Windowsを使っているとき、こんな場面はありませんか?
- 「動画を大きな画面で見たい」
- 「プレゼンでスッキリした画面にしたい」
- 「資料を読むときに邪魔なメニューを消したい」
- 「画面を最大限活用して作業したい」
- 「複数の作業を効率的に切り替えたい」
これらの要望は、全画面表示のショートカットを覚えることで簡単に解決できます。
全画面表示は、画面の表示領域を最大化して視認性と集中力を向上させる重要な機能です。
マウスでメニューを探す必要がなく、キーボード操作だけで瞬時に切り替えできるため、作業効率が大幅にアップします。
この記事でわかること
- Windows標準の全画面ショートカット
- アプリ別の全画面表示方法
- ウィンドウ管理の効率的なショートカット
- 仮想デスクトップとの組み合わせ技
- トラブル時の対処法
- 作業効率を最大化するコツ
すぐに使えるショートカットで、快適なWindows環境を作りましょう。
Windows基本の全画面ショートカット

F11キー:最も重要な全画面ショートカット
F11キーは、Windowsで最も汎用性の高い全画面表示ショートカットです。
基本的な使い方
- 全画面表示したいアプリを開く
- F11キーを押す
- アプリが全画面表示になる
- もう一度F11キーを押すと元に戻る
対応アプリ一覧
- Webブラウザ:Chrome、Edge、Firefox、Opera
- ファイルエクスプローラー:Windows標準のファイル管理
- 画像ビューアー:Windows フォト、IrfanView
- PDFリーダー:Adobe Reader、Edge PDF表示
- メディアプレイヤー:VLC、Windows Media Player
- テキストエディタ:Notepad++、Visual Studio Code
F11キーの利点
- 覚えやすい単一キー操作
- 多くのアプリで共通して使用可能
- 即座に切り替えができる
- トグル動作(押すたびに切り替え)
Altキー + Enterキー:ウィンドウ最大化
一部のアプリケーションでは、Alt + Enterで全画面表示が可能です。
対応アプリ
- コマンドプロンプト:フルスクリーンモードに切り替え
- PowerShell:同様にフルスクリーン表示
- 一部のゲーム:フルスクリーンとウィンドウモードの切り替え
- 仮想マシン:VMware、VirtualBoxなど
使い方のコツ
- F11が効かないアプリで試してみる
- 特に開発ツールやコンソールアプリで有効
- ゲームでのウィンドウ・フルスクリーン切り替えに便利
アプリ別全画面ショートカット完全ガイド

Webブラウザ(Chrome・Edge・Firefox)
基本操作
- F11:フルスクリーン表示(最重要)
- Ctrl + Shift + F:検索バーにフォーカス(全画面時便利)
- Ctrl + L:アドレスバーにフォーカス
- Esc:全画面解除(一部ブラウザ)
ブラウザ別の特徴
Google Chrome
- F11で完全な全画面表示
- タブバーやアドレスバーも完全に非表示
- マウスを画面上部に移動すると一時的にバーが表示
Microsoft Edge
- F11で全画面表示
- Chromeと同様の動作
- Webアプリモードでも全画面対応
Mozilla Firefox
- F11で全画面表示
- 「全画面表示を終了するにはF11を押してください」の通知が表示
- カスタマイズで通知を無効化可能
YouTube・動画サイト
YouTube専用ショートカット
- F:動画を全画面表示
- Esc:全画面表示を解除
- スペースキー:再生・一時停止
- 左右矢印キー:5秒巻き戻し・早送り
- 上下矢印キー:音量調整
その他の動画サイト
- ニコニコ動画:Fキーで全画面
- Vimeo:Fキーで全画面
- Netflix:Fキーで全画面
- Amazon Prime Video:Fキーで全画面
動画視聴のコツ
- 全画面表示前に音量を適切に調整
- 字幕設定は全画面表示前に完了
- マルチモニター環境では表示するモニターを確認
Microsoft Office製品
PowerPoint
- F5:スライドショーを最初から開始(全画面)
- Shift + F5:現在のスライドからスライドショー開始
- Esc:スライドショー終了
- Alt + Tab:スライドショー中に他のアプリに切り替え
Word
- 表示タブ→「全画面閲覧」:読み取り専用の全画面表示
- Esc:全画面閲覧モード終了
- F11:ウィンドウ最大化(全画面ではない)
Excel
- Ctrl + Shift + U:数式バーの展開・縮小
- 表示タブ→「全画面表示」:リボンを隠した表示
- Ctrl + F1:リボンの表示・非表示切り替え
Outlook
- F11:メイン画面の最大化
- Esc:作成中メールの全画面表示解除
- 読み取りウィンドウ:Ctrl + \(バックスラッシュ)で切り替え
メディアプレイヤー・画像ビューアー
Windows Media Player
- Alt + Enter:全画面表示
- Esc:全画面表示解除
- Ctrl + 1:標準表示に戻る
VLC Media Player
- F:全画面表示
- F11:全画面表示(Fキーと同じ)
- Esc:全画面表示解除
- ダブルクリック:動画エリアをダブルクリックでも切り替え
Windows フォト
- F11:全画面表示
- Esc:全画面表示解除
- スペースキー:次の画像
- Backspace:前の画像
Adobe Acrobat Reader
- Ctrl + L:全画面表示
- F11:全画面表示(バージョンによる)
- Esc:全画面表示解除
- Ctrl + 4:ページに合わせる
ゲーム・エンターテイメント
Steam
- F11:Steamクライアント全画面
- Alt + Tab:ゲーム中に他アプリへ切り替え
- Alt + Enter:ゲーム内でのウィンドウ・フルスクリーン切り替え
一般的なゲーム
- Alt + Enter:フルスクリーン・ウィンドウモード切り替え
- F11:一部ゲームで全画面切り替え
- Esc:ゲームメニュー表示・全画面解除
ウィンドウ管理の効率的ショートカット

