「PDFファイルを開くときに、いつも使っているアプリで開きたい」
「画像ファイルを特定のビューアーで表示したい」
──Windowsでは、ファイルの種類(拡張子)ごとに、既定のアプリを設定することができます。
この記事では、Windows 10およびWindows 11で、ファイルの種類ごとに既定のアプリを設定する方法を、初心者にもわかりやすく解説します。
スクリーンショット付きで、手順を一つずつ説明していきます。
既定のアプリって何?なぜ設定するの?

既定のアプリとは
既定のアプリとは、特定のファイルをダブルクリックしたときに自動的に起動するアプリケーションのことです。
例えば
.pdf
ファイル → Adobe Acrobat Reader.jpg
ファイル → フォトビューアー.mp4
ファイル → 動画プレイヤー.docx
ファイル → Microsoft Word
なぜ設定が重要なの?
作業効率がアップする
- よく使うアプリで自動的にファイルが開く
- 毎回「プログラムから開く」を選ぶ手間が省ける
誤操作を防げる
- 意図しないアプリでファイルが開くことがなくなる
- 大切なファイルを間違ったアプリで編集してしまうリスクを減らせる
操作が統一される
- 常に同じアプリでファイルを開くので、操作に慣れる
- ファイル管理が楽になる
よくある困った状況
こんな経験ありませんか?
- PDFがブラウザで開いてしまう
- 画像ファイルが見づらいアプリで開く
- 動画が音だけしか出ないプレイヤーで開く
- Excelファイルが違うアプリで開いてしまう
これらの問題は、既定のアプリを正しく設定することで解決できます!
Windows 10での設定方法

基本的な設定手順
ステップ1:設定を開く
- 画面左下のスタートボタンをクリック
- 歯車のマーク**「設定」**をクリック
ステップ2:アプリの設定に移動
- 設定画面で「アプリ」をクリック
- 左側のメニューから「既定のアプリ」を選択
ステップ3:ファイルの種類ごとに設定
- 画面を下にスクロール
- 「ファイルの種類ごとに既定のアプリを選ぶ」をクリック
- 変更したい拡張子(例:
.pdf
、.jpg
)を探す - 右側に表示されているアプリ名をクリック
- 希望するアプリを一覧から選択
具体的な設定例
PDFファイルの既定アプリを変更する場合
- 拡張子一覧で「.pdf」を探す
- 現在のアプリ(例:Microsoft Edge)をクリック
- 新しいアプリ(例:Adobe Acrobat Reader)を選択
- 設定完了!
画像ファイルの既定アプリを変更する場合
- 「.jpg」「.png」「.gif」などを個別に設定
- または、よく使う拡張子から順番に設定
- 希望する画像ビューアーを選択
ちょっとしたコツ
まとめて設定したい場合
- 似たようなファイル(.jpg、.jpeg、.png)は同じアプリに設定すると統一感が出る
- よく使うファイル形式から優先的に設定する
設定後の確認
- 実際にファイルをダブルクリックして、希望するアプリで開くか確認
- うまくいかない場合は、もう一度設定を見直す
Windows 11での設定方法

基本的な設定手順
ステップ1:設定を開く
- 画面左下のスタートボタンをクリック
- 「設定」をクリック
ステップ2:アプリの設定に移動
- 設定画面で「アプリ」をクリック
- 「既定のアプリ」を選択
- 「ファイルの種類で既定値を選択する」を開く
ステップ3:ファイルの種類で検索
- 画面上部の検索バーに拡張子を入力(例:
.pdf
) - 表示された拡張子をクリック
- 希望するアプリを選択
Windows 11ならではの便利機能
検索バーの活用
- 拡張子を直接入力して素早く見つけられる
- 「pdf」「jpg」など、ドット(.)なしでも検索できる
アプリ名での検索
- 「Chrome」「Word」などアプリ名でも検索可能
- そのアプリが対応しているファイル形式を一覧で確認できる
設定例
動画ファイルをVLCプレイヤーで開く設定
- 検索バーに「.mp4」と入力
- 「.mp4」をクリック
- 一覧から「VLC media player」を選択
- 他の動画形式(.avi、.mkv)も同様に設定
右クリックからの簡単設定方法
この方法はWindows 10でもWindows 11でも使えます!
手順
ステップ1:ファイルを右クリック
- 設定したいファイルを右クリック
- 「プログラムから開く」にマウスを合わせる
- 「別のプログラムを選択」をクリック
ステップ2:アプリを選択
- 希望するアプリをクリック
- 「常にこのアプリを使って○○ファイルを開く」にチェック
- 「OK」をクリック
この方法のメリット
すぐに設定できる
- ファイルがあれば、その場で設定完了
- 設定画面を開く必要がない
確実に反映される
- 実際のファイルで設定するので、間違いが起きにくい
一時的な変更も可能
- チェックを外せば、一回だけ別のアプリで開ける
もっと便利な設定方法

