キーボードの上部に並んでいるF1からF12までのキー。その中でも「F11キー」は、知っていると作業効率が格段に上がる便利な機能キーなんです。
でも、「F11キーって何に使うの?」「押したら画面が変わって戻せなくなった!」なんて経験がある方も多いのではないでしょうか。この記事では、Windows環境でのF11キーの機能から、具体的な使い方、トラブルの解決方法まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。
F11キーを使いこなせば、普段の作業がもっと快適になりますよ。
F11キーって何?

ファンクションキーの一つ
F11キーは、キーボードの上部に並ぶ「ファンクションキー」と呼ばれる特殊キーの一つです。
ファンクションキーは全部で12個(F1〜F12)あり、それぞれ特定の機能が割り当てられています。F11は、その中でも特に「全画面表示」の機能でよく使われるキーなんですね。
キーの位置
標準的な配置:
- キーボードの最上段
- F10の右隣、F12の左隣
- 数字キーの「0」の真上あたり
ノートパソコンやコンパクトキーボードでは、少し位置が違う場合もありますが、基本的にはF10とF12の間にあります。
なぜF11なのか
F11キーが全画面表示に使われるようになった経緯は明確ではありませんが、ブラウザを中心に広く普及した結果、多くのアプリケーションで「F11=フルスクリーン」という共通認識ができあがりました。
直感的で覚えやすいショートカットとして、今では標準的な機能になっているんです。
F11キーの主な機能
ブラウザでの全画面表示(フルスクリーン)
最も一般的な使い方が、Webブラウザでの全画面表示です。
できること:
- ブラウザのタブやアドレスバー、ツールバーが非表示になる
- 画面いっぱいにWebページが表示される
- 動画視聴や画像閲覧に最適
- プレゼンテーション時にも便利
対応ブラウザ:
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Firefox
- Opera
- Safari(Macでは異なるショートカット)
使い方:
- ブラウザでWebページを開く
- F11キーを押す
- 全画面表示に切り替わる
- 解除するには再度F11キーを押す
画像ビューアーでの全画面表示
写真や画像を見るソフトでも、F11キーで全画面表示できることが多いです。
メリット:
- 画像の細部まで大きく確認できる
- 余計な情報が表示されないので集中できる
- スライドショー形式で閲覧するときに便利
対応ソフト例:
- Windowsフォト(標準の画像ビューアー)
- IrfanView
- XnView
- FastStone Image Viewer
メディアプレーヤーでの全画面再生
動画を見るソフトでも、F11キーが活躍します。
対応ソフト例:
- VLC Media Player
- MPC-HC(Media Player Classic)
- PotPlayer
ただし、動画プレーヤーの場合は、F11ではなくダブルクリックやF(Fullscreenの頭文字)キーで全画面にするものもあります。
アプリケーション開発ツールでの使用
プログラミングやWeb開発をする方には、以下のような使い方もあります:
Visual Studio Code:
- 集中モード(Zen Mode)の切り替えに使える(設定による)
- エディタを全画面で使いたいときに便利
ブラウザの開発者ツール:
- F11で全画面にしながら、F12で開発者ツールを表示して作業することも
ゲームでの全画面・ウィンドウモード切り替え
一部のPCゲームでは、F11キーで全画面モードとウィンドウモードを切り替えられます。
ゲームによって対応状況は異なりますが、覚えておくと便利な機能ですよ。
F11キーと他のキーとの組み合わせ
Shift + F11
Excel:
- 新しいシートを挿入する
一部のブラウザ:
- タブを前に移動するショートカットとして使えることがある
Ctrl + F11
Word:
- フィールドをロックする(差し込み印刷などで使用)
Alt + F11
Microsoft Office(Excel、Word、PowerPointなど):
- VBA(Visual Basic for Applications)エディタを開く
- マクロを作成・編集するときに使う
これは開発者やマクロを使う方には重要なショートカットです。
Fn + F11
ノートパソコンの場合、Fnキーと組み合わせることで別の機能が使えることがあります。
よくある機能:
- 音量の調整
- 画面の明るさ調整
- モニター出力の切り替え
機種によって割り当てられる機能は異なるので、キーボードのアイコンを確認してみましょう。
ブラウザでのF11キー:詳しい使い方
全画面表示のメリット
作業効率の向上:
- 表示領域が広がるので情報量が増える
- ツールバーやタブが非表示になり、集中できる