ウィンドウの基本操作
ウィンドウサイズの調整
- Win + 上矢印:ウィンドウを最大化
- Win + 下矢印:ウィンドウを最小化(または元のサイズに戻す)
- Win + 左矢印:ウィンドウを画面左半分に配置
- Win + 右矢印:ウィンドウを画面右半分に配置
スナップ機能の活用
- Win + Shift + 左矢印:ウィンドウを左のモニターに移動
- Win + Shift + 右矢印:ウィンドウを右のモニターに移動
- Win + Home:アクティブウィンドウ以外を最小化
マルチタスクショートカット
アプリケーション切り替え
- Alt + Tab:開いているアプリ間を切り替え
- Win + Tab:タスクビューを表示(仮想デスクトップも表示)
- Ctrl + Alt + Tab:切り替え画面を固定表示
タスクバー操作
- Win + 数字キー:タスクバーの該当位置のアプリを起動・切り替え
- Win + T:タスクバーのアプリを順番に選択
- Win + B:通知領域にフォーカス
仮想デスクトップとの組み合わせ
Windows 10/11の仮想デスクトップ機能を使うと、全画面表示をより効果的に活用できます。
仮想デスクトップ基本操作
- Win + Ctrl + D:新しい仮想デスクトップを作成
- Win + Ctrl + F4:現在の仮想デスクトップを閉じる
- Win + Ctrl + 左右矢印:仮想デスクトップ間を移動
- Win + Tab:仮想デスクトップ一覧を表示
効果的な使い方の例
デスクトップ1:作業用
- Word、Excel、PowerPointなど通常サイズで作業
- 複数ウィンドウを並べて効率的に作業
デスクトップ2:参照・閲覧用
- ブラウザを全画面表示でWebサイト閲覧
- PDFファイルを全画面で資料確認
デスクトップ3:エンターテイメント用
- YouTubeやNetflixを全画面で視聴
- 音楽プレイヤーやゲームを全画面実行
切り替えのコツ
- 作業の種類ごとにデスクトップを分ける
- 全画面アプリは専用デスクトップで実行
- Win + Ctrl + 左右矢印で素早く切り替え
トラブルシューティングと対処法