よく使うアプリを既定に設定
方法1:アプリから設定
- 設定 → アプリ → 既定のアプリ
- 設定したいアプリ名を検索
- そのアプリが対応するファイル形式を一覧で確認・設定
方法2:カテゴリ別に設定
- Webブラウザー:Chrome、Edge、Firefoxなど
- メール:Outlook、Thunderbirdなど
- 音楽プレーヤー:iTunes、Windows Media Playerなど
- 動画プレーヤー:VLC、Windows Media Playerなど
- フォトビューアー:フォト、IrfanViewなど
仕事でよく使うファイルの設定例
Office系ファイル
.docx
、.xlsx
、.pptx
→ Microsoft Office または LibreOffice.pdf
→ Adobe Acrobat Reader または PDF-XChange Viewer
画像ファイル
.jpg
、.png
→ Windows フォト または IrfanView.psd
→ Adobe Photoshop(インストールしている場合)
動画・音声ファイル
.mp4
、.avi
→ VLC media player.mp3
、.wav
→ Windows Media Player または iTunes
設定時の注意点とトラブル対処法
よくある注意点
アプリがインストールされているか確認
- 設定したいアプリが正しくインストールされている
- アプリが最新バージョンに更新されている
ファイル形式に対応しているか確認
- そのアプリが目的のファイル形式を開けるか
- 表示や編集に問題がないか
管理者権限が必要な場合
- 一部の設定変更には管理者権限が必要
- 「管理者として実行」が必要な場合がある
よくあるトラブルと解決法
設定したのに反映されない
- パソコンを再起動してみる
- 設定をもう一度確認する
- 別の方法(右クリック設定)を試す
希望するアプリが一覧に表示されない
- アプリが正しくインストールされているか確認
- 「その他のアプリ」から探してみる
- アプリを再インストールする
設定後にファイルが開かない
- アプリが正常に動作するか確認
- ファイルが破損していないか確認
- 一時的に別のアプリで開いてみる
設定の確認方法
動作確認の手順
- 設定したファイル形式のファイルを用意
- ダブルクリックして開く
- 希望するアプリで開くか確認
- うまくいかない場合は設定を見直し
応用的な使い方
特定の作業に応じた設定
画像編集作業が多い場合
.jpg
、.png
→ Adobe Photoshop.raw
→ Adobe Lightroom.gif
→ アニメーション対応ビューアー
動画編集作業が多い場合
.mp4
、.avi
→ 高機能な動画プレイヤー.mov
→ QuickTime Player.wmv
→ Windows Media Player
プログラミング作業が多い場合
.txt
→ 高機能テキストエディタ.html
→ Visual Studio Code.json
→専用エディタ
複数のアプリを使い分ける場合
状況に応じた使い分け
- 閲覧用:軽量なビューアー
- 編集用:高機能なソフト
- 変換用:専用ツール
右クリックからの一時的な変更
- 普段は軽量アプリで開く
- 必要なときだけ「プログラムから開く」で高機能アプリを選択
よくある質問と回答

Q: 設定を元に戻したい場合は?
A: 同じ手順で、元のアプリを選び直せば戻せます。Windowsの標準アプリに戻したい場合は、Microsoftが提供するアプリを選択してください。
Q: 複数のファイル形式をまとめて設定できる?
A: 基本的には一つずつ設定する必要がありますが、似たファイル形式(.jpg、.jpeg、.png)は同じアプリに設定することで統一感が出ます。
Q: 既定のアプリが勝手に変わってしまう
A: アプリのアップデート時に設定が変わることがあります。定期的に設定を確認し、必要に応じて再設定してください。
まとめ
Windowsでファイルの種類ごとに既定のアプリを設定することで、日常の作業効率を大幅に向上させることができます。最初は少し手間に感じるかもしれませんが、一度設定すれば長期間にわたって便利に使えます。
重要なポイント
- Windows 10:設定 → アプリ → 既定のアプリ → ファイルの種類ごとに設定
- Windows 11:設定 → アプリ → 既定のアプリ → 検索バーで拡張子を入力
- 共通:右クリック → プログラムから開く → 別のプログラムを選択
設定のコツ
- よく使うファイル形式から優先的に設定
- 作業内容に応じてアプリを選択
- 設定後は必ず動作確認を行う
- 定期的に設定を見直す
おすすめの設定例
- PDF:Adobe Acrobat Reader
- 画像:Windows フォト または IrfanView
- 動画:VLC media player
- 音楽:Windows Media Player または iTunes
- Office文書:Microsoft Office
日常的に使用するファイル形式については、ぜひ既定のアプリを設定して、快適な作業環境を整えてみてください。きっと作業効率が向上し、ストレスも減ることでしょう!
コメント