Windows MACアドレス完全ガイド!確認方法から変更・セキュリティまで徹底解説

Windows

Wi-Fiルーターの設定で「MACアドレスフィルタリング」という項目を見た。
会社のネットワーク管理者に「MACアドレスを教えて」と言われた。
ゲーム機やスマートテレビをネットワークに接続したいけど、MACアドレスが必要らしい。

こんな場面に遭遇したことはありませんか?

MACアドレスは、ネットワーク機器の「身分証明書」のようなもの。世界中で一つだけの番号なんです。

この記事では、WindowsでMACアドレスを確認する方法から、その仕組み、セキュリティ設定、さらには変更方法まで、分かりやすく解説していきます。ネットワーク設定で困ったときに、きっと役立つはずです!

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  1. MACアドレスの基礎知識
    1. MACアドレスとは?
    2. MACアドレスの形式
    3. なぜMACアドレスが必要?
  2. WindowsでMACアドレスを確認する6つの方法
    1. 方法1:設定アプリから確認(Windows 11/10で最も簡単)
    2. 方法2:コマンドプロンプトで確認(詳細情報も取得)
    3. 方法3:getmacコマンドで簡潔に表示
    4. 方法4:PowerShellで確認
    5. 方法5:ネットワーク接続から確認(GUI)
    6. 方法6:デバイスマネージャーから確認
  3. 複数のMACアドレスがある理由
    1. なぜ複数表示される?
    2. どれを使えばいい?
  4. MACアドレスを使ったネットワーク設定
    1. MACアドレスフィルタリング
    2. DHCP予約(固定IP割り当て)
    3. Wake on LAN(WoL)
  5. MACアドレスの変更方法(スプーフィング)
    1. なぜ変更するの?
    2. デバイスマネージャーで変更
    3. レジストリで変更(上級者向け)
    4. コマンドで一時的に変更(Windows 11)
  6. プライバシーとセキュリティ
    1. MACアドレスのランダム化
    2. MACアドレスから分かること
  7. よくあるトラブルと解決方法
    1. Q1:MACアドレスが00-00-00-00-00-00と表示される
    2. Q2:MACアドレスフィルタリングで接続できない
    3. Q3:変更したMACアドレスが反映されない
    4. Q4:どのMACアドレスを使えばいいか分からない
  8. 企業・組織での活用
    1. ネットワークアクセス制御(NAC)
    2. 資産管理
    3. トラブルシューティング
  9. まとめ:MACアドレスを理解して快適なネットワーク環境を!

MACアドレスの基礎知識

MACアドレスとは?

MAC(マック)アドレスは「Media Access Control address」の略で、ネットワーク機器に付けられた固有の識別番号です。

例えるなら:

  • IPアドレス = 住所(引っ越しで変わる)
  • MACアドレス = マイナンバー(一生変わらない)

MACアドレスの特徴:

  • 機器ごとに世界で唯一の番号
  • 製造時に割り当てられる
  • 基本的には変更不可(ソフトウェア的には可能)
  • ネットワークカードやWi-Fiアダプターごとに存在

MACアドレスの形式

MACアドレスは48ビット(6バイト)の数値で、16進数で表記されます。

表記パターン:

XX:XX:XX:XX:XX:XX (コロン区切り)
XX-XX-XX-XX-XX-XX (ハイフン区切り)
XXXXXXXXXXXX      (区切りなし)

実際の例:

00:1B:44:11:3A:B7
00-1B-44-11-3A-B7
001B44113AB7

最初の3バイトは製造元を示し、後半の3バイトが機器固有の番号です。

なぜMACアドレスが必要?

主な用途:

  • ネットワークセキュリティ:特定の機器だけ接続許可
  • Wake on LAN:遠隔でPCを起動
  • DHCP予約:特定の機器に固定IPを割り当て
  • アクセス制御:会社や学校でのネットワーク管理
  • トラブルシューティング:ネットワーク問題の診断

WindowsでMACアドレスを確認する6つの方法

方法1:設定アプリから確認(Windows 11/10で最も簡単)

初心者におすすめの方法です。

Windows 11の手順:

  1. Windows + I で設定を開く
  2. ネットワークとインターネット」をクリック
  3. Wi-Fi」または「イーサネット」を選択
  4. 接続中のネットワーク名をクリック
  5. ハードウェアのプロパティ」を確認
  6. 物理アドレス(MAC)」の項目を見る

Windows 10の手順:

