パソコンを使っていると、こんなことを考えたことはありませんか?
「使わなくなったアカウントを削除したい」
「新しいユーザーを追加して家族と使い分けたい」
「子ども用のアカウントを作って、安全に使わせたい」
そんな時に必要なのが、Windowsのユーザーアカウントの「削除」と「追加」の方法です。
Windowsでは、複数のアカウントを作って使い分けたり、不要になったアカウントを安全に削除したりできます。
この記事では、Windows 10・11 両対応で、初心者の方でも迷わず操作できるように手順を分かりやすく解説します。
「なんだか難しそう…」と思うかもしれませんが、実際はマウス操作だけで簡単にできるので安心してください。
ユーザーアカウントの種類について

まず、Windowsのユーザーアカウントには2つの種類があることを知っておきましょう。
アカウント種別 | 特徴 | こんなひとにおすすめ |
---|---|---|
ローカルアカウント | ・インターネットに接続せずに使える<br>・シンプルで設定が簡単 | ・子ども用やゲスト用<br>・プライバシーを重視したい |
Microsoftアカウント | ・OneDriveやMicrosoft Storeと連携<br>・設定が他のパソコンと同期される | ・OneDriveを使いたい<br>・複数のWindowsパソコンを使う |
また、アカウントには「管理者」と「標準ユーザー」という権限の違いもあります。
管理者は設定変更やソフトのインストールができ、標準ユーザーは日常的な作業のみができます。
用途に応じて適切な種類を選ぶことで、より安全で便利にパソコンを使えるようになります。
【前半】ユーザーアカウントを追加する方法

方法1:設定から追加(おすすめ)
最も簡単で分かりやすい方法です。マウス操作だけでできるので、初心者の方にはこちらをおすすめします。
手順:
- スタートメニュー →「設定」(歯車のマーク)をクリック
- 「アカウント」をクリック
- 「他のユーザー」をクリック
- 「アカウントの追加」をクリック
ここで2つの選択肢が表示されます:
Microsoftアカウントで追加する場合:
- メールアドレス(Microsoftアカウント)を入力
- OneDriveなどとの連携ができる便利なアカウントになります
ローカルアカウントで追加する場合:
- 「この人のサインイン情報がありません」をクリック
- 「Microsoftアカウントなしで追加」をクリック
- ユーザー名・パスワードを入力して完了
どちらを選んでも後から変更できるので、まずは使いやすそうな方を選んでみてください。
方法2:PowerShellで追加(上級者向け)
コマンドを使った方法もあります。少し上級者向けですが、スクリプトで自動化したい場合などに便利です。
手順:
- スタートメニューで「PowerShell」を検索
- 「Windows PowerShell」を右クリック →「管理者として実行」
- 以下のコマンドを入力:
net user ユーザー名 パスワード /add
例:
net user taro pass123 /add
このように、「taro」というユーザー名で「pass123」というパスワードのアカウントが作成されます。
コマンドは難しく感じるかもしれませんが、コピー&ペーストで使えるので、興味のある方は試してみてください。
ユーザーアカウントを削除する方法

削除前の重要な注意点
アカウントを削除する前に、以下のことを必ず確認してください:
- 削除するとそのユーザーのデータも消える(ドキュメント、デスクトップ、写真など)
- 管理者アカウントが自分だけの場合は削除しない(パソコンが使えなくなる危険性)
- 必要なデータは事前にバックアップ
これらを確認したら、実際の削除手順に進みましょう。
方法1:設定から削除(おすすめ)
手順:
- スタートメニュー →「設定」→「アカウント」→「他のユーザー」
- 削除したいアカウントをクリック
- 「削除」ボタンをクリック
- 「このユーザーのデータを削除するか確認」画面が表示される
- 必要に応じて選択して「削除」をクリック
削除する際に、そのユーザーのデータを残すか削除するかを選べます。
大切なデータがある場合は、事前にバックアップを取っておきましょう。
方法2:PowerShellで削除(上級者向け)
コマンドでも削除できます。
net user ユーザー名 /delete
例:
net user taro /delete
このコマンドで「taro」というユーザーが削除されます。
注意点・トラブル対策
- 管理者権限が必要 ユーザーの追加や削除は、管理者権限を持つアカウントでないとできません。標準ユーザーではこれらの操作はできないので注意してください。
- 自分が唯一の管理者の場合は要注意 もし自分が唯一の管理者アカウントを削除してしまうと、新しいソフトをインストールしたり設定を変更したりできなくなってしまいます。非常に危険なので、必ず他に管理者アカウントがあることを確認してから削除しましょう。
- データのバックアップを忘れずに ユーザーを削除すると、そのユーザーの個人フォルダ(「C:\Users\ユーザー名」)も削除されます。大切なファイルがある場合は、削除前に必ずバックアップを取っておきましょう。
よくある疑問

Q. パスワードなしでログインできるようにしたい
A. ローカルアカウント作成時にパスワードを空白のままにすれば可能です。ただし、セキュリティ的にはおすすめしません。他のひとがあなたのアカウントに簡単にアクセスできてしまうためです。
Q. ログイン画面に削除したアカウントがまだ表示される
A. 正常に削除されていない可能性があります。一度パソコンを再起動してみてください。それでも表示される場合は、PowerShellで「net user」コマンドを実行して、本当に削除されているか確認してみましょう。
Q. 間違ってアカウントを削除してしまった
A. 残念ながら、削除したアカウントとそのデータを元に戻すことはできません。ただし、事前にバックアップを取っていれば、新しいアカウントを作成してデータを復元できます。これが事前のバックアップが重要な理由です。
まとめ
Windowsでは、複数のユーザーを使い分けたり、不要なアカウントを削除したりして、安全で効率的にパソコンを管理できます。
家族でパソコンを共有する場合や、仕事用とプライベート用を分けたい場合にとても便利です。
この記事のポイント:
- 設定画面からマウス操作だけで簡単にユーザーの追加・削除ができる
- 上級者はPowerShellでのコマンド操作も可能
- 削除前には必ずバックアップと管理者権限の確認を
- セキュリティを考えてパスワードは設定することをおすすめ
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