Windowsを使っていて、こんな経験はありませんか?
- 「大切な作業中に突然再起動が始まった」
- 「プレゼンの最中にアップデート通知が出た」
- 「夜中にパソコンが勝手に起動してアップデートしている」
Windowsの自動更新は、セキュリティや機能向上のために大切な機能です。でも、タイミングが悪いと困ってしまいますよね。
この記事では、Windows 10とWindows 11で自動更新をコントロールする方法を、初心者から上級者まで段階別にやさしく説明します。
更新を停止する前に知っておきたい大切なこと

なぜ自動更新があるのか
Windowsアップデートの役割
- セキュリティの穴をふさぐ
- 新しい機能を追加する
- 不具合を修正する
- ウイルスから守るための情報を更新する
停止することのリスク
セキュリティ面での注意点
- ウイルスに感染しやすくなる
- 個人情報が盗まれる可能性が高くなる
- 最新の脅威から守られなくなる
おすすめの考え方
- 完全に停止するのではなく、タイミングをコントロールする
- 重要な作業があるときだけ一時的に停止する
- 定期的に手動で更新チェックを行う
それでは、具体的な停止方法を見ていきましょう。
方法1:設定から一時停止する(初心者向け・推奨)

最も安全で簡単な方法
手順1:設定画面を開く
- スタートボタンをクリック
- 「設定」(歯車のマーク)をクリック
- 「Windows Update」を選択
手順2:更新を一時停止する
- 「更新の一時停止」をクリック
- 停止期間を選択(最大35日間)
- 「一時停止」をクリック
この方法のメリット・デメリット
メリット
- 操作が簡単で安全
- 完全に止めるわけではないので、セキュリティリスクが少ない
- いつでも再開できる
デメリット
- 期間限定(最大35日間)
- 期間終了後は自動で再開される
こんな人におすすめ
- パソコン初心者の方
- 一時的に更新を避けたい方
- 安全を重視したい方
方法2:サービスから無効化する(中級者向け)
Windows Updateサービスを停止
手順1:サービス管理ツールを開く
- Windowsキー + R を押す
- 「services.msc」と入力してEnterを押す
- サービス一覧が表示される
手順2:Windows Updateサービスを停止
- 一覧から「Windows Update」を探す
- 「Windows Update」をダブルクリック
- 「スタートアップの種類」を「無効」に変更
- 「停止」ボタンをクリック
- 「適用」→「OK」をクリック
注意点とリスク
重要な注意事項
- この設定は一時的なものです
- Windowsが自動で設定を元に戻すことがあります
- セキュリティアップデートも停止されます
元に戻す方法
- 同じ手順でサービス画面を開く
- 「スタートアップの種類」を「自動」に戻す
- 「開始」ボタンをクリック
方法3:グループポリシーで設定する(Windows Pro/Enterprise限定)

Pro版以上で使える高度な設定
対応バージョンの確認
- Windows 10 Pro
- Windows 10 Enterprise
- Windows 11 Pro
- Windows 11 Enterprise
注意:Windows Homeでは使用できません
手順1:グループポリシーエディターを開く
- Windowsキー + R を押す
- 「gpedit.msc」と入力してEnterを押す
- グループポリシーエディターが開く
手順2:自動更新の設定を変更
- 「コンピューターの構成」を展開
- 「管理用テンプレート」を展開
- 「Windowsコンポーネント」を展開
- 「Windows Update」をクリック
- 「自動更新を構成する」をダブルクリック
- 「無効」を選択
- 「適用」→「OK」をクリック
この方法のメリット・デメリット
メリット
- 確実に自動更新を停止できる
- 企業環境での一括管理に適している
- 細かい設定ができる
デメリット
- Home版では使用不可
- 上級者向けの操作が必要
- セキュリティリスクが高い
方法4:レジストリで設定する(上級者向け・非推奨)
⚠️ 危険度の高い方法です
重要な警告
- レジストリの編集は、システムを壊す可能性があります
- 間違えるとWindowsが起動しなくなる場合があります
- 必ずバックアップを取ってから実行してください
バックアップ方法
- レジストリエディターを開く前に
- システムの復元ポイントを作成
- 重要なデータをバックアップ
手順(上級者のみ)
- Windowsキー + R を押す
- 「regedit」と入力してEnterを押す
- 以下の場所に移動:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows
- 新しいキー「WindowsUpdate」を作成
- さらに新しいキー「AU」を作成
- DWORD値「NoAutoUpdate」を作成
- 値を「1」に設定
この方法は推奨しません
- システムに重大な影響を与える可能性
- 初心者には危険すぎる
- 他の方法で十分対応可能
更新タイミングをコントロールする賢い方法

完全停止より推奨の設定
アクティブ時間の設定
- 設定→Windows Update
- 「アクティブ時間の変更」をクリック
- よく使う時間帯を設定
- その時間は自動再起動されない
更新の延期設定
- 設定→Windows Update→詳細オプション
- 「機能更新プログラムの延期」を設定
- 最大365日まで延期可能
手動更新の習慣
- 週に1回は手動で更新チェック
- 重要な更新は必ず適用
- セキュリティ更新は優先的に実行
各方法の比較と選び方
方法 | 難易度 | 安全性 | 効果 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
設定から一時停止 | ★☆☆ | ★★★ | 期間限定 | ★★★ |
サービス無効化 | ★★☆ | ★★☆ | 一時的 | ★★☆ |
グループポリシー | ★★☆ | ★☆☆ | 確実 | ★☆☆ |
レジストリ編集 | ★★★ | ★☆☆ | 確実 | ☆☆☆ |
おすすめの選び方
初心者の方
- 方法1(設定から一時停止)を使用
- 必要に応じてアクティブ時間を設定
中級者の方
- 方法1をメインに使用
- 必要があれば方法2を併用
上級者の方
- 環境に応じて方法3を選択
- 企業環境では管理者と相談
避けるべき方法
- レジストリ編集(方法4)は危険度が高い
- 怪しいツールの使用は避ける
安全に更新を管理するためのコツ
定期的なメンテナンス
月1回の確認事項
- 重要な更新がないかチェック
- セキュリティ更新は必ず適用
- システムの動作に問題がないか確認
トラブル時の対処法
- システムの復元ポイントを活用
- 問題のある更新をアンインストール
- 必要に応じて専門家に相談
より良い更新管理
推奨の設定組み合わせ
- アクティブ時間を設定(作業時間は更新しない)
- 機能更新を少し延期(様子を見てから適用)
- セキュリティ更新は自動適用のまま
- 月1回の手動チェック
まとめ
Windowsの自動更新をコントロールする方法をご紹介しました。
重要なポイント
- 完全停止よりも、タイミングのコントロールを重視
- セキュリティ更新は必ず適用する
- 初心者は安全な方法(設定からの一時停止)を選ぶ
今日から実践できること
- アクティブ時間を設定して、作業中の邪魔を防ぐ
- 重要な作業前は一時停止機能を活用
- 月1回は手動で更新チェックする習慣をつける
安全第一で
- レジストリ編集などの危険な方法は避ける
- 怪しいツールは使わない
- 困ったときは専門家に相談
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