  1. 設定→「ネットワークとインターネット」
  2. 「状態」→「ハードウェアと接続のプロパティを表示」
  3. 各アダプターの「物理アドレス」を確認

方法2:コマンドプロンプトで確認(詳細情報も取得)

より詳しい情報が必要な場合の方法です。

基本コマンド:

  1. Windows + Rcmd でコマンドプロンプトを開く
  2. 以下のコマンドを入力:
ipconfig /all

表示される情報:

イーサネット アダプター イーサネット:
   物理アドレス. . . . . . . . . . : 00-1B-44-11-3A-B7

ワイヤレス LAN アダプター Wi-Fi:
   物理アドレス. . . . . . . . . . : 00-1B-44-11-3A-B8

「物理アドレス」がMACアドレスです。

方法3:getmacコマンドで簡潔に表示

MACアドレスだけをすぐに知りたい場合の方法です。

getmac

結果の例:

物理アドレス        トランスポート名
=================== =================
00-1B-44-11-3A-B7   \Device\Tcpip_{XXXXX}
00-1B-44-11-3A-B8   メディアが切断されています

詳細表示:

getmac /v

これでアダプター名も含めて表示されます。

方法4:PowerShellで確認

PowerShellを使った高度な確認方法です。

Get-NetAdapter | Select-Object Name, MacAddress, Status

結果の例:

Name        MacAddress        Status
----        ----------        ------
Wi-Fi       00-1B-44-11-3A-B8 Up
Ethernet    00-1B-44-11-3A-B7 Disconnected

方法5:ネットワーク接続から確認(GUI)

視覚的に確認したい場合の方法です。

  1. Windows + Rncpa.cpl
  2. ネットワークアダプターを右クリック
  3. 状態」→「詳細
  4. 「物理アドレス」を確認

方法6:デバイスマネージャーから確認

ハードウェア情報と一緒に確認する方法です。

  1. Windows + X → 「デバイスマネージャー」
  2. 「ネットワークアダプター」を展開
  3. 対象のアダプターを右クリック→「プロパティ」
  4. 「詳細設定」タブ
  5. プロパティで「ネットワークアドレス」または「MACアドレス」を選択

複数のMACアドレスがある理由

なぜ複数表示される?

1台のPCに複数のMACアドレスが表示されて混乱することがあります。

理由:

  • 有線LAN用:イーサネットアダプター
  • 無線LAN用:Wi-Fiアダプター
  • Bluetooth用:Bluetoothアダプター
  • 仮想アダプター:VPN、仮想マシン用

どれを使えばいい?

判断基準:

  • Wi-Fi接続なら → Wi-FiアダプターのMACアドレス
  • 有線接続なら → イーサネットアダプターのMACアドレス
  • 現在接続中のものを使う

確認方法:

ipconfig /all

で「メディアの状態:メディアは接続されています」となっているアダプターが使用中です。

MACアドレスを使ったネットワーク設定

MACアドレスフィルタリング

特定の機器だけをネットワークに接続許可する設定です。

ルーターでの設定手順:

  1. ルーターの管理画面にアクセス(通常は192.168.1.1など)
  2. 「セキュリティ」または「MACフィルタリング」
  3. 許可する機器のMACアドレスを登録
  4. フィルタリングを有効化

メリット:

  • 不正アクセスを防げる
  • 知らない機器の接続を防止

デメリット:

  • 新しい機器の追加が面倒
  • MACアドレスは偽装可能(完璧ではない)

DHCP予約(固定IP割り当て)

特定のMACアドレスに常に同じIPアドレスを割り当てる設定です。

設定例:

  • プリンター:192.168.1.100
  • NAS:192.168.1.101
  • ゲーム機:192.168.1.102

これで機器のIPアドレスが変わらず、管理が楽になります。

Wake on LAN(WoL)

MACアドレスを使って、遠隔でPCを起動する機能です。

設定手順:

  1. BIOS/UEFIでWoLを有効化
  2. ネットワークアダプターの設定で有効化
  3. マジックパケットを送信するアプリを用意
  4. 対象PCのMACアドレスを入力して起動

MACアドレスの変更方法(スプーフィング)

なぜ変更するの?

