Windowsでショートカットキーからアプリを起動する方法|作業効率が劇的にアップする小技

Windows

「パソコン作業をもっと早くしたい」
「よく使うアプリをすぐに立ち上げたい」
「マウスでアイコンを探してクリックするのが面倒」

そう感じたことはありませんか?

Windowsでは、よく使うアプリをショートカットキー(キーボードの組み合わせ)で一発起動できる方法があります。デスクトップのアイコンを探してクリックするよりも圧倒的に速く、毎日のちょっとした作業時間が積み重なると大きな差になります。

この記事では、Windows標準機能だけでできる「ショートカットキーからアプリを起動する設定方法」から、より高度な起動テクニック、作業をもっと楽にするコツまで詳しく解説します。

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Windowsでショートカットキーからアプリを起動する仕組み

ショートカットキー起動とは?

Windowsには、デスクトップやスタートメニューに置いたショートカットに「キー割り当て」を設定する機能があります。

これを使うと、以下のような操作が可能になります:

例:
Ctrl + Alt + W → Microsoft Word を起動
Ctrl + Alt + C → 計算機(Calculator)を起動
Ctrl + Alt + E → Excel を起動
Ctrl + Alt + N → メモ帳を起動

基本的な仕組み

ショートカットファイル(.lnk)にキーを設定

重要なのは「ショートカットキーを直接アプリに設定する」のではなく、「アプリのショートカットファイルにキーを割り当てる」ことです。

実行ファイル (.exe) ← 直接設定不可
     ↓
ショートカット (.lnk) ← ここにキーを設定
     ↓
キーボード操作でアプリ起動

設定可能なキーの組み合わせ

Windows標準では、基本的に以下の形式になります:

  • Ctrl + Alt + [任意のキー]
  • Ctrl + Shift + [任意のキー]

この方法のメリット・デメリット

メリット

  • Windows標準機能なので追加ソフト不要
  • 設定が簡単
  • 起動速度が非常に速い
  • 無料で利用可能

デメリット

  • キーの組み合わせが限定的
  • ショートカットファイルを削除すると設定が消える
  • 同じキーを複数設定できない

ショートカットキーでアプリを起動する設定手順

ステップ1:アプリのショートカットを作成

方法1:スタートメニューから作成

  1. スタートメニューを開く
  2. 目的のアプリを探す
  3. アプリを右クリック
  4. 「その他」→「ファイルの場所を開く」 をクリック
  5. 表示されたショートカットを右クリック
  6. 「送る」→「デスクトップ(ショートカットを作成)」 を選択

方法2:直接ショートカット作成

  1. デスクトップで右クリック
  2. 「新規作成」→「ショートカット」 をクリック
  3. 「参照」ボタンで実行ファイルを選択
  4. ショートカット名を入力
  5. 「完了」をクリック

方法3:ドラッグ&ドロップで作成

  1. エクスプローラーでアプリの実行ファイルを探す
  2. Altキーを押しながらデスクトップにドラッグ
  3. 自動的にショートカットが作成される

ステップ2:ショートカットキーの設定

基本的な設定手順

  1. 作成したショートカットを右クリック
  2. 「プロパティ」を選択
  3. 「ショートカット」タブをクリック
  4. 「ショートカットキー」の欄をクリック
  5. 任意のキーを押す(例:W)
  6. 自動的に「Ctrl + Alt + W」と表示される
  7. 「適用」→「OK」をクリック

実際の設定例

よく使うアプリの設定例:

Word           → Ctrl + Alt + W
Excel          → Ctrl + Alt + E
PowerPoint     → Ctrl + Alt + P
メモ帳         → Ctrl + Alt + N
計算機         → Ctrl + Alt + C
Chrome         → Ctrl + Alt + B(Browserの頭文字)
Outlook        → Ctrl + Alt + M(Mailの頭文字)
エクスプローラー → Ctrl + Alt + F(Folderの頭文字)

ステップ3:設定の確認とテスト

動作確認

  1. 設定完了後、該当のキーの組み合わせを押す
  2. アプリが起動することを確認
  3. 起動しない場合は設定を再確認

設定が機能しない場合のチェックポイント

  • ショートカットファイルが正しい場所にあるか
  • 他のアプリが同じキーを使用していないか
  • Windowsが最新の状態になっているか

高度なアプリ起動方法

タスクバーを使った起動(Windows + 数字キー)

タスクバーピン留め機能

  1. よく使うアプリをタスクバーにピン留め
  2. 左から順番に1、2、3…の番号が割り当てられる
  3. Windows + 数字キーで起動
例:
Windows + 1 → 左から1番目のアプリ
Windows + 2 → 左から2番目のアプリ
Windows + 3 → 左から3番目のアプリ
...
Windows + 0 → 左から10番目のアプリ

