夜遅くまでパソコンで作業をしていると、「目が疲れる」「眠れなくなる」という経験はありませんか?それは、パソコンの画面から出ている「ブルーライト」という青い光が原因かもしれません。
Windowsには、そんな悩みを解決してくれる「ナイトモード(夜間モード)」という便利な機能があります。
この機能を使うと、画面の色が暖かみのあるオレンジ色に変わって、目への負担をやわらげてくれます。
この記事でわかること
- ナイトモードがどんな機能なのか
- 実際の設定方法と使い方
- 色の強さ(色温度)の調整方法
- 作業内容に合わせた最適な設定
こんな人におすすめ
- 夜遅くまでパソコンを使う人
- 目の疲れや睡眠の質を改善したい人
- パソコンの設定をもっと活用したい人
- 健康的にパソコンを使いたい人
ナイトモードってなに?なぜ必要なの?

ナイトモードとは
ナイトモードとは、パソコンの画面から出るブルーライト(青い光)を減らして、目にやさしい暖かい色の画面にしてくれる機能です。
Windows 10以降のパソコンに標準でついています。
ナイトモードの効果
目への効果
- 目の疲れが軽くなる
- ドライアイの改善
- 長時間作業での負担軽減
睡眠への効果
- 寝つきが良くなる
- 深い眠りにつきやすくなる
- 体内時計の調整
作業への効果
- 夜間作業での集中力維持
- 画面を見続けるときの快適さアップ
- 頭痛や肩こりの軽減
いつ使うのがおすすめ?
おすすめの時間帯
- 夕方6時以降
- 寝る前の2〜3時間
- 暗い部屋でパソコンを使うとき
- 長時間の作業をするとき
使わない方がいい場面
- 写真や動画の色を正確に見たいとき
- デザインや印刷物の色を確認するとき
- 明るい昼間の短時間作業
理由を理解した上で使うことで、より効果的にナイトモードを活用できます。
ナイトモードの設定方法

基本的な設定手順
方法1:通知センターから設定(一番簡単)
手順:
- 画面右下の通知アイコン(吹き出しマーク)をクリック
- 表示されるパネルから「夜間モード」ボタンをクリック
- すぐにナイトモードが開始されます
ショートカットキー:
Windows + A
このキーを押すと通知センターがすぐに開きます。
方法2:設定アプリから詳細設定
手順:
- スタートメニューから「設定」をクリック
- 「システム」を選択
- 左側のメニューから「ディスプレイ」をクリック
- 「夜間モード」の項目を探してクリック
設定アプリを開くショートカット:
Windows + I
自動スケジュール設定
日の入りと日の出に合わせる設定
説明:住んでいる場所の日の入り時刻に自動でオン、日の出時刻に自動でオフになります
手順:
- 「夜間モードの設定」画面を開く
- 「スケジュール」をオンにする
- 「日の入りから日の出まで」を選択
- 「場所を設定」で住んでいる地域を選択
メリット:
- 季節に合わせて自動調整
- 設定を忘れても安心
- 自然なリズムに合わせられる
時間を指定する設定
説明:自分で決めた時間に自動でオン・オフを切り替えます
手順:
- 「夜間モードの設定」画面を開く
- 「スケジュール」をオンにする
- 「時刻の設定」を選択
- 開始時刻と終了時刻を設定
おすすめの時間設定:
開始時刻:午後6:00〜7:00
終了時刻:午前6:00〜8:00
カスタム設定の例:
- 夜型の人:午後8:00〜午前10:00
- 早寝早起きの人:午後5:00〜午前6:00
- 夜勤の人:昼間の時間帯に設定
手動での切り替え
即座にオン・オフしたいとき
通知センターから:
- 「夜間モード」ボタンをクリックするだけ
- もう一度クリックするとオフになる
設定画面から:
- 「今すぐ有効にする」ボタンをクリック
- 「今すぐ無効にする」ボタンで解除
こんなときに便利:
- 写真を見るときだけ一時的にオフ
- 会議の画面共有前に一時的にオフ
- 急に暗い場所で作業するとき
設定方法がわかったところで、次は色の強さの調整方法を見ていきましょう。
色の強さ(色温度)の調整方法