正当な理由:

  • プライバシー保護
  • ネットワークテスト
  • 古い機器との互換性対応
  • MACアドレス制限の回避(正当な場合)

デバイスマネージャーで変更

手順:

  1. デバイスマネージャーを開く
  2. ネットワークアダプターのプロパティ
  3. 「詳細設定」タブ
  4. 「Network Address」または「ネットワークアドレス」
  5. 「値」に新しいMACアドレスを入力(ハイフンなし)
  6. OKをクリックして再起動

注意: 2文字目は0、2、4、6、8、A、C、Eのいずれかにする必要があります。

レジストリで変更(上級者向け)

  1. Windows + Rregedit
  2. 以下のパスへ移動:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4d36e972-e325-11ce-bfc1-08002be10318}
  1. 各サブキーを確認して対象アダプターを見つける
  2. 「NetworkAddress」を新規作成または編集
  3. 値に新しいMACアドレスを入力

コマンドで一時的に変更(Windows 11)

Set-NetAdapter -Name "Wi-Fi" -MacAddress "00-11-22-33-44-55"

元に戻す:

Remove-NetAdapterAdvancedProperty -Name "Wi-Fi" -RegistryKeyword "NetworkAddress"

プライバシーとセキュリティ

MACアドレスのランダム化

Windows 10/11には、プライバシー保護のためMACアドレスをランダム化する機能があります。

設定方法:

  1. 設定→「ネットワークとインターネット」→「Wi-Fi」
  2. 「ランダムなハードウェアアドレスを使う」をオン
  3. 選択肢:
  • オフ:常に実際のMACアドレス
  • オン:すべてのネットワークでランダム
  • 毎日変更:24時間ごとに変更

メリット:

  • 公衆Wi-Fiでの追跡を防げる
  • プライバシー保護

デメリット:

  • MACアドレスフィルタリング環境で使えない
  • DHCP予約が機能しない

MACアドレスから分かること

取得できる情報:

  • 製造メーカー(最初の3バイト)
  • おおよその製造時期
  • デバイスの種類(PCか、スマホか、など)

取得できない情報:

  • 個人情報
  • 位置情報(単体では)
  • 使用者の特定

よくあるトラブルと解決方法

Q1:MACアドレスが00-00-00-00-00-00と表示される

原因と対策:

  • ドライバーの不具合 → ドライバー再インストール
  • ハードウェアの故障 → 別のネットワークアダプター使用
  • 省電力モードの影響 → 電源管理設定を確認

Q2:MACアドレスフィルタリングで接続できない

確認事項:

  1. 正しいMACアドレスを登録したか(Wi-Fiなら無線のMAC)
  2. 大文字小文字、区切り文字は正しいか
  3. ランダムMACアドレスが有効になっていないか
  4. 登録数の上限に達していないか

Q3:変更したMACアドレスが反映されない

解決方法:

  1. ネットワークアダプターを無効→有効
  2. PCを完全に再起動(高速スタートアップを無効にして)
  3. 別の方法で変更を試す
  4. 管理者権限で実行

Q4:どのMACアドレスを使えばいいか分からない

判断方法:

netsh wlan show interfaces

現在接続中のWi-FiアダプターのMACアドレスが表示されます。

有線の場合:

netsh interface show interface

企業・組織での活用

ネットワークアクセス制御(NAC)

企業では、MACアドレスを使った厳格なアクセス制御を行います。

実装例:

  • 登録済みデバイスのみ社内ネットワークへ接続許可
  • 部署ごとにVLAN分離
  • ゲストネットワークの分離

資産管理

活用方法:

  • PC、プリンター、IP電話の管理
  • ネットワーク機器の棚卸し
  • 不正機器の検出

トラブルシューティング

診断に使う場面:

  • IPアドレス競合の解決
  • DHCPリースの確認
  • ネットワークループの検出

まとめ:MACアドレスを理解して快適なネットワーク環境を!

WindowsでのMACアドレスについて、確認方法から活用方法まで解説しました。

重要ポイントのおさらい:

  • MACアドレスは機器固有の「身分証明書」
  • ipconfig /all で簡単に確認可能
  • Wi-Fiと有線LANで異なるMACアドレス
  • セキュリティ設定に活用できるが過信は禁物

覚えておきたい確認コマンド:

ipconfig /all     # 詳細情報を含めて表示
getmac           # MACアドレスのみ表示
getmac /v        # アダプター名付きで表示

用途別の推奨設定:

  • 自宅:MACフィルタリングで基本的なセキュリティ確保
  • 公衆Wi-Fi:MACアドレスのランダム化でプライバシー保護
  • 企業:厳格なMACアドレス管理で不正アクセス防止

MACアドレスは普段意識することは少ないですが、ネットワーク設定やトラブルシューティングでは重要な情報です。

この記事を参考に、必要な時にサッと確認できるようになってくださいね。安全で快適なネットワーク環境の構築に役立ててください!

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