- 縦方向のスペースが特に増える
動画視聴に最適:
- YouTubeなどの動画を大画面で楽しめる
- 映画やドラマの視聴体験が向上
- プレゼンテーション時にも便利
全画面表示から戻る方法
基本的な方法:
- 再度F11キーを押す
- Escキーを押す
- カーソルを画面上部に移動させて表示されるメニューから終了
どの方法でも通常の表示に戻れますよ。
全画面でもアクセスできる機能
全画面表示中でも、以下の操作は可能です:
キーボードショートカット:
- Ctrl + T:新しいタブを開く
- Ctrl + W:タブを閉じる
- Ctrl + Tab:次のタブに移動
- Ctrl + L:アドレスバーにフォーカス
マウス操作:
- カーソルを画面上部に移動すると、一時的にタブバーが表示される(ブラウザによる)
- 右クリックメニューは通常通り使える
ブラウザごとの違い
Google Chrome:
- F11で完全な全画面表示
- 上部にカーソルを持っていくとタブが表示される
- 「全画面表示を終了するにはF11を押してください」という通知が出る
Microsoft Edge:
- Chromeとほぼ同じ動作
- Windows 11との統合が強化されている
Firefox:
- F11で全画面表示
- 上部にマウスを移動すると、ツールバーが一時的に表示される
- キーボードショートカットはすべて有効
F11キーが効かないときの対処法

1. Fnキーロックを確認する
ノートパソコンでF11キーが反応しない場合、Fnキーロック機能が有効になっている可能性があります。
確認方法:
- Fn + Escキー(またはFn + F Lock)を押してみる
- キーボードのFnロックインジケーターランプを確認
Fnロックがオンになっていると、ファンクションキーが別の機能(音量調整など)に割り当てられてしまうんです。
2. 他のショートカットキーを試す
F11が使えない場合、以下の代替方法を試してみましょう:
ブラウザの場合:
- メニューから「全画面表示」を選択
- Chrome:メニュー(⋮)→「全画面表示に切り替える」
- Edge:メニュー(…)→「全画面表示」
アプリケーションの場合:
- 表示メニューから「全画面」を探す
- F(Fullscreen)キーを試す
- Alt + Enterを試す(一部のソフト)
3. キーボードドライバーを確認
キーボードのドライバーに問題がある可能性もあります。
確認手順:
- 「デバイスマネージャー」を開く
- 「キーボード」の項目を展開
- 使用中のキーボードを右クリック
- 「ドライバーの更新」を選択
4. キーボード自体の問題
チェック項目:
- 他のファンクションキー(F1、F2など)は動作するか
- 別のキーボードで試してみる
- オンスクリーンキーボードで確認する
物理的な故障の可能性もあるので、他のキーボードで試すのが確実ですね。
5. アプリケーション固有の設定
一部のソフトウェアでは、F11キーの動作をカスタマイズできます。
確認すべき場所:
- アプリケーションの設定・環境設定
- キーボードショートカットのカスタマイズ画面
- ショートカットの競合がないか
他のソフトがF11キーを奪ってしまっている可能性も考えられます。
F11キーの便利な活用シーン
プレゼンテーション時
会議やプレゼンで画面を共有するとき、F11キーは非常に便利です。
メリット:
- ブラウザのタブやブックマークバーを隠せる
- プライバシー情報を見られない
- 画面が見やすくなる
- プロフェッショナルな印象を与える
資料をブラウザで表示している場合、F11で全画面にすれば余計な情報が映り込みません。
動画視聴
YouTubeやNetflixなどで動画を見るとき、全画面表示は必須です。
快適な視聴のコツ:
- 動画ページを開く
- F11キーで全画面表示
- 動画プレーヤーの全画面ボタンをクリック
- 二重の全画面で最大限の没入感
ただし、通常は動画プレーヤーの全画面ボタンだけで十分な場合が多いです。
画像編集・閲覧
写真を細かくチェックするとき、全画面表示があると便利ですよ。
活用例:
- 旅行写真のスライドショー
- デザイン作品のレビュー
- 写真の細部確認(ピントチェックなど)
画面いっぱいに表示されるので、細かい部分まで見やすくなります。
資料作成・執筆作業
集中して作業したいとき、F11キーで全画面にすると余計な誘惑を排除できます。
効果:
- 通知やタブが見えなくなる
- 作業に集中できる
- 執筆や調べ物がはかどる
特にWeb記事を読みながら作業する場合、全画面表示で没入感が高まるんですね。
ゲーム配信の視聴
TwitchやYouTube Liveでゲーム配信を見るとき、全画面表示でより楽しめます。
コツ:
- チャット欄も見たい場合は、ブラウザの全画面ではなく動画プレーヤーの全画面を使う
- 完全に没入したい場合はF11で二重の全画面に
F11キーに関するよくある質問
Q1:F11を押したら戻れなくなった!
