YouTubeの動画やゲーム画面を録画するとき、「パソコンで再生されている音だけを録りたい」「マイクの音は入れたくない」と思ったことはありませんか?
「録画すると自分の声も入ってしまう」「雑音が入って困る」「内部音声だけキレイに録りたい」そんな悩みを持っている人は多いです。
じつは、Windowsにはパソコン内部の音だけを録画する便利な方法がいくつかあります。
マイクをオフにして、ゲームや動画の音だけをキレイに録ることができるんです。
この記事では、初心者でもかんたんにできる「内部音声のみの録画方法」を、4つの方法に分けてわかりやすく解説します。
なぜ内部音声だけを録画したいの?|よくある使用場面
こんなときに使います
ゲーム実況の準備段階
- ゲームの音だけを確認したい
- BGMの音量バランスをチェックしたい
- マイクなしでゲームプレイを記録したい
動画の保存・共有
- YouTubeやニコニコ動画の画面を録画
- オンライン授業や講座の内容を保存
- ソフトウェアの操作方法を記録
音楽・音声の録音
- ストリーミング音楽の録音
- Webブラウザで再生される音声の保存
- オンライン会議の音声記録
内部音声録画のメリット
メリット | 説明 | 効果 |
---|---|---|
クリアな音質 | マイクの雑音が入らない | プロっぽい仕上がり |
プライバシー保護 | 自分の声や環境音が入らない | 安心して録画できる |
編集が楽 | 不要な音声をカットする手間がない | 時間短縮 |
集中できる | しゃべらずに操作に集中できる | 操作ミスが減る |
それでは、具体的な録画方法を見ていきましょう。
方法1:Xbox Game Bar|Windows標準の便利ツール
Xbox Game Barとは
Windows 10・11に最初から入っている無料の録画ツールです。
本来はゲーム録画用ですが、どんな画面でも録画できます。
Xbox Game Barのメリット
無料で使える
- Windowsに標準で入っている
- 追加ソフトのインストール不要
- 設定もかんたん
操作がシンプル
- キーボードショートカットですぐ起動
- ワンクリックで録画開始・停止
- 自動で動画ファイルとして保存
設定手順(Windows 10/11共通)
ステップ1:Xbox Game Barを起動
Windowsキー + G
を同時に押す- Xbox Game Barの画面が表示される
- 初回起動時は「はい、これはゲームです」をクリック
ステップ2:音声設定を確認
- キャプチャ画面にある設定アイコン(歯車マーク)をクリック
- 「音声」または「オーディオ」の項目を見つける
- 「録音する音声(オーディオ)」を以下のように設定:
- 「ゲーム」または「すべて(All)」を選択
- これでパソコンの内部音声が録音される
ステップ3:マイクをオフにする
- キャプチャ画面でマイクのアイコンを確認
- マイクアイコンに斜線が入っている状態にする(ミュート状態)
- 斜線が入っていればマイクの音は録音されない
ステップ4:録画開始
- 録画したい画面やアプリを開く
Windowsキー + Alt + R
を同時に押す- または、キャプチャ画面の**録画ボタン(丸いボタン)**をクリック
- 録画が開始される(画面の端に録画時間が表示される)
ステップ5:録画停止
- 再び
Windowsキー + Alt + R
を押す - または、録画時間表示の横にある停止ボタンをクリック
- 録画が終了し、自動で保存される
保存場所
録画した動画は以下の場所に自動保存されます:
C:\Users\あなたのユーザー名\Videos\Captures
Xbox Game Barの注意点
使えない場面
- デスクトップ画面の録画はできない
- エクスプローラーなど一部のWindowsアプリは録画不可
- ゲームやブラウザなどのアプリ画面のみ録画可能
対処法
- 録画したい内容をブラウザで開く
- ゲームモードで起動できるアプリを使う
方法2:Snipping Tool|Windows 11の新機能
Snipping Toolとは
Windows 11に搭載されているスクリーンショット・画面録画ツールです。簡単な録画に最適です。
Snipping Toolのメリット
シンプルで使いやすい
- 操作が非常に簡単
- 余計な設定が少ない
- すぐに録画を始められる
範囲指定が可能
- 画面全体だけでなく、一部分だけの録画も可能
- 必要な部分だけを効率よく録画
使用手順(Windows 11のみ)
ステップ1:Snipping Toolを起動
Windowsキー + Shift + S
を同時に押す- 画面上部にSnipping Toolのメニューが表示される
ステップ2:録画範囲を選択
- メニューから**動画録画アイコン(カメラのマーク)**をクリック
- マウスで録画したい範囲をドラッグして選択
- 選択した範囲が録画対象になる
ステップ3:音声設定
- 録画開始前に音声設定アイコンをクリック
- システム音声:オン
- マイク:オフ
- これで内部音声のみが録音される
ステップ4:録画実行
- 「開始」ボタンをクリック
- 3秒のカウントダウン後、録画開始
- 録画を止めたいときは「停止」ボタンをクリック
Snipping Toolの制限
- Windows 11でのみ利用可能
- 録画時間や品質の細かい設定はできない
- 高度な編集機能はない
方法3:ステレオミックス設定|高音質録画に最適
ステレオミックスとは
パソコン内部で再生されている音を、録音デバイスとして使えるようにする機能です。
より高音質な録画が可能になります。
ステレオミックスのメリット
高音質録音
