「最近パソコンがめちゃくちゃ重い…」 「変なエラーが頻発して、もう限界…」 「いっそのこと、買った時の状態に戻したい!」
そんな時の切り札が、Windowsの再インストールです。
でも、再インストールって聞くと「データが全部消える」「難しそう」「時間かかりそう」って不安になりますよね。
実は、Windowsの再インストールには3つの方法があって、それぞれデータを残せたり、アプリを引き継げたり、特徴が全然違うんです。
この記事では、あなたの状況にピッタリの再インストール方法を選べるよう、それぞれの特徴から具体的な手順まで、分かりやすく解説します。読み終わる頃には、「これなら自分でもできそう!」と思えるはずです。
3つの再インストール方法を理解しよう

方法1:「このPCを初期状態に戻す」(一番簡単!)
どんな方法? Windows内蔵の機能で、設定画面から実行できる最も手軽な方法です。
選べる2つのオプション:
- 個人用ファイルを保持する
- 写真、動画、ドキュメントは残る
- アプリは削除される
- 設定はリセット
- すべて削除する
- 完全にクリーンな状態
- 売却・譲渡時に最適
- データ復元も困難に
こんな人におすすめ:
- 手軽に済ませたい
- 大事なデータは残したい
- Windows 10/11を使っている
方法2:クリーンインストール(完全にゼロから)
どんな方法? インストールメディア(USBやDVD)を使って、完全に新規でWindowsをインストールします。
特徴:
- 最もクリーンな状態になる
- 不要なメーカー製アプリも消える
- パーティション構成も変更可能
- 最新版のWindowsを直接インストール
こんな人におすすめ:
- 完全にまっさらにしたい
- ウイルス感染の疑いがある
- HDDからSSDに交換した
方法3:修復インストール(アプリも設定も残す)
どんな方法? 現在のWindows上から上書きインストールする方法。アプリケーションも設定も保持されます。
特徴:
- インストール済みアプリが残る
- 個人設定も保持
- システムファイルだけ修復
- 所要時間は長め(2~3時間)
こんな人におすすめ:
- たくさんのアプリを再インストールしたくない
- 設定を一から やり直したくない
- システムファイルの破損を修復したい
どの方法を選ぶ?診断チャート
あなたに最適な方法を見つけよう
Q1:データのバックアップは取れている?
- はい → Q2へ
- いいえ → 「個人用ファイルを保持」または「修復インストール」
Q2:インストール済みアプリを残したい?
- はい → 「修復インストール」
- いいえ → Q3へ
Q3:完全にクリーンな状態にしたい?
- はい → 「クリーンインストール」
- いいえ → 「このPCを初期状態に戻す」
Q4:パソコンを売却・譲渡する予定?
- はい → 「すべて削除する」(ドライブのクリーニング付き)
- いいえ → 上記の診断結果に従う
方法1:「このPCを初期状態に戻す」完全ガイド
事前準備(30分)
- 重要データのバックアップ
- 外付けHDDやクラウドに保存
- 特に「個人用ファイルを保持」でも念のため
- プロダクトキーの確認
wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey
このコマンドで確認(メモしておく) - 使用中のアプリ一覧を作成
- 再インストールが必要なアプリをメモ
- ライセンスキーも控える
実行手順
Windows 11の場合:
- 設定を開く
- Windows + I キー
- 回復オプションへ
- システム → 回復
- 「このPCをリセット」
- 「PCをリセットする」の横の「今すぐ再起動」
- オプションを選択個人用ファイルを保持する:
- デスクトップ、ドキュメント、写真は残る
- Windowsの設定とアプリは削除
- 所要時間:1~2時間
- 完全にクリーンな状態
- 「ドライブのクリーニング」も選択可能
- 所要時間:2~4時間
- 追加設定
- クラウドダウンロード:最新のWindowsをダウンロード(推奨)
- ローカル再インストール:PC内のデータから再インストール
- 最終確認
- 削除されるアプリの一覧を確認
- 「リセット」をクリック
プロセス中の注意点
- 電源を切らない(ノートPCは電源接続必須)
- 途中でキャンセルしない
- 数回再起動するのは正常
- 青い画面で進捗が表示される
方法2:クリーンインストール完全ガイド
インストールメディアの作成(20分)
- メディア作成ツールをダウンロード
- Microsoft公式サイトから
- 「Windows 11をダウンロード」ページ
- USBメモリを準備
- 8GB以上
- 中身は全て削除される
- ツールを実行
- 「別のPCのインストールメディアを作成する」
- 言語、エディション、アーキテクチャを選択
- USBフラッシュドライブを選択
- 作成完了を待つ
- ダウンロードと書き込みで約20分
インストール手順
- BIOSで起動順序を変更
- PC起動時にF2、F12、Deleteなど(メーカーによる)
- USBを最優先に設定
- USBから起動
- 「Press any key to boot from USB」で何かキーを押す
- Windowsセットアップ開始
- 言語、時刻、キーボードを選択
- 「今すぐインストール」
- プロダクトキー入力
- 持っている場合は入力
- 「プロダクトキーがありません」でスキップも可
- インストールの種類
- 「カスタム:Windowsのみをインストールする」を選択
- インストール先を選択
- 既存パーティションを削除(データは消える)