効率的なタスクバー配置例

ビジネス向け配置

  1. ブラウザ(Chrome/Edge)
  2. メールソフト(Outlook)
  3. Word
  4. Excel
  5. PowerPoint
  6. Teams
  7. エクスプローラー

開発者向け配置

  1. エディタ(VS Code)
  2. ブラウザ(開発用)
  3. ターミナル
  4. Git ツール
  5. ドキュメント
  6. チャットアプリ

Windows標準のランチャー機能

Windows + R(ファイル名を指定して実行)

よく使うアプリの短縮コマンド:

notepad        → メモ帳
calc           → 計算機
mspaint        → ペイント
winword        → Word(Office インストール済み)
excel          → Excel(Office インストール済み)
powerpnt       → PowerPoint(Office インストール済み)
cmd            → コマンドプロンプト
powershell     → PowerShell
control        → コントロールパネル
msconfig       → システム構成
regedit        → レジストリエディタ

Windows + S(検索)

  1. Windows + S を押す
  2. アプリ名の一部を入力
  3. Enter で起動

活用例

  • 「calc」と入力して計算機起動
  • 「word」と入力してWord起動
  • 「chrome」と入力してChrome起動

PowerToysを使った高度なランチャー

PowerToys Run

Microsoft公式のPowerToysに含まれる高機能ランチャー:

基本的な使い方

  1. Alt + Space でランチャーを開く
  2. アプリ名を入力
  3. Enter で起動

高度な機能

  • 計算機能:「2+2」と入力すると計算結果表示
  • 単位変換:「100 km to miles」で単位変換
  • システム操作:「shutdown」でシャットダウンメニュー

インストール方法

  1. Microsoft Store で「PowerToys」を検索
  2. インストール
  3. 設定でPowerToys Runを有効化

より便利にするコツと注意点

ショートカットキーの選び方

覚えやすいキーの選択

アプリ名の頭文字を使用

Word          → W
Excel         → E
Calculator    → C
Notepad       → N
Browser       → B
Mail          → M

機能や用途で選択

ファイル管理   → F (File/Folder)
画像編集      → I (Image)
動画再生      → V (Video)
音楽再生      → A (Audio)
テキスト編集   → T (Text)

避けるべきキーの組み合わせ

システム標準ショートカットとの重複

  • Ctrl + Alt + Del(システム)
  • Ctrl + Alt + Tab(タスク切り替え)
  • Ctrl + Alt + L(画面ロック)

隣接キーでの設定

  • CとX(近すぎて誤操作しやすい)
  • AとS(同様に誤操作リスク)

ショートカットファイルの管理

専用フォルダでの管理

推奨フォルダ構成:
C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Shortcuts\
├── Applications\     (アプリ用)
├── Files\           (ファイル用)
├── Folders\         (フォルダ用)
└── Scripts\         (スクリプト用)

ファイル名の統一

命名規則例:
App_Word.lnk
App_Excel.lnk
App_Chrome.lnk
File_Project.lnk
Folder_Downloads.lnk

パフォーマンスの最適化

起動速度の向上

ショートカットのプロパティ設定

  1. 「実行時の大きさ」を「最大化」に設定
  2. 「リンク先」のパスが正しいことを確認
  3. 「作業フォルダー」を適切に設定

システム最適化

  • 不要なスタートアップアプリの無効化
  • SSDの使用(HDDからの換装)
  • 十分なメモリ容量の確保

実践的な活用例

業務効率化のセットアップ

オフィスワーカー向け

Ctrl + Alt + W  → Word(文書作成)
Ctrl + Alt + E  → Excel(表計算)
Ctrl + Alt + P  → PowerPoint(プレゼン)
Ctrl + Alt + O  → Outlook(メール)
Ctrl + Alt + T  → Teams(チャット)
Ctrl + Alt + B  → Browser(ウェブ)
Ctrl + Alt + F  → エクスプローラー(ファイル)
Ctrl + Alt + C  → 計算機

開発者向け

Ctrl + Alt + V  → Visual Studio Code
Ctrl + Alt + G  → Git GUI
Ctrl + Alt + T  → Terminal
Ctrl + Alt + B  → Browser(開発用)
Ctrl + Alt + D  → Database Tool
Ctrl + Alt + N  → Notepad++
Ctrl + Alt + P  → Postman
Ctrl + Alt + S  → Slack

