【原因と解決法】Windowsの時計がずれる理由と正しい直し方

Windows

「パソコンの時計が5分進んでいる」
「さっきまで正確だったのに、また時間がずれてる」
「会議の時間を間違えそうになった」

パソコンの時計がずれると、意外と不便ですよね。

実は、Windowsの時計ずれは多くの人が経験する身近なトラブル。
でも、原因がわかれば簡単に解決できるんです。

この記事では、時計がずれる理由から確実な直し方まで、初心者でもわかるように詳しく説明します。

スポンサーリンク

Windowsの時計がずれる原因

原因1:インターネット時刻同期の不具合【最も多い】

時刻同期の仕組み

正常な場合:

あなたのパソコン
↓ (定期的に時刻をチェック)
インターネット時刻サーバー
↓ (正確な時刻を送信)
あなたのパソコンが時刻を修正

問題がある場合:

あなたのパソコン
↓ (時刻チェック失敗)
インターネット時刻サーバー
↓ (接続できない・エラー)
パソコンの時計がそのままずれ続ける

よくある同期失敗の原因

ネットワーク関連:

  • インターネット接続が不安定
  • ファイアウォールが通信をブロック
  • プロキシサーバーの設定問題

設定関連:

  • 自動時刻設定がオフになっている
  • 時刻サーバーのアドレスが間違っている
  • 同期間隔が長すぎる

原因2:CMOSバッテリーの消耗【ハードウェア問題】

CMOSバッテリーとは

役割:

  • パソコンの電源が切れている間も時計を動かし続ける
  • BIOS設定を保持する
  • リアルタイムクロックの電力供給

バッテリーが弱ると:

  • 電源を切るたびに時計がリセット
  • 毎回同じ日時(例:2018年1月1日)に戻る
  • BIOS設定が初期化される

バッテリー消耗のサイン

チェックポイント:

  • [ ] パソコンを久しぶりに起動すると時計が大幅にずれている
  • [ ] 毎回決まった日時(工場出荷時など)に戻る
  • [ ] BIOS設定が勝手にリセットされる
  • [ ] 起動時にBIOSエラーが表示される

パソコンの年数別リスク:

  • 3年未満:通常は問題なし
  • 3〜5年:要注意(チェック推奨)
  • 5年以上:交換検討時期

原因3:手動設定による問題

自動設定がオフの場合

よくあるパターン:

  • 海外旅行時に手動でタイムゾーンを変更
  • 時刻がずれた際に手動で修正した
  • 初期設定時に自動設定をオフにした

手動設定の問題点:

  • パソコンの内蔵時計は少しずつずれる
  • うるう秒などの調整ができない
  • サマータイムの切り替えに対応しない

原因4:システム・ソフトウェアの問題

Windows Update関連

  • システムファイルの破損
  • 時刻サービスの動作不良
  • レジストリの設定問題

ウイルス・マルウェア

  • システム時刻の改ざん
  • 時刻同期サービスへの攻撃
  • ネットワーク通信の妨害

時計ずれの確実な解決方法

方法1:基本設定の確認と修正【まずはここから】

最も効果的で簡単な方法です。

Windows 11 での設定手順

Step 1: 設定画面を開く

  1. スタートボタンをクリック
  2. 「設定」(歯車マーク)をクリック
  3. 「時刻と言語」をクリック
  4. 「日付と時刻」をクリック

Step 2: 自動設定を有効化

  1. 「時刻を自動的に設定する」をオンにする
  2. 「タイムゾーンを自動的に設定する」をオンにする

Step 3: 手動同期を実行

  1. 「今すぐ同期」ボタンをクリック
  2. 「前回の同期:」の表示を確認

Windows 10 での設定手順

Step 1: 設定画面を開く

  1. スタートボタンをクリック
  2. 「設定」をクリック
  3. 「時刻と言語」をクリック

Step 2: 設定の確認

  1. 「日付と時刻を自動的に設定する」をオンにする
  2. 「タイムゾーンを自動的に設定する」をオンにする
  3. 「今すぐ同期」をクリック

設定確認のポイント

正常な状態:

  • 自動設定がすべてオンになっている
  • タイムゾーンが「(UTC+09:00) 大阪、札幌、東京」
  • 同期成功のメッセージが表示される

問題がある状態:

  • 手動設定になっている
  • タイムゾーンが間違っている
  • 同期エラーが表示される

方法2:信頼性の高い時刻サーバーに変更

自動設定でも解決しない場合の対処法です。

コントロールパネルからの設定

Step 1: コントロールパネルを開く

  1. スタートボタンを右クリック
  2. 「ファイル名を指定して実行」をクリック
  3. 「timedate.cpl」と入力してEnter

Step 2: インターネット時刻の設定

  1. 「インターネット時刻」タブをクリック
  2. 「設定の変更」をクリック
  3. 「インターネット時刻サーバーと同期する」をチェック

Step 3: サーバーの変更

  1. サーバーのドロップダウンをクリック
  2. 推奨サーバーから選択:

国内推奨サーバー:

  • ntp.nict.jp(情報通信研究機構・最推奨)
  • time.google.com(Google)
  • time.cloudflare.com(Cloudflare)

海外サーバー:

  • time.windows.com(Microsoft・デフォルト)
  • pool.ntp.org(NTPプール)

Step 4: 同期テスト

  1. 「今すぐ更新」をクリック
  2. 「同期が成功しました」のメッセージを確認

サーバー選択のコツ

国内サーバーのメリット:

  • 通信速度が速い
  • 日本標準時に最適化
  • 安定性が高い

選び方:

  1. まず ntp.nict.jp を試す
  2. エラーが出る場合は time.google.com
  3. それでもダメなら time.windows.com

方法3:Windows タイムサービスの再起動

システムレベルでの解決方法です。

サービスの再起動手順

Step 1: サービス管理画面を開く

  1. Win + Rキーを同時押し
  2. **「services.msc」**と入力してEnter

Step 2: Windows Time サービスを探す

  1. **「Windows Time」**を探す(「W32Time」とも表示)
  2. サービスを右クリック

Step 3: サービスの再起動

  1. **「再起動」**をクリック
  2. **「スタートアップの種類」「自動」**になっていることを確認

コマンドプロンプトでの操作

管理者権限で実行:

  1. スタートボタンを右クリック
  2. 「Windows PowerShell(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」

実行するコマンド:

# タイムサービス停止
net stop w32time

# タイムサービス開始
net start w32time

# 手動同期実行
w32tm /resync

# 同期状況確認
w32tm /query /status

方法4:レジストリ設定の確認【上級者向け】

注意:レジストリの変更は慎重に行ってください。

同期間隔の調整

デフォルトの同期間隔:604800秒(1週間)

より頻繁な同期に変更:

  1. Win + R「regedit」
  2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\TimeProviders\NtpClient
  3. **「SpecialPollInterval」**を編集
  4. 86400(1日)または3600(1時間)に変更

ハードウェア問題の対処法

CMOSバッテリーの確認方法

症状の確認

チェックリスト:

  • [ ] 電源を切った後、時計が大幅にずれる
  • [ ] 毎回同じ古い日付に戻る
  • [ ] BIOS設定が勝手にリセットされる
  • [ ] 起動時にエラーメッセージが表示される

BIOS/UEFI での確認

手順:

  1. パソコンを再起動
  2. 起動時にF2、F10、Deleteなどを連打(機種により異なる)
  3. BIOS/UEFI設定画面に入る
  4. 日時設定を確認

正常な場合:

  • 現在の日時が正しく表示
  • 電源を切って再起動しても日時が保持

異常な場合:

  • 古い日付(2010年代など)が表示
  • 電源を切ると日時がリセット

バッテリー交換の判断基準

交換を検討すべき状況

確実に交換が必要:

  • パソコンが3年以上使用
  • 毎回時刻がリセットされる
  • BIOS設定が保存されない

交換を検討:

  • 時々時刻がずれる
  • 起動に時間がかかるようになった
  • 不定期にエラーが発生

交換方法の選択肢

自分で交換(デスクトップの場合):

  • CR2032電池を購入(約200〜500円)
  • パソコンの電源を完全に切断
  • マザーボード上の電池を交換

専門店に依頼:

  • 費用:3,000〜8,000円程度
  • ノートパソコンの場合は推奨
  • 保証期間内なら無料の場合も

よくあるエラーと解決方法

エラーメッセージ別対処法

エラーメッセージ原因解決方法
「時刻サーバーに接続できませんでした」ネットワーク接続問題サーバー変更、ファイアウォール確認
「同期中にエラーが発生しました」サービス停止、設定不良Windows Timeサービス再起動
「アクセスが拒否されました」権限不足管理者権限で実行

段階的なトラブル解決

Step 1: 基本確認

1. インターネット接続確認
2. 自動設定の確認
3. 手動同期の実行

Step 2: 設定見直し

1. 時刻サーバーの変更
2. タイムゾーンの再設定
3. Windows Updateの確認

Step 3: システム対応

1. サービスの再起動
2. レジストリ設定確認
3. システムファイルチェック

Step 4: ハードウェア確認

1. CMOSバッテリーの確認
2. BIOS設定の確認
3. 専門店への相談

解決しない場合の対処法

システム復旧オプション

システムファイルチェッカー:

sfc /scannow

DISMコマンド:

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

Windows修復インストール:

  • 設定とファイルを保持
  • システムファイルのみ修復
  • 最終手段として検討

よくある質問

基本的な疑問

Q: 時計がずれるのは故障?
A: 多くの場合は設定の問題です。ハードウェア故障は稀です。

Q: 何分までのずれなら正常?
A: 数秒程度なら正常範囲。数分ずれる場合は対処が必要です。

Q: 時計合わせの頻度は?
A: 自動設定なら週1回、手動なら毎日確認がおすすめです。

トラブル対応

Q: 設定しても毎日ずれる
A: CMOSバッテリーの消耗が原因の可能性があります。

まとめ

Windows の時計ずれを完全解決して、正確な時刻で快適にパソコンを使おう!

やるべき対処法【優先順位順】

優先度:高(5分で完了)

  1. 「時刻を自動的に設定する」をオン
  2. 「今すぐ同期」をクリック
  3. 正確な時刻になったか確認

優先度:中(15分で完了)

  1. 時刻サーバーを ntp.nict.jp に変更
  2. Windows Time サービスの再起動
  3. 設定の記録・メモ

優先度:低(必要に応じて)

  1. CMOSバッテリーの状態確認
  2. より詳細な設定調整
  3. 定期メンテナンス計画

原因別の解決成功率

設定問題(約80%):

  • 自動設定の有効化で解決

ネットワーク問題(約15%):

  • 時刻サーバーの変更で解決

ハードウェア問題(約5%):

  • CMOSバッテリーの交換で解決

コメント

タイトルとURLをコピーしました