全画面表示ができない場合
F11キーが効かない場合
原因1:アプリが対応していない
- 対策:アプリ固有のショートカットを確認
- 代替案:Alt + Enterやアプリメニューから設定
原因2:他のソフトウェアとの競合
- 対策:常駐ソフトの一時停止
- 確認:タスクマネージャーでバックグラウンドアプリをチェック
原因3:キーボードの問題
- 対策:他のキーボードで確認
- 確認:Fnキーとの組み合わせが必要な場合がある
全画面表示から戻れない場合
基本的な解決方法
- Escキーを押す
- F11キーをもう一度押す
- Alt + F4でアプリを終了
- Ctrl + Alt + Deleteでタスクマネージャーを起動
緊急時の対処法
- Win + D:デスクトップを表示
- Win + Tab:タスクビューで他のアプリに切り替え
- Ctrl + Shift + Esc:タスクマネージャーを直接起動
マルチモニター環境での問題
全画面表示が意図しないモニターに表示される
解決方法
- Win + Shift + 左右矢印:ウィンドウを目的のモニターに移動
- そのモニターでF11を押して全画面化
- ディスプレイ設定でメインモニターを変更
モニター設定の確認
- Win + P:プロジェクター・モニター設定
- 「複製」「拡張」「セカンドスクリーンのみ」から選択
- メインモニターの指定確認
パフォーマンスの問題
全画面表示時に動作が重い
最適化方法
- 不要なバックグラウンドアプリを終了
- ディスプレイドライバーの更新
- 解像度やリフレッシュレートの調整
- 電源プランを「高パフォーマンス」に設定
作業効率を最大化するコツと応用技

シーン別の最適化設定
プレゼンテーション時
- PowerPointをF5で全画面開始
- Win + Pで「複製」または「セカンドスクリーンのみ」
- Win + X→「電源オプション」で「高パフォーマンス」設定
- 通知の一時停止:Win + A→「集中モード」
動画視聴・エンターテイメント
- 専用仮想デスクトップを作成
- ブラウザまたはメディアプレイヤーを全画面表示
- 音量調整とディスプレイの明度調整
- Win + I→「システム」→「電源とスリープ」で自動スリープを無効
集中作業時
- 作業用アプリをWin + 上矢印で最大化
- 通知をWin + Aで一時停止
- 不要なアプリをAlt + F4で終了
- F11で作業領域を最大化
カスタムショートカットの作成
PowerShellスクリプトでの自動化
よく使う全画面設定を自動化できます:
# 例:特定のアプリを全画面で起動するスクリプト
Start-Process "chrome.exe" -ArgumentList "--start-fullscreen", "https://youtube.com"
AutoHotkeyでのカスタマイズ
独自のショートカットキーを設定:
; Ctrl + Shift + F で現在のウィンドウを全画面化
^+f::
WinMaximize, A
Send, {F11}
return
ゲーミング・クリエイティブ作業での活用
ゲーミング環境
- Alt + Enterでゲームのフルスクリーン切り替え
- Win + GでXbox Game Barを起動(録画・配信)
- Win + Alt + Rで画面録画開始・停止
クリエイティブ作業
- Adobe Creative Suite:各アプリの全画面モード活用
- コードエディター:F11でコーディングに集中
- デザインツール:Tabキーでツールパネル表示・非表示
アクセシビリティとの組み合わせ
視覚支援
- Win + プラス:拡大鏡起動
- Win + Esc:拡大鏡終了
- 全画面表示と拡大鏡の組み合わせで視認性向上
操作支援
- スティッキーキー:Shiftキー5回で有効化
- フィルターキー:右Shiftキー8秒長押しで有効化
- 物理的なキー操作が困難な場合のサポート
まとめ:全画面ショートカットをマスターして作業効率を劇的にアップ
Windowsの全画面表示ショートカットは、視認性・集中力・作業効率を大幅に向上させる重要なスキルです。
単純な操作ですが、適切に活用することで日常の作業が格段に快適になります。
重要なポイント
- F11キーは最も汎用性の高い全画面ショートカット
- アプリごとに最適化されたショートカットが存在
- 仮想デスクトップとの組み合わせで効果倍増
- トラブル時の対処法を知っておくことで安心して使用可能
実践のコツ
- よく使うアプリのショートカットから覚える
- 仮想デスクトップで用途別に画面を分ける
- マルチモニター環境では表示先を意識する
- 緊急時の解除方法を必ず覚えておく
作業効率向上のための使い分け
- 集中作業:F11で作業領域を最大化
- 資料閲覧:PDF・ブラウザの全画面表示
- プレゼンテーション:PowerPointのF5でスライドショー
- エンターテイメント:動画・ゲームの全画面表示
セキュリティとプライバシー
- 全画面表示中もWin + Lでロック可能
- 機密性の高い作業では周囲の環境に注意
- 共有画面での全画面表示時は内容に配慮
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