリビューションのバージョンを変更するには:
WSL1からWSL2に変更する場合:
wsl --set-version Ubuntu 2
WSL2からWSL1に戻す場合:
wsl --set-version Ubuntu 1
このコマンドで指定したディストリビューション(この場合はUbuntu)だけのバージョンが変更されます。
今後インストールするディストリビューションのデフォルトバージョンを設定する

新しくインストールするすべてのLinuxディストリビューションに対して、自動的にWSL2を使用するよう設定するには:
wsl --set-default-version 2
これにより、今後インストールするすべてのLinuxディストリビューションは最初からWSL2で動作するようになります。(2を1にすればデフォルトバージョンがWSL1になる)
注意点

- バージョンを変更する際(特にWSL1からWSL2への変更時)は、ファイルシステムの変換が行われるため、時間がかかることがあります
- PC性能やディスク使用量によっては、数分から10分程度かかる場合もあります
- バージョン変更中はPCの動作が遅くなることがありますので、重要な作業中は避けたほうが良いでしょう
まとめ
操作 | コマンド |
---|---|
現在のバージョンを確認 | wsl -l -v |
Ubuntuのバージョンを変更 | wsl --set-version Ubuntu 2 |
今後のデフォルトをWSL2に設定 | wsl --set-default-version 2 |
状況に応じて適切なバージョンを選択することで、WSLを最大限に活用できます。
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