パソコンの動作が重くなって「なんでこんなに遅いの?」とイライラした経験はありませんか?
その原因の多くはメモリ不足です。この記事では、Windowsパソコンのメモリを効率的に解放して、快適な動作を取り戻す方法を詳しく解説します。
メモリ不足が起きる理由とは

まず、なぜメモリ不足が起こるのかを理解しましょう。
メモリ不足の主な原因
- 複数のアプリを同時に起動している
- バックグラウンドで動くプログラムが多すぎる
- メモリリークを起こすソフトがある
- Windowsの一時ファイルが蓄積している
- ブラウザのタブを開きすぎている
メモリ使用率が80%を超えると、パソコンの動作が明らかに重くなります。
まずは現在のメモリ状況を確認することから始めましょう。
今すぐできるメモリ解放方法
タスクマネージャーでメモリ使用状況をチェックする
手順
- タスクマネージャーを開く
- キーボードで「Ctrl + Shift + Esc」を同時に押す
- または「Ctrl + Alt + Delete」→「タスクマネージャー」を選択
- メモリ使用量を確認する
- 「パフォーマンス」タブをクリック
- 左側の「メモリ」を選択
- 使用率が表示される(80%以上なら要注意)
- メモリを多く使うアプリを特定する
- 「プロセス」タブをクリック
- 「メモリ」の列をクリックして使用量順に並べる
- 上位のアプリが大量のメモリを消費している
- 不要なアプリを終了する
- 使わないアプリを右クリック
- 「タスクの終了」をクリック
- 注意: 「Windows」から始まるプロセスは終了しない
ブラウザのメモリ使用量を減らす
ブラウザは意外にメモリを大量に使います。
Chrome・Edgeの場合
- 使わないタブを閉じる
- 拡張機能を見直す(設定→拡張機能)
- 「タスクマネージャー」(Shift + Esc)でタブごとの使用量をチェック
Firefox の場合
- 「about:memory」にアクセス
- 「Minimize memory usage」をクリック
- 不要なアドオンを無効化
再起動でメモリを完全リセットする
再起動が効果的な理由
- 長時間使用するとメモリに不要なデータが残る
- 一時ファイルやキャッシュがクリアされる
- メモリリークを起こしたアプリがリセットされる
効果的な再起動方法
- 作業中のファイルをすべて保存
- 「スタート」→「電源」→「再起動」
- 完全に電源が切れるまで待つ
- 再起動後、必要最小限のアプリのみ起動
スタートアッププログラムを最適化する
パソコン起動時に自動で開始するプログラムを減らすことで、使用可能メモリを増やせます。
手順
- タスクマネージャーを開く
- 「スタートアップ」タブをクリック
- 「スタートアップへの影響」列で「高」のものを確認
- 不要なプログラムを右クリック→「無効」
無効化してよいプログラム例
- Adobe系ソフトの自動更新
- Skype for Business
- Microsoft Teams(業務で使わない場合)
- 使わないゲームランチャー
無効化してはいけないプログラム
- Windows Security
- オーディオドライバー
- ウイルス対策ソフト
- 重要なシステムソフト
さらに効果的なメモリ解放テクニック

Windows標準のメモリ診断ツールを使う
Windows メモリ診断の実行方法
- 「Win + R」を押す
- 「mdsched」と入力してEnter
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する」を選択
- 再起動後、自動でメモリ診断が実行される
仮想メモリの設定を最適化する
仮想メモリを適切に設定することで、物理メモリ不足を補えます。
設定手順
- 「コントロールパネル」→「システム」→「システムの詳細設定」
- 「パフォーマンス」の「設定」をクリック
- 「詳細設定」タブ→「仮想メモリ」の「変更」
- 「自動的に管理する」のチェックを外す
- 「カスタムサイズ」を選択
- 初期サイズ:物理メモリの1.5倍
- 最大サイズ:物理メモリの3倍
ディスククリーンアップでシステムファイルを削除
手順
- 「Win + R」→「cleanmgr」と入力
- 削除したいドライブを選択(通常はCドライブ)
- 「システムファイルのクリーンアップ」をクリック
- 以下の項目にチェック:
- 一時ファイル
- システムエラーのメモリダンプファイル
- Windows Update のクリーンアップ
- 以前のWindows インストール
便利なメモリ解放ツール
無料で使えるメモリ解放ソフト
Wise Memory Optimizer
- ワンクリックでメモリ解放
- 自動解放機能あり
- 安全性が高く初心者向け
MemReduct
- 軽量でシンプル
- リアルタイムメモリ監視
- 設定項目が豊富
Windows標準機能を活用
リソースモニターの活用
- 「Win + R」→「resmon」で起動
- 「メモリ」タブで詳細な使用状況を確認
- 「ハードフォルト/秒」が高い場合はメモリ不足
よくある質問と対策

メモリ解放してもすぐに重くなる場合
原因と対策
- ウイルス感染: フルスキャンを実行
- ハードディスクの劣化: SSDへの交換を検討
- メモリ不足: 物理メモリの増設が必要
- 熱暴走: パソコン内部の清掃
重要なプロセスを間違って終了した場合
対処法
- すぐに再起動する
- 「sfc /scannow」コマンドでシステム修復
- システムの復元を実行
メモリ使用率が常に高い場合
チェックポイント
- バックグラウンドアプリの確認
- ウイルススキャンの実行
- 不要なソフトのアンインストール
- メモリ増設の検討
パフォーマンス向上のための追加対策
SSDとHDDの使い分け
推奨構成
- システムドライブ:SSD(起動・動作速度向上)
- データ保存:HDD(大容量・コスト効率)
視覚効果の無効化
設定方法
- 「システムのプロパティ」→「詳細設定」
- 「パフォーマンス」→「設定」
- 「パフォーマンスを優先する」を選択
不要な Windows 機能の無効化
手順
- 「コントロールパネル」→「プログラム」
- 「Windows 機能の有効化または無効化」
- 使わない機能(Internet Explorer、Windows Media Player等)を無効化
まとめ
Windowsのメモリ解放は、以下の順番で実行するのが効果的です:
- 緊急時: タスクマネージャーで大量メモリ使用アプリを終了
- 日常的: 定期的な再起動とブラウザタブの管理
- 根本的: スタートアップ最適化と不要ソフト削除
- 長期的: SSD導入やメモリ増設を検討
メモリ使用率を70%以下に保つことで、快適なパソコン環境を維持できます。まずは今すぐタスクマネージャーを開いて、現在のメモリ状況をチェックしてみましょう!
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