「Windowsの準備をしています。コンピューターの電源を切らないでください」
この画面を見つめながら、不安になっていませんか?
「もう30分も経ってる…」 「本当に大丈夫なの?」 「電源切っちゃダメ?」
安心してください。この悩み、Windows利用者の8割以上が経験しています。そして、ほとんどの場合は正常な動作なんです。
この記事を読めば、いつまで待てばいいのか、本当に問題がある時の見分け方、安全な対処法まで、すべて分かりますよ!
そもそも「Windowsの準備をしています」って何をしてるの?

パソコンの中で起きている大掃除
この画面が表示されている時、パソコンの中では重要な作業が行われています。
主な作業内容:
- Windows Update(ウィンドウズ・アップデート)の適用:新機能の追加やセキュリティ強化
- システムファイルの更新:古いファイルを新しいものに置き換え
- ドライバーの更新:各種機器を動かすプログラムの更新
- レジストリの整理:Windowsの設定情報の整理整頓
- 初期設定の構築:新規セットアップ時の環境作り
例えるなら、家の大規模リフォーム中のようなもの。工事中は家に入れないのと同じで、作業中はパソコンを使えないんです。
このメッセージが表示される主なタイミング
よくある5つのシーン:
- 月例Windows Update後
- 毎月第2水曜日の定期更新
- 大型アップデート(年2回)
- パソコンを初めて起動した時
- 新品購入後の初回起動
- 工場出荷状態に戻した後
- 長期間使っていなかったパソコンを起動
- 溜まった更新を一気に処理
- Windowsの大型アップデート時
- 機能更新プログラムの適用
- システムの復元や修復後
- トラブル対処後の再構築
どれも必要な作業なので、基本的には待つのが正解です。
どのくらい待てばいい?時間の目安と判断基準
通常の待ち時間
状況によって大きく変わりますが、目安はこんな感じです。
一般的な所要時間:
- 小規模アップデート:5~15分
- 月例アップデート:15~30分
- 大型アップデート:30分~2時間
- 初期設定:20分~1時間
- システム復元:30分~3時間
パソコンの性能による違い:
- 高性能PC(SSD搭載):上記時間の半分程度
- 標準的なPC:上記時間どおり
- 古いPC(HDD搭載):上記時間の1.5~2倍
「%」表示がある場合の読み方
画面に進捗率が表示されている場合の目安です。
進み方の特徴:
- 0~30%:比較的スムーズに進む
- 30~60%:少しゆっくりになる
- 60~90%:かなり遅くなる(ここが一番時間がかかる!)
- 90~100%:また速くなる
注意ポイント: 「30%で10分なら、あと20分で終わる」と思いがちですが、実際は後半ほど時間がかかるんです。85%で止まったように見えても、実は処理中なので待ちましょう。
正常か異常かを見分けるポイント
正常な状態のサイン:
- ハードディスクのアクセスランプが点滅している
- ファンが回っている音がする
- 画面の表示が少しずつでも変化している
- くるくる回るマークが動いている
異常を疑うべきサイン:
- 同じ%で3時間以上止まっている
- ハードディスクのランプが全く点滅しない
- エラー音(ビープ音)が鳴る
- 画面が真っ黒になった
待ち時間を短くする事前対策
定期的なアップデートが最強の予防策
溜め込まないことが一番大切です。
おすすめの習慣:
- 月1回はWindows Updateを確認
- 設定 → 更新とセキュリティ → Windows Update
- シャットダウンは「更新してシャットダウン」を選ぶ
- 更新がある時は必ず実行
- アクティブ時間を設定する
- 使用中に勝手に更新されるのを防ぐ
- 設定 → 更新とセキュリティ → アクティブ時間の変更
ストレージの空き容量を確保
空き容量が少ないと、更新に時間がかかります。
推奨空き容量:
- 最低限:20GB以上
- 理想的:50GB以上
空き容量の増やし方:
- ディスククリーンアップを実行
- 不要なアプリをアンインストール
- 大きなファイルを外部ストレージに移動
- ごみ箱を空にする
高速化のための設定
SSDへの換装が最も効果的: HDDからSSDに変えるだけで、更新時間が半分以下になることも!
その他の高速化対策:
- 不要なスタートアップアプリを無効化
- ウイルス対策ソフトを一時的に無効化(更新中のみ)
- 有線LAN接続にする(ダウンロードが速い)
トラブル対処法:長時間終わらない時の安全な対策
まず試すべき「待つ」という選択
最低でも2時間は待つのが鉄則です。
なぜなら:
- 見た目は止まっていても内部で処理中
- 強制終了すると最悪Windowsが起動しなくなる
- 待てば必ず終わる(ほとんどの場合)
待つ間のコツ:
- 別の作業をする(スマホでOK)
- 寝る前に更新を開始する
- 外出前に始めて、帰宅時には完了
3時間以上経っても終わらない場合
さすがに異常の可能性があります。でも、慌てないで!