- 音質の劣化が少ない
- プロレベルの録音品質
- 細かい音量調整が可能
どんなソフトでも使える
- OBS、Audacity、その他の録画・録音ソフトで利用可能
- 既存の録画環境に組み込める
設定手順
ステップ1:ステレオミックスを有効にする
- タスクバーのスピーカーアイコンを右クリック
- 「音の設定を開く」または「サウンド設定」をクリック
- 「サウンド コントロール パネル」をクリック(Windows 11の場合)
- 「録音」タブをクリック
- 空白部分で右クリック→「無効なデバイスの表示」をチェック
- **「ステレオ ミックス」**が表示されたら右クリック→「有効」
ステップ2:既定のデバイスに設定
- 「ステレオ ミックス」を右クリック
- 「既定のデバイスとして設定」をクリック
- ステレオ ミックスの横に緑のチェックマークが表示される
ステップ3:録画ソフトで設定 お好みの録画ソフト(OBS Studio、Audacityなど)で:
- 音声入力デバイスを**「ステレオ ミックス」**に設定
- マイク入力はオフまたは選択しない
- これで内部音声のみが録音される
対応している録画ソフトの例
OBS Studio(無料)
- プロ仕様の録画・配信ソフト
- 高度な設定が可能
- YouTuber や配信者に人気
Audacity(無料)
- 音声録音・編集専用ソフト
- 音声のみの録音に最適
Bandicam(有料)
- 軽動作の画面録画ソフト
- ゲーム録画に特化
ステレオミックスが表示されない場合
原因
- 一部のパソコンではステレオミックス機能が無効になっている
- ドライバーが対応していない
対処法
- サウンドドライバーを更新
- デバイスマネージャーでオーディオドライバーを更新
- 代替ソフトを使用
- VB-CABLE などの仮想オーディオドライバーを導入
- VoiceMeeter などの音声ミキサーソフトを使用
方法4:サードパーティ製ソフト|多機能で初心者にも優しい
おすすめのサードパーティ製ソフト
OBS Studio(無料・高機能)
特徴
- 完全無料で高機能
- プロの配信者・動画クリエイターが使用
- 内部音声の録画が簡単
設定方法
- OBS Studioをダウンロード・インストール
- 「ソース」で「画面キャプチャ」を追加
- 「音声入力キャプチャ」で「既定」を選択
- マイクの「音声入力キャプチャ 2」は追加しない
- 「録画開始」で内部音声付き録画が開始
Wondershare DemoCreator(有料・簡単)
特徴
- 操作が非常に簡単
- 初心者向けのインターフェース
- 編集機能も充実
VideoProc Converter(有料・多機能)
特徴
- 録画・動画変換・編集が一つのソフトでできる
- GPU加速で高速処理
- 4K録画にも対応
ソフト別比較表
ソフト名 | 価格 | 難易度 | 内部音声録画 | おすすめ度 |
---|---|---|---|---|
Xbox Game Bar | 無料 | ★☆☆ | ◯ | ★★★ |
Snipping Tool | 無料 | ★☆☆ | ◯ | ★★☆ |
OBS Studio | 無料 | ★★☆ | ◯ | ★★★ |
DemoCreator | 有料 | ★☆☆ | ◯ | ★★☆ |
VideoProc | 有料 | ★☆☆ | ◯ | ★★☆ |
音声設定のコツと注意点|よりよい録画のために
録画前の音量調整
システム音量の最適化
- 録画前にパソコンの音量を適切に調整
- 音量が小さすぎると後から上げるときに音質が劣化
- 音量が大きすぎると音割れの原因になる
- 50-70%程度が目安
アプリごとの音量確認
- Windows の「音量ミキサー」を開く
- 録画したいアプリ(ゲーム、ブラウザなど)の音量を確認
- 他のアプリの音が混入しないよう、不要なアプリはミュート
よくあるトラブルと解決方法
問題1:音声が録音されない
原因と対処法
- Xbox Game Bar:「録音する音声」の設定を確認
- ステレオミックス:有効になっているか、既定デバイスに設定されているか確認
- 録画ソフト:音声入力デバイスの設定を確認
問題2:自分の声も録音されてしまう
原因と対処法
- マイクがオンになっている
- Xbox Game Bar でマイクアイコンをミュートに設定
- OBS Studio で「音声入力キャプチャ」のマイクを削除
問題3:音質が悪い
原因と対処法
- システム音量が小さすぎる→適切な音量に調整
- 録画ソフトの音質設定が低い→高品質設定に変更
- ステレオミックスを使って直接録音する
音声品質を向上させるコツ
録画設定の最適化
- ビットレート:音声は128-192kbps以上
- サンプリングレート:44.1kHz または 48kHz
- 形式:MP3 または AAC がおすすめ
環境の最適化
- 他のアプリケーションを終了してCPU負荷を軽減
- 不要な通知音をオフに設定
- バックグラウンドで音楽再生ソフトが動いていないか確認
まとめ|目的に合わせて最適な方法を選ぼう
4つの方法のまとめ
Xbox Game Bar
- ✅ 初心者におすすめ
- ✅ 無料・標準搭載
- ❌ デスクトップ録画不可
Snipping Tool
- ✅ 非常に簡単
- ✅ 範囲指定可能
- ❌ Windows 11限定
ステレオミックス + 録画ソフト
- ✅ 高音質
- ✅ 自由度が高い
- ❌ 設定がやや複雑
サードパーティ製ソフト
- ✅ 多機能
- ✅ 初心者向けUI
- ❌ 有料のものが多い
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