色温度ってなに?
色温度とは、画面の色の暖かさ・冷たさを表す数値です。ナイトモードでは、
この色温度を調整することで、どれくらい暖かい色にするかを決められます。
色温度の特徴:
- 高い(青っぽい):昼間の太陽光のような色、目が覚める
- 低い(オレンジっぽい):夕日やろうそくのような色、リラックス効果
強さの調整手順
手順:
- 「設定」→「システム」→「ディスプレイ」を開く
- 「夜間モードの設定」をクリック
- 「色温度」のスライダーを左右に動かして調整
スライダーの見方:
左側(弱い)← →右側(強い)
青っぽい オレンジっぽい
自然な色 暖かい色
強さ別の効果と使い分け
弱め(左寄り:20〜40%)
特徴:
- 自然な色に近い
- 色の違いがわかりやすい
- 長時間使っても違和感が少ない
おすすめの使用場面:
- 動画鑑賞
- ゲーム
- 写真を見るとき
- デザイン作業(色確認が必要)
中程度(中央:50〜70%)
特徴:
- バランスの取れた暖かさ
- 目の疲れ軽減効果あり
- 多くの人に適している
おすすめの使用場面:
- 一般的なパソコン作業
- インターネット閲覧
- 文書作成
- メール確認
強め(右寄り:80〜100%)
特徴:
- しっかりとした暖かい色
- ブルーライトカット効果が高い
- 睡眠への影響を最小限に
おすすめの使用場面:
- 就寝前の読書
- 夜遅くの長時間作業
- 目が疲れやすい人
- 暗い部屋での作業
作業内容別のおすすめ設定
文章作成・読書
推奨設定:70〜90%
理由:文字が見やすく、目の疲れを軽減
プログラミング・コーディング
推奨設定:60〜80%
理由:コードの色分けが見やすく、長時間作業に適している
動画視聴・エンターテイメント
推奨設定:30〜50%
理由:映像の色を自然に楽しめる
写真編集・デザイン作業
推奨設定:オフ または 20〜30%
理由:色の正確性が重要
就寝前のリラックス時間
推奨設定:90〜100%
理由:睡眠への影響を最小限に抑える
調整のコツ
段階的に慣れる
- 最初は弱めの設定(30〜40%)から始める
- 1週間程度使って慣れる
- 必要に応じて少しずつ強くする
時間帯で使い分け
- 夕方(17〜19時):50%程度
- 夜(19〜22時):70%程度
- 深夜(22時以降):90%程度
個人差を考慮
- 目の疲れやすさは人それぞれ
- 年齢によっても適切な設定が変わる
- 自分の感覚を大切にして調整
調整は何度でもできるので、色々試して自分に最適な設定を見つけてください。
より快適にするための追加設定