クリエイター向け

Ctrl + Alt + P  → Photoshop
Ctrl + Alt + I  → Illustrator
Ctrl + Alt + A  → After Effects
Ctrl + Alt + B  → Blender
Ctrl + Alt + F  → Figma
Ctrl + Alt + C  → Cinema 4D
Ctrl + Alt + S  → Substance Painter

プロジェクト別の設定

プロジェクトフォルダへの直接アクセス

ショートカット設定例:
Ctrl + Alt + 1  → プロジェクトA フォルダ
Ctrl + Alt + 2  → プロジェクトB フォルダ
Ctrl + Alt + 3  → プロジェクトC フォルダ

よく使うファイルへの直接アクセス

設定例:
Ctrl + Alt + R  → 日報テンプレート
Ctrl + Alt + M  → 会議議事録テンプレート
Ctrl + Alt + Q  → 見積書テンプレート

トラブルシューティング

よくある問題と解決法

ショートカットキーが効かない

原因1:他のアプリケーションとの競合

  • 同じキーを使用するアプリがある
  • 解決法:別のキーに変更

原因2:ショートカットファイルの問題

  • ファイルが移動または削除された
  • 解決法:ショートカットを再作成

原因3:管理者権限の問題

  • UACの影響でアプリが起動しない
  • 解決法:ショートカットのプロパティで「管理者として実行」を設定

設定したキーが反応しない

確認項目

  1. ショートカットファイルが存在するか
  2. リンク先のパスが正しいか
  3. 他のアプリが同じキーを使用していないか
  4. Windowsが最新状態か

アプリが正常に起動しない

対処手順

  1. ショートカットを直接ダブルクリックして動作確認
  2. リンク先のパスを確認・修正
  3. 作業フォルダーの設定を確認
  4. ショートカットを再作成

パフォーマンスの問題

起動が遅い場合

最適化方法

  • SSDの使用
  • メモリ容量の増設
  • 不要なスタートアップアプリの無効化
  • ディスククリーンアップの実行

システムリソースの確認

タスクマネージャーでの確認

  1. Ctrl + Shift + Esc でタスクマネージャーを開く
  2. パフォーマンスタブでリソース使用率を確認
  3. メモリやCPU使用率が高い場合は対処が必要

上級者向けテクニック

AutoHotkeyを使ったカスタマイズ

AutoHotkeyとは

  • より自由なショートカットキーの設定が可能
  • 複雑な操作の自動化
  • マクロ機能の実装

基本的なスクリプト例

; Ctrl + Alt + N でメモ帳を起動
^!n::Run, notepad.exe

; Win + C で計算機を起動
#c::Run, calc.exe

; F1 でよく使うフォルダを開く
F1::Run, explorer.exe "C:\Work"

PowerShellスクリプトとの連携

スクリプトファイルの作成

# アプリ起動用スクリプト例
param($AppName)

switch ($AppName) {
    "word" { Start-Process "winword.exe" }
    "excel" { Start-Process "excel.exe" }
    "chrome" { Start-Process "chrome.exe" }
    default { Write-Host "Unknown application: $AppName" }
}

ショートカットからスクリプト実行

  1. PowerShellスクリプトへのショートカットを作成
  2. 引数でアプリ名を指定
  3. ショートカットキーを設定

レジストリを使った高度な設定

アプリのパス登録

レジストリパス:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\App Paths

カスタムプロトコルの作成

独自のプロトコルを作成して、ブラウザからアプリを起動する方法も可能です。

組織での活用

チーム全体での設定統一

設定ファイルの共有

共有すべき設定:
□ ショートカットファイル
□ タスクバーの配置
□ キーの割り当て一覧
□ アプリのインストール場所

ドキュメント化

設定書に含める項目:
□ アプリ名とショートカットキーの対応表
□ 設定手順書
□ トラブルシューティング手順
□ 更新履歴

セキュリティ考慮事項

管理者権限アプリの起動

  • UACプロンプトが表示される場合の対処
  • セキュリティソフトとの競合回避
  • 企業ポリシーとの整合性確認

まとめ

Windowsでショートカットキーからアプリを起動する方法をマスターするためのポイントをまとめます:

基本的な設定方法

  • ショートカットファイルのプロパティでキーを設定
  • Ctrl + Alt + [任意のキー] の組み合わせが基本
  • タスクバーとWindows + 数字キーの組み合わせも活用

効率的な活用のコツ

  • アプリ名の頭文字でキーを選択
  • よく使うアプリに厳選して設定
  • 覚えやすいルールで統一

高度なテクニック

  • PowerToysやAutoHotkeyの活用
  • PowerShellスクリプトとの連携
  • 組織での設定統一

トラブル回避

  • 他のアプリとのキー競合に注意
  • ショートカットファイルの適切な管理
  • 定期的な設定の見直し

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