段階的な対処法:
ステップ1:外部機器を外す
- USBメモリ、外付けHDD、プリンターなど
- マウスとキーボード以外すべて外す
- 15分待って変化を見る
ステップ2:セーフモードで起動を試みる
- 電源ボタンを10秒長押しして強制終了
- 電源を入れ直す
- Windowsロゴが出たら電源ボタンで強制終了(これを2回繰り返す)
- 3回目で「自動修復」画面が表示される
- 詳細オプション → スタートアップ設定 → セーフモード
ステップ3:システムの復元 セーフモードで起動できたら:
- 「システムの復元」を検索して起動
- 更新前の復元ポイントを選択
- 復元を実行
絶対にやってはいけないNG行動
危険度★★★:
- 更新中にコンセントを抜く(データ破損の原因)
- 何度も強制終了を繰り返す(システムファイル破損)
- 更新ファイルを手動で削除(Windows起動不能に)
危険度★★:
- バッテリーを外す(ノートPCの場合)
- 1時間以内での強制終了
- レジストリを勝手にいじる
危険度★:
- 更新中にスリープモードにする
- ネットワークを切断する
「Windowsの準備をしています」の種類別対処法

パターン1:起動時に表示される場合
朝、パソコンを起動したら出てきた!というケース。
特徴と対処:
- 前日にシャットダウン時の更新を選択した
- 通常15~30分で完了
- 対処:コーヒーでも飲みながら待つ
パターン2:再起動の繰り返しになる場合
「準備しています」→再起動→また「準備しています」の無限ループ。
原因: 更新プログラムの適用に失敗している
対処法:
- 3回連続で強制終了して自動修復モードへ
- 「更新プログラムのアンインストール」を選択
- 最新の品質更新プログラムをアンインストール
- 再起動して様子を見る
パターン3:%表示が戻る・進まない
85%まで行ったのに、また30%に戻った!
これは正常です:
- 複数の更新を順番に適用している
- 各更新ごとに%がリセットされる
- トータルで見れば進んでいる
対処: 画面に「1/3」のような表示があれば、それが全体の進捗です。なければ、とにかく待ちましょう。
パターン4:新品パソコンの初回起動時
買ったばかりなのに1時間も待たされる!
理由:
- 工場出荷時から溜まった更新を適用
- プリインストールアプリの設定
- ドライバーのインストール
対処:
- 初回は2時間程度見込んでおく
- ACアダプターを必ず接続
- Wi-Fiに接続して高速化
今後のために:スムーズな更新のコツ
Windows Updateの設定を最適化
更新のタイミングをコントロールしましょう。
おすすめ設定:
- アクティブ時間の設定
設定 → 更新とセキュリティ → アクティブ時間の変更 → 普段パソコンを使う時間帯を設定
- 更新の一時停止(最大35日間)
大事な仕事がある時期は一時停止 終わったら手動で更新
- 詳細オプションの活用
他のMicrosoft製品の更新も受け取る:オン 従量制課金接続での更新:オフ(モバイル回線の場合)
定期メンテナンスの習慣化
月1回のメンテナンスで快適さが段違い!
メンテナンスチェックリスト:
- [ ] Windows Updateの確認と適用
- [ ] ディスククリーンアップの実行
- [ ] デフラグ(HDDの場合)またはトリム(SSDの場合)
- [ ] ウイルス対策ソフトの更新
- [ ] 不要なアプリの削除
- [ ] ごみ箱を空にする
バックアップは最強の保険
万が一に備えて、大切なデータは守りましょう。
バックアップ方法:
- Windows標準機能
- ファイル履歴(設定から有効化)
- システムイメージの作成(月1回)
- クラウドストレージ
- OneDrive、Googleドライブなど
- 自動同期設定がおすすめ
- 外付けHDD
- 定期的に手動バックアップ
- 重要なファイルは2重バックアップ
まとめ:「Windowsの準備をしています」と上手に付き合う方法
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
「Windowsの準備をしています」は、確かに待ち時間が長くてイライラしますよね。でも、これはWindowsを安全に、快適に使い続けるために必要不可欠な作業なんです。
覚えておきたい3つの鉄則:
- 基本は「待つ」が正解
- 最低2時間は待ってみる
- %表示に惑わされない
- 予防が最も大切
- 定期的な更新を心がける
- 空き容量を確保しておく
- 強制終了は最終手段
- 3時間以上変化なしで初めて検討
- 必ずセーフモードから試す
最後のアドバイス:
この画面が出たら、「パソコンが健康診断を受けている」と思ってください。人間の健康診断と同じで、定期的に受けることで大きなトラブルを防げます。
イライラする気持ちは分かりますが、スマホで動画でも見ながら、のんびり待ちましょう。必ず終わりますから!
次回からは、この記事で学んだ予防策を実践して、待ち時間を最小限にしてくださいね。快適なWindowsライフを送れることを願っています!
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