画面輝度の自動調整
説明:周囲の明るさに合わせて画面の明るさを自動で調整する機能
設定方法:
- 「設定」→「システム」→「ディスプレイ」を開く
- 「明るさと色」の項目を探す
- 「照明が変化した場合に明るさを自動的に調整する」をオンにする
メリット:
- 暗い場所で画面が眩しすぎることを防ぐ
- 明るい場所で画面が見えにくくなることを防ぐ
- ナイトモードとの相乗効果で目の負担軽減
ダークモードとの組み合わせ
ダークモードとは:アプリやシステムの背景を黒っぽくする機能
設定方法:
- 「設定」→「個人用設定」→「色」を開く
- 「モードを選ぶ」で「ダーク」を選択
組み合わせの効果:
- 画面全体が暗くなって目への刺激が減る
- ナイトモードの暖かい色との相性が良い
- 夜間作業での快適性がアップ
対応アプリ例:
- Microsoft Office(Word、Excel、PowerPoint)
- Microsoft Edge
- メール・カレンダー
- ファイルエクスプローラー
外付けモニターでの設定
外付けモニターを使用している場合
Windows設定:
- ナイトモードは外付けモニターにも適用される
- モニターごとの個別設定はできない
モニター本体での調整:
- モニターの設定ボタンを押す
- 「色温度」や「ブルーライト軽減」の項目を探す
- 「暖色」「ウォーム」「低ブルーライト」などを選択
両方使う場合の注意点:
- Windowsとモニター両方で設定すると色が変わりすぎる場合がある
- どちらか一方での設定がおすすめ
- 効果を見ながら調整する
ブルーライト軽減アプリとの併用
注意が必要な理由:
- 機能が重複して色が変わりすぎる
- システムが不安定になる可能性
- 設定が競合してうまく動かない場合がある
併用する場合のポイント:
- どちらか一方をメインに使う
- 両方使う場合は弱めの設定にする
- 問題が起きたら片方を無効にする
人気のブルーライト軽減アプリ:
- f.lux
- Iris
- CareUEyes
トラブルシューティングとよくある質問

よくある問題と解決方法
問題1:ナイトモードが勝手にオン・オフされる
原因:
- スケジュール設定が有効になっている
- 他のアプリが干渉している
解決方法:
- 「夜間モードの設定」を開く
- 「スケジュール」をオフにする
- 手動でオン・オフを切り替える
- 他のブルーライト軽減アプリを確認・無効化
問題2:色が変わりすぎて見にくい
原因:
- 色温度の設定が強すぎる
- モニターとの二重設定
解決方法:
- 色温度のスライダーを左(弱く)に調整
- モニター本体の色温度設定を確認
- 段階的に慣れるよう少しずつ調整
問題3:一部のアプリで効果がない
原因:
- フルスクリーンアプリが独自の色設定を使用
- ゲームや動画プレイヤーが色プロファイルを変更
解決方法:
- アプリを一度終了して再起動
- アプリの設定でフルスクリーン表示を解除
- Windows Updateで最新版に更新
問題4:パフォーマンスが落ちる
原因:
- 古いグラフィックドライバー
- システムリソースの不足
解決方法:
- グラフィックドライバーを最新版に更新
- 不要なアプリを終了してメモリを確保
- 再起動して一時的な問題を解決
よくある質問
Q:ナイトモードは電池消費に影響しますか?
A:ほとんど影響ありません。色の調整は、ソフトウェア処理なので、電池消費への影響は微々たるものです。むしろ画面輝度を下げる効果で省電力になることもあります。
Q:写真の色が正確に見えないときはどうすればいいですか?
A:以下の方法があります:
- 一時的にナイトモードをオフにする
- 色温度を弱く(20〜30%)調整する
- 写真編集時のみ専用の色較正モニターを使用
Q:ゲームをするときはどうすればいいですか?
A:ゲームの種類によります:
- 競技系ゲーム:色の正確性重視でオフ
- RPG・アドベンチャー:軽く(30〜50%)設定
- 長時間プレイ:目の疲れ軽減優先で中程度(60〜70%)
まとめ:目に優しい環境で健康的にパソコンを使おう
重要なポイントをおさらい
ナイトモードの基本
- 目的:ブルーライトを減らして目の疲れと睡眠への影響を軽減
- 機能:画面を暖かい色に変更、自動・手動での切り替え可能
- 対象:Windows 10以降の標準機能として利用可能
設定方法のポイント
- 簡単設定:通知センター(Windows + A)から一発切り替え
- 詳細設定:設定アプリから色温度やスケジュールを調整
- 自動化:日の入り・日の出または時刻指定で自動切り替え
色温度の使い分け
- 弱め(20〜40%):動画視聴、ゲーム、色確認が必要な作業
- 中程度(50〜70%):一般的な事務作業、インターネット閲覧
- 強め(80〜100%):就寝前の読書、長時間作業、暗い環境での使用
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