「あっ、間違えて削除しちゃった!」 「Windows Updateしたら不具合が…」 「設定を変更したらPCがおかしくなった!」
こんな経験、誰にでもありますよね。 でも大丈夫!Windowsには様々な「元に戻す」機能が用意されています。
ファイルの編集ミスから、システム全体の不具合まで、ほとんどの失敗は取り消せるんです。 Ctrl+Zの基本操作から、Windows 11を10に戻す方法まで、あらゆる「元に戻す」テクニックがあります。
この記事では、Windowsの「元に戻す」機能を完全網羅! もう失敗を恐れる必要はありません。すべての操作を、安心して実行できるようになりますよ!
Ctrl+Z:最も基本的な「元に戻す」

魔法のショートカットキー
Ctrl+Zは、Windowsで最も使われる「元に戻す」機能です。
使える場面:
- テキストの編集
- ファイル名の変更
- ファイルの移動・削除
- 画像の編集
- エクスプローラーでの操作
ほぼすべてのアプリで使える、万能ショートカットです!
知らないと損する関連ショートカット
Ctrl+Y(やり直し):
- Ctrl+Zで戻しすぎた時に使用
- 「元に戻す」を取り消す
- RedoやRepeatとも呼ばれる
Ctrl+Shift+Z:
- 一部のアプリでCtrl+Yの代わり
- PhotoshopやVS Codeなどで使用
複数回の取り消し:
- Ctrl+Zを連続で押す
- 大抵のアプリで10~100回分記憶
エクスプローラーでの活用
ファイル操作も取り消せます!
取り消せる操作:
- ファイルの削除 → 復活
- ファイルの移動 → 元の場所に戻る
- ファイル名変更 → 元の名前に戻る
- フォルダ作成 → 削除される
注意点:
- ゴミ箱を空にした後は戻せない
- ネットワークドライブでは制限あり
- Shiftキー削除(完全削除)は戻せない
システムの復元:PCを過去の状態に戻す
システムの復元とは?
Windowsの設定やシステムファイルを、過去の状態に戻す機能です。
こんな時に使う:
- ドライバーインストール後の不具合
- ソフトインストール後の問題
- 設定変更でPCが不調
- ウイルス感染後の修復
個人ファイルは影響を受けないので安心です!
システムの復元ポイントを作成
自動作成されるタイミング:
- Windows Update実行時
- ドライバーのインストール時
- 重要なシステム変更時
手動で作成する方法:
- システムのプロパティを開く
- Windows + Pause
- 「システムの保護」をクリック
- 復元ポイントの作成
- 「作成」ボタンをクリック
- 分かりやすい名前を付ける
- 「作成」で完了
大きな変更前は必ず作成しましょう!
システムの復元を実行
手順:
- 復元ウィザードを起動
- コントロールパネル → 回復
- 「システムの復元を開く」
- 復元ポイントを選択
- 推奨される復元ポイント
- または別の復元ポイントを選択
- 影響を受けるプログラムの確認
- 「影響を受けるプログラムの検出」
- 削除されるプログラムを確認
- 復元の実行
- 「完了」をクリック
- PCが再起動して復元開始
所要時間は10~30分程度です。
セーフモードからの復元
Windowsが起動しない場合の方法:
手順:
- 起動時にF8連打(Windows 10/11では異なる)
- セーフモードで起動
- システムの復元を実行
Windows 10/11の場合:
- 起動失敗を3回繰り返す
- 自動修復画面から詳細オプション
- トラブルシューティング → システムの復元
Windows Updateを元に戻す
更新プログラムのアンインストール
Windows Updateで不具合が出た時の対処法です。
手順:
- 設定を開く
- Windows + I
- 「Windows Update」
- 更新の履歴
- 「更新の履歴」をクリック
- 「更新プログラムをアンインストールする」
- 削除する更新を選択
- 問題の更新プログラムを選択
- 「アンインストール」
- 再起動
- 指示に従って再起動
10日以内なら大型アップデートも戻せる
Windows 11から10に戻す:
- 設定 → システム → 回復
- 「復元」の「戻る」をクリック
- 理由を選択
- 指示に従って進める
注意:
- 10日間の期限あり
- 一部のアプリ再インストール必要
- 設定がリセットされる可能性
Windows Updateの一時停止
問題を防ぐための予防策:
設定方法:
- Windows Update設定
- 「更新を7日間一時停止」
- 詳細オプションで最大35日まで延長可能
ファイルの以前のバージョンを復元