- 「新規」で新しいパーティション作成
- または「次へ」で自動構成
- インストール開始
- ファイルのコピー、機能のインストール
- 数回自動で再起動
- 所要時間:30分~1時間
初期設定
- 地域と言語
- ネットワーク接続
- Microsoftアカウント(スキップも可能)
- プライバシー設定
- OneDrive設定
方法3:修復インストール完全ガイド
事前準備
- 現在のWindowsバージョンを確認
- Windows + R → 「winver」
- バージョン番号をメモ
- 同じバージョンのISOファイルをダウンロード
- Microsoft公式サイトから
- メディア作成ツールでISOファイル作成
- 重要なデータのバックアップ
- 念のため実施
実行手順
- ISOファイルをマウント
- ダウンロードしたISOを右クリック
- 「マウント」を選択
- setup.exeを実行
- マウントしたドライブを開く
- setup.exeをダブルクリック
- 重要な更新プログラム
- 「重要な更新プログラムをダウンロードしてインストールする」を選択
- 引き継ぐ項目を選択
- 「個人用ファイルとアプリを引き継ぐ」を選択
- これで全て保持される
- インストール開始
- 「インストール」をクリック
- 所要時間:2~3時間
- 何度か再起動
修復インストールの利点
- デスクトップのファイルもそのまま
- ブラウザのブックマークも保持
- インストール済みソフトも使える
- ドライバーも引き継がれる
再インストール前の必須チェックリスト

データのバックアップ
必ずバックアップすべきもの:
- [ ] デスクトップのファイル
- [ ] ドキュメントフォルダ
- [ ] ピクチャ(写真)
- [ ] ビデオ
- [ ] ダウンロードフォルダ
- [ ] ブラウザのブックマーク
- [ ] メールデータ
- [ ] 年賀状ソフトの住所録
バックアップ方法:
- 外付けHDD/SSDにコピー
- OneDrive/Google Driveにアップロード
- USBメモリに保存(容量注意)
ソフトウェアの準備
- [ ] 使用中のソフト一覧を作成
- [ ] ライセンスキー、シリアル番号をメモ
- [ ] インストーラーをダウンロード保存
- [ ] ドライバーソフトを準備
アカウント情報の確認
- [ ] Microsoftアカウントのパスワード
- [ ] 各種Webサービスのログイン情報
- [ ] Wi-Fiのパスワード
- [ ] メールの設定情報
再インストール後にやること
初期設定チェックリスト
- Windows Update実行
- 最新の状態に更新
- 再起動を繰り返す
- ドライバーの更新
- デバイスマネージャーで確認
- グラフィック、サウンド、ネットワーク
- セキュリティソフトインストール
- Windows Defenderでも可
- サードパーティ製も検討
- 必須ソフトのインストール
- ブラウザ(Chrome、Firefox等)
- オフィスソフト
- 圧縮解凍ソフト
- データの復元
- バックアップからコピー
- クラウドから同期
快適な環境作り
おすすめ設定:
- 電源プランを「高パフォーマンス」に
- 不要なスタートアップを無効化
- OneDriveの同期設定
- 復元ポイントの作成
トラブルシューティング
よくある問題と対処法
Q1:「このPCを初期状態に戻す」が失敗する
対処法:
- セーフモードで実行
- コマンドプロンプトから実行
systemreset -cleanpc
- それでもダメならクリーンインストール
Q2:プロダクトキーが分からない
対処法:
- デジタルライセンスは自動認証
- プレインストール版はBIOSに記録
- 以下のコマンドで確認:
wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey
Q3:ドライバーが見つからない
対処法:
- Windows Updateで自動取得
- メーカーサイトからダウンロード
- デバイスマネージャーで自動検索
Q4:アプリの再インストールが面倒
対処法:
- Niniteで一括インストール
- Microsoft Storeから再取得
- Chocolateyでコマンド管理
再インストールのタイミング
こんな時は再インストールを検討
緊急度:高
- ウイルス感染の疑い
- 頻繁にブルースクリーン
- 起動に10分以上かかる
緊急度:中
- 原因不明のエラーが頻発
- アプリが頻繁にクラッシュ
- ディスク使用率が常に100%
緊急度:低
- 年1回の定期メンテナンス
- 大型アップデート前
- SSD換装時
まとめ:新品同様のパソコンを手に入れよう
Windowsの再インストールは、パソコンをリフレッシュする最強の方法です。
方法選びのポイント:
- 手軽さ重視 → 「このPCを初期状態に戻す」
- 完璧主義 → クリーンインストール
- 現状維持 → 修復インストール
今すぐやるべきこと:
- バックアップを取る(1時間)
- 最低限、大切なファイルだけでも
- 回復ドライブを作成(30分)
- いざという時の保険
- プロダクトキーを確認(5分)
- メモして安全な場所に保管
再インストールは決して難しくありません。この記事を参考に、一歩ずつ進めれば必ず成功します。
新品同様にサクサク動くパソコンで、快適なデジタルライフを取り戻しましょう!
最後のアドバイス: 初めての場合は「個人用ファイルを保持する」から始めるのがおすすめ。慣れてきたらクリーンインストールに挑戦してみてください。
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