落ち着いて、以下の方法を試してください:
解除方法:
- もう一度F11キーを押す
- Escキーを押す
- マウスカーソルを画面上部に移動させる
これで通常の表示に戻ります。慌てずに操作しましょう。
Q2:F11が反応しない
考えられる原因と対処法:
- Fnロックがオン:Fn + Escで解除
- ドライバーの問題:デバイスマネージャーで更新
- キーボードの故障:別のキーボードで試す
- アプリの制限:そのアプリがF11に対応していない可能性
Q3:F11以外で全画面にする方法は?
ブラウザの場合:
- メニューから「全画面表示」を選択
- 一部のブラウザではCtrl + Command + F(Mac)
動画の場合:
- プレーヤーの全画面ボタンをクリック
- ダブルクリックで全画面になるプレーヤーもある
Q4:全画面表示中に別の作業をしたい
方法:
- Alt + Tabで別のウィンドウに切り替える
- Windowsキーでスタートメニューを開く
- Ctrl + Tで新しいタブを開く
全画面表示を終了しなくても、他の操作は可能です。
Q5:F11でブラウザのブックマークバーも消える?
はい、F11キーでの全画面表示では、ブックマークバーも含めてすべてのツールバーが非表示になります。
必要な場合は、Ctrl + Lでアドレスバーにアクセスし、ブックマークの検索や入力ができますよ。
F11キーのカスタマイズ

キーボードショートカットの変更
Windows標準の機能では、F11キーの動作を変更することは難しいです。ただし、サードパーティのソフトを使えば可能になります。
おすすめツール:
- AutoHotkey:キーボードショートカットを自由にカスタマイズできる
- SharpKeys:キーの配置を変更できる
- PowerToys:Microsoftが提供する便利ツール集
アプリケーションごとの設定
一部のソフトでは、設定画面からF11キーの動作を変更できます。
確認方法:
- アプリケーションの設定を開く
- 「キーボードショートカット」や「キー設定」を探す
- F11の割り当てを確認・変更
ゲーミングキーボードでのマクロ設定
ゲーミングキーボードを使っている場合、専用ソフトでF11キーにマクロを割り当てることもできます。
活用例:
- 複数の操作を一つのキーにまとめる
- 特定のアプリケーションでのみ動作を変える
- ゲーム内の複雑な操作をワンキーで実行
まとめ
F11キーは、全画面表示を簡単に切り替えられる便利な機能キーです。
この記事のポイント:
- F11キーの主な機能は全画面表示(フルスクリーン)
- ブラウザ、画像ビューアー、メディアプレーヤーで広く使われる
- 再度F11を押すかEscキーで通常表示に戻る
- Fnキーロックが原因で反応しない場合がある
- プレゼンテーション、動画視聴、作業集中時に便利
- ブラウザのメニューからも全画面表示は可能
- Alt + F11はOfficeでVBAエディタを開く別のショートカット
普段何気なく使っているF11キーですが、その機能を理解すれば、もっと効率的にパソコンを使えるようになります。特にブラウザでの作業が多い方には、覚えておいて損はないショートカットですよ。
「全画面にしたいときはF11、戻りたいときももう一度F11」と覚えておけば、いつでも快適な作業環境を切り替えられます。ぜひ今日から活用してみてください!

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