ファイル履歴機能
誤って上書き保存した時の救世主!
事前設定が必要:
- ファイル履歴を有効化
- 設定 → 更新とセキュリティ
- バックアップ → ファイル履歴
- バックアップ先を指定
- 外付けドライブ推奨
- ネットワークドライブも可
- 自動バックアップ開始
- 既定では1時間ごと
以前のバージョンの復元方法
手順:
- ファイルを右クリック
- 「以前のバージョンの復元」を選択
- 復元したいバージョンを選択
- 「復元」または「開く」
フォルダ単位でも復元可能!
シャドウコピーの活用
ファイル履歴を設定していなくても、復元できる可能性があります。
確認方法:
- ファイル右クリック → プロパティ
- 「以前のバージョン」タブ
- 利用可能なバージョンを確認
システムの復元ポイントと連動しています。
レジストリの復元
レジストリのバックアップ
変更前に必ずバックアップ!
手順:
- レジストリエディタを開く
- Windows + R → regedit
- エクスポート
- ファイル → エクスポート
- 範囲:すべて
- .regファイルとして保存
レジストリの復元
方法1:バックアップから復元
- .regファイルをダブルクリック
- 「はい」で統合
方法2:システムの復元を使用
- レジストリも含めて復元される
方法3:自動バックアップから
C:\Windows\System32\config\RegBack
ここに自動バックアップがある(Windows 10 1803以前)
削除したファイルを復元
ゴミ箱から復元
最も基本的な復元方法:
- ゴミ箱を開く
- ファイルを選択
- 右クリック → 「元に戻す」
ゴミ箱を空にした後は? 次の方法を試してください。
ファイル復元ソフトの活用
無料ソフト:
- Recuva(定番)
- EaseUS Data Recovery Wizard Free
- Disk Drill
使い方の基本:
- すぐに使用を停止(上書き防止)
- 別のドライブにソフトをインストール
- スキャン実行
- 復元可能なファイルを選択
Windows File Recovery(Microsoft公式)
コマンドラインツールですが、強力です。
基本コマンド:
winfr C: D: /n \Users\Username\Documents\
モード:
- Regular:最近削除したファイル
- Extensive:より詳細な検索
- Segment:NTFSセグメント解析
PCを初期状態に戻す
このPCを初期状態に戻す
Windows 10/11の便利な機能です。
2つの選択肢:
- 個人用ファイルを保持する
- アプリと設定は削除
- ドキュメントなどは残る
- すべて削除する
- 完全にクリーンな状態
- PC売却時に使用
手順:
- 設定 → 更新とセキュリティ → 回復
- 「このPCを初期状態に戻す」の開始
- オプションを選択
- 指示に従って進める
クラウドダウンロードとローカル再インストール
クラウドダウンロード:
- 最新のWindowsをダウンロード
- 4GB以上のデータ通信
- より確実な修復
ローカル再インストール:
- PC内のファイルから再インストール
- 通信量が少ない
- 破損している場合は失敗の可能性
設定を元に戻す

ネットワーク設定のリセット
手順:
- 設定 → ネットワークとインターネット
- 詳細ネットワーク設定
- ネットワークのリセット
- 「今すぐリセット」
すべてのネットワーク設定が初期化されます。
Microsoft Storeアプリのリセット
アプリごとのリセット:
- 設定 → アプリ
- 問題のアプリを選択
- 詳細オプション
- 「リセット」
データは削除されますが、アプリの問題は解決します。
Windows Searchのリセット
検索機能の不具合を修正:
PowerShellコマンド:
Get-AppXPackage -AllUsers | Foreach {Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "$($_.InstallLocation)\AppXManifest.xml"}
高度な復元テクニック
システムイメージバックアップ
完全なバックアップと復元:
作成方法:
- コントロールパネル → バックアップと復元
- 「システムイメージの作成」
- 保存先を選択
- バックアップ開始
復元方法:
- Windows回復環境から
- 「システムイメージの回復」を選択
復元ポイントの容量設定
最適化方法:
vssadmin Resize ShadowStorage /For=C: /On=C: /Maxsize=10GB
ディスク容量の5-10%が推奨です。
サードパーティ製バックアップソフト
おすすめソフト:
- Acronis True Image
- EaseUS Todo Backup
- Macrium Reflect
より柔軟な復元オプションが使えます。
トラブルシューティング
「元に戻す」が効かない
原因と対策:
- 履歴の上限
- アプリを再起動
- 設定で履歴数を増やす
- メモリ不足
- 不要なアプリを終了
- メモリ増設を検討
- ファイルがロック
- 別のアプリが使用中
- セーフモードで試す
システムの復元が失敗する
対処法:
- セーフモードで実行
- 別の復元ポイントを選択
- chkdsk /f でディスクチェック
- sfc /scannow でシステムファイル修復
復元ポイントが作成されない
確認項目:
- システムの保護が有効か
- ディスク容量は十分か
- Volume Shadow Copyサービスが動作中か
まとめ:失敗を恐れない環境づくり
Windowsの「元に戻す」機能を使いこなせば、どんな失敗も怖くありません。
レベル別活用法:
- 初級:日常の小さなミス
- Ctrl+Z を使いこなす
- ゴミ箱から復元
- ファイル履歴を設定
- 中級:システムトラブル
- システムの復元を活用
- Windows Updateの取り消し
- 設定のリセット
- 上級:完全な復旧
- システムイメージから復元
- レジストリの復元
- データ復旧ソフトの活用
予防が最も重要:
- 定期的なバックアップ
- 復元ポイントの作成
- 重要データの複数保存
失敗は成功のもと。でも、失敗から簡単に復旧できれば、もっと積極的にPCを活用できます。
この記事で紹介した方法を覚えておけば、どんなトラブルも乗り越えられます。 安心して、新しいことにチャレンジしてください!
「元に戻す」機能は、あなたの強い味方です。 上手に活用して、ストレスフリーなPCライフを楽しみましょう!
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